トップページ科学・医療ニュース一覧慢性すい炎に新たな治療方法
ニュース詳細

慢性すい炎に新たな治療方法
8月21日 17時44分

慢性すい炎の30代の女性から、すい臓を取り出し、血糖値をコントロールする組織だけを分離して体内に戻す移植手術に大阪大学附属病院が成功しました。
女性は、腹部の激しい痛みのため食事をとることもできませんでしたが、手術後、痛みは消えたということで、国内だけで数万人の患者がいる慢性すい炎の新たな治療法として注目されます。

手術を受けたのは、すい臓が少しずつ溶けていく遺伝性慢性すい炎の30代の女性で、腹部の激しい痛みのため、数年前からは口から食事をとることもできなくなっていました。
大阪大学附属病院の伊藤壽記教授のチームは、先月、女性の体内からすい臓を取り出したあと、血糖値をコントロールする「すいとう」と呼ばれる組織だけを分離し、肝臓に移植する手術を行いました。
その結果、女性は腹部の痛みがなくなり、食事もとれるようになって、近く退院できる見通しだということです。
国内だけで数万人の患者がいる慢性すい炎は、激しい痛みが続き、悪化するとがんになるおそれもあります。
手術を受けた30代の女性は、会見で「痛みがなくなったので食事をする怖さがなくなりました。退院したらいろいろなことにチャレンジしたい」と話していました。
また、手術を行った伊藤教授は「患者本人の組織なので拒絶反応もない。新たな治療法として期待できる」と話しています。

[関連ニュース]
k10013930241000.html

[関連ニュース]

  自動検索

このページの先頭へ