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( ^ω^)はペルソナ能力を与えられたようです
1 : ◆iAiA/QCRIM [] :2008/09/29(月) 20:13:27.95 ID:EKBue6YR0
まとめ様
ttp://boonnovel.g.hatena.ne.jp/bbs/353/1?fromtreemode=1
まとめありがとうございます。


字都市地図
ttp://iaiahasutaa.blog36.fc2.com/blog-entry-3.html#more
空いている所は今後出てきます。

第2話の投下です。


3 :VIPがお送りします [] :2008/09/29(月) 20:14:46.03 ID:ewleng7rO
やっときた!まってたぜ


4 : ◆iAiA/QCRIM [] :2008/09/29(月) 20:15:21.39 ID:EKBue6YR0



第2話『覚醒』




6 :VIPがお送りします [] :2008/09/29(月) 20:18:15.93 ID:CkquSbUCO
初期のウルヴァシーの強さは異常


7 :VIPがお送りします [] :2008/09/29(月) 20:18:39.34 ID:eV/IsbrB0
P4しかやったことない俺でも楽しめるかな?


8 : ◆iAiA/QCRIM [] :2008/09/29(月) 20:19:01.17 ID:EKBue6YR0

静寂が支配していた院内に、突如響いた悲鳴。
ブーン達は驚いて声がした方向に振り向いた。

ξ;゚听)ξ「な…なに…?」

(;-@∀@)「ただ事じゃないようですが…皆さんはここから動かないでください」

アザピーは皆に注意すると、声がした方向へとゆっくり歩いて行った。
悲鳴を聞きつけた医師達も慌てて待合室へとやってくる。

(;´・_ゝ・`)「ど、どうしました?!」

ブーンを診察した医師も血相を変えて駆け付けた。

(;^ω^)「なんか…あっちの方から悲鳴が…」

そう言ってブーンが指をさした方向を見て、医師の顔がみるみる青ざめていく。

(;´・_ゝ・`)「あっちは…霊安室じゃ…」

(;´・ω・`)「そんな…まさか…」

その場に居た者達が、全員凍り付く。

再び院内を包み込む、静寂。


9 : ◆iAiA/QCRIM [] :2008/09/29(月) 20:21:37.67 ID:EKBue6YR0

(;´・_ゝ・`)「……とにかく、見てきます あなた達は早く家に…」

川;゚ -゚)「…だめだ」

医師の言葉を、クーが遮った。

(;'A`)「ああ…なんかやばいのはわかるけど…だめだ」

(;゚∀゚)「俺達は…ここにいなきゃいけねえ…そんな気がする…」

(;^ω^)「ブーンもそんな気がするお…」

それは予感を超えた何か。確たる意思。

自分の中の何かが、告げていた。


『立ち向かえ』、と──


(;´・_ゝ・`)「何を言ってるんだ! とりあえず君達は…」

『うわああああああああぁぁぁあああああああ!!!!!』


10 :VIPがお送りします [] :2008/09/29(月) 20:24:37.53 ID:zKRri4GS0
1のパロ?


11 : ◆iAiA/QCRIM [] :2008/09/29(月) 20:25:01.61 ID:EKBue6YR0

また上がる、悲鳴。
今度の声には、ブーン達は心当たりがあった。
こんな奇声は聴いた事がないが、今のは間違いなくアザピーの声だ。

ブーン達は顔を見合せ一つ頷き、声のした方へと駆け出した。

(;´・_ゝ・`)「あっ! ま、待ちなさい!」

数歩遅れて、医師達もブーン達を追いかけた。

駆けている最中も、体の、心の奥底で何かが燃え上がっているような感覚をブーン達は感じていた。
それは当然、急な運動のせいなどではない。
悲鳴が聴こえる前にも感じた、あの感覚。

その炎はゆっくりと、確実に大きくなっていく。

自分達の足音に混じって、反対側が何かが駆けてくる音がした。

一旦立ち止まり、息を呑んでそれを待つ。

曲がり角から現れたのは、アザピーだった。

(メ;-@∀@)「き…君達…は…早く逃げっ…」


14 : ◆iAiA/QCRIM [] :2008/09/29(月) 20:27:41.26 ID:EKBue6YR0

息を枯らしながら、アザピーは逃げろと訴える。
脇には、ぐったりとした看護師を抱えていた。
どうやら気絶しているようだ。

よく見るとアザピーは頭から血を流していた。

ブーン達の後からついた医師達が、アザピーに駆け寄る。

(;´・_ゝ・`)「大丈夫ですか?! いったい何が…」

(メ;-@∀@)「訳は後で! 今はとにかく……逃げるんです! …『アイツ』らが…」

(;´・_ゝ・`)「落ち着いてください とりあえず診察室へ…」

医師が肩を貸し、歩き出そうとした、その時。


『ア゙ア゙ア゙ァ゙ァ゙ァ゙ァ゙ァ゙……』


この世のものとは思えない、呻き声。
人として、現実世界に生きている以上、絶対に聴かないような…
地獄の底から這い上がるような、声。

そしてその声の主は、アザピーが現れた角から、顔を、見せた。


15 :VIPがお送りします [] :2008/09/29(月) 20:27:48.89 ID:sRZAsm96O
直斗は俺の嫁支援


16 :VIPがお送りします [] :2008/09/29(月) 20:29:10.58 ID:sM6clAtF0
じゃあ南条君はもらった
支援


17 : ◆iAiA/QCRIM [] :2008/09/29(月) 20:30:38.73 ID:EKBue6YR0

それは、ヒトだった。
あくまで、カタチは。

しかしその顔は…紫色に膨れ上がり…目は窪み…口からはだらしなく涎が……

地獄に訪れた、一瞬の静寂。
それを打ち破ったのは───

「うわあああぁぁぁぁぁぁああああああああ!!!!!」

最早誰が上げたのかわからない、悲鳴だった。

それを皮切りに、悲鳴は連鎖する。我先にと逃げ出す医師、看護師達。
残されたのはブーン達と、異形の近くで腰を抜かしている医師、アザピー。

二人は怯え、震えていた。
無理もない。ホラー映画の中の出来事が、現実に起こっているのだ。

『アァァ…ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛…』

異形は逃げて行った医師達の背中から、すぐ足元にいるアザピーに視線を移した。
見えているのかわからないが、間違いなく、アザピーを捉えていた。

(メ;-@∀@)「ひ…あ………」

異形の腕が、己の頭上へと高く上がる。


18 :VIPがお送りします [] :2008/09/29(月) 20:32:16.67 ID:zBxEoDO+O
ティターニアは俺の嫁
妖精王何て知りません支援


19 :VIPがお送りします [] :2008/09/29(月) 20:33:22.33 ID:Vr9ST3pSO
アリスは俺の妹支援


20 : ◆iAiA/QCRIM [] :2008/09/29(月) 20:33:33.61 ID:EKBue6YR0

…あれが振り下ろされたら、どうなる?

…死ぬ…?人が……死ぬ?

…そんなに、あっさりと、死んでしまう?

…そんな、そんなことは───

( `ω´)「させるかおおおおおおおぉぉぉぉぉおおお!!!」

叫びながら、異形に向かって突進するブーン。
意表をついたぶちかましは、異形を跳ね飛ばし、床に叩きつけることに成功した。

それに続き、クーとツンがアザピーと医師に駆け寄り、肩を貸して後方へと下がる。

(メ;-@∀@)「き、君達…早く逃げ…」

川;゚ -゚)「いいから、落ち着いてください」

ξ;゚听)ξ「私達は大丈夫です……多分」

…そんな気がする。

それはブーン達6人全員が、思っていた。


21 : ◆iAiA/QCRIM [] :2008/09/29(月) 20:36:38.49 ID:EKBue6YR0

ブーンの後ろに立つドクオ、ジョルジュ、そしてショボン。
じっと異形を見据えていた。

吹き飛ばされた異形は、まるでダメージなどないといった様子で起き上がった。
その動作は、最初に見た時よりも俊敏に感じられた。

高まる緊張感。

そして、異形は姿勢を低くして、駆けた。

(;゚∀゚)「ぐおっ!?」

ブーンにされた仕返しとばかりに、ジョルジュが異形のぶちかましを食らった。

迅い。

驚く程の速さでブーンの横を通り過ぎ、ジョルジュに体当たりし、そのまま圧し掛かる。
必死にもがくジョルジュだが、異形は微動だにしない。

『ウウウウゥゥゥゥ………アァァアア』

腹の底に響く唸り声を上げながら、異形が腕を振り上げる。


23 : ◆iAiA/QCRIM [] :2008/09/29(月) 20:39:46.38 ID:EKBue6YR0

(;´・ω・`)「くそ! こいつ!」

(#'A`)「どけよ!どけってんだ!!」

足を蹴り、背中を蹴り、脇腹を蹴る。
しかし、そのどれにも、異形が動じることはなかった。

( `ω´)「おおおおおぉぉぉぉおおおお!!」

ブーンは振り上げた異形の腕に巻き付き、必死に振り下げさせまいとしていた。

(#゚∀゚)「クソッ! クソがっ!」

ジョルジュも圧し掛けられながらも、顔面を殴り、抵抗をしている。

そのうちドクオとショボンも、異形の腕に必死にしがみ付いた。
これが下ろされた時、ジョルジュは──。

させないと、必死にしがみ付く。
さすがに3人に渾身の力で纏わり付かれ、異形も腕を動かせないでいた。

『ウゥゥゥ…ア゛ァ゛ァ゛ア゛!』

纏わり付かれていた腕を急に曲げ、その腕を後ろへと勢いよく引いた。
そのまま異形の肘が、しがみついていたブーンの腹へと打ち込まれる。


24 : ◆iAiA/QCRIM [] :2008/09/29(月) 20:42:26.02 ID:EKBue6YR0

( ゚ω゚)「ぐおぉっ……!」

そのまま真後ろへ飛ばされた、ブーン。
床に背中を打ちつけ、胃液を嘔吐しながら、のたうち回る。

( ゚ω゚)「おおおぉぉぉぉ……げふっ…!」

ξ;゚听)ξ「ブーン! ブーーーーーン!!」

それを見ていた医師は、はっとする。

(;´・_ゝ・`)「そうだ……霊安室には…まだ遺体が二つ…」

医師の予感は、当たってしまった。
ブーンが弾き飛ばされた先、つまり異形が現れた角には、すでに──

『アアアァァァアアァァァア……』

新たな異形が、いた。

そしてその1体が、ゆっくりと、ブーンに覆い被さった。

ξ;凵G)ξ「いやああああああああぁぁぁぁぁぁぁああああ!!!」


25 : ◆iAiA/QCRIM [] :2008/09/29(月) 20:45:31.64 ID:EKBue6YR0

響き渡る、ツンの絶叫。
アザピーは愕然とし、医師は目を逸らした。
ドクオとショボン、ジョルジュは尚も異形と組み合っている。

だからソレを、見ていなかった。

はっきりと見ていたのは、クー一人。

川;゚ -゚)「い…今のは…?」

クーの落ち着いた声を聞き、思わず目を閉じていたツンが、目を開ける。

目に映るのは、しっかりと立ち上がっていたブーンの姿。

覆い被さったはずの異形を、見下ろしていた。

クーは見ていたのだ。

ブーンが襲われる瞬間、光輝く何かが、異形を弾き飛ばしたのを。

ξ;凵G)ξ「ブ、ブーン……?」

さっきまで吐しゃ物を撒きながらもがいていたブーンではない。

ブーンの姿は、まるで神のように神々しく、力強く見えた。



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