皇太子ご夫妻2年ぶり被災地慰問…日帰りで宮城
読売新聞 8月20日(火)21時4分配信
皇太子ご夫妻は20日、東日本大震災の被災地お見舞いのため、宮城県を日帰りで訪問された。
ご夫妻はまず、町面積の36%が浸水した七ヶ浜町を訪問。約360人が避難生活を続ける仮設住宅では、座って出迎えた高齢者らに腰をかがめて声をかけられた。皇太子さまは、住民の孤立を防ぐ活動を続ける世話役の男性に「皆さんの目が行き届くことが大切ですね」と語りかけられた。雅子さまは車ごと津波に流された男性を「ご無事で良かった」、自宅再建のめどが立たない女性を「お体をお大事に」と励まされた。お二人の言葉に涙ぐむ高齢者の姿もあった。
その後、ご夫妻は、津波で田畑や施設に甚大な被害を受けながらも、昨年4月にみそ造りを再開した仙台市宮城野区の岡田生産組合を訪問。組合員の女性が「働けるのは生きる力になります」と話すと、皇太子さまは「ご苦労も多かったでしょう」とねぎらわれた。帰り際、ご夫妻の希望でみそを持ち帰ることになり、雅子さまは「楽しみです」と笑顔を見せられたという。
ご夫妻の被災地慰問は2011年8月の岩手以来2年ぶりで、療養中の雅子さまの地方公務もこの時以来。宮内庁によると、雅子さまはこの間も、被災者に心を寄せ、今回の訪問を強く希望されていたという。
最終更新:8月20日(火)21時4分