大学時代、1年の教養課程で履修した心理学で学んだ
Emotional Bias というものを思い出した。
なぜ思い出したかと言うと
○○好き(○○ファン)という人は、不快な事実を認めたくない心理が働いているのを
目の当たりにするから。
Emotional Biasというのは感情バイアスであり
「不快な事実は度外視してしまう(認めたくない)という心理が働く感情」である。
例えば
Z君が右ハンドルの欧州車に乗っているとする。
Y君が、「右にするなら日本車にすれば良いのに。まあ、左では怖いけど欧州車には乗りたいんだね。
そこまでして乗りたいと思っているんだろう。それが見栄なんだよ。滑稽だな。」
と意見したとする。
あなたがZ君の立場なら、「うるせえ」「余計なお世話だ」 と思うだろう。だいたい、そう感じるだろうね。
「そのとおり。」と思う人(右ハンドル欧州車の所有者)はいないのではないかな。
Y君の意見は至極尤もであり、的を射た指摘なので、当の本人(右ハンドル欧州車所有者)からすれば
不快な事実だろう。 そこを認めると矛盾や滑稽さも認めてしまうことになる。
だから、「右にするなら日本車にしろ」 と何度も指摘しても
「道路事情から右にしているんだ」 と意固地に主張する右ハンドル所有者がいるのも事実。
「そこまで道路事情に拘っているなら日本車に・・」 と言っているのに
「拘っているから欧州車の右にしているんだ」 と辻褄の合わない返しをしてくる。
右ハンドルなら、日本におり日本車があるんだから、わざわざ左ハンドルが本来の車を右にしてまで乗る必要はないだろう と言っているのに(笑)
右ハンドル所有者の言い分これこそが、Emotional Biasの典型であり
「不快な事実は度外視してしまう」ということに当たる。
「確かにそうだね。 でも左は怖いし、乗れない。でも欧州車は乗りたい。だから右で選んでいる」
という言い分を素直に発することが出来ない。
発すれば、矛盾していることを認めてしまうので、都合が悪くなる。 しかも自分にとっては不快。
だからこそEmotional Biasの心理が働く。
別の例を挙げると
イチローファン。
イチローファンに
「イチローはダメだな。 内野安打ばかりで打率上乗せして、クリーンヒット率が悪い。
本塁打もないし、打点もない。」
と発言し、例えば
http://ameblo.jp/miumalovely/entry-11163154479.html
の内容を示しても、だいたい以下の内容が返ってくる。
「別にいいじゃん。先頭打者なんだから」
「イチローは打とうと思えば本塁打も打てる。本人が言っている」
「凄い成績じゃないか」
中には、都合の良い数字だけを引っ張り出して
「凄い成績」 と別方向に持っていこうとするファンもいる。
これはEmotional Biasの典型もあるが
同時に「確証バイアス」という心理も含まれている。
客観的なデータを示して「打てない」「大した能力もない」と提示しても
それに関する客観的なデータ返しをしてこない。それどころか
感情的な発言で返してきたりする。
オレは心理の専門家ではなく
もう何年も前の記憶を掘り探って書いているだけなのだが、確証バイアスは
自分に都合の良い情報だけ集めて
自分の先入観を補強しようとする心理
だったかな。
パイナップルが好きなA君と嫌いなB君がおり
B君が、パイナップルの欠点を挙げて諭す。
しかし、A君はパイナップルは「こういうものだ」と良い情報だけを集めて
パイナップルとはこういう素晴らしい物なんだ と、挙げられた欠点を消そうと
自分が植え付けてきたパイナップルの良さの先入観を補強しようとする。
これが確証バイアスの心理行動です。
感情バイアスと確証バイアスは似た部分があり
捉え方によっては、ほぼ同じようなものだと思う。
イチローファンや日本のマスコミが
打率のこととか、安打数のことしか話題に触れないのは
まさに、確証バイアスの心理そのものだったりする。
打率や安打数だけ(都合の良い数字だけ)を取り上げ(確証バイアス)
ほかの極端に悪い数字は表に出さない(感情バイアス)
「お前もそうだろう」
と思う人がいると思いますが、オレは、こういう落とし穴に陥ることを避けたいので
○○好き(ファン)という感情を持たないようにしているんです。