また“虎”が倒れた…。不動産開発・管理会社のZKRが16日に東京地裁へ民事再生法の適用を申請し、同日保全命令を受けた。
同社の上野健一社長(52)はあの人気番組「マネーの虎」(2001~04年、日本テレビ系)に審査員として出演していた。同番組の名物社長たちは今、バタバタと“ノーマネーでフィニッシュ”を迎えている。
沖縄出身の上野氏は、不動産事業やリゾート開発で成功していたが、東日本大震災後に事業が悪化し、グループ全体では150億円以上の負債を抱えての倒産となった。上野氏がその名を博したのは「マネーの虎」での強烈なキャラだった。
出資を求める起業家に対し、虎と呼ばれる社長らがその事業内容を審査する斬新な番組は、高視聴率だった。社長らが起業家を説教や喝破する展開が主で、「マネー成立」はほとんどなく、出資ゼロでの「ノーマネーでフィニッシュです」と司会の吉田栄作(44)が締めるのがお約束だった。
上野氏も当時年商62億円をうたい、起業家に対し、「寝る時間があるということはヒマなこと」「会社を辞めるならトップセールスマンになった時」と言い放つ豪快社長だった。同番組には50人近い社長が出演し、成功の秘訣をひけらかしていたが、上野氏のように転落していった虎は多い。
同番組の顔だったリサイクルチェーン「生活創庫」の堀之内九一郎氏(65)は今年5月に不渡りから事業譲渡を余儀なくされた。
とんこつラーメンブームの火付け役となった川原ひろし社長(49)の「なんでんかんでん」も昨年、東京・世田谷の本店を閉店。同グループは現在も全国に店を構えているものの事業見直しを迫られている。
ほかにも倒産、不祥事で話題になった社長らは事欠かない。一代での叩き上げ社長が多く、10年間会社が存続しただけでも中小企業としては成功したともいえるが、起業家に対し、これでもかというほどにダメ出しを連発していた社長らが「ノーマネーでフィニッシュ」はあまりに皮肉な結末でしかない。
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