日本人が自信を取り戻す
オリンピックを前に、日本の実力が再認識されれば、国際的な地位も上がる。いまはアジアの盟主の座を中国に奪われた格好だが、2020年頃には中国経済が傾いていると指摘する専門家が多いだけに尚更だ。
「経済が落ち込めば、中国は対外的な自己主張を弱める可能性があります。中国の指導者が国際協調路線を取るようならば、オリンピックが外交関係を好転させるいい機会になるかもしれません」(外交政策研究所・宮家邦彦代表)
もちろん、逆に中国が東京オリンピックをボイコットするような暴挙に出る可能性もあるが、その場合、オリンピックを外交的に利用するのかという国際的批難を浴びるのは中国のほう。日本は門戸さえ開いておけばいい。
最後に、1964年のカラーテレビのように、家庭に急速に普及するものについて触れておこう。家電メーカー各社にとって、オリンピックが一大商機となるのは今も昔も変わらない。
「来年から、現在のフルハイビジョンの4倍の解像度を持つ4Kテレビ用の試験放送が始まりますが、これは技術的に日本のアドバンテージは少ない。注目はフルハイビジョンの16倍の解像度があるスーパーハイビジョンの8Kテレビ。この8Kは2025年の放送を目指していましたが、総務省はこれを2020年に前倒しすると発表したばかり。明らかに東京オリンピックが開催されることを前提にした計画です。
8Kの技術開発は日本が進んでおり、今度の東京オリンピックは世界で初めて8Kで収録、放送されるオリンピックになる。この技術で世界を圧倒するチャンスです」(IT・家電ジャーナリストの安蔵靖志氏)
今回の東京オリンピック開催決定は、何より日本人が明るさと自信を取り戻す契機になる。
再び日本の底力を世界に見せつける晴れの舞台・東京オリンピック。2020年に向けた号砲が鳴り響くまで、あと1ヵ月だ。
「週刊現代」2013年8月17日・24日号より
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