【NQNニューヨーク=川内資子】22日の米株式市場でダウ工業株30種平均は7営業日ぶりに反発し、前日比66ドル19セント(0.4%)高の1万4963ドル74セントで終えた。中国やユーロ圏、米国の経済指標の改善を手掛かりに買いが優勢となった。
ナスダック市場に上場する全銘柄と株式オプションの取引が午後に3時間以上に渡って停止した。投資家心理を冷やしたものの、相場の値動きへの影響は限定的だった。
英金融大手HSBCが発表した8月の中国の購買担当者景気指数(PMI)速報値が好不況の境目となる50を4カ月ぶりに上回った。ユーロ圏や米国のPMIも上昇した。世界的に景気が順調に回復するとの期待が強まった。業績が景気動向に左右されやすい業種を中心に幅広い銘柄に買いが入った。
ダウ平均の下落が足元で続いた後とあって、短期的な戻りを期待した買いが入りやすかった面もある。
ナスダック総合株価指数は反発し、同38.92ポイント(1.1%)高の3638.71で終えた。
業種別S&P500種株価指数は全10種が上昇。「エネルギー」や「資本財・サービス」、「素材」の上昇が目立った。
ニューヨーク証券取引所(NYSE)の売買高は約5億7000万株(速報値)。ナスダック市場(同)は約9億株と少なかった。
個別株では、四半期決算が増益となったディスカウントストアのダラー・ツリーが上昇。住宅ローン事業の人員削減を発表した米銀大手のウェルズ・ファーゴは小高い。アップルやIT(情報技術)のマイクロソフト、非鉄のアルコアなどが上昇した。
一方、ナスダック市場を運営するナスダックOMXグループは3%下落。決算で最終赤字が拡大した総合小売りのシアーズ・ホールディングスも大幅安。ポイズン・ピル(毒薬条項)と呼ばれる買収防衛策の導入を発表した百貨店のJCペニーも安い。
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