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政治
【終戦の日】曽祖父の「シベリア抑留忘れない」 最年少で参列、10歳の中島馨君
2013.8.15 13:22
全国戦没者追悼式に最年少遺族として参列した横浜市戸塚区の小学5年、中島馨(けい)君(10)。「もっと歴史を勉強して、シベリアでどんなに大変な生活を送ったのか、忘れず伝えていきます」。第二次大戦後のシベリア抑留中に死亡した曽祖父、石井吉三さん=当時(34)=の遺影を胸に抱いて参列した。
佐賀県西与賀村(現佐賀市)で、旧制小学校高等科の教師をしていた吉三さんは昭和20年3月、満州に出征。終戦後はシベリアで抑留され、21年2月に亡くなった。
仏壇の遺影でしか、吉三さんの姿を見たことがない。少しでも吉三さんを近くに感じたいと、追悼式への参列も自ら希望した。
歴史好きの祖母、中島冱子(さえこ)さん(73)の影響で戦国時代や幕末、昭和に関する本を読んだ。小学3年のとき、国語の授業で戦争を描いた童話「ちいちゃんのかげおくり」を読み、興味を持って調べると身内にも戦没者がいることを知った。「食べ物もろくになく、寒い中で働かされて亡くなったの」。冱子さんの一言にはっとした。
「ソ連は日本を攻撃しない約束だったはず。シベリアに行かなければ、ひいおじいちゃんは帰ってこられたのではないか」
いまでは改憲問題について祖母と議論を交わすほど知識を深めた。歴史を研究するのが将来の夢だ。吉三さんのように教壇に立って歴史を伝えるつもりがあるか尋ねると、「それはないかな」とはにかんだ。
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