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冷凍庫悪ふざけのツケは…退学、損害賠償 調理師専門学生2人

スポーツ報知 8月22日(木)7時4分配信

 群馬県前橋市のスーパー「フードスクエアガーデン前橋店」で、客が売り場のアイスクリーム用冷凍庫に入り、その様子を撮影して短文投稿サイトのツイッターに投稿した問題で、投稿主は地元の調理師専門学校に通っていた男子生徒(18)であることが21日、明らかになった。同校では同日、この生徒と、撮影した男子生徒(18)の2人の退学処分を決定。店側も、警察に被害届を出し、2人に損害賠償を請求する方針で、食を学んでいたはずの若者による悪ふざけの“代償”は高くつきそうだ。

 アイスクリーム販売用の冷凍庫にあおむけに寝そべる男性客は、調理師を目指して「食」を学ぶ18歳の専門学校生だった。この生徒と、写真を撮影した生徒は20、21の両日に両親とともに、被害を受けたスーパーを経営する「カスミ」(茨城県つくば市)に出向いて謝罪。2人が通う群馬調理師専門学校(前橋市)は21日、2人を退学処分としたことを発表した。

 同校の遠山巍(たかし)校長は「このような行為をやってはいけないことは、専門学校で学ぶ以前に身につけておかなければいけないこと。食を学ぶ以前に人間として許されない」と処分理由を説明した。さらに「数え切れないぐらいの抗議の電話、メールをいただいた。なかには上司に指摘されたという卒業生からも電話がかかってきた」と怒りの声。同校では21日、最低でも30分に1回は抗議電話がきており、対応に追われた。

 被害は大きい。「カスミ」によると、冷凍庫内のアイスクリーム類は全て撤去。ケース内を清掃した後、消毒して新しい商品と取り換えた。画像が撮影されたとみられる19日午後9時から、冷凍庫が清掃された20日午後2時までに同店で販売した冷凍庫の商品については、申し出があれば返金するとしている。同社は被害額を確定させるなどした後、警察に届け出る方針。損害賠償も請求する予定だ。

 最近、相次ぐツイッターでの悪ふざけ投稿に、ITジャーナリストの井上トシユキ氏は「ツイッターはおそろしくオープンなのに、『問題画像を載せても自分は大丈夫』と勘違いする人が多い」と、投稿側の意識の低さを嘆く。さらに「ネットで人の不幸を喜ぶ“メシウマ”と呼ばれる人たちは、こういう画像を探して通報することに快感を覚える。この人たちが急増していることで、問題投稿は、すぐに騒ぎになる流れができている」とし、「投稿主は、莫大(ばくだい)な賠償を請求される可能性があるということを理解しないと。被害を受けた企業も、警察にどんどん被害届を出すべき」と、毅然(きぜん)とした態度が防止策になると指摘した。

 2人は、専門学校側の事情聴取に「ツイッターで問題投稿が拡大していることは知らなかった」と話し、「自分たちの行為も大したことないと思っていた」と軽い気持ちであったことを認めているという。

最終更新:8月22日(木)13時19分

スポーツ報知

 
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