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15話 篠宮鈴羽とストレッチ
「それじゃあ、用具の片づけが済んだとこから解散! 部長はいつものように日誌と用具室の鍵を私の所へ持ってくるように!」

 陸上部の顧問である貴志川静枝の声がグラウンドに響き、部員も大声でそれに答えた。
 篠宮鈴羽もそれに従いコース上のハードルを一通り片付け終えると、着替えもせずにカバンを更衣室から持ち出した。

「あれ、スズ着替えなくていいの? 今日は自主練もしないんでしょ」
「う、うん。今日はちょっと急ぎの用事があるから」

 友人からのいぶかしむ視線を潜り抜けて、鈴羽は更衣室から早足で去っていく。
 いつもより部活が終わるのが大分遅くなってしまった。自分で呼び出した手前、遅れるわけにはいかないと鈴羽は少し慌てて西校舎裏へと向かう。
 その途中、如月明衣と廊下ではちあわせる。

「あ、さよなら。明衣ちゃん」
「……ええ、さようなら」

 それだけの簡潔な挨拶をかわし、二人はすれ違い、離れていく。
 もとより鈴羽はだれにでもフレンドリーに接するため、如月と特別に仲がいいわけではない。
 だから、これがいつも通りの挨拶。

「……」

 けれど、遠ざかる後ろ姿を見つめる明衣の瞳にはいつもとは違った輝きが灯っていた。

 愛する恋人からの一緒に帰れないという報せと、篠宮鈴羽がせわしない挙動で去っていく後ろ姿。
 流石に関係を疑うわけではなかったが、ファミレスでの一件もある。念のため、あとをつけようかと思い悩むも、すぐにその考えを打ち消した。
 それはただ恋人の住所を確かめるだけとは訳が違う。
 昼休み、彼はブレスレットを忘れず持ち歩いていたことを見せてくれた。それはつまり、篠宮鈴羽になびいたりしないというあの約束も忘れていないということだ。
 だから、ここで二人の関係を疑うことは彼を裏切ることと同義なのである。

(……総たんが普段なにしてるとかも、私全然知らないのよね。きっと、総たんにもいろいろ忙しい事情があると思いましょう)

 そう一人で納得して、如月は再び更衣室へと歩き始めた。



 西校舎裏に着くとまだそこには篠宮さんの姿はなく、俺はとりあえずベンチに腰を下ろした。
 何年、いや下手すれば何十年も野晒しで置かれていただろうベンチは相変わらず軋みひとつあげることなく俺の体重を支えた。
 手を首の後ろで組んで、校舎の壁に背を預ける。

(……やっぱり、新しい改竄を加えないと無理だよなー)

 彼女と俺との口淫を除いた関係は、去年から校舎裏で共に放課後の時間を潰していたということだけである。
 人気のない場所での二人だけの密会、といえばなにか特別な意味を感じられるかもしれないが、実際は部活終わりの彼女の隣りに俺は座らせてもらっていただけだ。
 なにか物を貸し借りすることも無く、この前の繁華街で出会うまではプライベートで会ったこともなかった。
 ただ昨日見たテレビ番組や、今週発売の漫画雑誌、駅前の食べ物屋についてなどの他愛もない会話していた仲だ。
 だから当然、俺と彼女の間にある習慣は少なく、改竄の幅も広くはない。

(なら、いっそのこと……)

 頭に思い浮かぶのは、イシュタルの言葉だ。
 確か、まだ改竄術を手に入れて十日ほど経った頃だったか。改竄術を使わずとも、俺の雄としての魅力で向こうも求めてくる状況を作り出せるとかなんとか。
 もちろん、それがプラトニックな恋愛の果てにではなく、若さゆえの情欲を掻き立てた結果にという意味であることは理解している。
 そうなると問題は篠宮さんがどう思っているかだ。俺との関係を口淫だけで満足しているのか……それともそれ以上を――――

「ごめーん! わたしが呼び出したのに、こんな遅くなって」

 もやもやとした俺の思考を一息で吹き飛ばすような、快活で良く通る声がした。
 声がした方角を向くと、グラウンド方面の校舎の角から半袖にハーフパンツの体操着姿の篠宮さんがこちらに駆けてくるところだった。
 彼女が着替えもせずここに来ることは初めてのことであり、つまりそれだけ急いで来たという事なんだろう。

「いいよ、特に時間を決めてたわけじゃないしさ」
「あー、こういう時、男性は『俺もいま来たとこだよ』って言うもんだよ」
「ここが時計台なり噴水なりが置いてある綺麗な広場だったら言ってたかもね」
「あはは、確かにこんなアスファルトと砂利しかない場所じゃ、デー……トの待ち合わせって感じじゃないよね」

 いつもの冗談を交わしながら彼女は俺の隣りに座った。途中、言葉の歯切れが悪くなったように感じたのは気のせいだろうか。
 それからしばらく篠宮さんは黙ってしまい、俺も用件はなにかと急かすことも無く静かに彼女の言葉を待った。
 しかし、なんだろう。この感じだとミルクの補給でもなさそうだし、なんだか今日の篠宮さんは様子がおかしい。

「……」
「……」

 彼女がここまで大人しい姿というのは俺は初めて見たかもしれない。
 俯いた顔は時折なにかを窺うようにこちらを向き、そしてなにかを言おうと口をまごつかせては再び閉じるを繰り返していた。
 ここで俺が心理フィールドを出せば、一発で彼女がなにを伝えようとしているか分かるのだが、それは無粋に感じて気が進まなかった。
 彼女が必死になにかを伝えようとしているなら、俺はそれを手助けするべきだろう。

「あのさ、篠宮さん」
「え!? あ、えっと、なにかな?」
「今日は、その……ミルクを飲みに来たんじゃないんだよね?」
「うん、そうだけど……あ、でもやっぱり飲ませてくれるかな。その……あ、暑いしね!」

 喉が乾いた時にあんな粘り気のあるものを飲もうとしたら、それこそ危ない気もするが。
 しかし、さきほど射精()したものは度重なる排泄によって量も粘度も大分落ちていたし、まぁ大丈夫だろう。
 だが一応、篠宮さんにスポドリの摂取を先に勧めてからいつもの用意をしだした。
 改竄術で周囲に人が居ないことを確認し、ズボンのファスナーを下ろし、その間から性器を取り出そうと――――

「わたしにやらせて」

 俺の指よりも先に、俺の前に膝をついた篠宮さんの指がファスナーの隙間へと潜り込む。
 ごちそうを前にした子供のように、もう待ちきれないといった仕草だった。
 けれど、男性の下着の構造をよく理解していないのか、散々下着の上から男性器を(まさぐ)るように触ってからようやく半勃ちのモノを取り出した。

「今日はちょっと、お疲れ気味だね。暑さのせいかな」
「えーと、まぁ、そうだね」

 本当はすでに四回も絶頂に達したからだとはいえず、俺は適当に言葉を濁す。
 篠宮さんは半勃ちのソレの形を確かめるように両手で触ってから、ゆっくりと裏スジや竿をしごき始めた。

(……始めたはいいものの、ここからどうやって新しい改竄に繋げようか。流石に六回を超えると俺もキツいからこの行為中に……んっ)

 指の腹で刺激されていたところに、新たにぬめっとした感触が加わる。
 篠宮さんの舌先がアイスを舐めるよりも繊細に鈴口の周辺をなぞり始めたのだ。

「今日は……なんだか、いつもよりあれが出てくるの遅いね……ちゅる……我慢汁、だっけ」

 一ヵ所を責め続けた舌はほどなくして、肉傘のふちへと移り丁寧に唾液と舌の感触を押し付けてくる。
 俺の予想としては完全に勃起するのにも少し時間がかかると思っていたのだが、舌先で舐められただけであっさりと硬さとサイズは増していった。

「ん……やっと、大きくなったね……」

 ほとんど完全な姿になった剛直を前に、篠宮さんは待ってましたと言わんばかりにぷっくりとした唇でソレを咥えだした。

「ちゅ……んん……あぁ、おいひ……」

 篠宮さんの口内に肉棒はあっさり収まり、まるでペニスだけぬるいサウナに入ったような感覚が俺の情欲を刺激する。
 俺は激しく自分からも腰を動かしたくなる衝動を我慢しつつ、手のひらを上下する彼女の頭にそっと添える。
 汗でしっとりと濡れた髪を()き、邪魔にならないように前髪は横へと分けてやる。
 不意に、篠宮さんの動きが止まる。

「あのさ……総太くん」
「ん、なにかな」
「その、いつもわたしがしているときに……わたしの髪を梳いてくれるのって、どうしてなのかな」

 行為に興奮し出してきたからなのか、顔をすこし朱に染めた篠宮さんが手だけは動かしつつそんなことを聞いてきた。

 もしかしたら、ずっと迷惑がられていたのだろうか。
 子供の頃に柚ねえの髪を結って遊んだりしていたせいか、女性の髪を触ることへの抵抗が人より少ないことは自覚していた。
 冷静に考えれば髪は女性の命だというし、安易に触るのはやはりまずかったか。

「ごめん、篠宮さん。いや、綺麗だなぁと思ってつい触ってたんだけど、不快に思ってるなら――」
「そんなことないよ!」

 俺の言い訳がましい弁解と共にどけようとした手が、彼女の一声で止まる。

「そんなことないから、その……もっとこう、撫でるように梳いてくれたら嬉しい……かな」
「撫でるようにって……こう?」

 宙で止まっていた手を再び彼女の頭に乗せ、髪の流れに沿うように軽く動かす。

「うん……うん、それいいかも」

 どこか満足げな声と共に篠宮さんも再び舌先を動かして、肉棒への愛撫を再会した。
 正直、これは髪を梳いてるというより、単に頭を撫でてるだけのような気もするのだが。
 けれど俺も悪い気はしないし、そのまま彼女の頭をよしよしと撫で続けた。
 そうしてるうちに俺はどこか懐かしい気分に浸っていった。
 確か、昔飼っていた猫のキリエをよく膝の上に乗せてこうやって頭を撫でていたっけ。
 そう思うと俺もノスタルジーな気持ちになってくる。
 だが、いつまでも猫のように発情した篠宮さんを撫でて楽しんでる場合じゃない。
 まだ十分に余裕があるとはいえ、我慢の限界がくる前になんとか改竄方法を考えないと――――





 それからしばらくして、彼らの行為の中では最長の時間が過ぎようとしていた。
 陸上部員ゆえに体力はある鈴羽でさえも疲労は隠し切れず、動きの幅を小さくし、吸うようにして愛撫を続けていた。
 どうも芽森総太が意図的に射精を我慢してる節があるのだが、鈴羽にはその真意は分からない。
 けれど、本当の問題はそこではなかった。

(こんな長くしてたの初めて……あぁ、だめ……頭が……ボウとし……て)

 口淫が情欲の象徴である彼女にとって肉棒を長時間咥え続けるということは、体の昂ぶりや火照りが際限なく高まるという事だ。
 咥え、吸い、舐めるを繰り返すうちに息は乱れ、肉棒から発せられるオスの匂いが口内どころか頭の中にまで蔓延している気分になる。
 それに夕時とはいえ、真夏の野外というのはまだ蒸し暑い。
 鈴羽は自身の中に溜まっていく情欲と上昇する体温で、昨夜の風呂場を思い出していた。
 人生初のオーガズムを経験して、あの夜は布団に入って眠りに落ちるまでずっと性器が疼いていた気がする。
 その疼きがいま再び大きくなって、彼女の身に襲い掛かっていた。
 ブラの中にある二つの突起や、ショーツに覆われた陰唇が芽森総太のモノのように固く張りつめていくかのようだ。

 いま鈴羽は片手でペニスを固定し、おしゃぶりのように肉棒を吸っている体勢だ。
 だからもう片方の手は自由であり、その手がフラフラと無意識のうちにその疼きを抑える為に股へと伸びていった。
 そう、あくまで疼きが気になってしまったからであり、自分から刺激しようと考えたわけでは無かった。
 だがその手が体操着の厚めの生地を押さえた瞬間――――

(……あ、気持ちいい)

 完全に蘇る昨夜の快楽。
 興奮してまともな思考が働かなくなった鈴羽は、誘蛾灯に引き寄せられる昆虫のようにふらふらとただ快感を求めた。
 ただやんわりと押さえていた手は、だんだん指を使って明確に服の上から自分の性器を刺激しようとする動きに変わっていく。
 刺激に慣れぬ彼女にとって、それぐらいがちょうど良い刺激だった。
 口淫による精神的な快楽に、性器を弄ることによる肉体的な快楽。さらにいまは、意中と思える異性が優しく頭を撫でてくれているのだ。
 幸福感と満足感が彼女の中で満たされていく。
 勉強でもスポーツでも得られぬ、(メス)としての悦びに篠宮鈴羽は包まれていった。





 さて、改竄方法をどうするか悩むうちに困った事態になった。

「……んあ……はぁ……んっ」
「……」

 篠宮さんが自慰を始めてしまったのである。
 角度的に俺から見えないと思ったのか、それとも無意識のうちにやっているのかは分からないが俺のことは全く気にしていないようだ。

(柚ねえのときもこんなことあったか……)

 柚ねえのとき程の激しさは無いものの、今の篠宮さんの姿ははた目から見ても一発で性器を弄ってるのだと分かる。
 そんな光景を見ながら彼女の頭を撫で続けるというのは、まるで彼女を性的に手懐けたみたいで征服欲を刺激されるが、あまり興奮すると射精()してしまいそうになるのでこのままではまずい。

 すると、俺の中である考えが浮かぶ。
 この状況を利用し、上手くすれば俺の目的が達成できるかもしれない。


「あれ、篠宮さん? なにしてるの?」 

「……えっ」


 俺の一言で、彼女は爛れた夢から覚めるように恍惚とした表情を崩した。
 それからこちらの言葉の指す意味を理解すると、慌てて股に伸ばしていた手を引っ込めた。

「あっ、えっと、その、違うの! これは、その……本当に違うの! わ、わたしは……わたしはただ……その……あぁ、こんなことするつもりじゃ……」

 とんでもないことをしてしまったと言わんばかりに、篠宮さんは慌てて弁明しようと口をせわしなく動かした。
 けれど、自慰行為をしていたことの言い訳など簡単に思いつくはずもなく、その表情はだんだん弱々しいものになっていき、最終的には泣き出しそうな勢いである。
 これはこれで嗜虐心をそそられるのだが、ここで俺は助け舟を出した。

「もしかして、あれって股関節のストレッチかな。前にテレビで見たんだよね。ハードルの選手は股関節の柔らかさが一番大切だから、とか。あれもそういう類いのものでしょ?」
「え…………う、うん、そうなの! 慌てて部活から抜け出してきたから、ちゃんとストレッチ出来なかったんだよ。あはは、総太くん意外と詳しいね」

 なるべくわざとらしくならぬよう気をつけたが、どうやら俺の言葉に篠宮さんは乗っかってくれたようだ。
 八方塞がりな状況に光明が指したとばかりに、篠宮さんの声や表情はぱぁっと明るくなった。

「俺もその関節のストレッチ手伝っていいかな。さっき言ったテレビで見てたやつを試してみたいんだ」
「え? うーん……分かった。いいよ」

 よし、こうなれば九割がた作戦は成功である。

 篠宮さんは膝立ちの状態から腰を下ろし、足を伸ばして基本的なストレッチな体勢になった。
 俺はいったんイチモツをズボンの中へとしまい、彼女の背後にまわる。
 それじゃあ、最後の仕上げをしよう。

「えっと、確かテレビで言ってた足の付け根のストレッチはこうやって――」

Now rewriting......■

「えっと、確かテレビで言ってた『膣の中のストレッチ』はこうやって――」
「ひゃ!?」

 俺は篠宮さんと同じように座り込むと、そのまま両手を彼女のハーフパンツの中へと進入させた。
 体操着は腰回りはゴムで止めてあるので、あっさりと俺の手は彼女の秘部へと辿り着く。

「総太くん、その……あっ……んん」
「ん? あぁ、ごめん急にやったら驚くよね」

 伸びた指先が触れた陰唇は、まるで熱湯が湧いているかのように熱く濡れていた。
 服の上からぐにぐに押していたせいでショーツにも愛液が染み渡り、ショーツの中はクロッチを中心にぬるぬるしていた。
 割れ目は完全に『出来上がって』いたので、指先を割れ目の中心へと沈ませていく。
 まだ全然生え揃っていない陰毛を掻き分けて進むと、肉のヒダが俺の指の進行を阻むように吸い付いて来る。

(これは……だいぶキツイな。如月のとは全然違う……)

 俺はいったん指を引き抜いて、「ねえ、篠宮さん?」とあえて彼女の耳元で名前を呼んだ。
 すると、ピクッと軽く身震いしてから「な、なに?」と返答が返ってくる。

「ハーフパンツと下着、全部脱いでもらっていいかな。着たままだと良く見えないし、ちゃんとストレッチ出来てるか不安なんだ」
「そ、それは……その、流石に……」
「でも、膣の中のストレッチするときは大抵の人はそうするものじゃないの?」
「うっ、それはそうだけど」

 改竄した記憶はこういうふうに、『言ったもの勝ち』みたいな節がある。
 改竄された記憶を疑わないというルールからか、単語の書き換えだけでは出来ぬ細かい箇所は割と俺の自由に設定できるのだ。

「それに()で下着が汚れるのは篠宮さんも困るでしょ?」
「うー……分かった。でも、せめてベンチの上でお願いできる?」
「もちろん」

....■

「おまたせ、総太くん……」

 篠宮さんにお願いされて脱衣中瞑っていた目を開くと、そこには恥ずかしそうに体操服のすそを引っ張って陰部を隠そうとしてる篠宮さんがいた。
 どうせこれからソコを晒して、俺のストレッチを受けるというのに。
 とはいえ、ストレッチだと思っても野外で下半身を露出するというのは、やはり羞恥を感じずにはいられないだろう。
 俺はもう慣れてしまったが。

 ベンチに座った俺は足を開いて、その間にハンカチを敷いてその上に篠宮さんは生のお尻を置いた。

「それじゃ、ストレッチを再開するよ」

 けれど、俺が伸ばした手を遮るように彼女の足は閉じ、手はアソコを押さえたままだった。
 それを少しずつ解いていき、「大丈夫、大丈夫」なんて声をかけながら彼女の股を開かせた。
 ふとももの付け根から境界線が出来、小麦色の足とは対照的な白い股間が夕日に照らされた。
 愛液に濡れた陰唇が日光を反射している様を見て、篠宮さんは耳まで赤く染まっていった。

「じゃあ、中をほぐしていくからね……」

 そう言って再び中指を割れ目の中心へと向かわせた。

 ……やはり、キツい。指一本でキツいものは当然、男性器でもキツいだろう。
 そのキツさから来る彼女の痛みや負担を気にしつつも、そのキツさから来る快楽への期待に唾を呑んだ。
 俺はなんとか指二本はスムーズに入るよう、じっくりと指を出し入れした。

「んっ……あぁ……ね、ねえ……総太、くん」
「なに、篠宮さん?」
「で、出来れば早めにお願い。その……時間が時間だしね」

 それは照れ隠しにも思えたが、事実でもある。
 もう完全下校時間は過ぎ、校内で残っている生徒は俺たちぐらいだろう。
 ここが警備員の巡回ルートから外れていることは去年のうちから知っているが、いつまでもここに居るわけにもいくまい。

 まぁ、俺のほうもそろそろ限界なのだ。
 お望み通り、終わらせにかかろう。

「じゃあ、もう一個のストレッチ法を試させてくれないかな」
「もう一個の?」
「そう、えっとまず――――」

....■

「そ、総太くん。これ、なんだか怖いよ」
「大丈夫だって、ストレッチは最初痛いものだってことはスポーツ選手である篠宮さんも良く知ってるでしょ?」

 いま彼女は俺と向きあった状態で俺の上に乗り、両手を俺の肩につけていた。
 俺のピンと張りつめた剛直の真上に、彼女の股がくる体勢である。

「痛いだろうけど、ストレッチなんだから最後までやってみようよ」
「うん……分かった。やってみるよ」

 スポーツマンとしても引き下がれないと思ったのか、彼女は徐々に腰を下ろしていく。
 俺は彼女の腰を支えて、彼女が俺のモノを掴んでゆっくり膣内(なか)へと導いていくさまを見守った。

「あっ……んっ……かた、痛っ」

 亀頭だけが膣内に入った段階で、彼女の手が止まった。

「そ、総太くん……やっぱり、ちょっとむ……」
「こうやってほぐしていけばいけるよ」

 そう言って俺はゆっくりと腰を動かして彼女の穴を広げるように、周りの肉をほぐしていく。
 その刺激に耐え切れず彼女は苦しそうな息を漏らしながら、俺の胸にもたれかかってきた。
 どうやら、ここから先は自分でやるしかなさそうだ。
 俺は腰に当てていた手を小ぶりで引き締まった尻へとまわして、彼女の体をゆっくりと沈めていく。

「うっ……あっ、だ……だめ……苦、し……」

 完全に竿が彼女の中へと飲み込まれると、膣の中が急にグワッと広がる感触がした。
 たったいま、篠宮さんの処女性が失われたことを確かに感じたのだ。
 彼女の中はこれ以上なく俺の性器と密着し、その締りと熱さで動かずともイッてしまいそうだ。

「総太くん……は、入った? 全部入っちゃった……?」
「うん、よくがんばったね篠宮さん。これで大分ほぐれたんじゃないかな」

 俺と同じぐらいの目線になった彼女の頭を、俺はよしよしと撫でた。
 それで苦しさや緊張の糸が切れたのか、篠宮さんの目からはうっすらと熱い涙がこみ上げてきたようだ。

「それじゃあ、ご褒美に篠宮さんの大好きなミルクをあげるよ」
「わーい、やった……んっ……あれ、総太くん?……あっ」

 俺の言葉の意図を正しく理解できなかったのか、俺が彼女の尻を掴んでちょっとずつ動かし始めたことに篠宮さんは戸惑った。
 彼女の中で最大まで大きくなったアレはもう我慢の限界で、一分とかからず出てしまいそうだ。
 この肉棒用に形作られているんじゃないかと思えるほど窮屈な中で、ザラッとした肉壁の感触に射精感を我慢できなくなってくる。

「くっ……そろそろ……出……」
「いぃ、え……で、出るって……な、なに……あ、あ、んっんんンンっ!」

 そして、五回目とは思えぬほど熱く濃いものがまっさらな彼女の内へと解き放たれた。
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