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「はだしのゲン」鳥取市でも閲覧制限
8月20日 16時43分

「はだしのゲン」鳥取市でも閲覧制限
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中沢啓治さんの漫画「はだしのゲン」を、松江市教育委員会が一部に過激な描写があるとして市内の小・中学校の図書室で子どもが自由に読むことができなくするよう学校側に求めていた問題で、鳥取市の市立図書館も、おととしから本を事務室に移し、自由に読むことができない状態にしていたことが分かりました。
図書館では今後は制限をなくし誰でも読めるようにしたいとしています。

漫画「はだしのゲン」は、去年12月亡くなった被爆者で漫画家の中沢啓治さんが、原爆の被害を受けた広島で力強く生きていく少年の姿を描いた作品です。
この「はだしのゲン」について松江市教育委員会は去年12月、一部に過激な描写があるとして、子どもが図書室などで自由に読むことができなくなる「閉架」の措置を小・中学校に口頭で要請していました。
この問題で鳥取市の市立中央図書館もおととし、本を児童書のコーナーから事務室に移し、自由に読むことができない状態にしていたことが分かりました。
理由について図書館では、「女性を乱暴するなど性的な描写がある」と保護者から指摘を受けたためとしていて、希望する人の閲覧や貸し出しには応じていたということです。
鳥取市立中央図書館の西尾肇館長は「どのような形で閲覧してもらうのがよいのか職員で議論するのをつい怠っていた。図書館として閲覧を制限したつもりは全くなく、今後は一般書のコーナーに移して手にとって読めるようにしたい」と話しています。

広島県知事・閲覧制限は適当でない

一方、この問題について広島県の湯崎知事は20日の記者会見で「『はだしのゲン』は広島の被爆の実相を伝える資料として、長年、たくさんの人が読み継いできたものだ。
児童や生徒にはこうした資料を通して被爆の実相を理解してもらい、世界の平和と人類の幸福に貢献できる人に育ってもらうことが大事だと思っている。
自由に読んでもらっていいと思う」と述べ、閲覧制限は適当ではないという考えを示しました。

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