チダイズム ~毎日セシウムを検査するブログ~

1日1回、セシウムを検査した結果を公表するブログです。しかし、この世には「放射能はない」、もしくは「放射能は安全だ」と思って生きる方が幸せだと考えている人もいます。そういう人は読むべきではありません。

NEW !
テーマ:

世界中が心配している、福島第一原発の

高濃度汚染水タンクの放射能漏れ事故。


今、このブログを読んでいる皆さんも、

「大丈夫なん?」と思っていることでしょう。


そこで、今日の『チダイズム』は、事故以来、

東京電力を取材し続けている、お笑い芸人の

「おしどり」さんが、山本太郎さんと対談して、

今回の事故の状況を詳しく話してくれたので、

その模様をまとめてみることにしました。


チダイズム ~毎日セシウムを検査するブログ~-NBT334


まずは、今回の放射能漏れ事故について、

東京電力は詳しい線量を出していません。


今、東京電力が出している「表面線量が

100ミリシーベルト」というのは、厳密には、

漏れている水の「地上50センチ」での数値。


本当の表面線量を測ることは、測定する人が

猛烈に被曝してしまうため、できないのが現状。

なので、汚染水が何ベクレルなのかを調べて、

そこから表面線量に算出する予定だそうです。


ちなみに、肝心の汚染水漏れのタンクですが、

非常に重要なことが一つ。それは・・・、


今も、現在進行形で

漏れ続けています!


要するに、恒例の「ダダ漏れ」ってヤツです。

しかも、どこから漏れているのか、いつから

漏れているのかが分からないため、完全に

お手上げ状態。


さらに深刻なのは、同じような時期に作った

タンクが全部で300個あり、同じような時期に

水を入れたタンクは、約100個あるわけです。

ということは、もうお分かりですよね?


同じように漏れるかもしれない

タンクが100個以上あるんです。


これはもう、爆発するタイミングの分からない

核爆弾が同じ場所に100個以上あるのと同じ!


超ヤバくない?


原因が分からない以上、300個すべての

タンクが同じように漏れる可能性があるので、

原子力規制委員会のマーライオン更田委員は、

東京電力に、「タンクの水を別の場所に移す

ことはできる?」と聞いたんですけど、答えは、


「正直、厳しいです!」


東京電力は、「正直、厳しい」という言葉を

3回も使って、できないことを強調しました。


ちなみに、東京電力は、今回の放射能漏れが

起こったタンクの中の水を「高濃度」ではなく、

「中濃度」だと説明しています。


1リットルあたり8000万Bqは、

東京電力にとっては、「中濃度」。


もっとヤバい「高濃度」が存在するのか。

それとも、高そうに聞こえないように、必死に

「中濃度」だとアピールしているのでしょうか。

チダイズム ~毎日セシウムを検査するブログ~-NBT335


このタンクは、もともと汚染水を入れるために

開発されたものではありません。東京電力が

営利企業である以上、なるべくコストをかけず、

安いものを求めるので、タンクに限りませんが、

あらゆるものがショボいです。


そして、この汚染水を保管するためのタンクの

構造なんですが、直径は約12メートルです。

素材は、「鉄」。


あまりにも大きいので、全部で5つの

パートに分かれているものを結合させ、

できたのが、このタンクです!


そうです。皆さん、ド肝を抜かれたでしょうが、

素材が錆びるし、曲がるでお馴染みの「鉄」。

しかも、貼り合わせて作るプレハブスタイル。


東京電力は、こんなのに1リットルあたり

8000万ベクレルもある汚染水を入れて

大丈夫だと思っていたということです!


バカなんでしょうか?


なので、今回の汚染水漏れ事故で、最も強く

疑われているのは、張り合わせた溶接部分が

腐食して汚染水が漏れてしまったということ。


そして、もしそうだとしたら、他の約300個の

タンクにも同じことが起こる可能性があるので、

大至急、タンクの水を移送しなければならない。

だけど、東京電力は何と言っているのか。


「正直、厳しいです!」


これはもうお金をかけたとしても、一刻も早く

汚染水をどうにかしなければならないのです。


チダイズム ~毎日セシウムを検査するブログ~-NBT336


今回、問題となっているものは、原発の中の

「H4」と呼ばれるエリアで、「ナンバー5」

呼ばれているタンクです。


実は、東京電力がどのように汚染水漏れを

見つけたのかという話が、けっこうビックリ!

原子力規制委員会からも、「パトロールが

酷すぎるのではないか」と指摘がありました。


というのも、パトロールは1日2回。

汚染水が漏れていないかをチェックしますが、

どのようにチェックするかと言うと、「昨日とは

明らかに違う水たまりを見つけたら測る」。


「えっ?」って思いましたよね。


そうです。パトロールの作業員が、「あそこの

水たまり、なんか変じゃね?」という時だけ、

検査をするという方法。


しかも、よく雨水が溜まるところで、水たまりは

珍しくないそうです。そんな中で、「あそこの

水たまり、なんか変じゃね?」という時だけ、

検査をするんです。水たまりがあったら、毎回、

測るというわけではなく、明らかに変な時だけ。


さらに、パトロールの作業員が、どこらへんに

水たまりを見つけ、測ってどれくらいなのかを

記録しておくノートみたいなものも、存在せず!

つまり、どういうことかと言うと!


作業員の記憶が頼り。


もうね、だったら、逆に言っちゃいますけど、

今回の汚染水漏れを見つけた奴、すげぇよ!


きょうびコンビニの仕事の方が

まだしっかりしてると思いますよ!


こんな状態なので、実は、今回の汚染水漏れも

いつから起こっていたのか、わからないのです。


チダイズム ~毎日セシウムを検査するブログ~-NBT337


しかも、ちょっと色が濃くなっている部分。

実は、汚染水漏れが見つかったタンクは、

5つのタンクがつながっている構造なので、

水を入れるのは1ヶ所なんです。


僕の絵心がまったく感じられない図説で

わかりやすくすると、こんな感じになります。


チダイズム ~毎日セシウムを検査するブログ~-NBT338


タンクが5つ繋がっていて、1ヶ所に水を入れ、

満タンになったら、タンクとタンクを繋いでいる

バルブを閉めて、それぞれを独立させる方式。


しかし、コストの削減なのか、水位メーターは、

5つのタンクのうち、注水する1ヶ所にしかなく、

他のタンクがすべて満タンになっていたかという

実測はされていないので、「わからない」。


問題のタンクは、「ナンバー5」なんですが、

残念なことに、注水したタンクではないので、

水位メーターがなく、「たぶん満タンだったと

思います」という感じで、本当に満タンだった

保証はないし、漏れた総量は推測でしかなく、

誰にも計算できないのです!


さっきから皆さん、溜息しか出ないと

思うんですが、衝撃的な話はまだあります。


チダイズム ~毎日セシウムを検査するブログ~-NBT339

(※クリックすると、拡大できます。)


この図は、汚染水漏れが起こったタンクを

横から見た時の図です。タンクのまわりには

水たまりができやすいので、タンクの横には、

その水を抜くために、バルブが設置されており、

そのバルブは、常に開けられていたのです。

実際の写真が、コチラ!


チダイズム ~毎日セシウムを検査するブログ~-NBT340


開けられたバルブの先は、

普通の土になっています!


つまり、タンクから汚染水が漏れた場合は、

その先の土に染み込む仕組みになっていて、

染み込んだ汚染水は、もちろん、地下水へ!


最初から液体になっている分、

どんどん地下水に入っていく!


さては、メルトダウンした燃料棒の塊よりも、

高濃度汚染水が漏れる方が厄介なのでは

ないかと思うほどです。しかも、原発にある

すべてのタンク、バルブの先は土!


「こういうふうに作るって言って、

国は認可してますんで!(キリッ」


東京電力は、完全に開き直りとも取れる

発言をしているそうですが、もっと重大な

問題は、タンクから漏れているのが見えれば

いいんですが、タンクの真下で漏れていたら、

パトロールの作業員も見つけられないこと。


タンクの下はコンクリートになっていますが、

そのコンクリートも特別な加工がされている

わけではないので、ひび割れしているところに

水が漏れていたら、水溜まりができるより先に

地下に染み込んでいってしまう!


大至急、いろんなものを改善していかないと、

福島第一原発の状況は、ますます悪化して

しまうのではないかと考えられています。


東京電力には任せておけない!

手遅れになる前に、一刻も早く

国が管理するべきだと思います。


まだまだ続く、超衝撃的な話。

この続きは、また明日、お送りいたします!


本当にイヤな時代ですが、こんな時代だから

誰よりも原発問題にガツガツと取り組んでいく

山本太郎さんが国会議員になって良かったと

僕は思っています。皆さんのおかげです。