- 7 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします : 2012/08/02 01:12:29 ID:eNVkVr8e0
- どうせ誰もこないし、おまえらストーリー作る創作論とか語ったらどうなの?
- 10 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします : 2012/08/02 01:16:52 ID:F64nHWbE0
- じゃあ展開論を
- 13 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします : 2012/08/02 01:19:31 ID:ZSDAySS+0
- 清聴するわ
- 11 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします : 2012/08/02 01:18:47 ID:F64nHWbE0
- ■趣旨
「展開」っていう言葉はちょっと大雑把なので4つに分割するすよ。
「背景」「困難」「超克」「演出」。
いま読んでいる本に現れてくる「展開」をこの4つに分割しながら読むと、一箇所アレンジしたりして使いまわせるので、引き出しがズンドコ増えるよー。 - 15 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします : 2012/08/02 01:19:55 ID:F64nHWbE0
- ■「背景」「困難」「超克」「演出」の説明
まず「背景」ってのは「困難」につながる「今まで起こったこと」ね。
これはふたつの機能がある。「事情の説明」と「伏線を仕込む」。なので後回しにして考えるとよいよー。実際作るときも、後回しにして作るほうが、構造的に綺麗に作れるよー。
つぎ、「困難」。これは具体的に現れてくる課題ね。
「この敵を倒さなきゃいけない」とか「あの無敵の要塞を陥落させなきゃならない」とか「来週までに五十万ドルあつめなければならない」とか
そういう「チャレンジする必要のある課題」。「困難」と「超克」は相互依存的な関係にある。
「超克」ってのは言葉は難しいけれど、要するに「解決方法」のことね。これは主体となるキャラクターの人格影響下にある。
なぜこのふたつが相互依存関係にあるかというと、
1)ある「困難」に対して解決方法は(現実的には)数多くある。
2)物語中で語られる解決方法は通常一種であり、その解決方法は解決したキャラクターの性格や能力にマッチしたものでなければならない。
2に関して補足すると、例えばキャラクターの能力では不可能なことを突然行って解決させると、不自然な「ご都合主義」にみえてしまうんよ。
また、キャラクター主体のキャラクター小説の手法を採用していると(ほとんどすべてのラノベがこの種類)、描かれるイベントは基本的に「キャラクターの表現」であるべきで、そのメンからの「キャラクターと噛み合ってる」ことが求められる。
つまり、そもそもの「困難」自体が、解決人物(おもに主役)の「キャラクター特性」にあわせて選ばれている場合がほとんどなのですー。
「演出」については、言葉通りの意味。
注意すべきは、「盛り上がる展開」というのは幻想だってこと。
そんな展開、無い。
あらゆる「展開」は「盛り上がる演出」をしてはじめて「盛り上がる展開」になる。
たとえば「プロジェクトX」なんかが典型例で、あれはノンフィクションなので、「背景」「困難」「超克」はいじりようがない(ことになってる。嘘つけばべつだけど)。
それを「演出」の力でドラマとして成立させてる。「演出」はすごく重要。 - 16 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします : 2012/08/02 01:21:13 ID:F64nHWbE0
- ■具体的な引き出しの増やし方
小説でもなんでもいいんだけど、物語を摂取したとき、現れてくる「展開」をこの4つに分割しながら読んでみる。
そのうえで、空きスロット埋めやスロット置換をやってみると、展開の引き出しがいっぱい増えるー。
・例:なんだか適当な脱出もの
背景:友人たち6人で海に遊びに行った。ボートで遊んでいたら流されて無人の島についてしまった。
困難:この島から脱出しなくてはならない。
超克:筏を作ってこぎだした。
演出:主人公の悩みと決意を格好良く
という物語があったとして、各部分を変更してみる。
レベル1「超克を変更してみよう」
別の解決方法を考えるということ。解決方法を帰るときには「同じ主人公で変更」でもいいし「もし別の主人公だったら」でもよい。
当然、主人公の持っている性格や能力が変われば、解決方法も変わるので。
子どもがよく行う「ぼくが主人公だったらなぁ空想」は、まさにこれの訓練だよー。
とても良い習慣だとおもうよー。 - 17 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします : 2012/08/02 01:21:18 ID:8Yzf3vXqP
- ワナビの創作論って残念な感じがするからなんとも
- 18 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします : 2012/08/02 01:22:00 ID:+WwU9dPH0
- ほうほう
- 19 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします : 2012/08/02 01:22:04 ID:F64nHWbE0
- レベル2「困難を変更してみよう」
別の課題に変更してみる。ある種のイベント追加と言っても良い。
たとえば「食料が足りないので得なければならない」とか「突然の雨で仲間が高熱を出してしまった」とかでもよい。
主人公にふさわしい(その能力や性格を、読者に上手に説明できそうな)課題をぶつけてあげるのがベネだよ。
でも、全く新しい「困難」を考えつくのって結構大変。
その場合は、作中の「困難」の難易度条件を変えてあげると練習になるよ。
作中の主人公は「木をきって筏を作成」なわけだけど、「こわれた漁船が挫傷していた(修理すれば使えそう、材料になりそう)」とか「筏を作るための十分な工具が手に入らなかった(難易度上昇)」とか。
当然セットで「超克」の方も考えてあげると更に良いよー。
レベル3「演出をかえてみる」
たとえば演出力点の変更「勝利」よりも「苦悩」を充填にして描くとか、視点を変えてみて「筏を作るライフセーバーの主人公」ではなくて「主人公に片思いする中学生が主人公を励ます」を中心にするとか。
変更を行おうとする過程で、物語の構造に気がつくことも多いよー。
レベル番外「背景を変えてみる」
背景のうち「伏線を仕込む」っていう部分は、多くの場合クライマックスの納得を高めるために仕込まれる。
つまりこの場合「主人公は実はサバイバルが得意で筏を作る技術を持っていた」とか。
なので、レベル1~3を変更すると、この部分は自動的に変更されることになるよー。
また「事情説明」ってのは、「主人公たちがどうしてそんなこんなんに陥っちゃったか」の合理的(読者から見たら自然に納得できる)説明と、「一風変わった状況らしいぞ」っていうヒキだよー。
この部分を変更するのも、面白いよー。
たとえば前記の例示シナリオの場合「中東の王族が載っていた自家用小型ジェトが洋上で墜落して」なんてのに変更すると、それだけで全体の物語が変更されるよー。 - 20 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします : 2012/08/02 01:22:35 ID:F64nHWbE0
- ■効能
こうやって各種部品を変更して物語を弄繰り回すと、その物語の仕組や構造が深くわかるようになるし、引き出しの数がめっさふえていくよー。
おすすめだよー。
ひゃー。 - 21 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします : 2012/08/02 01:23:37 ID:F64nHWbE0
- はい
ままれの展開論でした
ときどき欲しがる人が出てくるからこの際貼っちゃおうと思って
スレの具合を見るに、出し惜しみしてる場合じゃないしね - 24 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします : 2012/08/02 01:29:30 ID:+WwU9dPH0
- >>21
ありがとう、ちょっと参考にして短編書いてみるわ
自分なりに試してみる - 23 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします : 2012/08/02 01:26:25 ID:DrH0E6Tt0
- 超克ってなかなかいい表現だよね
よくわかってなかったカタルシス効果の存在位置をはっきりさせてくれた - 22 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします : 2012/08/02 01:25:42 ID:eNVkVr8e0
- それはあくまで記号的な主人公だからこそできるんじゃないの
もしその障害に対して興味を持たない主人公だった場合はできない - 32 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします : 2012/08/02 01:35:35 ID:F64nHWbE0
- >>22
ちょっとよくわからん
もう少しかみくだいて - 48 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします : 2012/08/02 01:44:52 ID:eNVkVr8e0
- >>32
ラノベ主人公らしいってのが抜けていた
その創作論は受動的でありながら能動的に動く主人公にのみ通用するんだよ
噛み砕けば、困難に対して「解決する」「失敗する」といった極論的解決手段しか持てない主人公しか作れない - 54 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします : 2012/08/02 01:53:47 ID:F64nHWbE0
- >>48
「解決」「失敗」という二つの分岐は、極論ではない
解決にも色々な形があるし、失敗にも色々な形がある
終着点を、主人公が「解決した」と感じるか、「失敗した」と感じるか
そして、「なぜ解決したと感じるか」「なぜ失敗したと感じるか」で、主人公の質も変わるでしょ - 62 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします : 2012/08/02 01:59:50 ID:eNVkVr8e0
- >>54
「解決した」「失敗した」しか選択できてなくね? - 70 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします : 2012/08/02 02:07:09 ID:+WwU9dPH0
- >>62
物語に置いては明確に「解決した」「失敗した」っていうのは、やっぱり落ちで変わってくるさ
例で挙げた物語(無人島から脱出)なら、「一人の友人を犠牲にして脱出に成功した」っていう落ちが考えられる
この場合、作者が設定した困難(無人島からの脱出)は「解決した」ことになる
しかし主人公(あるいは読者でもいい)にとっては、「失敗した」ことになるかもしれない - 25 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします : 2012/08/02 01:30:28 ID:8Yzf3vXqP
- ままれ以外で実践して成功したワナビがいるのか否か
- 26 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします : 2012/08/02 01:31:39 ID:DrH0E6Tt0
- –テーマ決定まで——————–
1)入れたい材料(物語の雰囲気、ドラマ、キャラ、シチュ
設定、使いたい台詞、舞台なんでも)を思いつく限り列挙。
2)一番使いたいもの10種くらいを選抜。
3)その10種の内、相性よさそう、一緒に入れられそうなものを
選抜、おおよそ5つくらいか? この時点で、テーマ決定。 - 29 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします : 2012/08/02 01:33:11 ID:DrH0E6Tt0
- –物語の骨格決定まで—————-
4)最初にクライマックスを決定。簡単な判定方法は
「主人公がxxxする話」と単純要約したとき、xxxがクライマックス。
5)クライマックスの前方向、すなわち、
なぜ主人公はそれをしなければならないのか?(動機)
クライマックスを緊迫させ読者に興味深く以てもらう手法(舞台やライバル)
クライマックスの試練をどのように切り抜けるのか(手段)を決定
6)クライマックスの後方向、エンディングに向かって
どのような雰囲気で、どのような解決方法で、後日談(エピローグ)をどうするか決定。
7)4,5,6を支えるための登場人物の設定を作る。
4,5,6に対して飛び込める人材として設定する。特に動機と人格。
8)キャラ表、キャラ関係表、クライマックスを中心とした
物語の構造図を作る。
もいっこつづく。 - 31 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします : 2012/08/02 01:34:42 ID:DrH0E6Tt0
- –プロット作成—————-
9)全体の長さを算定して、分割する。勝手がわからなければ
とりあえず10分割する。
10)序盤5,クライマックス3,エンディング2に対して
物語の構造図を配置してみる。
11)物語の構造それぞれに対して「演出強化の必要性」を想定する。
//たとえば「友人がさらわれた助けなきゃ!」が
//クライマックスにあるなら、その主人公の動機を読者に
//共感してもらうために、友人が大事である、
//日常が楽しいなどのシーンが必要、とか。
//クライマックスでどんでん返し的なバトルが想定されてるなら
//そのどんでん返しのルールを演出するために、
//序盤で説明的なバトルが必要とか。
//もっと単純に「読者に主人公を紹介するシーン」とか。
12)11の必要性に沿ってエピソードを考えて、
物語の期間構造に加えて配置する
(特に序盤が膨らむ結果になることが多い)。
13)「最小限必要な物語要素」と
「それを補助するためのエピソード」のバランスを取りながら
順番を考えて、再配置を繰り返す。
14)プロット完成。 - 33 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします : 2012/08/02 01:36:42 ID:DrH0E6Tt0
- これもままれがいつだかに書いてったプロットがどうのってやつ
あと厨二ラノベは好きです - 35 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします : 2012/08/02 01:38:28 ID:ynfjFDed0
- プロットをガチガチに作ると、書いてて楽しくなくなっちゃう
自分でどうせ次にこうなるんだろってワクワク感がなくなってしまい… - 39 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします : 2012/08/02 01:39:47 ID:F76Gfx/gO
- ままれって撲殺天使の作者だっけ
このスレそんな昔からあったのか - 44 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします : 2012/08/02 01:42:27 ID:F64nHWbE0
- >>39
まおゆう
ログホライズン
放課後のトラットリア
俺の屍を越えてゆけ(ノベライズ)
- 47 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします : 2012/08/02 01:44:12 ID:+WwU9dPH0
- プロットは自分に合うようにしないとな
一回時間軸から場面から何から何まで細かく決めようとしたら、作業感が酷くて途中で投げるはめになった
楽しく最初から最後まで書きたいな - 52 : 蝶番 ◆XhvjpGFJBA : 2012/08/02 01:50:46 ID:8qelWy8s0
- ある程度書いていくと、自分の創作術ってのができてくるよね
- 53 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします : 2012/08/02 01:51:42 ID:8Yzf3vXqP
- 参考にするのは良いけど合う合わないがあるからね
転載元:http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1343837034/
「テーマ」がただの「モチーフ」になっている件
人それぞれに創作法は違うからこれはこれでいいんじゃないか。ただ誰でも使えると言うわけでないけど。この作者の言うところの「困難」と「超克」が重要。事件が発生し主人公がいかに関わり解決するかが物語の中核。「背景」と「演出」は中核を解説し盛り上げるもの。キャラクター性は物語と別に作ったほうがいい。ご都合主義にならないから。結果いい化学反応を起こすときもある。