2012年09月07日

プログラマーの処世術

自分の身を守る



前回の記事で紹介した様な炎上プロジェクトの末期状態になると、とにかく皆が人のせいにしたがる』様になってきます。

ただでさえ身も心もボロボロです。

さらに追加の修正なんて、御免被りたいのです。

今度の土日も潰れかねません。


こういう状態になってくると、その人の中の悪魔の声が囁くのです『人のせいにしちゃえよ♪』と。

そしてこういう人のせいにするのが上手な人がいるのです。

本当にビックリします。辟易するというか。

楽をする方法に長けている人間というのが。

プロマネ(プロジェクトマネージャー)に取り入って仲良くなったり、日頃からコビを売っておく事で発言力が強い人を自分の味方につけ、いざという時に上手に人のせいにして自分は楽をする。

ビックリする位『人のせいにする』のが上手な人がいるので、こちらが全く悪くないのに相手のミスをこちらのサブで直して対応してあげなければいけなくなったりします。

こうなると自分のサブのメンバーから突き上げをくらいます。

「なんで向こうのミスなのに俺達が直さなくちゃいけないんだよ!ばっかじゃないの!」と。

かなり痛い状態になります。

なんとか自分のサブのメンバーに楽をさせてあげられる様に手を打てないと、自分の身を守りきれなくなってきます。

「アイツの下で仕事なんかしてられっか!」と、同じサブメンバーから言われてしまい、皆が協力してくれなくなってしまいます。

こうなると最後です。

次からはプロジェクトを任せてもらえなくなり、自分の立場をなくしてしまいます。


処世術


さて、自分の身は自分で守らなければいけません

かといって「保身に走れ」と言っている訳ではありません。

保身は所詮自分の事しか考えないで、周りの皆への配慮が欠けます。

保身ではなく「自分達のメンバーを守れ!」強く言いたいと思います。

自分の担当サブのリーダーやメンバーが自分達のサブが楽を出来るように動いてくれたり、大変な作業をきちんと評価してもらえる様に動いてくれたらアナタはその人に対してどう思いますか?

「○○さんは自分達のために頑張ってくれた」

と思う事でしょう。

悲惨なプロジェクトにいて奈落の底に落ちるのを後一歩という所で食い止めてくれたりしたら、そりゃあもう「○○さんは自分達のために頑張ってくれた」と強く思う事と思います。

そして「この人と次のプロジェクトでも一緒に仕事がしたい」と思うようになります。


そう、アナタがそう思われる行動をすれば良いのです。

そのためには「自分の身も守り、メンバー達の事も守る!」という意識で行動しなければいけません。

「メンバー達の事を思う」からこそ、会議で相手サブのせいにする一言も、辛いですが言えますし、日頃からプロマネや発言力の強い人達とも積極的にコミュニケーションを図ろうと思い、行動できるのです。

「皆を守る」事が引いては「自分の身を守る」事になるのです。

仲間である自分の担当サブメンバーに有利になる様に行動する事で自分の身を守り、さらに仕事を一緒にしているメンバーからの信頼も増します。


また仕事をする上で考えておく必要があるのは『力を持っている人をターゲットに行動する』という事です。

プロジェクトは沢山のメンバーがいますが、その全員に対してアプローチする必要はありません。

仕事だけではないですが、物事を人が集まって動かす時には必ず『キーマン』となる人がいます。

10人中9人が反対していても、そのキーマンの1人が「こうする!」と決めたらその通りに物事が決まっていく、そういう「要となる人」をまずは見極めます。

そしてそのキーマンに対してアプローチをするのです。

アプローチするというのは、日頃からコミュニケーションを心掛けたり、積極的な意見を提案したり、こちらを売り込む営業攻勢を掛けたりする事を言います。

プロジェクトメンバー全員に気に入られる必要はありません。

重要ではないメンバーには最悪嫌われてもしょうがないです。

自分にとってのキーマンとなる人を味方につけ、キーマンを決して敵に回す様な事がないように動くこと。

これが自分の身を守る”プログラマーの処世術”になります。
posted by 敏腕プログラマー at 23:56| プログラマーとしての矜持 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする