ここから本文です
[PR] 

30兆ベクレルの放射性物質、海に直接流出か

読売新聞 8月21日(水)21時53分配信

 福島第一原子力発電所から汚染水が海に流出している問題で、東京電力は21日、事故直後に原子炉建屋で発生した極めて濃度の高い汚染水が、海に向かう配管・ケーブル用のトンネルを通じて、直接、流出している可能性が高いと発表した。

 これまでに流出した放射性物質の総量が最大30兆ベクレルと推計されたためだ。東電が事故前に平常時の基準として定めていた放出限度(年間2200億ベクレル)を大幅に超える量という。

 東電は今後、流出経路と疑う2、3号機のトンネル内から汚染水の一部をポンプで抜いたり、浄化処理装置で放射性物質の濃度を下げたりするなどの緊急対策を行う。しかし、トンネルは複雑な形で互いに接続している上、人が近づけないほどの汚染水の発生源である建屋ともつながっていることから、汚染水を完全に回収するめどは当面立たず、流出が止まるかどうかは不明だ。東電は「流出に伴う汚染の影響は、防波堤や水中カーテンで仕切られた福島第一原発の港湾内にとどまっている」と説明する。

最終更新:8月22日(木)1時19分

読売新聞

 
PR

注目の情報


PR