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<もくじ> ・「トライエックスで万全」 ・「基本はやっぱりネオパンSSじゃないですか?」 ・「トライエックス!これを4号か5号で焼いてこそ味がでる」 ・「基本は3号ですよ、やっぱり。」 ・「逆光は勝利」 ・「世はなべて3分の1」 ・「ピーカン不許可」 ・「頭上の余白は敵だ」 ・「ピンが来ていない」 ・「現像ムラがある」 ・「焼きが甘い」 ・「調子がやわらかすぎる」 |
<補足> ・35mmフィルムとAPSフィルム ・フィルムピッカー <参考リンク> ・ウィキペディア 究極超人あ〜る ・コダック株式会社 > 製品紹介 > 白黒フィルム > TRI-X ・富士フイルム株式会社 > 黒白フィルム ・Wikipedia > 135 film 日本語 ・Wikipedia > 135 film 英語 |
トライエックスで万全(ばんぜん) | |
2013年4月にカメラ量販店で購入したTRI-Xです。24枚撮りが340円でした。 ちなみに名称の「トライ」は、「挑戦する」という意の"Try"ではなく、3倍(Triple)の"Tri"です。 ・コダック株式会社 > 製品紹介 > 白黒フィルム > TRI-X ・ヨドバシ.com > トライ-X400 (TX) 135-36枚撮 3本パック |
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基本はやっぱりネオパンSSじゃないですか? | |
・富士フイルム株式会社 > 黒白フィルム ・ヨドバシ.com > NEOPAN SS 135-36枚撮 |
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トライエックスは感度が高めなので薄暗い場所でも使用しやすい特徴があります。ネオパンSSは感度が押さえられている代わりにキメが細かい点が特徴です。 Tri-Xはややコントラストが高めのフィルムと言われています。また、印画紙の号数は数字が大きくなるほどコントラストが高くなり、5>4>3>2>1となります。大戸島が言うように、通常は3号か2号を使用します。 |
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トライエックス!これを4号か5号で焼いてこそ味がでる | |
標準コントラスト(中) と 鳥坂流イメージ(左) |
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基本は3号ですよ、やっぱり。 | |
左が「3号印画紙」、右が「2号印画紙」です。どちらも幅広く使われる標準的な製品ですので、学生時代に写真部に在籍していた方の中には実際にお使いになったという方もいらっしゃるかもしれません。 こうした写真感材は、現在でもヨドバシカメラの隅の方でひっそりと販売されています。 |
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ネオパンSSなどのコントラストの低めのフィルムと、この3号印画紙を組み合わせるとちょうど良い仕上がりになる場合もあります。 |
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あくまで一般論ですが、Tri-X(トライエックス)などコントラストが高めのフィルムと組み合わせるとちょうど良い画像が得られることがあります。 |
逆光は勝利 |
しかし、「表現としての写真」を追求する場合、「逆光」で撮影したときの個性的でインパクトある映像が魅力的になってきます。 |
逆光で撮影すると「非日常的映像」が得られやすいのかもしれません。 |
逆光は被写体を綺麗に浮き上がらせますが、そのまま撮影すると「シルエット」のように被写体が暗くなってしまいがちです。そこで、白や銀の反射板(レフ板 れふばん)を使って光を補う工夫がなされます。 <参考リンク> カシャリ!.net > 逆光で人物を撮る <参考文献> 『図説 光の選び方 イラストでわかる基礎から応用』学習研究社1999(久門易・田中 達也共著) 『一眼レフを使いこなす』玄光社1995 |
世はなべて3分の1 |
構図的に安定しすぎる2分割構図(例えば下半分が海で上半分が空)を避けて、縦横を3分割する構図にしなさいということでしょう。例えば上2/3が空、下1/3が海という写真ならば、主題が空であることが明確になります。 2分割構図の具体例です。左の画像では空と山が1:1の割合で撮影されています。 両方写っていて状況が分かりやすいという面があるかもしれませんが、仮に「芸術的表現」を意図した画像とすると、山と空のどちらに主題があるのか明確でないという捉え方もできます。 |
こうすると、白い雪が残る山が主題であることが(一応)明確になります。 |
青い空、そこに浮かぶ雲を撮りたいという撮影意図がはっきりしてきます。 3分割構造にすると構図的に安定感があり、一見まとまって見えます。しかしながら、こうしたルールに過度に縛られてしまうと、具体例のような面白みの少ない、個性の乏しい写真になる恐れがあるとも言われています。 |
画面の縦横を3等分し、分割した線の交点にポイントを置くという撮影方法を「3分割法」というそうです。 <参考文献> 玄光社MOOK「一眼レフを使いこなす」1995 玄光社 |
写真のみならず映画でも多用される構図です。 |
ピーカン不許可 |
<参考リンク> 知泉Wiki 「ピーカン」 人物を撮影する場合、顔に強い影の出やすい快晴時(ピーカン)を避けて、日陰や室内、もしくは薄曇の状況でとりましょうと言う事だと思います。 左の画像は日中の直射日光が当たる場所で撮影したものです。光が強く当たっている部分(指周辺など)は白く光ってしまっています。逆に、影の部分は暗く落ち込んでいます。 |
写真を撮影する上で天気が悪くても困るのですが、雲ひとつない快晴になってしまうのも逆に手間が増える面もあるようです。 |
頭上の余白は敵だ |
また、人物の上半身を撮影する場合、顔を画面の中心にしてしまうと写真の上1/3が空白になってしまいます。 |
8巻43頁「戦うセンパイの巻 その1」 |
コレクトールは富士フイルム株式会社から販売されている印画紙用現像薬品です。以前のパッケージは箱入りだったようですが、現在では袋入りで販売されています。 |
7巻174ページ 「超兵器F-1号の巻」 鰯水の写真を見た鳥坂の批評寸評 |
ピントが合っていないという意味です。人物写真(ポートレート)の場合は「眼」にピントを合わせるのが基本とされています。さらに、顔を斜めから写した写真の場合、手前側の眼にピントを合わせると自然に見えやすく、奥側の眼にピントが来ていると、どことなく不自然な写真になりがちです。 左の画像では、「OLYMPUS CAMEDIA・・・・」と書かれている正面部分にはピントが合っています。しかし、レンズの先端部分や後方のモードダイヤル付近はピントがぼけています。 つまり、F5.0と絞りを開いた状態で撮影しているので、ピントが合っている範囲はわずか1〜2cm程度しかありません。このように、ピントが合って見える範囲を「被写界深度」(ひしゃかいしんど)と呼びます。 |
1980年代の女性アイドル写真では、背景を綺麗にぼかして被写体を際立たせる手法が流行しました。具体的には300mmf2.8(通称サンニッパ)という望遠レンズで絞り開放(f2.8)近くで撮影するというものです。 つまり、被写界深度を浅くして背景をぼかすために、焦点距離の長い望遠レンズを使用し、絞りを開け、被写体になるべく近寄って撮影することになります。 反対に、小物撮影(ブツ撮り)では被写体の隅から隅までキッチリとピントが合っていることが求められがちなので、絞りを絞って撮影することが多いようです。 |
フィルムを入れた現像タンクに現像液を注入した後、現像工程を終えるまでの5〜10分間は、一定間隔でタンクを軽く振ったりひっくり返したりして攪拌(かくはん)する必要があります。これを疎(おろそ)かにすると、薬品の反応が均一に進まずにムラができ、出来上がりの写真にも白っぽい部分と黒っぽい部分ができてしまいます。これを「現像ムラがある」といいます。 |
印画紙への露光時間が短すぎるために、本来「黒」であるはずの部分が淡いグレーとなってしまい、ボヤ〜と締まりの無い写真になってしまった場合をいいます。 カーテンで覆って暗くした部屋で見た「映写機」の様子をご想像ください。映写機にフィルムをセットすると、フィルムを通った光がスクリーンに投影されます。 |
「調子」とは画像のコントラストを意味します。左の画像は真っ黒な部分も無く、真っ白な部分も無く、全体にグレーっぽいメリハリが無い画像ともいえます。こんな時にモノクロ写真では、使用する印画紙の号数を変えることで、コントラストを調整します。 |
http://www.geocities.jp/taka_laboratory/ 2002/8/16製作 2003/5/30一部更新 2005/2/21更新 2006/3/25更新 2007/04/29更新 2009/4/1更新 2012/4/27修正 2013/6/21更新 |