汚染水の管理 見直し迫られる8月22日 5時6分
福島第一原子力発電所で、山側にあるタンクから周辺の敷地に汚染水が漏れ出した問題で、東京電力は21日、汚染水が海につながる側溝を通じて原発の専用港の外の海に流出している可能性が否定できないという見方を示しました。
福島第一原発では汚染水を巡るトラブルが相次ぎ、管理態勢や対策の見直しを迫られています。
福島第一原発では、今月19日、4号機の山側にあるタンクから高濃度の放射性物質を含む汚染水300トン余りが漏れ、タンクの周りを囲っているせきの外側にまで流出しているのが見つかりました。
東京電力が汚染水が漏れていた周辺を調べたところ、タンクから50メートルほどの側溝に向かって水が流れたような跡があり、21日、側溝の内側で1時間当たり6ミリシーベルトの高い放射線量が計測されました。
この側溝は原発の専用港の南側までつながっており、東京電力は、今回の漏えいに伴って、放射性物質が港の外の海に流出している可能性が否定できないという見方を示しました。
東京電力は、20日の会見では、側溝の水の放射性物質の濃度がそれほど高くないことから、汚染水が直接海に流れ出しているとは考えにくいと説明していました。
側溝からの水が注ぐ付近の海では、原発の事故の直後から放射性物質を測定していて、東京電力は今のところ、今回の漏えいによるとみられるデータの変化はないとしています。
福島第一原発では、汚染された地下水が海に流出していることが明らかになったほか、これまでにもタンクから汚染水が漏れるなど、十分なコントロールができず、廃炉の作業や周辺環境に影響を及ぼす状況が続いていて、汚染水の管理態勢や対策の見直しを迫られています。
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