ライフ父の通帳、家族に返還 横浜税関が68年ぶりに2013.8.20 19:06

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父の通帳、家族に返還 横浜税関が68年ぶりに

2013.8.20 19:06
郵政儲金簿の返還を受けた田中(貞森)啓子さん=20日、横浜税関

郵政儲金簿の返還を受けた田中(貞森)啓子さん=20日、横浜税関

 横浜税関は20日、旧満州で軍人だった男性の郵便貯金通帳を約68年ぶりに家族に返還した。横浜税関は中国や朝鮮半島などから引き揚げてきた約13万人の約60万件を預かったままで、遺族らに引き取りを求めている。昨年は67人に計342件を返還したという。

 返還されたのは「郵政儲金簿」計3点で、軍人だった貞森盛さん(故人)の長女、田中啓子さん(75)=東京都杉並区=が受け取った。田中さんは「きちょうめんな性格だった父らしく、細かく入金されている。子どもや孫に通帳を見せながら、戦争の怖さを伝えていきたい」と懐かしそうに手に取っていた。

 連合国軍総司令部(GHQ)は終戦後、インフレ防止のため日本国内への資産持ち込みを制限。貞森さんは終戦後、シベリアに抑留されたが、直前に満州で自治会に預け、横浜税関が保管していたとみられる。

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