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連覇へ 京都チームの顔ぶれ(3)

悔しさ晴らす力走を
菅野七虹さん 立命館宇治高2年(17)

 初出場の前回大会で、いきなり6区区間新を達成した。43秒差を逆転し、京都を首位に押し上げた。「区間新は、まさかという感じ。閉会式の直前、正式に聞かされてびっくりした」と振り返る。

 快挙を喜ぶ一方、「満足してはいけない」と自らに言い聞かせ、1年間過ごしてきた。「今回も代表に選ばれてうれしいけど、『去年はまぐれ』と言われないように走らないと」と気を引き締める。

 昨春から、立命館宇治高駅伝チームの中心選手になった。全国高校駅伝では1区2位と好成績だったが、チームは5位で「納得できない結果だった」。悔しさは、全国女子駅伝の舞台で晴らす。

走れる喜びを再確認

久馬悠さん 綾部高3年(18)

 「ライバル」として認め合う双子の妹の萌さんとともに同世代の“先頭集団”を走ってきた。しかし、前回は補欠に回った。貧血にも苦しんで昨夏の全国高校総体は予選落ち。「走れる喜びや感謝をあらためて実感した1年でした」

 今回、チームの顔ぶれは若返り、「私も高校生では一番上。中学生の緊張を和らげたい」と話す。

 4月から妹とともに筑波大に進む。世界舞台で競ったアフリカ勢の強さが今も鮮烈で、「違いを科学的に研究し、その成果を競技にも生かしたい」と目を輝かせる。「京都を離れるのは寂しいけど新しい所で力を伸ばしたい」。大会連覇が最高の置き土産になる。

試練続きも諦めない

久馬萌さん 綾部高3年(18)

 堂々の5年連続で代表入りを果たした。だが、連続区間賞に輝いた中学時代とは一転、前々回は5区11位、前回は走ることさえかなわなかった。

 試練は続く。昨年初めて貧血に見舞われ「思うように走れなくなった」。食生活の改善など競技内外で自らを見つめ直す契機になった。「苦しい時も諦めず、前向きに考える力がついた」と言う。

 駅伝シーズンの到来とともに復調し、「今度こそ」との思いは強い。今春から筑波大で競技を続ける。高校最後の都大路に向け、「何回目でも憧れの舞台。みんなで笑って終わりたい」と意気込みを話す。

【2012年1月13日掲載】