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 県病院局は21日、県立こども病院(神戸市須磨区)で生後1カ月の乳児に抗生剤を点滴する際、濃度を本来の10倍に誤る医療ミスがあったと発表した。乳児は右足の指3本が壊死し、切断を余儀なくされたという。また、県立がんセンター(明石市)でも機材の操作ミスで女性患者が一時心肺停止に陥る医療事故があった。

 病院局によると、点滴ミスがあったのは6月28日。心臓疾患で入院中の女の子の乳児が発熱し、抗生剤を投与するため医師が看護師に溶解方法を口頭で指示。看護師が抗生剤を規定量の10倍の濃度に薄めて投与したという。

 点滴終了後、乳児の右足首から先が変色し、別の医師がカルテを確認してミスに気づいたという。その後、壊死した小指と薬指の2本と、中指の第1関節から先を8月6日に切断した。

 病院局の調査に対し、医師と看護師の説明に食い違いがあるという。病院のマニュアルでは緊急時を除き、投薬の指示は処方箋に基づくよう定められおり、医師はこの規定を怠り、看護師も復唱など必要な確認をしていなかった。

 同病院は乳児の家族にミスを認めて謝罪。今後、症状が固定した段階で補償に向けた話し合いをするという。

 一方、県立がんセンターのミスは6月4日にあり、手術のための麻酔をする際、麻酔医が機材の操作を誤り、50代の女性患者が一時心肺停止となった。体内の二酸化炭素を排出する装置がスリープ(休止)状態になっていることに気づかなかったことが原因という。女性は5日後に意識を取り戻した。後遺症はなく、6月に本来の手術を受けたという。

 県病院局の岡本周治病院事業副管理者は「安全で安心な医療の提供に努める中でこのような事案が発生し、大変申し訳なく思っている。今後、より一層医療安全対策を充実し、再発防止に努めたい」とのコメントを出した。(三木良太)

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