【動画】ヒット!予感実感「ミツカンの納豆『パキッ!とたれシリーズ』」=井上亮撮影 |
【井上亮】納豆業界2位のミツカン(愛知県半田市)が昨年1月に発売した「パキッ!とたれ」シリーズが人気だ。容器の上ぶたにタレが入っているのが特徴で、今月末には累計販売が5億食に達する見込み。縮小傾向にある納豆市場でヒットを続ける秘密は、便利さと楽しさを追求した「容器」にあった。
市販の納豆といえば、小袋に入ったタレをかけて食べるのが定番。ただ、小袋のタレは、袋を破ったときに飛び散って服を汚したり、手がベタベタになったりするのが難点だった。
そんな消費者の不満を解消するため、ミツカンが2008年に開発したのが「あらっ便利!」シリーズ。タレをジェル状にして袋をなくし、「はしでつまむだけで楽」と好評を得たが、好事魔多し。ジェルのタレは液体より混ざりにくく、味にムラが出てしまった。容器の角にタレ置き場をつくったために納豆のスペースが狭くなり、かえって混ぜにくくなる、というジレンマも抱え込んだ。