【大室一也】JRや地下鉄、私鉄の路線が地上3階から地下5階にわたり交差し、商業施設やホテルなどの建物が付設する渋谷駅。複雑な構内を、昭和女子大准教授の田村圭介さん(43)が、教え子らと100分の1の木造模型にし、構造が一目で分かるようにした。渋谷マークシティ(渋谷区道玄坂1丁目)で展示中だ。
建築学が専門の田村さんは、渋谷駅が研究対象の一つ。以前、院生らと500分の1の構内模型を作り、展示した。
今年3月、東急東横線ホームが地上2階から地下5階に移転し、構内はさらに複雑になった。東横線と東京メトロ副都心線との直通運転開始で、「外が見えた地上の駅から地下に閉じ込められ、ストレスを感じている人が多い」と聞いた。
このため、駅利用者に複雑な構内の構造を理解してもらおうと、6月、改めて模型の制作を始めた。以前の大きさでは「アリの巣のような構造」が分かりにくかったと感じ、より大きなスケールにした。「模型を見てふだん利用しているルートをたどれるようです」
模型は25日まで渋谷マークシティウェスト4階「クリエーションスクエアしぶや」で展示。鑑賞無料。18日と25日、構内の模型に人形模型を置く無料のワークショップを開く。