東電 漁業者に汚染水対策説明8月20日 19時11分
東京電力福島第一原子力発電所で汚染された地下水が海に流出している問題で、東京電力と国は福島県いわき市で地元の漁業者を対象に対策の説明会を開きました。
漁業者からは、東京電力の対応を批判する声が出る一方で、汚染水を減らすために地下水をくみ上げて海に放出する新たな対策について、理解を示す意見も出されました。
福島県いわき市で開かれた説明会には、地元の漁業者およそ200人が出席し、東京電力の新妻常正常務と資源エネルギー庁の担当者が説明に立ちました。
このなかで、東京電力は、汚染された地下水を海に流出させないために地下水のくみ上げを始めていることや、今後、1、2年をかけて、水の出入りを防ぐため建屋を取り囲むように壁を設置することなど、対策を説明しました。
また、19日に明らかになった敷地の山側のタンクから、およそ300トンの汚染水が漏れていた問題も説明しました。
これに対し漁業者側からは「対策は一時しのぎに過ぎないのではないか」とか、「対策をしたうえで、いつになったら漁が再開できるようになるのか」など、東京電力の対応を批判する声が出ていました。
一方で、東京電力が漁業者側に理解を求めている汚染される前の地下水をくみ上げて海に放出する新たな対策については、漁業者から「汚染水を減らすために早めに決断すべきではないか」と理解を示す意見も出されました。
福島県漁連の野崎哲会長は今後、汚染される前の地下水の海への放出について福島県の漁業者として賛成するかどうか、意見集約を進める考えを示しました。
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