東京電力福島第一原発で地下水を通じて放射能汚染水が海に漏れ続けている問題で、東電は21日、海に漏れ出た放射性ストロンチウムは最大10兆ベクレル、セシウムは同20兆ベクレルとの試算結果を発表した。通常運転時の1年間の放出管理目標値(2200億ベクレル)の100倍を超える。ただ東電によると、国の基準である濃度限度は下回っているという。
福島第一原発の関連記事高濃度の汚染水が塞いだはずの坑道から1日10リットルほど直接海に流れている可能性もあるとして、22日から坑道内の汚染水をくみ出す。
東電は、原発の港湾内の放射性物質の濃度から、ストロンチウムが1日に30億〜100億ベクレル、セシウム137が40億〜200億ベクレル流れ出ていると試算。事故直後の2011年5月から汚染水が地下水に漏れ出し続けていると想定すると、総放出量はストロンチウム90で10兆ベクレル、セシウム137は20兆ベクレルと見積もった。