Updated: Tokyo  2013/08/23 07:50  |  New York  2013/08/22 18:50  |  London  2013/08/22 23:50
 

8月22日の米国マーケットサマリー:ドルが対円で上昇、株も高い

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  8月22日(ブルームバーグ):ニューヨークの為替・株式・債券・商品相場は次の通り。(表はNY午後4時現在)


為替         スポット価格 前営業日
ユーロ/ドル        1.3358   1.3355
ドル/円             98.68    97.68
ユーロ/円          131.81   130.46


株                 終値 (暫定値) 前営業日比 変化率
ダウ工業株30種       14,963.67     +66.12     +.4%
S&P500種           1,656.95     +14.15     +.9%
ナスダック総合指数    3,638.71     +38.92    +1.1%


債券          直近利回り 前営業日比
米国債2年物      .39%        +.02
米国債10年物     2.89%       .00
米国債30年物     3.87%       -.05


商品 (中心限月)                     終値   前営業日比 変化率
COMEX金     (ドル/オンス)  1,370.80     +.70     +.05%
原油先物         (ドル/バレル)  105.09     +1.24    +1.19%

◎NY外為市場

ニューヨーク外国為替市場ではドルが対円で上昇。2週間ぶりの高値を付けた。米新規失業保険申請件数の4週間移動平均が約5年ぶりの低水準となったため、金融緩和の縮小観測が強まった。

住宅価格や景気先行指数の上昇もドル買い材料。インド・ルピーは最安値を更新、マレーシア・リンギットは3年ぶりの安値となった。スウェーデンの失業率が低下し、同国通貨クローナは主要通貨に対して上昇した。

ソシエテ・ジェネラルのシニア為替ストラテジスト、セバスチャン・ゲーリー氏(ニューヨーク在勤)は「緩和縮小の全般的な織り込み具合や緩和縮小懸念の過剰な織り込みという点で、市場はかなり進んでおり、そのプロセスは恐らく3分の2終わった」と述べた。「リスク管理の荒波を経てボラティリティが高まり、新興市場は強く圧迫されている」と続けた。

ニューヨーク時間午後2時23分現在、ドルは円に対し前日比1%高い1ドル=98円62銭。一時は98円81銭と、5日以来の高値を付けた。対ユーロではほぼ変わらずの1ユーロ=1.3361ドル。0.4%上げる場面もあった。ユーロは対円で1%高の1ユーロ=131円77銭。一時は2日以来の高値となる131円86銭まで上昇した。

主要10通貨に対するドル相場を反映するブルームバーグ米ドル指数は0.2%高の1028.32。一時は1031.37と、2日以来の高水準を付けた。

◎米国株式市場

米株式相場 は上昇。経済指標で世界の製造業や米労働市場の改善が示されたことが手掛かり。ナスダック市場ではコンピューターシステムの不具合から取引が3時間にわたり停止された。

ニューヨーク時間午後4時過ぎの暫定値では、S&P500種 株価指数は前日比0.9%高の1656.96。ダウ工業株30種平均は0.4%上昇し14963.74ドル。

米株式市場はこの日もコンピューター障害に見舞われた。取引所間でデータを共有するためのソフトウエアに不具合が生じ、ナスダック市場は株式とオプションの取引を一時停止した。ナスダック総合指数はニューヨーク時間午後0時20分ごろに取引を停止。停止前は前日比0.9%高の3631.17を付けていた。取引は同3時25分に再開され、総合指数は1.1%上昇の3638.71で終了した。

ウェルズ・ファーゴ・プライベート・バンクの株式戦略・調査責任者、ポール・マンガス氏は「失業保険申請の統計は明るい内容で、緩慢な雇用拡大が続いていることが示された」とした上で、「中国では安定、欧州では改善の兆しがそれぞれ見られており、米国の多国籍企業には長期的にプラスとなる可能性がある」と述べた。

◎米国債市場

22日の米国債利回りは2年ぶり高水準に上昇。経済統計で労働市場の強さが示唆され、市場では金融当局が緩和策を縮小できるほど十分に米国経済は回復したとの見方が広がった。

10年債の利回りはほぼ変わらず。前日に米連邦準備制度理事会(FRB)が公表した連邦公開市場委員会(FOMC、7月30-31日開催)の議事録では、政策当局者が債券購入のペースを減速させる計画を「おおむね支持」していることが明らかになった。この日は午後に入って160億ドル相当の5年物インフレ連動債(TIPS、銘柄統合)入札が行われた。最高落札利回りは2010年以降で最高だった。

ジャニー・モンゴメリー・スコットのチーフ債券ストラテジスト、ガイ・リーバス氏は「緩慢なペースながら経済成長が続いている」と述べ、「米金融当局が年内に債券購入を減速した場合に備え、その影響はすでに織り込み済みだ」と続けた。

ブルームバーグ・ボンド・トレーダーによれば、ニューヨーク時間午後2時58分現在、10年債利回り は1ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)未満上げて2.90%。2011年8月以来で最高となった。同年債価格(表面利率2.5%、償還期限2023年8月)は1/32下げて96 17/32。

30年債利回りは4bp下げて3.88%。一時は3.94%と、2011年8月以来の最高だった。

◎NY金先物市場

ニューヨーク金先物相場は反発。中国に景気が上向く兆しが見られる中、宝飾品や延べ棒の需要が増えるとの観測が強まった。中国は金輸入で世界2位。

中国の製造業活動を示す民間の指数は8月に上昇に転じた。前月は11カ月ぶりの低水準となっていた。業界団体のワールド・ゴールド・カウンシル(WGC)は中国とインド両国での宝飾品やコイン、延べ棒の販売が今年は最大1000トンに達するとの見通しを示している。

インテグレーテッド・ブローカレッジ・サービシズ(シカゴ)のヘッドディーラー、フランク・マギー氏は電話インタビューで、「アジアでの需要拡大への期待が引き続き金の支えになっている」と述べた。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)COMEX部門の金先物12月限は前日比0.1%高の1オンス=1370.80ドル。一時は0.8%上昇する場面もあった。

◎NY原油先物

ニューヨーク原油先物相場は4日ぶりに上昇した。米週間新規失業保険申請件数の先週までの4週間平均値が約5年ぶりの低水準となったことを受け、燃料需要に弾みが付くとの期待が高まった。

米労働省の発表によると、4週移動平均は先週までに33万500件と、2007年11月以来で最低だった。米民間調査機関コンファレンス・ボードが発表した7月の米気先行指標総合指数(LEI)は前月比0.6%上昇した。中国の製造業購入担当者指数(PMI)で景況拡大の再開が示されたほか、欧州の製造業統計も上向いた。

エナジー・アナリティクス・グループのディレクター、トム・フィンロン氏(フロリダ州ジュピター在勤)は「明るい内容の経済統計が出て、需要拡大への期待を高めた」と指摘。「相場はじりじりと上昇するだろう。目先は荒れながらも上方向への展開になりそうだ」と述べた。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物10月限は前日比1.18ドル(1.14%)高の1バレル=105.03ドルで終了した。

更新日時: 2013/08/23 05:28 JST

 
 
 
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