なでしこアクションは昨年、米下院の「慰安婦決議」撤回の請願署名の呼びかけを行った。すぐに3万人以上の署名が集まったという。
山本氏は「米国では1カ月以内に2万5000筆以上の署名を集めた請願は自動的に審議されます。いずれ決議の見直しが行われるでしょう。男性が慰安婦問題を口にすると、向こうは『女性の人権問題だ』と論点をすり替えてきます。これは国の名誉だけでなく、私たちの子孫の名誉の問題でもあります。女性として黙っていられません」と言い切る。
現在、在米韓国系団体の後押しで、全米20カ所以上で慰安婦の像や碑の設置計画が進んでいる。山本氏は在米日本人女性たちとも連携し、設置計画を少しでも阻止しようと努力している。
慰安婦問題について、普通の女性たちが異議申し立ての声を上げ始めたのは大きな変化だ。ここまで問題をこじらせたメディアと、放置した政治家の責任は極めて重い。 =おわり
■大高未貴(おおたか・みき) 1969年、東京都生まれ。フェリス女学院大学卒業。ダライ・ラマ14世や、PLOのアラファト議長などにインタビューし、95年にジャーナリストとしてデビュー。世界100カ国以上を訪問し、潜入ルポなどを発表。著書に「神々の戦争」(小学館)、「冒険女王 女一人シルクロード一万キロ」(幻冬舎)「日本被害史」(共著、オークラNEXT新書)など。