当せん者水増し 秋田書店に再発防止命令8月20日 17時58分
「週刊少年チャンピオン」などを発行する東京の出版社「秋田書店」が、女性漫画雑誌の読者プレゼントの当せん者数を実際より多く水増しして表示していたことが分かりました。
消費者庁は20日、購読者に誤解を与える悪質な行為だとして「秋田書店」に対し、再発防止を命じました。
命令を受けたのは「週刊少年チャンピオン」などの漫画雑誌や、漫画の単行本などを発行する東京・千代田区の出版社「秋田書店」です。
消費者庁によりますと、この出版社は去年4月までの2年ほどの間、3種類の女性向け漫画月刊誌の読者プレゼントで、実際には1人にしかプレゼントを送らないのに、当せん者の数を「5人」や「3人」と表示するなど水増しを行っていました。
当せん者の名前は、2か月後の誌面で発表していましたが、プレゼントを送った人以外は、架空の名前を掲載していたということです。
このため消費者庁は20日、秋田書店に対し、購読者に誤解を与える悪質な行為だとして、景品表示法に基づき、再発防止を命じました。
これについて秋田書店は「読者プレゼントの商品はかつて、メーカーから無料でもらえていたが、最近はそうでなくなり、経費が足りずに当せん者数だけを水増ししてしまった。命令を真面目に受け止め、社員一丸となって再発防止に取り組んでいきたい」と話しています。
消費者庁によりますと、読者プレゼントの当せん者数を水増ししたとして景品表示法違反で処分が行われるのは、今回が初めてだということです。
水増しは6年ほど前から
秋田書店で、今回問題となった雑誌の読者へのプレゼントコーナーを担当していた元社員は、NHKの取材に対して「当せん者の水増しは少なくとも6年ほど前から行われていた」と証言しています。
プレゼントコーナーでは複数の当せん者がいる商品が多数あるのに、元社員は、当時の上司から商品を1種類につき1つだけ購入するよう指示されたということです。
購入した商品は、写真に撮ってプレゼントコーナーに掲載し、複数の読者に当せんするといううその表記がされていたということです。
また、当せん者の名前については「芸能人の名前の一部を適当に組み合わせるなどして架空の名前を作り掲載していた」と話しています。
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