京都・福知山の花火大会屋台爆発:店主、病院で聴取へ 入院患者4割子供

毎日新聞 2013年08月22日 大阪朝刊

 爆発事故が起きてから22日で1週間になる。観客が密集する場所で屋台の男性店主が携行缶からガソリンを噴出させて爆発を招き、死者は3人、負傷者は57人に上った。一方、大事故の中、救急活動に力を発揮したのは、2001年の兵庫県明石市の歩道橋事故を受けて待機させていた、福知山市所有の40人乗りバスだった。

 「爆発! 傷病者多数!」。15日午後7時29分、福知山市の消防隊員から現場近くの警備本部に無線が入った。消防本部は6台の救急車を重傷者の搬送にフル稼働させた。また、自分で歩ける人をまとめて搬送するため、現場から南約600メートルの市役所に待機していた市のバス2台中1台を現場西約100メートルの道路上に移動させた。

 隊員らが「けがをされた方は申し出てください」「歩ける方はバスに」などと声をかけて誘導。25人を午後8時35分までに地元拠点病院である福知山市民病院に収容した。

 このバスは普段、市主催行事での移動や福祉団体への貸し出しに使用。同花火大会では約10年前から待機させている。きっかけは11人が死亡、183人が負傷した明石歩道橋事故だった。大事故時の負傷者の搬送方法を検討。福知山市で1991年6月、電車と大型トレーラーが衝突し、高校生ら300人以上が負傷する事故が起きた際、急きょ、バスで負傷者を搬送した経験もヒントになった。

 同市消防本部の鈴木秀三・警防課長は「バスがなければ救急車などでピストン輸送することになっただろう。(けが人が一カ所に集まり)全体像を把握しやすいという利点もあった」と振り返った。

 ◇早すぎる死、400人が悼む−−山名空くん通夜

山名空君の通夜で、焼香を終えて、涙をぬぐう男の子=京都府京丹波町で2013年8月21日、望月亮一撮影
山名空君の通夜で、焼香を終えて、涙をぬぐう男の子=京都府京丹波町で2013年8月21日、望月亮一撮影

 事故で亡くなった京都府京丹波町、山名空(そら)君(10)=町立丹波ひかり小5年=の通夜が21日夜、同町の祖父宅であり、学校や少年野球の仲間ら約400人があまりに早すぎる別れを惜しんだ。

 笑顔の遺影の近くには野球大会の賞状やメダルが飾られた。会場から出てきた子供たちが抱き合って涙にくれ、その父親らしき男性が慰める姿も。

 近くに住む70代の主婦は「花火大会を見に行っただけなのに。やるせない」と話した。【安部拓輝、岡崎英遠】

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