東京電力福島第1原発で地上タンクの汚染水漏れが発覚した。解決策の見えない汚染水問題をまとめた。
Q 福島第1原発の汚染水はどのようにして発生するのか
A 炉心溶融した1~3号機の核燃料を冷やすため、原子炉に水を注入し続けている。その水が放射性物質を含む汚染水となり、原子炉建屋地下などにたまっている。
Q たまった水はどうするのか
A 建屋地下の汚染水を回収し、放射性セシウムや塩分を取り除き、長さ約3キロにわたって配管をつなぎ合わせて水を循環させ、再び原子炉の冷却に使っている。
Q 今回問題となった地上タンクの汚染水は
A 建屋には1日約400トンの地下水も流入しており、新たな汚染水となり増え続けている。循環冷却に使用する以上の汚染水が発生しており、回収した途中で取り出した高濃度の汚染水は地上タンクに貯蔵されている。
Q 地上タンクはどれぐらいあるのか
A 事故発生当初から設置され現在約1060基が敷地内に設置されている。このうち今回問題となったボルトでつなぐ簡易な構造の「フランジ式」のタンクは約350基ある。
Q なぜ漏れたのか
A 原因は分かっていないが、タンク底部やボルトの接合部から漏れ出た可能性が指摘されている。