阪神が22日のDeNA戦(静岡)の雨天中止を受けて先発ローテ再編を検討している。首位・巨人とのゲーム差は6。逆転Vに向けて背水の戦いが続くため“必勝ローテ”を組むことになるが、首脳陣の狙いはG追撃だけではない。藤浪晋太郎投手(19)に「虎のエース」へ成長するためには欠かせない経験を積ませようともくろんでいる。
27日からの巨人戦(東京ドーム)でGキラー・トリオの能見、榎田、スタンリッジをぶつけるためにメッセンジャーの中4日登板などの変則ローテを組んだが、この日の先発予定だったエース・能見の登板が流れたことで今後の順番を見直すことになった。すでに藤浪もこの逆転Vローテの軸として組み込まれており、失敗は許されない重圧の中での登板が続く。
19歳ルーキーにとっては厳しい状況での登板になるが、球団関係者は「ここからが藤浪を大きく成長させるチャンス」と期待を寄せている。その理由は藤浪が勝敗の分岐点になる大事な局面ほど力を発揮してきたからだ。首脳陣も「藤浪はプレッシャーがかかればかかるほど力を発揮するタイプ。高校時代の甲子園でもそうだった」と分析している。
例えば9勝目をマークした18日のヤクルト戦では3点リードの5回表に一死満塁と一打出れば試合の流れが変わる場面で3番・森岡をキッチリ併殺に打ち取りピンチを切り抜けた。また、被本塁打7本のうち4本が一発の危険性が低い下位打線の“伏兵”に許したもの。大事な場面、主軸との対戦ほど燃える傾向をはっきりと見せている。
このためコーチ陣は「優勝争いとか、日本シリーズとか、できるだけ若いうちに大舞台を踏めば大きく成長するだろう。体力的には無理をさせないが、メンタル的には厳しい場面をたくさん経験させたい」と考えている。特に首脳陣が注目しているのは9月6日からの巨人3連戦(甲子園)での登板だ。この一戦の勝敗が優勝の行方を左右する「しびれる局面」になれば藤浪の未知の能力を引き出すことができると期待しているのだ。
この状況をつくるためにはできるだけゲーム差を縮めておく必要がある。逆転Vはもちろん将来のエース育成のためにも巨人の独走を許すわけにいかない。
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