'13/8/23
駅前大橋線レイアウト公表
広島市は、JR広島駅南口広場(南区)の再整備2案をまとめ、21日夜の住民説明会で示した。ポイントは広島電鉄(中区)の路面電車をどういうルートで広場に引き込むか。同社が構想する新路線「駅前大橋線」では広島都心部との所要時間は縮まる。一方、新路線導入で3カ所の電停が廃止される。現行路線の沿線住民は「不便になり地域が沈む」と反発している。
駅前大橋線は駅前大橋から高架で南口広場に入り、広島駅ビル2階に電停を設けるルートを想定。駅東側を迂回(うかい)する現行路線に対し、駅正面を直進するため紙屋町・八丁堀地区との所要時間は4分縮まる。南口広場と南口周辺に分散しているバス乗降場を広場の西側に集め、マイカーとタクシーの乗降場は東側に置く。
ルート変更に伴い、現行路線の猿猴橋町▽的場町▽段原一丁目―の3電停は廃止される。利用者は1日当たり計3900人。市は代わりに循環バスの運行を計画する。
現行路線のままとした場合も南口広場のレイアウトは変わる。手狭だった路面電車の乗降場を広げ、発着をスムーズにする。だが、バス乗降場の集約は広場のスペースが制約されてできない。
21日夜。市は現行路線沿いの荒神地区で初めての住民説明会を開いた。参加した約40人のほぼ全員が新路線導入に反発した。
市は広場再整備にかかる概算事業費を駅前大橋線の場合135億円、現行路線の場合80億円とはじく。市都市交通部は「丁寧に住民の意見を聞いて再整備方針に反映していく」としている。