合格体験記
AO入試 山縣 亮太
プロフィール
- 氏名:山縣 亮太
- 学部学年:総合政策学部3年
- 出身校:修道(広島)
- 所属パート:短短
- 自己ベスト:100m 10”07
- 戦績:ロンドン五輪 100m 準決勝進出
2011年 全日本学生対抗 100m 2位
100m,200m,4×100mの3種目の塾記録を樹立
慶應競走部を選んだ理由
こんにちは。競走部短々パート所属、総合政策学部2年の山縣亮太です。今回は僭越ながらAO入試合格者を代表致しまして、私の慶應大学の受験を決めてからから合格に至るまでの体験を、ちょうど2年前を思い出しながら書かせていただきます。高校生に少しでも近い感覚で読んで頂けるよう少々内容が具体的で長くなりますが、どうぞ最後までお付き合いください。
では早速ですが私が競走部に入ろうと考えたきっかけを紹介します。それは非常に単純で「ここの自由な競技環境だったら自分のやりたいことができる!」と感じたからです。競走部は組織としての目標、制約はあるものの、基本的に個人の競技への取組みに制限はなく、比較的自由な練習環境です。またそこに対するOBの方々のバックアップも充実していますし、そのあたりが一番大きな理由で受験を決めました。
慶應のAO入試は、前期試験と後期試験の最大で2回受験する事ができます。それぞれ資料選考(一次試験)と面接(二次試験)があるのですが、私が先の理由で慶應の受験を決めたのが8月のインターハイ期間中でした。前期の一次試験はインターハイからわずか1週間後で、それから準備するにはあまりに時間が無かったこともあり、私は10月からの後期試験のみを受けることにしました。しかし今になって振り返ると、後がない後期試験はかなり大きなプレッシャーがかかります。加えて後期試験は前期試験に比べ若干合格者が少ないので、前期にしっかり準備して挑む方がいいですね。AO受験を早々に決定している方は早めに慶應競走部の誰かと連絡を取り、早い段階で準備し、前期試験を受ける事をお勧めします。しかし高校生でインターハイに集中したい選手もいると思いますし、もちろん後期試験からでも十分合格できるので、インターハイ後からでも受験を決定してもらっても大丈夫です。実際私もそうでした。
AO受験の対策
話が少しそれましたが、今度はどのように準備していったか紹介します。8月中旬に受験の意志を競走部の方に伝えたらすぐに後期一次試験の準備にとりかかりました。その際、競走部の先輩の一人が担当という形でついてくださり、基本的にはその担当の先輩とのやり取りの中で資料作成を行いました。資料とは基本的には志望理由書のことですが、まず過去の合格した志望理由書(2000文字程度)が送られてきて、十数年分のそれに目を通しましたね。最初は「高校生でこんな立派な内容のものなど自分には書けっこない!」とかなり打ちひしがれましたが、目を通すうちに次第に慣れ、どういう風に書いたら良いのかなどが少しだけイメージできるようになったことを覚えています。また資料作成は、直接先輩方とコミュニケーションをとりながら作業した方が確実にはかどるので、時間を見つけ可能な限り広島から日吉まで足を運ぶようにしていました。実際、それで順調に作業を進めることができましたが日吉に足を運べない間は、自分のテーマに関連した本やインターネットなどから情報を集めるなどして個人的に学習をしていました。 学校で教わるような教科書があるわけではない「自分なりの学習」でしたが、頭の中が整理され、また知識がよく定着し、その後の面接練習を進めてゆく際にも非常にこの作業は重要であったと感じています。そのようなやり取りをしばらく続けてゆき10月中旬ごろ資料内容が完璧に完成しまして、10月17日、日本ジュニア選手権が終了し広島に帰ってすぐ父の会社で清書作業を行ったことを覚えています。
二次試験 面接の対策
何とか一次選考を通ることができたあとは、今度は面接対策です。基本的には志望理由書の内容を理解し、自分の口から相手にうまく説明できるようになるための練習です。試験までまだ日があるうちは学校や近所のカフェなどで自分のテーマについて幅広く知識を取り入れるような勉強をしていました。面接練習は日吉まで足を運ぶのはもちろんのこと、家や学校など色々な場所で練習を行いました。何度かスカイプを繋いで練習を行ったりもしましたね。僕はあまり弁が立つ方ではなかったと自負していますので、約30分間と長めの面接の対策には、たくさん練習して頭で内容を整理し、口に出し、様々な視点からの質問に備えておく必要がありました。試験一週間前にもなると陸上の練習もスッパリやめ、面接の練習に専念し、前日まで徹底的にやりこんだことを覚えています。翌日の本番では自分の思ったより厳しい面接になりましたが、落ち着いて対応できたと思います。
努力と先輩方の助け
こうして多くの方の力を借りて私は何とか面接試験もクリアし、慶應大学総合政策学部に合格することができました。AO入試対策は一般の受験対策と異なり戸惑う部分も多くありますが、これから受験を考えている人たちにはぜひ非常に優秀な競走部勧誘担当と力を合わせ、その栄冠を勝ち取ってもらいたいと思います。
受験する価値のある試験
最後になりましたが、慶應大学競走部は、競技を熱心に取り組む競技者にとっても厳しい試験を受けるだけの魅力がある環境です。「どのようにして選手は成長するか」選手自身が気づくことのできる環境はここ以外ないでしょう。それに気づくことのできた選手はきっともっと強くなりますし、これを読んでいる選手にはぜひ慶應義塾大学体育会競走部に入部し、そういった自立した選手になってほしいと思います。今回の記事がそのためのお力添えになることができたら幸いです。僕も未来のチームメイトとともにインカレで頂点に立てるよう、しっかり準備しておきますね。最後までお付き合い頂きありがとうござました。
受験に関するお問い合わせはこちらまで 受験担当:キアラシ ダナ kia.dana7@gmail.com