不気味なモノに寄生されて虜になる娘!!Part12

1 :名無しさん@ピンキー:2009/08/17(月) 21:49:19 ID:bFqir+bo
スレタイの通り、不気味なモノに寄生されて虜になる娘などを語ったり、小説をうpするスレです。
ネタは、版権物・オリジナルなど問いません。(版権物SS投下の際には元ネタの表記をお願いします。)
Web上のSSやOVA・ゲーム・コミック・同人などの情報も歓迎します。
雑談は書き手さんの投下と被らないようにまたーりどうぞ。

▽注意事項
◆共通
  sage進行推奨。dat落ち判定はスレの位置ではなく最終書き込み時刻が基準なので、
  全てのレスがsageでも問題ありません。レス数950過ぎか、スレ容量480KBを超で次スレ立て。
  荒らし、煽り、広告は無視して頂くようお願いします。
◆書き手さんへ
  人を選ぶ要素がある場合、嫌いな人がスルーできるように注意書きをお願いします。
  一回の投稿の最大行数は60行、最大バイト数4096バイトです。
  また、数値参照文字(unicode)が使用できます
◆読み手さんへ
  作者が望んだ場合を除き、感想の範疇を越えた批評・批判は御遠慮ください。
  感想、アドバイスには作者さんへの配慮をお願いします。

【前スレ】
不気味なモノに寄生されて虜になる娘!!Part11
http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1230553347/


【過去ログ】
Part10 ttp://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1222269111/
Part9 ttp://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1207923194/
Part8 ttp://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1197591223/
Part7 ttp://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1175912341/
Part6 ttp://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1155650032/
Part5 ttp://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1127058327/
Part4 ttp://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1116162946/
Part3(再建) ttp://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1087629013/
    (即死) ttp://pie.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1087136480/
Part2 ttp://pie.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1068536826/
Part1 ttp://www2.bbspink.com/eroparo/kako/1000/10002/1000205453.html

【関連サイト】@迷惑行為厳禁!!
月光蝶さんのログ保管サイト(html化されていない過去ログも閲覧できます)
 ttp://www.geocities.jp/obbs0036/log/torituki/torituki.html
SSまとめブログ版
 ttp://bukimitoriko.blog41.fc2.com/

2 :名無しさん@ピンキー:2009/08/17(月) 23:04:14 ID:ITaVdC5g
不気味なぬるぽに寄生されて虜になる娘

3 :名無しさん@ピンキー:2009/08/18(火) 00:31:13 ID:aSlAi305
不気味な>>2にガッする娘

4 :名無しさん@ピンキー:2009/08/18(火) 06:35:48 ID:iZrwu/rC
>>1
スレ建て乙です!

5 :名無しさん@ピンキー:2009/08/18(火) 08:55:37 ID:LtqJHy7N
>>1
即死せず無事着床できますように

6 :名無しさん@ピンキー:2009/08/18(火) 11:19:21 ID:Wffbqkdc
>>1
>>2>>3
反応速ぇ


7 :名無しさん@ピンキー:2009/08/18(火) 21:28:11 ID:f1RHiAtt
「…っ!?な、何なのこれ!?
 い…いやぁ…いやぁ!!来ないでぇ!!」

ぬるっ…ちゅぷっ…ずずずっ

「ふぁ…入ってくるぅ…
 ああぁ…気持ち…いいよぉ…
 あたま…とろけるぅ…あはあぁっ!!!
 …はぁっ…はぁっ…>>1様ぁ…乙…ですぅ…
 …はいぃ、わかりましたぁ…>>8以降にも寄生してぇ、
 >>1様のものにしてさしあげますぅ…あははぁ…♪」

8 :堕ちた即死:2009/08/19(水) 03:09:56 ID:gjVurqgW
妙な電波を受信したので即死回避用のネタを書いてみました。





「まだ小さいわね。」
エロパロ森と呼ばれる深き森の一角。
凛々しい顔立ちの少女が鋭い目つきを向けていた。
少女の視線の先には、彼女の背丈の半ばほどの大きさの白いブヨブヨとした塊がある。
「まだ30レス行っていない。やれるっ!」
そう言うと少女は腰に下げた鞘から刀を抜く。
彼女は『即死者』という存在だ。
白い塊、人々の黒き欲望が集まった『スレ』と呼ばれる物体が巨大化する前にそれを消滅させる戦士だった。
ちなみにスレの大きさを表す単位をレスという。

少女が刀を構えた瞬間、塊から白い触手が彼女に向かって伸ばされる。
「ふんっ!」
それを一振りで叩き切る少女。
だが続けざまに幾本もの触手が伸びていく。
(無駄な抵抗よ……えっ、レスが増えていく!?)
落ち着き払った表情で刀を振るう少女。
だがその顔に突如動揺が走る。
スレがその身を振るわせながら徐々に大きさを増し始めたのだ。
(マズイ! 30レスを超えてしまう!)
必死にスレに刀を振るおうとする少女だが、伸びる触手に邪魔され近づくことが出来ない。
そしてついにスレが30レスを超えてしまった。

ビュウッ!
「くそぉっ!」
今までとは桁が違う、数え切れないほどの触手がスレから少女に襲い掛かる。
何本かは斬り捨てたが、抵抗もむなしく彼女は触手に捕らえられてしまった。
「く、こんなもの!」
必死に手足の束縛を外そうとする少女。
だが触手は悠々と彼女の身体を運び、スレの本体に乗せる。
「ひゃぁっ!」
少女は白いブヨブヨのスレに半ば沈み込むような形で乗っかってしまった。
スレはまるでとても柔らかいソファーに寝そべったような感触だ。
少女はスレに触れて、その所々は柔らかい固体、所々は生温い液体と奇妙な構造をしていることを知った。

「ひゃうっ!」
少女が奇妙な声を上げる。
彼女の股間、そこを覆う何層もの衣服をスレが染み透ってきたのだ。
気色悪い感触を敏感な部分で感じてしまい嫌悪の情を抱く少女。
だがスレはそこに留まらず、秘所へを進み始める。
「あひぃっ! ひいいやあああぁぁっっっ!!」
桃肉を濡らし、処女膜の狭まりをもぬるりと通り越して進むスレ。
「いややああああぁぁぁぁっっっ!! もう入ってこないでええぇぇぇえええっっっ!!」
凛々しい瞳から涙を零して泣き叫ぶ少女。
だがその哀願も空しく、スレは彼女の膣を埋め尽くすほどの量で侵入してしまった。
「いやぁぁぁ……気持ち悪いよぉぉ……。」
吊りあがっていた形の良い眉をハの字に下げてしまい、少女は弱々しい声を漏らす。
彼女既に『即死者』ではなく、もはやスレに捕らえられた哀れな犠牲者でしかなかった。


9 :堕ちた即死:2009/08/19(水) 03:11:14 ID:gjVurqgW

堕ちた戦士の秘壺にスレは強力な催淫エキスを放出する。
瞬く間に粘膜から吸収されたそれは少女の未成熟な身体の隅々まで回っていく。
「ひぃやああぁぁぁ……わたしが……わたしじゃなくなるぅ…………だれか……たす……。」

少女の頭を侵すスレエキス。
理知的で勇ましい精神を持っていたその脳は真っ白な光に包まれ、光が晴れた後には快楽を楽しむ感情しか残っていなかった。

少女の胸と尻の肉を侵すスレエキス。
これから長きに渡る責めに耐えられるよう、肉付きの薄い胸と尻をムッチリと大きくしてしまう。

少女の子宮を侵すスレエキス。
子宮筋の締まりを緩くし、子宮口を広げてスレが侵入し易い様に少女の子宮を改造した。


「あぎゅうううぅぅぅ!!」
スレが子宮を犯しはじめ、目を見開く少女。
「いやあああぁぁっっ!! ぎもぢいいいぃぃぃっっっ!! ぎもぢいいよおおおおぉぉぉっっっ!!!」
その口からの叫びは苦痛ではなく快感に満ちたものだった。
「もうしゅれ、スレから離れられないイイィィィいい!! 」
少女は激しい快感で拘束された身体を動かせるだけバタつかせる。
「イクウウウウゥゥゥッッ!!!………アグィっ! いったのにまたぁぁぁっっ!!! ヒイイイィィィイイッッッ!!」
身体を突っ張らせる彼女。
その膣にどんどん白いスレが侵入を続けていく。



「……あぁ…………ひぃぁ………」
長い時間が過ぎ、少女は地に倒れ伏していた。
全身に白濁液がこびり付き、そのお腹は大きく膨れ上がってしまっている。
辺りにスレの姿は無く、無惨な少女の姿だけがそこにはあった。
「はぎゅいぃっっ!!」
突然彼女は目を見開いて叫ぶと、ガクガクと身体を揺らしながら立ち上がる。
「ス、スレざまぁ……わかりましたぁぁ……。」
いないはずのスレに応じるような声を出す少女。
実はスレはその大きく膨らんだ子宮に寄生してしまったのだ。
自由に動け、戦闘能力のある少女の身体を手に入れたスレ。
「はい゛ぃぃっ……"書き手"を探しまずぅぅっ!」
虚ろな瞳を彷徨わせながらふらふらと歩く少女。
スレは彼女を使って新たなる獲物『SSを投下してくれる書き手さま』を探し始めたのだ。


スレを刈り取る戦士『即死者』の少女。
敗北しスレの虜となった少女は数百レスまでスレが成長しdat落ちという安息の日が来るまで解放されることは無い。


10 :名無しさん@ピンキー:2009/08/19(水) 07:54:10 ID:gAMMMC5I
なんじゃこりゃwwwww

さあ、女読み専に寄生させて書き手にする作業に戻るんだ!

11 :名無しさん@ピンキー:2009/08/19(水) 12:22:16 ID:KEgTUlnX
おお、寄生スレの伝統芸能は健在ですね。

12 :名無しさん@ピンキー:2009/08/19(水) 15:42:48 ID:JwQb09nR
>>9
乙彼

13 :名無しさん@ピンキー:2009/08/19(水) 23:10:30 ID:TyvWYFm+
うーん、とてもいいな

14 :名無しさん@ピンキー:2009/08/19(水) 23:24:19 ID:conC7zBc
>>1乙もごもご
>>8乙もごもご
(トーキングヘッドに寄生されて乙しか言えない俺!!)

15 :名無しさん@ピンキー:2009/08/20(木) 10:10:32 ID:F/faD9Y1
一瞬ドーピングに見えた

16 :名無しさん@ピンキー:2009/08/20(木) 10:15:12 ID:guC5P3tB
寄生虫ドーピング?
人外化した選手なら金メダル取り放題かも

17 :名無しさん@ピンキー:2009/08/20(木) 11:08:11 ID:36LGofsq
検査に引っ掛からない薬を出す寄生虫を寄生させたけど、媚薬も出てた。

18 :名無しさん@ピンキー:2009/08/20(木) 11:58:46 ID:+JQGUMMu
しかも、増殖しないよう遺伝子操作したはずなのに、
いつのまにか選手団の中で感染拡大してた

19 :名無しさん@ピンキー:2009/08/20(木) 13:24:56 ID:RBGqpPCL
最終的にオリンピック、パラリンピックに次ぐ感染者による競技大会が。

20 :名無しさん@ピンキー:2009/08/20(木) 13:39:53 ID:36LGofsq
パラサイトピック

21 :名無しさん@ピンキー:2009/08/21(金) 00:20:41 ID:VnjdNtpz
そこに織田裕二が解説をいれるんですね
わかります

22 :名無しさん@ピンキー:2009/08/21(金) 00:32:52 ID:CGmeVK10
「レインボーブリッジ、封鎖出来ません!」
そして一般人にも感染が拡大してゆく。

23 :名無しさん@ピンキー:2009/08/21(金) 03:53:27 ID:HC+ScyN+
お台場のガンダムから密かに撒き散らされているのは・・・

24 :名無しさん@ピンキー:2009/08/21(金) 06:16:37 ID:PqXRCKgE
ミノフスキー寄生菌

25 :名無しさん@ピンキー:2009/08/21(金) 07:01:12 ID:vKHU+ZfX
>>24
寄生されるとフォースが使える様になるんですね。

26 :名無しさん@ピンキー:2009/08/21(金) 08:55:57 ID:4qPTZ60S
通称 ミノフス菌

27 :名無しさん@ピンキー:2009/08/21(金) 09:38:13 ID:F+sB1+Qc
ミノフス菌・イヨネスコ型核融合炉
ミノフス菌クラフト
ミノフス菌ドライブ

28 :名無しさん@ピンキー:2009/08/21(金) 10:01:40 ID:DYHMwBqP
>>25
ララアに逢えます

29 :名無しさん@ピンキー:2009/08/21(金) 12:48:10 ID:vKHU+ZfX
>>28
「まだ寄生出来る女の子がいる。こんなに嬉しい事は無い」

30 :名無しさん@ピンキー:2009/08/21(金) 20:54:29 ID:A4vbetVk
親父にも寄生された事ないのに!

31 :名無しさん@ピンキー:2009/08/21(金) 21:20:06 ID:ai7YdXE4
>>30
一般的な意味でとるとすごく社会的に白い目で見られそうな親父なんだが。

32 :名無しさん@ピンキー:2009/08/21(金) 22:25:35 ID:HC+ScyN+
  .-、  _
  ヽ、メ、〉      r〜〜ー-、__      ________________
  ∠イ\)      ムヘ._     ノ      |
   ⊥_      ┣=レヘ、_ 了     | え−−い、台場のガンダムはいいっ!
-‐''「 _  ̄`' ┐  ム  _..-┴へ   <
  | |r、  ̄ ̄`l Uヽ レ⌒',    ヽ.   | 観客を映せっ! 寄生されたJKの堕ちっ振りをっ!!
  (三  |`iー、  | ト、_ソ   }     ヽ   |
  | |`'ー、_ `'ー-‐'    .イ      `、   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
  | |   `ー、    ∠.-ヽ      ',
__l___l____ l`lー‐'´____l.       |
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄||  .|      |
               ||  |__.. -‐イ
               ||   |    ノ/

33 :名無しさん@ピンキー:2009/08/21(金) 23:42:31 ID:fJEpl7/7
……素晴らしいアスキーアートまで書かれた32様までの流れを無駄にしてしまっていいのか迷ったのですが……申し訳ありません。あまり時間がないので失礼します。
こんばんは。前回のスレッドの終盤にて、無駄に長い駄作を投下した者です。
スレッド利用者の皆様にはご迷惑をお掛けいたしてしまい、本当に申し訳ありませんでした。

あの後、私は一昨日まで旅行に出ておりましたが、携帯電話から皆様のご感想をありがとう読ませていただいておりました。
いただいた感想の中で、お気づきになられていた方もいたようですが、確かに別な終わり方をいくつか考えていました。
その中で、最初に考え出したものを、先日投下させていただいた次第です。
しかし、その感想で「感動した」という感想を貰ったのですが……正直、申し訳ないことを、と反省しております。
それはこのスレッドが培ってきた「雰囲気」というものを、ぶち壊してしまったような後ろめたさがあったからです。

なのでそれを償う……という言い方はあまりにこじ付けですが、もう一つ考えていたものを昨日書き上げました。
それを投下させてもらってもよろしいでしょうか?
……と聞いてしまえば、前回の投下の際に掛けてしまったご迷惑を再びお掛けすることになります。
なので、先に謝らせて頂きます。
お目を汚すような駄作を長々と勝手に投下します。本当に申し訳ありません。

一応、前回の設定を無理矢理に纏めたものも投下させていただきます。
長々としている本編からお分かりいただけると思いますが、纏め下手なためほとんど意味不明であるとは思いますが……。
もし、ご興味のある方はご覧下さい。
また、これから投下する物語は【ストーリー説明】にある
****************
の部分まではまったく同じストーリー展開なので、レス数を節約のためにも割愛させていただきます。ご了承下さい。
そこからは別のストーリーとなりますが、前回の話の設定のせいで矛盾している部分も多々ありますが、そちらもご了承下さい。

長々と申し訳ありませんでした。
では、これからまず、設定を投下させていただきます。
お時間有り余っているときにでも読んでいただけたら幸いです。 
では、失礼します。

34 :名無しさん@ピンキー:2009/08/21(金) 23:43:36 ID:fJEpl7/7
【ストーリー説明】
 この地球に寄生体として舞い降りた私は、この3日間で寄生もせずに人間という生き物に絶望していた。
 私がこのまま寄生せずに生きられるのはあと4日、なんとか理想に一番近い宿主を探さなければ。
 しかし、その4日目の探索も無駄足に終わろうとしていた。そんな時、一人の少女が私を拉致した。
 彼女の名前は「さえきかおる」と言い、自ら「ゆう」という愛称をつけていた。
 そんな彼女は15歳の頃ほとんど捨てられるような形で親から離され、その後好きだった男友達の策略で集団に強姦されていた。
 私はそんな境遇の彼女に「なんで?」と思わず聞いてしまう。何故なら、なぜそんな酷いことばかりに彼女が合わなければならないのか納得いかなかったからだ。
 それを聞いた彼女は「私にも分からないよ!」と怒りを露にした。そう、誰よりも彼女自身がその原因を知りたかったのだ。
 あまりに馬鹿なことを聞いてしまった私は彼女に謝り、そしてゆうは私を優しく抱きしめてくれた。
 そして彼女は私に自らの本名をくれた。私がうまれて始めて寄生をしたのは、彼女の本名だった。

 それから2日経った6日目。ゆうが玄関を元気よく飛び出して行った。……見事に鍵を掛け忘れて。

*************
 私はゆうが鍵を忘れていることも考えて、その鍵は閉めずに開けておき、私はこの身体で最後となる見聞に出掛けた。
 この日の夜、ゆうが信頼している仕事先の「オーナー」をという人物を「食べ」、これからは彼女に擬態して、ゆうに会うということを決めていた。
 はじめは寄生対象として見ていたゆうに、私は寄生する事も躊躇するぐらいに好きになっていたから。
 しかしゆうは夜遅くになっても帰って来ない。私は玄関の鍵を開けたまま、彼女が帰ってくることをひたすら待った。
 そして帰ってきたゆうは、突然暴れだして部屋をメチャクチャにしてしまった。
 今日のゆうはオーナーの珍しき頼み事で、開店後の店内でも仕事を手伝っていた。そこに、酔った男が乱入し、ゆうを襲おうとしたのだ。
 その男が言っていたのは「オーナーの言う通りだ」と言う言葉。ゆうはもう誰も信じられないと言った。
 だから私はゆうに寄生して一緒になった。
 ゆうに寄生した私が向かったのは、オーナーのお店。
 そこから出てきた従業員のあやかを「食べ」、彼女に擬態をすると、私はオーナーを撲殺した。
 それから2週間経ち、一つの宿主の身体に合計2週間以上とどまってしまった私と、宿主のゆうの身体が腐敗を始め、私はそのままゆうと一緒に天国へと旅立った。


【寄生体の能力】
 ・宿主に寄生して、自らの子供(寄生体)を産ませる能力と宿主の記憶を得る能力。
  →宿主がいない状態で生きていられるのは7日間のみ。一度寄生した後は、本体だけでの活動はほぼ不可能。
  →最終使命は、全人類への寄生。
  →一人の宿主に寄生できるのは合計で2週間。
 ・人間を溶解して「食べる」ことによって身体の構成と、宿主の記憶を得る能力。
 ・その情報を使って、宿主の身体を変化させる能力。


【登場人物】

ゆう(本名:さえき かおる)
 両親が離婚し、母方に引き取られたが、母親の再婚の際にお腹にいた子供のために、中学卒業と同時に一人暮らしを始めた。
 それから1年は仕送りを送られていたが、その後打ち切られ、母親と連絡もつかなくなった。
 なんとか生活費を稼ぐため、中学時代の好きだった男友達の紹介で仕事を見つけたが、そこで強姦をされてしまう。
 以来、男が大嫌いなったが、なんとか昼間のキャバクラで掃除などをする仕事を見つけられ、現在に至る。

オーナー(本名:?)
 ゆうが働くキャバクラの若干24歳の若き女オーナー。

以上、前回までの設定     

35 :名無しさん@ピンキー:2009/08/21(金) 23:46:31 ID:fJEpl7/7
(2−1) (前回の1−18から派生)

「じゃあ気をつけて人捜ししてきてね。明日は土曜日で休みだから一緒に探してあげるからね」
「うん、ありがとう。ゆうも気をつけてね」
「りょーかいしました! 行ってきま〜す!」
 そしてゆうは元気よく家の外へと飛び出して行った。
「行ってらっしゃ〜い」
 ……見事に家の鍵を閉め忘れていった。
「さすがのゆうも……家の鍵ぐらい、持ってってるよね?」
 心配になったが、ゆうだって一人暮らしの経験は長いのだ。幾らなんでもそれぐらいは忘れまい。
 私はドアの鍵を内側から閉めて、一応元栓などがしっかりと閉まっているかを確認すると、この身体での最後の見聞のために少しだけ窓を開けると、そこから外の世界へと飛び出した。

 ……時計を見れば既に10時を回っている。しかし、この狭い部屋にゆうはまだ帰ってこない。
 私が見聞を終えて夕方に帰ってくると、ゆうから電話があり今日は少しだけ遅くなるとのことだった。
 それは少しだけ私の不安感を駆り立てたが、それでもあのお店のオーナーなら信頼できるだろうと私は信じて、ひたすらゆうの帰りを待った。
 でも……それにしても遅くないだろうか。私はたまらずに窓を開けて身を乗り出し、地上3階からの階下の暗闇に目を凝らした。しかし、やはりゆうの姿は無い。
 その時だった。玄関のドアからまるでドア自体が壊されようとしているかのような荒々しい音が聞こえたのは。

36 :名無しさん@ピンキー:2009/08/21(金) 23:47:42 ID:fJEpl7/7
「開けて! 開けてよ! ここを、開けてぇええええええええ!」 
 そんな声に私はすぐに玄関に近づいて、ドアに張り付くと身体を広げでその一部分からの視界で覗き穴を覗いた。そこには髪を振り乱して、必死な形相でドアを叩き続けるゆうがいた。
 私がすぐさまドアの鍵を開くと、間髪居れずにドアが開かれ、そして素早く閉じられた。それと同時にゆうが荒々しい息を整えることもせずに私の身体の上からドアの鍵と、そしてドアチェーンを閉めた。
「ゆう、大丈夫!? ごめんなさい、私が鍵なんてしてしまったから」
 私はそう言いながらゆうの視界に入るように、彼女の左脇の靴箱の上に移動した。しかし、彼女は肩で息をしながら俯いてしまっている。
 そんなゆうに私がもう一回声を掛けようとした瞬間、変化が起きた。
「あああああああああああああああああああ!」
 まるで獣のような咆哮でゆうは私の位置と逆にあった電話機を、その電話台ごと蹴り飛ばした。
 そして靴のまま部屋に上がり込むと、テーブルを蹴り飛ばして、持っていたバックも私が開けたままの窓から外に投げようとした。
 その時だった。まるで雰囲気に似合わない電子音がそのバックから聞こえた。
「あああああああああ…………」
 叫び続けていたゆうの行動が止まり、そして彼女はバックから携帯電話機を取り出した。小さなぬいぐるみが携帯電話機の振動と共に点滅をしている。
 ゆうは荒い息をしながらそれを、電子音を奏で続けるそれを睨むように見ていたが、やがて意を決したようにボタンを押して音楽を消すと、ゆっくりとそれを耳に当てた。
『ゆうちゃん! ゆうちゃんね!? 大丈夫!? 怪我はしてない!?』
 私はゆうの近くの箪笥に移動して、携帯電話機から発せられる聞き覚えのある声を聞いた。これは……オーナー?
 ゆうの顔を見ると、怒りを噛み締めるように歯を食いしばり、携帯電話機を握りつぶせそうなほどの力で持っていた。
「……ずっと……ずっと最初から……こうするつもりだったんですね?」
『ごめんなさい、ゆうちゃん! でも、違うの! 私はあなたを』
「うるさい! ……私の事情知ってるのに……あなたはそれを」
『ごめんなさい! 本当にごめんなさい! ゆうちゃん、ごめんなさい!』
 携帯電話機から聞こえるオーナーの声は大きな声なのに、なぜか弱々しさを持っていた。
 しかしオーナーの言葉はゆうの怒りを一層強くさせてしまった。
 ゆうは携帯電話機を持っていない右手をいきなり振り上げると、壁に掛かっていた鏡の中心に小指の方から拳をたたきつけた。亀裂がそこから四方八方へと広がっていく。
「……聞きたくない。……あなたの嘘の言葉じゃ、私の傷は絶対に癒せない!」
『っ! ……そうよね。でも、私が死んであなたが人を、せめて女の子だけでもまだ信じてくれるなら、私はすぐにそうする』
「……」
 ゆうはそのオーナーの言葉を聞いて目をそれまでより少しだけ大きく見開いた。
『ゆうちゃん。……多分、あなたがこの電話に出てくれたのはまだ本当にわずか、私を信じてくれていたからだと思うの。だから、何の解決にも……いいえ、あなたはもっと怒るかもしれないけど、ちょっとだけでも私の話を聞いて欲しい』
「……」
 ゆうは迷うように視線を泳がしている。それはゆうが彼女自身を取り巻いてきた不安と、今彼女に差し出されている希望が戦っているからだろう。
 私はゆうの右側の肩に飛びついて、携帯電話機を当てている耳とは逆の耳に身体を近づけてこう言った。
「もし、あなたをもう一度でも騙そうとしたら私が食べる。彼女の中に入り込んで、ぐちゃぐちゃに溶かし尽くす」
 そんな私の言葉にゆうがこちらを向いた。任せとけ、と言うように私は液体の身体を震わす。ゆうも私の食事を何度も世話しているから、それがけして誇張的な表現ではないことを理解しているはずだ。
 私の様子を見てゆうは目を閉じた。……後は彼女が決めることだ。私に言える事は、もう何もない。
 やがてゆうは目を開くと、こう言った。
「……私の家の住所を、教えます」

37 :名無しさん@ピンキー:2009/08/21(金) 23:50:35 ID:fJEpl7/7
(2−3)

「ゆう……」
 私は袋に入れ終わった鏡の破片を身体に載せて、ゆうの近くまで運んだ。
「ありがとう、かおる」
 静かな笑顔で私にそう言うと、彼女は袋に向かって「ごめんね」と謝って、それをゴミ箱に捨てた。
「手、大丈夫?」
 私は包帯が巻かれた右手がやはり心配になって彼女に聞いた。すると、彼女は私をその右手で撫でてくれた。
「大丈夫だよ。やっぱり優しい子だね、かおるは」
 身体全体でゆうの温かい手のぬくもりを感じ、私は絶対に彼女を守ることをもう一度決意した。
 オーナーはゆうの住んでいるところを知らなかったらしい。なんとオーナー自身がそれを聞くことを拒んだという。
ゆうはポツリと、あれも私を信頼させるためだったのかな、とこぼしていた。よく考えれば、オーナーに住んでいる場所を教えているのなら、ゆうがここに帰ってくることもなかっただろう。
 ゆうは私を撫でることをやめ、そっと私の身体を持ち上げると胸に抱いてこう言った。
「ありがとう」
 その一瞬後、玄関のドアを叩く音がした。ゆうの顔が少しだけ怯えた表情を見せる。
 そして胸に抱く私を先ほど元に戻したテーブルに置いて、そっと立ち上がった。
 最後にちらりと私を見ると力強く頷いてゆうは玄関へと向かった。
 私は近くの壁に張り付く、そこから天井へと移動しながら玄関へと向かった。既にゆうは迷いない動きで、オーナーを家の中に入れていた。
 両者とも無言。黒い上着に身を包んでいるオーナーはゆうに頭を下げたが、家の鍵を開けてさっさと茶の間へと進むゆうを見てそれに追従した。もちろん私もそれに続く。
「ゆうちゃん……、いいえ、佐伯薫さん」
 茶の間に入って背中を向けたまま立ち止まったゆうに向かって、彼女の本名をオーナーは言った。いや、もうゆうだけの名前でもないのだが。
「本当に、申し訳ありませんでした」
 そのまま背中を向けたままのゆうにオーナーは床に頭をピタリと付けた。確かこれは、この国の人が相手に謝罪の意を伝えるための手段で……土下座、っていってたかな。
「……それをしに、あなたは来たのですか?」
 振り返ったゆうがそれを見下して一言こぼした。それを聞いてオーナーはゆっくりと上半身を上げて首を振った。
「いいえ、言い訳を……聞いていただけますか?」
 それを聞いて向かい側にゆうがオーナーと同じように膝を折った。ゆうはオーナーをただ無機質な視線で見て言葉を待っていた。
「店が開いて暫くしたら週末という事もあり、いつもより少し忙しくなりました。その最中、酔ったお客様の一人が佐伯さんの居たあの部屋に入ろうとして、その時お客様は既にドアに手を掛けていたため、
私はとにかくそこからお客様を引き離し、そのお客様が覗いた部屋の中の様子を誤魔化そうと、『今日、新しく働きたいって子が面接に来たんです。
今書類を書いてもらっているので、絶対に中にお入りにならないで下さい。おそらく近いうちに、お会いできると思いますので』と言い、なんとかお席にお戻りいただいたんです」
 オーナーは見た目に似合わないしっかりとした口調と言葉遣いで話していった。私自身、この星に来てからわずか6日しか経っていないが、
見た目がオーナーと同じほどの年齢でここまで敬語を慣れた口調で話す人物は見たことがなかった。果たしてそれはよく出来た演技なのか、それとも……。
「……多分、あの男は部屋の中の様子までは、その時見ていなかったと思います」
「え!? な、なぜそのようなことをご存知なんですか?」
 ゆうの言葉に驚きを全面に表すオーナー。しかし、その間も敬語は崩れない。
「あの男は部屋に入って開口一番に……『オーナーの言う通りだ』と、そう言っていましたから」
 ゆうの証言にオーナーは目を見開き、その焦点をゆうから外すと、震えた左手で口を覆った。

38 :名無しさん@ピンキー:2009/08/21(金) 23:51:54 ID:fJEpl7/7
(2−4)

 そのまま少しばかりの沈黙が流れた。ゆうは口を開かないオーナーを前にしても微動だにせず、ただそれをじっと見ていた。同じように私も天井からそれを見ていた。
「……ごめんなさい」
 沈黙を破ったのはオーナーのその一言。そして彼女はそのまま震えながら、そう土下座をまた、ゆう向かってしたのだ。
「何からなにまで、本当にごめんなさい。佐伯さんに……男の人に会いたくない佐伯さんに無理を言って私の仕事を手伝わせてしまったことから……私の軽率な発言で佐伯さんの傷を抉るような事件を起こしてしまったことまで……何もかも、本当にごめんなさい」
 擦れる声でオーナーは土下座をしたままそう言った。ゆうはそれを目を細めて見下していた。
 そして顔を上げると頬から流れる涙を拭く事もせず、赤く腫らした目でゆうのことをしっかりと見据えてこう続けた。
「もちろん、こんなことをして許してもらおうなど思っていません。もちろん、償えるのでしたら何でも……いえ、厚かましいですがこの命で償わせてください」
 そこまでオーナーは震え、擦れた声でもしっかりとした口調で話し続けていた。しかし、突然口ごもるようにゆうから視線を外す。ゆうは相変わらず何も言わずにそれを見ている。
 しかし、今度の沈黙は10秒と続かなかった。
「一つだけ……ただ一つだけ、お約束していただきたいことがあります」
 そう話すオーナーの声は依然擦れはしているが、もう震えはしていなかった。
「何ですか?」
 ゆうがそう聞いたのも、おそらくそうしたオーナーの語調の変化に気付いたからだろう。
「佐伯さんが男性をお嫌いなのは重々承知しております。ただもし……本日の私のせいで、女性さえも……いえ、人間全てが信じられなくなったとしてしまったのならば、それだけは考え直していただけませんか?」
 オーナーは少し身を乗り出してた。しかし、ゆうはそれに対して静かな微笑みでこう言った。
「随分と勝手なことを言いますね」
「申し訳ありません。ただ、佐伯さん自身が一番ご存知のはずです。誰も信じずにこの世の中を生きて行くことは決して不可能だと」
 オーナーの言葉にゆうの笑顔が消え去る。そして自らが傷つけられた過去を思い出したかのように、表情が怒りを孕んだものへと変わった。
「暫く時間がかかってもいいんです。ただ、いつか。もう一度だけ、誰かを信じてください、お願いします!」
 そう言い切ると同時に再び頭を下げた。太ももの上に置いた拳を握り締めながら、ゆうは硬く目を瞑っていた。
 そして小さい声でこうこぼした。
「あなたが死んで、誰が喜ぶんですか?」
 ゆうの目は依然として瞑ったままであり、オーナーも顔を上げる様子はなくただじっとその土下座の体勢を維持している。
「あなたが死んだら、私は笑えるんですか? あなたが死んだら、私の傷はなくなるんですか? あなたが死んだら……私に何が残るんですか?」 
 ゆうはそう言って目を開いた。しかしオーナーは顔を上げない。
「……私が信じている人は、まだ居ます。……いえ、人ではないですが」

39 :名無しさん@ピンキー:2009/08/21(金) 23:52:47 ID:fJEpl7/7
(2−5)

 ゆうのそんな告白に、オーナーは顔を上げて怪訝そうな表情をしてゆうの顔を覗きこんでいる。私はゆうの言葉に迷うことなく、天井からテーブルに向かって飛び降りた。
 私の身体はテーブルに叩きつけられると同時に四散し、そして初めてゆうと出会ったときと同じようにまたゆっくりと集まっていく。口を抑えながら私が修復していく様子をオーナーは目を見開いたまま、瞬きもせず見ていた。
 程なくしてテーブルの上に収束した私を、ゆうがゆっくりと持ち上げてその胸へと抱いてくれた。そして私の身体を撫でながらこう言った。
「この子が、私にはいます」
 ゆうの顔を唖然とした表情で見ていたオーナーは、そのまま私へと視線を写した。
「会ったのは……たしか一昨日の事です。ただ、もっとずっと前から私と会ってたみたいにこの子は私に優しくしてくれます」
 それを聞いていたオーナーの顔から驚きの色合いが消えていく。ただ私を温度のない目でじっと見つめていた。
「私の過去を話した人はほとんどこう言ったんですよ。『私も分かるよ、その気持ち』、『いいことあるよ、これから』……」
 そう言って顔を天井に向ける。
「元気付けてくれるのは分かります。でも、この子はこう言ったんですよ。『なんでそんなことされるの?』って」
 その言葉にオーナーが僅かに驚愕の色を取り戻した。それに気付いたのかは分からないがゆうは続けた。
「レイプされた私自身もいまだにそう思います。『なんで?』って。でも分からないから、だから自分で理由らしい理由考えて、名前までつけて無理矢理踏ん切りをつけてるんです」
 そして顔を下げて私を見ると苦笑いをした。私は先ほどと同じように身体を震わせて元気付ける。
「オーナーの言うとおり、一人で生きていくにはこの世の中は……辛いことばかりです。ただ、この子が……私の痛みを分かって、そして私の傷を癒すのではなく、優しさと言う愛情を注いでくれるこの子が居る限り……私は生きていけると思います。この、優しい子となら……」
 そう力強く言ったゆうが、私に向けた笑顔に……ゆう本人は気付けなかっただろうが、私は少しだけ視線を彼女から外してしまった。
「私の話は以上です。ただ……あなたが死んでも私の傷が癒されることはない。それだけは覚えておいてください」
 オーナーは自分の方を向かないでそう言ったゆうを見ながらそれを聞いた後、ふと私に視線を移すとこんなことを聞いてきた。
「あなたは、私に対してお怒りではないのですか?」
 私は少しだけ答えに困ったが、ここは自分に正直に答えることにした。 
「分からない。ただ、もしゆうがあのまま暴れていたのら、私はあなたを憎くて殺したかもしれない」
 自分で聞いておきながらオーナーは私が話し出すと、少し驚いたような顔をした。その後、私に向かってこう言った。
「あなたにも謝るべきでした。本当にごめんなさい」
 オーナーは深々と頭を下げて、私にそう言うとゆうの方を見た。ゆうは相変わらず、私のほうしか見ていない。
 それを見たオーナーはゆっくりと立ち上がると、そこでまた一礼をして、静かに玄関から出て行った。
 ドアが閉まる音がすると、ゆうは私を見ていた両目を閉じて、こんなことを言った。
「私は……」
 ゆうがこぼしたその言葉に、私はある提案をした。



40 :名無しさん@ピンキー:2009/08/21(金) 23:53:28 ID:fJEpl7/7
(2−6)

 窓から家の下に素早く降りるとそこにオーナーは居た。口には、確かあれは……そうマスクを着用していた。テレビで言っていたがどうやら病気が流行っていてマスクをつけて外出するようにと言っていた気がする。
 そしてゆっくりとした足取りで歩き出す。時間は確かゆうの家を出たのが深夜1時過ぎで、住宅が多い周辺は大分暗かった。
 そのまま数分間歩くと、車の通りが激しい道路へと出た。そこから道路に面したところで数分待つと、近づいてきた車を止めて乗車した。私はその外側の天井に張り付き、身体を平らにして目立たないようにした。色が私と同じ緑であることも好都合だった。
 外気を切り裂きながら走ること約15分。私は時より車の中をこっそりと確認したが、オーナーは流れる風景を横の窓からずっと見ているようだった。
 そして人通りの激しい電車の駅前に着いた、そこでオーナーは車から降りると再び歩き出した。向かう方向はやはりお店のほうだ。
 私はそれにこっそりと追従する。できるだけ電飾の少ないビルにへばりつきながら、スーツを着込んだ人間の雄の間をすり抜けていくオーナーを見失わないように注視をする。時より、フラフラと倒れこむ雄もいた。
 そして3分と経たないうちに、昨日私がゆうにこっそりと着いてきたあのお店へと入っていった。とりあえずは一安心と言えるだろう。
 私はゆうのためにオーナーの尾行を彼女に提案したのだ。オーナーがゆうのことを騙そうとしたとはもうゆうは思ってはいなかったのだが、それを信じれる証拠がないのもまた事実だった。だから私はそれを確かめに来たのだ。
 正直、今日中に確かめられるとは限らないが私にはもう今日しか時間はない。私はもう、オーナーを「食べる」つもりはなかった。それはゆうとの関係がやはり以前のものと変わってしまったからだ。
 もちろん、それでもオーナーがゆうにとって一番身近な人間であることには変わりなかったが、もうゆう自身がオーナーと向き合いたくない可能性もあったからだ。それではオーナーを食べても意味がない。
 そのため私が考えていたゆうとの関係を保ちながら使命を果たす手段は、見事にパアとなってしまったが、今はそれよりゆうの安全の確保が最優先だった。
 もし、オーナーがゆうを裏切ったならばこれから誰かがゆうの家に襲いに行く可能性がないともいえなかった。オーナーはゆうの家の場所を知ってしまったのだから、それをそう例えばこの店の常連に教えたりするかもしれない。
 可能性が限りなく低くはあったが安全のため最善を尽くしたかった。ゆうは一人しかないのだから。
 とりあえず私はゆうに近くのホテルに泊まるように勧めたが、ゆうは24時間営業のファミレスに居るといった。そちらのほうが人が多いし安全だとのことだ。
 これでとりあえずは安心だろう。後は私がオーナーを監視し、怪しい行動をとったら……「食べる」。
 私はそう決意して店の中に侵入した。



41 :名無しさん@ピンキー:2009/08/21(金) 23:54:45 ID:fJEpl7/7
(2−7)

 それから閉店の5時まで、オーナーは店の中を忙しそうに走り回っていた。天井や椅子の陰に隠れて客との会話も盗み聞きしてみたが、それらしい会話はされていなかった。
「オーナー、お疲れ様でした〜。お先、失礼しま〜す」
「はい、ゲホゲホ、お疲れ様」
「オーナー、大丈夫ですか? 最近咳が多くなってるみたいですけど、流行のインフルエンザの事もありますから病院に行ってみたほうが……」
「大丈夫大丈夫。ささっ、あやかちゃんは早く帰って今日はのんびり休んでね」
 あやかは不安そうな顔をして咳き込んだオーナーを心配したが、オーナーの笑顔に押し切られる形でお店を後にした。 
 残ったオーナーそれを見送ると、カウンター席に座ってお酒らしきものを飲みはじめた。
 静かな店内に響くのは、オーナーが傾けるコップの中にある氷と、オーナーのこんな独り言。
「流石に、お客様殴っちゃったのはまずかったかなぁ……ゲホ、ゲホ」
 そう言ってオーナーは自らの右手をプラプラと目の前で振り、そして小さく笑っていた。
 それからしばらく一人でウィスキーを飲んでいたが、段々と咳が強く、長く続くようになってきていた。
「ゲホ、ゲホ、……病院……いや、節約しなきゃ。とりあえず、ゲホ、帰って寝よう」
 オーナーは苦しそうに咳き込むと、それごと飲み込むかのようにウィスキーを一気に飲み干して、席を立った。
 その直後だった。オーナーの身体が、先ほど外を歩いていた酔っ払いのようにフラフラと足元がおぼつかなくなり、そしてバタンと倒れた。そして今までにないほど、強く長く咳き込み始めた。
 そしてそのまま立ち上がることも出来ずに咳を続けていたオーナーの口から出た何かが、白っぽい床に赤い点を打った。
 あれは……血、じゃないよね?
 そう思った直後、それが今までよりもっと大きく吐き出される。床がオーナーの咳のたびに、段々と赤くなっていく。
 私はたまらず、天井から壁伝いにオーナーの下に移動した。
「どうしたんですか!?」
「ゲホゲホゲホ、君は、どう……して……ここ、に?! ぐぅ……ゴボォ!」
 オーナーは私を見てそう言ったが、表情を変える暇もなく咳を続けていた。
 やがて咳が少しずつ収まっていく。しかし、オーナーの顔色が明らかにおかしい。
「はぁ、はぁ……だ、大丈夫。ゲホゲホ……」
 ゆっくりとオーナーは上半身を起こした。しかし、立ち上がる力はないらしく目もどこか虚ろに見える。
「携帯電話機で、ゆうに知らせてください!」
「ぐっ、ダメ。それより、聞いて欲しいことが、あるの」
 オーナーは私をゆうがしたように胸に抱き上げた。ゆうと同じで温かいだが、その奥底で心臓が悲鳴を上げるように早鳴りしている。
「私ねぇ、親に、売られたんだ。離婚して、くっ、母親と住んで、13の時、父親のところに」
 そこまで言うと、擦れた呼吸で息を吸っては吐き、吐いては吸ってを苦しそうに続け、やがてまた口を開いた。
「はぁ、はぁ、お母さん、お金貰って、私は、ゲホゲホグボォ……私立の学校に……」
「もういいです! とにかく……そう、病院に!」
「父親、愛人、たくさん居て……その癖、私には清楚に、って……だから嫌になって逃げて、ここ、開いたの」
 そこまで話すと、床に倒れこんだ。そして咳をしながら私を宙に掲げるように伸ばしてこう言った。
「私ね……君と、同じこと、ゆうちゃんに、ゲボ、言ったんだ……。面接で……っ、机、殴って……なぎながら」
 苦しそうにしながらも、子供のように笑った。
「あんがい……きみ、と私……ゲホゲホ、似ているのかも、ね」
 そう言って優しく微笑んだオーナー。しかし、その直後今までより多くの血が咳とともに吐き出され、オーナーの顔を血で塗りたくった。

42 :名無しさん@ピンキー:2009/08/21(金) 23:55:49 ID:fJEpl7/7
(2−8)

「ゲゲホッ! 私……もう、だめ……。ガン、まっき……肺、弱かった、の……」 
 だめって……それはつまり、死……ぬってこと?
「な、なんで!? さっきまであんなに……」
 私がそう言うと、力ない笑顔のまま舌を出した。……我慢、していたんですか……。
「ゆう、ちゃん、ゲホッ…っ、よ、ろし、く」
 そう言って私を床に降ろした。赤い血だまりの上に、緑色の私の身体が着地する。
「お……ね、……が、い」
「……だめ、絶対に」
 私は反射的にそう言っていた。しかし私の方を向きながら目の焦点は既に合っていない。
「し、ま……す」
「私は、今日ゆうの前から消えます」
 私の言葉に、虚ろになっていたオーナーの目がわずかに光を取り戻す。
「……えっ? ……なん、で? どう、して?」
「私の身体も限界なんです。このまま19時間経てば、私は死にます」
 オーナーの顔に絶望の色が浮かんでいく。でも、それでいい。今は、ゆうが一人になってしまうということだけ、それだけを考えて。
「そん、な……」
「それが嫌なら、ちょっとだけ私に時間を下さい。あなたを助けて見せます」
「無、理……だ、よ」
「じゃあ、ゆうを一人にしますか? あわよくば新しく誰かのことを信じられるかもしれませんが、数日後にはあなたと天国でお会いすることになってしまうかもしれませんよ?」
 私の非情な言葉に、悔しそうに唇を噛み締めるオーナー。
「あなたがゆうに人を信じろと言うのなら、あなたは今、私を信じてください。いいですね? 必ず助けますから、それまでしぶとく耐えてください」
 私はそう言うと、オーナーの返事も聞かずにすぐさま入り口のドアの隙間から外に這い出た。
 力強くオーナーにああは言ったが、100%の確信があったわけではない。ただ、おそらく出来るであろうという過信と、とにかくゆうの力になりたいという思いだけがそこにはあった。
 外は暗闇が切り裂かれ始めていて、驚くことに誰一人通りの前にはいなかった。
「っ、嘘でしょ……」
 私は予想外のことに焦りを感じながら、とにかく人間を探した。
 その時、向かいの路地の奥のドアが開かれ、そこから若い女が携帯電話機を片手に出てきた。
 私は瞬時にその女の前に移動すると、こちらに女が視線を向ける前にその口に飛び込んだ。

43 :名無しさん@ピンキー:2009/08/21(金) 23:57:04 ID:fJEpl7/7
(2−9)

「んんっ?! んんんんんんん!?」
 言葉にならない声を上げている女の中に、私は自らの身体をドンドン浸入させて行く。
「んっ、ぷはっ! な、なに……わ、私、今……何を飲んだ、の?」
 そんな声が身体の中に浸入しきった私の耳に届く。……ただ、ひとつあなたに私が言えるのはこれだけ。
「ごめんなさい」
 私は彼女の身体の中でそう言って、その女の身体を中から一気に溶解し、「食べ始めた」。初めて味わう甘美なる人間の味を噛み締めることもなく、ただひたすらすぐに食べ終えることに集中する。
「えっ?! なっ、何!? なん、の、こ……は」
 女は驚きの声を上げていたが、すぐにその声も上げられなくなった。彼女には、もう口もなければ喉もない。溶けていく身体だってもうあなたのものではない。既に私の身体の一部となっている。
 そんな彼女の中で私はこう願った。この人間が、ゆうや……オーナーとは違う素晴らしい人間ではないように、と。
 そして彼女の身体を完全に「食べて」その身体の情報を全て得たと同時に、その答えは私に流れ込んできた。彼女の記憶という形で。
 どうやら彼女はストリップ劇場の新人で中々の人気ダンサーだったようだ。年齢は21歳。昼間は喫茶店で働いている。去年までは大学に通っていたらしいが、今年の春に中退したようだ。しかしそんな情報よりも今は最優先すべきものが他にあった。
 私に流れ込んでくる記憶の中に病院で診察を受けたという記憶、それが重要だった。しかし、私が懸念するような記憶は流れ込んでこない。
 それを確認するや否や、私は急いでオーナーの元へと戻った。オーナーは苦しそうにしながら、擦れた呼吸でかろうじて意識を取り留めていた。
「オーナー、確認させてください! ガンに掛かっているのは、肺だけですか?」
 私はオーナーの下半身に移動して、紫の艶やかなワンピースの中に潜り込みながら白い下着をずらした。
「ゲホゲホゲホ、ちょ、っと……なにして、……リ、ンパ、せつにも……てんい、して、る……グホォゲホゲホ! っ……」
 オーナーは私の突然の行動に驚いたようだが、私の質問にはしっかりと答えてくれた。それは他でもないゆうのためだろう。
「分かりました。……私が必ず、あなたとゆうを救ってみせます」
 私は既にオーナーの服の中にいるため彼女の顔は見えなかったが、オーナーのこんな言葉が私の心に響いた。
「やっぱり……ゲホゲホ、ゆうちゃんの言ってた通り、君は、優しい……子」
 そう言われて私は……やっぱり、オーナーのことも好きであるということが分かった。
 そしてもし、ゆうのことがなかったとしても、私は彼女を助けたいと心から思った。
「ひっ、あっ、な、にか、ゲホゲホゲホ! ……はいってぇ、くぅるぅう」
 オーナーは咳をしながらも、今まで聞くことなかった甘い声を上げた。それが私の官能をわずかにくすぐるが、それを楽しんでいる暇など今はない。
「くっはぁああ! そ、んあ、はげし、すぎぃいいい!」
 そんな声が私の浸入に更なる加速を加える。
「ああっ! ゲホゲホ、いっ、たいぃいい!」
 その時だった。突如、オーナーが痛みの悲鳴を上げた。私の身体もそこで止まってしまった。そして目の前にあるものを凝視した。
「これって……処女膜……?」
 私は先ほど食べた女の記憶からそれを特定した。……でも、これってつまり……。
「ゲホゲ、ゲホォ!」
 そんな間にもオーナーの咳が私の耳に届く。くっ、小さな穴はところどころにあるけど、そこからじっくりと浸入していく時間はない!
「オーナー、ごめんなさい!」
 私は少しだけ手前に身体を戻すと、勢いをつけてそれを一息に破り抜けた。
「ひぎぃいぁああああ! ゲホゲホォ、いぁぁああああいいぃいいい!」
 オーナーはガンと、処女を喪失するという2重の痛みに大きな悲鳴を上げた。しかし、もうそこから子宮にはすぐに到着し、私はそこからオーナーの身体に私を根付け始めた。
「ゲホォホォ……くふぅ……頭が……」
 オーナーの声が弱々しくなり始め、私も段々と意識が朦朧とし始める。
 そして突然、私にもとてつもない痛みが広がり始める。それは私とオーナーが繋がりはじめた何よりの証拠。オーナー、は、こんな……痛みに。
「間に……あって……」
 オーナーの口から私の言葉が紡ぎだされる。私はただ、薄れいく意識の中、とにかく必死でそれを願い続けた。
 胸の奥底で、何かがうごめきそれを変えていく。その感触をわずかに感じながら、私は意識を失った。



44 :名無しさん@ピンキー:2009/08/21(金) 23:58:12 ID:fJEpl7/7
(2−10)

「……ナー。オー……! を、……して……さい! オーナー……!」
 私は暗闇の意識の中、聞こえた声の方向に向けて、うっすらと目を開けた。
「ゆ……う?」
 ぼやけた輪郭の主に向かって私は声を掛けた。その輪郭が私の声で上下に動く。
「オーナー! ……よか……った、一体、何が……いえ、今、人を呼んで来ます」
 ゆうの声が私を現実に意識を引き戻させる。そして、立ち上がろうとしたゆうの身体を、私は抱きつくように止めた。
「だ、め」
「え……オー、ナー?」
 何か、声が聞こえたが私の意識がまたしても段々と暗闇に引き戻され始めた。しかし、胸の辺りに先ほど感じた痛みはないあたり、どうやら私の考えは上手くいったようだ。
「もう少し……寝かせて」
 私はそれだけを言うのが精一杯で、言い終わると同時に私はゆうに全体重を預けた。
「オーナー?! オー……! ……」
 そして私の意識はまた暗闇の中へと引きずり込まれた。

 それから何時間が経ったのだろうか。私は、宙に浮いて闇の中を漂う感覚から、ゆっくりと身体に何かの感触を覚えて目を覚ました。
「あっ、オーナー!」
 今度はその声がはっきりと聞こえた。目を開けてみると、私を横から覗き込むゆうの顔もしっかりと確認できた。
「大丈夫ですか? 一体、何があったんですか。それに、あのメールは?」 
「メー、ル?」
 ゆうの単語を繰り返すと、頭の中に存在するオーナーの記憶が私の頭をよぎる。
「『助けてあげて』」
「そうです。……あの、もしかして、かおる……オーナーが先ほどマンションで会ったあの子に、何かあったんですか?」
 ゆうの声が、わずかに震えていた。それは多分、私を心配してくれているから。
「あの子は……オーナーのことを尾行しに行ったんです。私が、もう一度オーナーを信頼できるように。……どこに行ったか、知りませんか?」
 私の顔を真剣な眼差しで見ているゆうの視線から、明らかな焦りが感じられる。
「……ゆう」
「え……ゆう、って……」
 オーナーは普段からゆうのことを『ゆうちゃん』と呼ぶ。いや、店の従業員は皆親しみを込めて『ちゃん』付けをしている。
「私の、話を聞いてくれる? ゆう」
「……かおる、なの?」
 半開きにした口で、私にゆうが問いかけてきた。
 私は頷いて事情を話し始めた。



45 :名無しさん@ピンキー:2009/08/22(土) 00:00:08 ID:fJEpl7/7
(2−11)

「……それで、オーナーの身体に寄生して、私は肺と転移が見られた部分をその『食べた』女の人のものに変化させたの」
「そこに、私がやってきた、と」
 話は30分ほどに及んでいる。ゆうは、まず私がオーナーに寄生している事に疑問を持ったが、私が口から本体である緑色の身体をわずかに吐き出して彼女に見せると、彼女は驚きながらも納得した。
 それからは比較的に私が話すことを、ゆうが黙って聞く形になり、説明はスムーズに終わった。
「じゃあ、今オーナーの意識は身体の中で眠っているってこと?」
「うん。私が出て行かない限り、目覚めることはない。例え死んでもね」
「生きてるんだよね、ちゃんと」
 私は力強く頷く。するとゆうは、大きく息を吐いて笑顔を見せながらこう言った。
「よかったぁ……。う〜ん、とりあえず今はかおるなんだよね?」
 私は再度頷く。すると、ゆうの顔から笑顔が消え、真剣な目をしてこう言った。
「ちゃんと連絡してくれなきゃダメでしょ! 下手したら、君とオーナーの二人とも死んじゃうところだったんだよ!」
 ゆうが大きな声で対面に座る私を叱る。私はゆうに初めて説教をされて、身を縮めこませた。
「まったくぅ……。でも、ありがとう。オーナーがもし死んでたら……私は多分、とても後悔したと思う。もちろん、君が死んでしまっていても、ね」
 ゆうはそう言って優しく笑いかけてくれた。そして気の抜けたように席に持たれるとこうこぼした。
「ふぅ、やっぱりオーナーに向かってこんな風に叱るのって緊張するなぁ。部屋に来てくれたときはそんなに気にしなかったのに」
 そう言って悪戯っぽくゆうは笑った。私はそれを見てゆっくりと立ち上がった。
「ちょっと、ここで待っててくれるかな、ゆう」
「え……う、うん。なにかあったの?」
 私はそんなゆうを心配させないように笑い掛けると、お店から外に出た。眩しい太陽が暗い店内に慣れていた私の目を、ギラギラと刺激する。
 そんな炎天下の中、私は今の時間帯には少し目立つ格好のまま、あるところに向かって歩き出した。
 途中人通りの少ないところで、顔と身体を先ほど食べたダンサーのもの、『相沢 晴香』のものに変化させた。オーナーと背丈は似ていたが、胸の辺りが少し寂しい感じで、私はワンピースを胸の辺りで押さえながら走った。
 そこは相沢晴香が昼間働いているバイト先である駅の近くの喫茶店だ。今日は休日と言うこともあってかなり繁盛している。
 そこからぐるりと回り、ゴミ捨て場の目の前と、立地的にはあまり従業員に優しくない裏口に回ると、私はいつも相沢晴香がそうしているように店に入った。

46 :名無しさん@ピンキー:2009/08/22(土) 00:01:00 ID:TZvhuugr
(2−12)

「おはようございま〜す」
 間延びした声で私が入ると、廊下でゴミを両手に立っていた中年の眼鏡を掛けた男性店長が私を見て首をかしげながら近寄ってきた。
「あれ、相沢さん今日、シフト午後からじゃなかったっけ、まだ2時間ぐらいあるけど?」
 私は相沢の記憶を反芻し、できるだけ不自然にならないように集中してこう言った。
「あ〜、ちょっとヒマしちゃってて、ダメですか、早めに入っちゃ?」
「あっはっは。そんなことあるわけないだろ? こんなに忙しいんだ。こっちは嬉しい限りだよ。はい、鍵どうぞ」
 そう言って私にロッカーの鍵を渡して狭い廊下の道を譲ると、私は軽く頭を下げながらその脇を通って、控え室兼更衣室の一室に足を踏み入れた。まったく、ちらちらと人の胸を見なさんな。
「あっ、晴香さん、こんにちは。お疲れ様で〜す」
「やっほ〜、ちぃちゃん。」
 私は中で座っていた後輩『水川 千秋』に片手を上げて挨拶をした。彼女はケータイを片手で誰かにメール打っていたようだった。
 しかし私が入るや否や、携帯を閉じるとロッカーから自らの仕事着を取り出した。メイド服という名の仕事着を。
 そう、ここは駅前に新しくできたメイド喫茶だった。こんな大人向けの歓楽街にも、世の中の流行に押されるように去年建てられたお店だ。
「あ、使用中の札出しておくね」
 私はその存在を思い出して、部屋の中のドアに付いている『使用中』という札を、ドアの外に貼り付け鍵を閉めた。
「あっと、すいません」
 水川千秋はどちらかといえば抜けている性格で、よくこの札を付け忘れる。まぁ、それが幸いして、部屋に私と彼女の二人だけの空間を作り出せた。
 私は服を脱ぎ始めた水川千秋の背後にゆっくりと近寄り、彼女の身体に手を掛けようとした。
 その時、不意に水川千秋は私の方へと振り返るとこんなことを言ってきた。
「そう言えば晴香さん、今日はいつもにまして派手な服着てますね〜」
「え、あぁ、うん。ちょっと、ね」
「あぁ〜、男ですか?」
「ち、違う違う!」
 私は慌ててそう誤魔化すと、反対にある自分のロッカーを開けた。しかし、相変わらず水川千秋はこちらを見てニヤニヤと笑っている。確か彼女は高校生だから、そういう出会いに飢えた年頃なのだろう。
 仕方なく私は自分の仕事着を取り出した。残念ながら、携帯を持っていないためそれを見るフリなどはできず、何もしていないのも怪しまれると思ったからだ。
「きっとメチャクチャイケメンなんだろうなぁ〜。いいなぁ〜、見たいなぁ〜」
 背後でいやらしく私に声を向ける水川千秋。そのため彼女の着替えはまったく持って進んでいない。
 それからもいやらしい皮肉を掛けられながら、私はあっという間に着替えが進み、もう黒いオーバーニーソックスを履き終え、後は白いカチューシャをつければ終わり……って私は何をしてるんだろう。
「あ、ヤバ。急がないと」
 やっと自らの着替えに本格着手し始めた。私が白を基調としたメイド服で、彼女が黒を基調としたそれなのはあのスケベ店長の独断によるものだ。
 そのため、私のは白いブラウスと黒いスカートを別々に履く必要があったのだが、彼女のそれは上下一体のワンピースのため頭から被るだけで実質済む。
 私はその瞬間を狙ったのだが、彼女は私の順序とは逆に座ってソックスから履いて行き、更に靴まで履く。おそらく、メイド服を着たらすぐにでも出れるように準備しているのだろう。
 その様子を今度はじろじろと私は見ていたが、相当焦っているらしく彼女はこちらに目などくれない。
 その隙に私はこっそりと邪魔な下着をスカートから見えないぐらいにまで降ろした。
 そして水川千秋が頭からメイド服を被り視界が失われた瞬間、私は椅子に座っていた彼女を押し倒した。

47 :名無しさん@ピンキー:2009/08/22(土) 00:02:14 ID:fJEpl7/7
(2−13)

「えっ?! きゃあ!」
 当然ながらの声を上げて、腰の部分でメイド服がめくれているとううあられの無い姿で、私に乗り抱えられた。
「あ、あの、ど、どうしたんですか……晴香さん」
 さりげなく腰までメイド服を降ろそうとしているが、その手を私が軽く握って抑える。
「なっ、ちょ、ちょっと! 離し……んっ!」
 私は反論する間も与えずに自らの唇で彼女の唇をむさぼる。そのまま舌を滑り込ませて、彼女を中を少しずつ浸食する。
「んんっ、んっ、ぷはっ! はぁ、はぁ……」
 私は唇を離すと、驚いたまま声も上げない彼女に見て妖しく笑い、そのままゆっくりと彼女の下着を私と同じように降ろし始めた。
 しかしそれでも彼女は声を上げない。私はそれを疑問に思ってこう聞いてみた。
「何で声を上げないの? あなた、恥ずかしくないの?」
 私がそう聞くと、水川千秋はなんと自ら顔を上げると私の唇に自分の唇を重ね合わせてきた。
「んっ?! んんっ、んんんんっ……あっ、はぁはぁ」
「はぁはぁ、えへへ……晴香さん、もっとしてぇ」
 意外な声が彼女の口からこぼれる。しかし、彼女の表情からそれが嘘であるとは私には思えない。元々、その気がある女性なのだろうか?
 しかしそんなことは、私自身どうでもよくなってきていた。ただ、その悦に酔った顔を見ていると、私も自然に笑ってしまい、そしてこう言った。
「ふふ、分かった。きもちよぉーく、してあげるねぇ」
 私はそう言って、自らのスカートを捲り上げてあらわになった秘所を、ちぃちゃんの秘所と重ね合わせた。
「きゃっはぁ! ふぅぁああああ、きもちいぃぃ」
「ああっ! いぃ! いぃよぉぉお、ちぃちゃん!」
 自然と私の腰が動いて、私のちぃちゃんの秘所が塗れた体液をお互いに交換し合っている。
「ち、ちぃちゃんのぉお、あったかくてぇええ、きもちいぃいぃぃい!」
「はるかぁ、さんのもぉおおお、やっばぁぁああい、くぅ、はぁああああん!」
 私はただ快感を求める頭で、一つだけ、顔と身体をオーナーのものに戻し始めた。胸のサイズが大きくなったため、服に圧迫感を覚えるが、それも今は関係ない。
「いぃぃやああ、かわぃいかぉおおお! おっきぃ、むねぇええ! それでぇ、それでぇもっとわたしぃをいかせてぇええええ!」
「くぅはぁあああん! いいよぉぉお、これでぇえええ、いっちゃぇえええええええ!」
 私はそう言ってお互いの秘所から愛液が飛び出すと同時に、擦り合わせたちぃちゃんの穴を目指してオーナーの穴から私の本体を射出した。
「はぁあああああんんぅう! なにかがぁ……なにか、きてるよぉお……」
 そう言って水川千秋は疲れきったように静かになった。その間も私は素早く水川千秋の身体の奥へと進んでいく。
 そしてまたしても処女膜に出会った。やはり彼女の子宮へと続く道をふさいでいる。
「そうだ……これなら痛みは少ないかも」
 私はある方法を思いつき、処女膜に近づくとそれに身体を張り付け、ゆっくりと処女膜を溶解していった。
「はぁああ……なんかぁ、あったかくてぇぃ、きもちぃいいぃ……」
 そんな甘い声がくぐもった音で彼女の中に居る私にも聞こえた。蕩ける様な甘い味のそれを溶かしつくし、私は浸入を再開した。
 そのまま子宮に到着すると、私の身体が水川千秋へと根付き始めた。そして私の意識も段々薄れていく。

48 :名無しさん@ピンキー:2009/08/22(土) 00:05:47 ID:TZvhuugr
(2−14)

「う……んんんっ」
 しかし、そのまま視界に靄が掛かったようにぼやけた後、すぐに気持ちよさそうに寝ている白いメイド姿のオーナーが私の視界に入った。
 私はその身体を抱きかかえながらゆっくりと上半身を起き上がらせる。24歳の若きオーナーがメイド服で眠っている姿は、どこか神秘的な神秘的なものを感じさせる。
 そして、その彼女の中には既に私の子を産める器官が備わっている感じたら、私は彼女が愛おしくなりその唇に軽く自らの唇を重ねた。
「ううんっ……んっ」
 するとオーナーは眩しそうに瞼に皺を寄せながら、ゆっくりと目を開いた。
「あなたは……誰?」
 目を瞬かせながら彼女は起きた。私はそんな彼女にこれだけを言う。
「あなたのお店でゆうが待っています。私と一緒に来てください」
 それだけを言うと、私は彼女の手を引っ張って無理矢理に廊下に出た。すると廊下に居たスケベ店長がまたしても嫌らしい視線をしてこちらを見た。
「あっと千秋ちゃん、すぐにフロアに……って、あ、あんたは……な、なんで」
 私の後ろに居たオーナーを見て、スケベ店長の顔が変わっていき、後ろにあとずさったところでダンボールに頭をぶつけ、そして眼鏡が落ちた。
「あっ、あなたは!?」
 オーナーが驚きの声を上げ、それを見た私も、私の中にあるオーナーの記憶のそれも比較的新しい部分にその眼鏡が取れた中年男性の顔があることに気付いた。
「あ、あんたが……ゆうのことを……」
 その記憶とは、昨日の夜にゆうが会計手伝いをしていたあの部屋に入り、そして……オーナーに殴られ、逃げていった男だった。
「き、昨日はよくもやってくれたなぁ!? い、慰謝料払え! そ、それにあの金も!」
 そんな風にヒステリックに叫ぶ男に、オーナーは頭を下げてこう言った。
「も、申し訳ありませんでした!」
 ……なんで? オーナーなんで謝るの? こいつ、ゆうのこと、泣かしたんだよ?
 しかし、それもオーナーの記憶がある今なら分かった。オーナーは元々誰にでも優しい人であり、更にオーナーはこの男にかなりの金を借りている。
 あのオーナーのお店の経営状態は、かなり悪かったようで、オーナーはガンの治療費さえも店舗の経営のために我慢していたのだ。そして借金の額もかなり大きい。
 それは全て……一生懸命働いてくれる女の子たちを、もちろんその中にいるゆうも守るため。
「……慰謝料、借金共に、利子100%つけて返してあげるわよ!」
 私はオーナーの手を離すと、全速力でその最低の外道の目の前まで近寄ると、硬く握り締めた拳を頬にめり込ませた。
「ひぃぎゃああぁああああ!」
 あの清楚なオーナーに殴られて、逃げ帰る程度の男なのだ。だからか弱い高校生の水川千秋に殴られても、やはり何とも情けない声を上げた。
 そのまま裏口のドアに寄りかかったその最悪な男に、私はいつかのテレビで見た懇親のドロップキックを見舞った。
「ぎゃああああああああああああああああああ!」
 何とも情けない声でドアを背中でぶち開け、そのままゴミの山に突っ込んでいった。そのゴミは確かこの外道が先ほど運んでいたものと似ている。
「ゴミの日も守れないとは、さすが外道……」
 私は記憶の中にあったゴミの日の一覧を思い出すと、燃えるゴミが火曜日と金曜日であったことに気付き、ゴミに頭から突っ込んだ外道にそう吐き捨てた。

49 :名無しさん@ピンキー:2009/08/22(土) 00:06:47 ID:fJEpl7/7
(2−15)

「さっ、オーナー行きますよ!」
 私は呆然としているオーナーの右手を無理矢理掴むと、お店のフロアのほうから覗き込んでいたお客様と仕事仲間から逃げるように裏口から飛び出した。
 しかし結局、オーナーのお店に戻るためにはメイド喫茶店の表を通るのが一番近く、そこを通ったときは賑わっているお客から歓声と拍手をいただいた。
 それから人通りが激しくなったお店への道を、黒いメイド服を来た私が白いメイド服を来たオーナーを引っ張りながら走り抜ける。当然、道行く人が物珍しそうに皆こちらを見ていた。
「こ、この格好は、は、恥ずかしいよぉ……」
 そんな可愛らしい声が後ろから聞こえ、それが頬を赤らめたオーナーの声であることに私は小さく笑う。当然私も恥ずかしいわけだが。
 程なくして私たちはオーナーのお店へと辿り着いた。途端にゆうがこちらに駆け寄ってきた。
「オーナー!? それとも、かおる!? そ、それより一体その格好は……、それに……あ、あなたはどちら様でしょうか?」
 ゆうはいっぺんにオーナーと私に質問を投げかけてきた。しかし、私もオーナーも人通りの中を全力疾走で駆け抜けてきたため、息を切らして答えられない。
 ふと、圧迫されていたオーナーの胸のボタンがピーンと吹き飛び、たわわに実ったそれがむき出しになった。
「きゃあ!」
 オーナーが上げた小さく可愛らしい悲鳴に、私もゆうも一瞬押し黙ったが、やがてクスクスと小さく笑い出した。

「じゃあ、本当に私のガンを」
「はい。一応肺とリンパ節は、あの相沢晴香さんのものに代わっているでしょうから大丈夫でしょう」
 私がそうオーナーに言うと、オーナーは複雑な表情でこう言った。
「でも、それじゃその、相沢さんは私の代わりに死んでしまったんですね」
「……すいません。本当は男のそれにしようとしたんですが、通りにはその時間誰も居なくて」
 私の言葉にオーナーは首を振る。
「それでも誰かが死ぬのに代わりはない……。あ、けど、あなたを恨んでいるわけじゃないですよ? こうして生きていられて私は本当に嬉しいです」
 そう言ってニコリと笑ったオーナーの顔が私にはとても嬉しかった。
「かおる……」
 その時、私の隣に座っていたゆうが、不意に私の名前を呼んだ。
「本当に、かおるなんだよね?」
 水川千秋の身体の私は、その言葉にゆっくりと頷き、そしてこう聞いた。
「ゆうは……あんなふうに、緑色の身体をした私じゃなきゃ、嫌い?」
 私の言葉に、ゆうは迷いなく私を抱きしめた。水川千秋の身体の私を。
「そんなことないよー。私は優しい君が大好き。どんな身体でも、君は私に優しくしてくれると信じてるから」
「ゆう……」
 私はそのゆうの優しい言葉。
「これから、かおるはどうするの?」
「……使命を果たすために、この地球の全人類に寄生する。ただ……やっぱり男は全員『食べる』」
 身体を離してゆうとオーナーの顔を見ると、二人はそれぞれ微笑んでこういった。
「私は男が嫌いだから……そんな世界があるなら見て見たいと思う」
「ゆう……」
「男が全員大嫌いと言うわけではないですが……かおるちゃんとゆうちゃんが大好きなのは確かなこと。だから私も二人とずっと一緒に居たい」
「オーナー……」
 私は、愛する優しき二人を前に決意した。
「やっちゃい……ますか」

50 :名無しさん@ピンキー:2009/08/22(土) 00:08:47 ID:TZvhuugr
(2−16)

「んんっ、はぁ、さいこう……」
 私はそう言って寄生したばかりの身体を持ち上げた。傍らには先ほどまで私が寄生していた同じ大学の生徒が眠っている。
 その彼女を私は更衣室のソファーに優しく寝かせると、自らの衣服を整えて更衣室を後にした。
 通り行く外国人……と言っても今の私、つまりジェニファーの視点では同じ国民なのだが、その生徒の中を通り過ぎ、大学を後にした。
 ニューヨークの町並みを歩いて高層マンションの一室に私が帰ってくると、二人の日本人女性が私を出迎えた。
「お帰り〜、かおる」
「お疲れ様、かおるちゃん」
 家を出たときとはまったく姿かたちが違う私を見ても、彼女達はいつものように私に接してくれた。
 ゆうは私の身体を物珍しそうに触る。顔を引っ張ったり、胸を触ったりと、遠慮がない。
 オーナー……もとい『すず』もいつものように、そんな様子を見て、穏やかな微笑みを浮かべている。
「そう言えば、去年より1億人近くも人口が減ったって、アジア圏で、それも男が特に」
 ゆうが私の胸に顔を埋めながら言ってきた。私はその頭を撫でると、今度はすずが話しかけてくる。
「かおるちゃんや子供達がこの1年間頑張ったから、ね」
 私はその言葉に首を振った。多分、私より子供たちのほうがずっと頑張っていると思う。
「はぁああ、どうしよ、かおるぅぅ……疼いてきちゃった」
 私の胸から顔を上げたゆうが、赤い顔をして私を見た。視線をすずに移すと、恥ずかしそうにしながらもこちらに寄ってきて、そのまま私にしだれかかって来た。
「……二人とも、元気ですねぇ」
「あぁ、酷い! 自分は寄生するときに楽しんできてるからって!」
「そ、そうだ、そうだ!」
 私の言葉に反論したゆう、それに同意するようにすずが続く。
 その二人の股間が盛り上がっている。その正体は、ゆうに寄生した時とすずにもう一度寄生し直したときにつけた雄の性器だ。私が食べた雄の中でも、マシなものを選んで二人の身体を変化させた。
 ゆうはあれから私に寄生されることを自ら望んでくれた。その股間に男のものを生やす事も、だ。彼女曰く、男がいなくなるためならこれぐらいなんともない、とのことだ。今ではめっきり楽しんでいるようだが、男は相変わらず大嫌いだ。
 それは何も二人だけにしたわけではない。雄がいなくなっても人間が子孫を残せる様に、私は子供達にも2回の寄生につきに1度はこれを生やさせるようにさせている。
 しかし……、まさかあの二人がここまで貪欲になるとは思いもしなかったが。
「まぁ、いいけど。じゃあ、楽しみましょうか」
「うんうん、さすがかおる、優しい子だね」
 私の頭を優しく撫でてくれるゆう。
「ありがとう、かおるちゃん」
 私の頬に優しいキスをしてくれるすず。
 そして私たちは隣のベッドルームに向かった。もちろん、私だってこれからの行為が楽しみで仕方ない。
 だって、私は二人が大好きだから。


(終)

51 :名無しさん@ピンキー:2009/08/22(土) 00:22:47 ID:TZvhuugr
書いたものをひたすら番号をつけながら貼り付ける作業なのですが……自らの文章を流し読みしていると……我ながら酷い、と頭を抱えてしまいます。
それと、>>36は 一応(2−2)となります。まったく意味はないのですが、申し訳ありません。

これはもう自分が好きな【寄生】、【捕食】、【擬態】という三原則をなんともご都合主義的にちりばめたのですが……
もうその設定云々ではないですね。文章の貧弱さで泣けてきました。
もっと酷い部分はありますが、あまり自分で言うのも五月蝿いと思われますので、失礼させていただきます。


……近いうちにまた、酷い駄作をお見舞いしに来るかもしれませんが、どうか冷たい視線でお迎えいただければ幸いです。
本当にありがとうございました。


52 :名無しさん@ピンキー:2009/08/22(土) 01:28:25 ID:ShwMlW1V
>>51
まずは素晴らしい作品を有り難う御座います。登場人物それぞれの思いの描写が中々に素敵でした。
特にゆうとかおるの二人の心情描写は、どうしたらここまで書けるのだろうと思わず唸らされてしまいました。


……それだけに、氏の発言は少し、読者としては悲しいです。
どうかご自身の作品を、ひいてはご自身をそこまで卑下なさらぬようお願いします。
人の数だけ作品はあり、作品の数だけ空気はあります。このスレは、『寄生』というカテゴリに含まれる様々な空気を内包するものです。
それは氏の作品とて例外では御座いませぬ。

謙虚は素晴らしき事ですが、極端な卑下は嫌悪感の種にしかなりませぬよ。あなたは立派な作品を書いてくださったんですから、その事に自信を持ってください。

以上、乱筆乱文及び手前勝手な理屈、大変失礼いたしました。

53 :名無しさん@ピンキー:2009/08/22(土) 03:41:26 ID:XnJXsWg6
度が過ぎた卑下が問題だっていうのはこれは本当にその通り。
もちろん傲慢になってはいけないし、自作に満足しきらないというのは自己研鑽に大切なことだけど
かといってSS投下と共に「申し訳ない」「ご迷惑をおかけする」とまで言われてしまっては、読んで楽しんだ
俺らの気分までやり場に困ってしまうのだよ。
素直にGJと言うべきではないのかと思わされてしまうんだな。

だから自信を持って。こちらも惜しみなく賞賛するから。
実際素晴らしいじゃないですか。
前スレのバージョンの痛々しさ・物悲しさもそれだけでも良いものだったけど、それがあるから
今回のバージョンの良さも引き立つんだと思うよ。
それに、寄生生物側から見た共生関係、というものもうまく描ききっていると思いますしね。

ともあれ、楽しませて貰いました。
「近いうちにまた」ということなので、心待ちにさせていただきますw

54 :名無しさん@ピンキー:2009/08/22(土) 04:15:25 ID:AzWJAdR5
とある小説でこんな台詞がある
ttp://www.occn.zaq.ne.jp/vc/novel/FP03_5.htm

謙遜は時として傲慢ともなりうる

55 :名無しさん@ピンキー:2009/08/22(土) 12:32:25 ID:U7Exb9To
もうちょっと面白いもの書けばこの態度も笑えるんだが

56 :名無しさん@ピンキー:2009/08/22(土) 14:16:25 ID:nx0AuBLF
>>55
うわぁ…

57 :名無しさん@ピンキー:2009/08/22(土) 14:53:36 ID:TZvhuugr
52〜55様
不愉快な思いをさせてしまい、本当に申し訳ありませんでした。
私自身、そこまで謙遜をしていたというわけではなかったのですが、
正直、私の中にも「ある程度は謙遜しなければ……」という考えがあったのも確かであり、
逆にそうしていなければ不安であったのも事実です。
しかし皆様のお言葉通り、私のそれはやはり行き過ぎていますね。
本当に申し訳ありませんでした。
そして、何より読んでいただいたことと、貴重なご意見をありがとうございました。

さて、話は変わりますが……現在、早速次の作品を書こうと意気込んでいる次第です。
自意識過剰で申し訳……っていうことはもう言いませんが、ちょっと疑問が。
それは月光蝶様のサイトやSSまとめブログ版を見ていると、過去の作品は女×女が多い組み合わせだと思うんですが、
皆さんは、男(寄生する側)×女(寄生される側)とかに関してはどうお思いでしょうか?
正直、私自身は女×女の方が大好物で、男×女だと男に激しい嫉妬を覚え……。
本当のところ、寄生シーンがどうしても似たり寄ったりになりそうなのが怖いんですが。
寄生体の性質とかでバリエーションも出てくるとは思うのですが、
一応、参考までに皆様のご意見を聞かせてもらえれば幸いです。
では、お時間があればよろしくお願いします。


58 :名無しさん@ピンキー:2009/08/22(土) 15:31:28 ID:a5jZaeln
俺も似たタイプで色々とトラブったことがあるので放っておけんな
とりあえず自分の意見だけなら3行くらいにまとめるようにしてみれもっとフランクにな

>>57なら
「すまん緊張しすぎてた。読んでくれてサンクス
ところで今次回作執筆中なんだが女×女と男×女だとどっちがいいかな?
俺は女×女が好きなんだけどさ」
でおk
あと自分の中で答え決まってるのに質問するのは無駄だし失礼だぞ

59 :名無しさん@ピンキー:2009/08/22(土) 15:37:53 ID:bUcqVK2d
>>57
少なくとも自分が男だと思っている寄生生物が、女に寄生するの?
その場合、寄生した後にどんな行動を取るかが重要かも。
宿主の性別に合わせて男を誘ったら、寄生体の意識としては
「アーッ」な訳で(こ、こんなはずでは…orz)となる寄生体という
ギャグものになってしまいます。
それを避けるために女×女、あるいは寄生体の性別を明示しない
パターンが多いのではないでしょうか。
寄生体♂×宿主♀パターンでうまくいくには、そこが最初のハードルではないかと

60 :名無しさん@ピンキー:2009/08/22(土) 16:52:54 ID:U4e5Js08
>>47
GJ

61 :名無しさん@ピンキー:2009/08/22(土) 17:11:51 ID:TZvhuugr
>>58
なるほど……ご意見サンクスです。
とりあえず、敬語にはできるだけ気をつける。使うとしてもところどころとかに。
あと、自分の中で答えが決まっていたというより、バリエーションを増やしたかったってのが質問の理由です。
分かりづらくてスマン。
(こ、こんな感じですかね?)

>>59
思ってたのは寄生生物の性格自体が男、後は寄生に使う性器が男っていう両方とも。
ただ、そうか……男の宿主の身体で女に寄生するとなると、
最初に男に寄生するときに、いわゆる「アーッ」っとなるのは想定外だった。
まぁ、カットすれば済むかもしれないけど……あまりやらないほうがよさそうだ。
スマン助かった。わざわざご意見サンクス。


62 :名無しさん@ピンキー:2009/08/22(土) 17:30:17 ID:u1eIbNsr
>>61
男に寄生するときは色気抜き、女に移るときはその分色気2倍で問題解決。
何も男女で同じ寄生方法をとる必要はない。

63 :名無しさん@ピンキー:2009/08/22(土) 17:39:30 ID:U4e5Js08
>>62
男の時は作業として書いちゃえばいいんだな。

64 :名無しさん@ピンキー:2009/08/22(土) 18:55:03 ID:u1eIbNsr
ぽとり。
実際にはそんな音はしていないはずだが、その「物体」が男の肩に落ちてきたとき
男はそんな音を聞いたように錯覚した。
木の上から猫でも落ちてきたのか?といぶかしみつつ,、肩の上の物体に手で触れる。
違う! 子猫は…いや、男の知るいかなる生物も、こんな感触ではない!!
だが、驚愕したときには既に遅かった。物体から伸びた「何か」が男の首筋に突き刺さり
頸椎に沿って一気に脳まで貫く。破壊された神経が送るでたらめな信号で、男の体は
滅茶苦茶な痙攣を繰り返す。転倒しなかったのは、単なる奇蹟だろう。
そして数秒後、痙攣が治まった男は…既に元の男とは全く別の存在であった。


即興で書いたので出来は評価しないでくれ(^^; 男への寄生シーンなんてこんなもの、
いや、この半分でもたくさんだろ。難しく考えないで、書きたいことを書いてくれ。


65 :名無しさん@ピンキー:2009/08/22(土) 20:06:55 ID:TZvhuugr
>>60
そ、その部分は触れないでぇ……//
でも、なんでそのシーンを書いたのか未だに思い出せない。
そう、まるで何かに寄生されて(ry
スマン、魔がさしたんだ。だが、反省はしていない。

>>62
>>64
62をイメージしただけで息子がスタンディングオベーションに……ふぅ……。
わざわざ丁寧な例文まですまない。助かった。ふぅ……。
つまり、男の部分は結果だけにして、その分女の部分を濃厚に、と……ふぅ。
サンクスです。まぁ、期待せずに待っててくだせぇ、だんな。


66 :名無しさん@ピンキー:2009/08/22(土) 21:45:56 ID:a5jZaeln
男はたいてい寄生されると寄生体の操り人形というかロボット化して
寄生体が女に寄生するための単なる道具と化すよね

女×女で俺が考えたのは女の快感をエサにする寄生体だから宿主をレズ化させたら二倍おいしい!みたいな

67 :名無しさん@ピンキー:2009/08/22(土) 22:11:48 ID:a5jZaeln
駄目だこの間妄想ぶちまけたせいでさらに拍車がかかったようだ
たとえば寄生されるときのシチュは映画スリザーよろしく風呂に入ってるときにまず
首の後ろに筋弛緩剤+媚薬+催眠効果のある薬液を注射されて動けなくなり
わけのわからないまま首から肩口にかけてでかいミミズかナメクジのような肉色のワームが這いずってきて
手を動かすどころか悲鳴を上げることさえかなわず、なすすべないまま今度は両乳首に薬液を注入され
さらにワームが頭でクリクリしたり巻きついてしごきあげてるうちにピンピンに勃起した両乳首に
二つに分裂して細くなったワームが体をピチピチおっぱいにたたきつけながら潜り込んできて
最初はその様子を驚愕の目で見てるんだがワームが半分くらい入ったころには痛みが快感に変わってきて
完全におっぱいに入り込んだ時にはもう眉根を寄せてハァハァ言いながら快感に耐えてる始末で
ワームが内部で同化していくうちにどんどん増していく快感に耐えられず自分でおっぱいを揉みしだきたいんだけど
まだ体が動かせないから焦らしプレイされてるのと同じで、体が動かせるようになったころには
もう理性なんかぶっ飛んでてひたすら自分でおっぱい揉んだり乳首しごいたりして盛大にイッたところで
はっと目が覚めて気付いたらベッドの上で今のは夢?しかし実際は寄生されていた彼女のおっぱいはその後
淫らな快感と媚薬母乳を生み出す道具となっていき毎晩エッチな行為をさせられるようになるのでしたっていう感じ

こんな話をだれか書いてくれよ

68 :名無しさん@ピンキー:2009/08/23(日) 00:13:40 ID:TDTVx3th
空の再販検討のなんかきてる
買えなかったやつはメール送っとけ

69 :名無しさん@ピンキー:2009/08/23(日) 01:28:59 ID:f5Fzvlh6
>>67
つ[言い出しっぺの法則]

て言うか書いてください、お願いします。

70 :名無しさん@ピンキー:2009/08/23(日) 13:55:31 ID:Oj4l3J/p
>>67
読みたい。

71 :名無しさん@ピンキー:2009/08/23(日) 19:44:14 ID:oEK6W6rt
>>67
その電波だけで息子が反応した。

72 :名無しさん@ピンキー:2009/08/23(日) 21:02:23 ID:r/8+VdfB
>>67地獄先生ぬ〜べ〜スレにそれに似たようなシチュの作品が投下されてたな。
http://sslibrary.arings2.com/


73 :名無しさん@ピンキー:2009/08/23(日) 21:45:19 ID:Gx3uhu8b
>>72
美樹が虫に寄生されて母乳出るようになって郷子とアハンウフンな話な
俺本人だけど>>67はその話で3回は抜いてると思う。俺には分かる

74 :名無しさん@ピンキー:2009/08/24(月) 07:45:48 ID:LZFIwqTk
不気味な鬼に寄生されて虜になる美少女先生

75 :名無しさん@ピンキー:2009/08/24(月) 17:23:29 ID:vNSW4+uS
>>73
276氏続きはまだでしょうかと言ってみる

76 :名無しさん@ピンキー:2009/08/25(火) 03:18:38 ID:gj7YPN4x
>>72
貴様に何がわかるというんだバカモノめ

77 :名無しさん@ピンキー:2009/08/25(火) 15:30:20 ID:nZn3WMy7
ぽかーん

78 :名無しさん@ピンキー:2009/08/27(木) 05:54:16 ID:eZ36dgQU
練金3級まじかる

79 :名無しさん@ピンキー:2009/08/29(土) 01:26:20 ID:PzjfVpYW
http://up2.pandoravote.net/img/pandora00042636.jpg
興奮しちゃった俺駄目人間

80 :名無しさん@ピンキー:2009/08/29(土) 01:27:58 ID:hFJG0eBC
トマト祭りかな?

81 :名無しさん@ピンキー:2009/08/29(土) 02:18:50 ID:1lxAKoIB
母親?の髪留めが寄生生物っぽく見えるw

82 :名無しさん@ピンキー:2009/08/29(土) 08:56:48 ID:hIR6oH8w
不気味なトマトに寄生されて虜になったベジタリアン

83 :名無しさん@ピンキー:2009/08/29(土) 11:44:03 ID:obQp/Kew
いつの間にこんなのが…
http://maniax.dlsite.com/work/=/product_id/RJ050641


84 :(自称)神を受胎して皆に福音を届ける(自称)聖母という漫才コンビ:2009/08/29(土) 19:00:15 ID:hIR6oH8w
【突然届いた前回までのあらすじ】
今日も一匹旅ガラス。蛇っぽいボディのお馴染み寄生生物たんは、雨の日にふらりと辿り着いた教会に住み着きます。
じめじめした空気が大好きな寄生生物たんですが、生乾きの泥がウロコの隙間でカピカピになるのは不快なのです。
信徒のために雨の日も開いていた礼拝堂の祭壇が寄生生物たんの新しいねぐらです。
落ち着く隙間に体を横たえてみれば、ぐったりフィット。先住民には見つかりません。

地面が乾くまでの数日。寄生生物たんは奇妙な事に気付きます。
司祭様と呼ばれる先住民の雄や、シスターと呼ばれる先住民の牝がやたらと寄生生物たんに丁重なのです。
神よ神様よゴッドよ、と寄生生物たんのねぐらに跪いて朝晩祈りを捧げます。
誰に呼び掛けているのか不思議でしたが、ねぐらの辺りには他に生き物もいません。
よくよく考えてみれば、寄生生物たんには固有名詞がありません。
そうすると、やはり論理的な帰結として寄生生物たんの名前が新世界の神なのでしょうか。
そろそろ考えるのがめんどくさ…、おおらかな寄生生物たんは一つの結論に達します。

「じゃあそれでいいや」

寄生生物たん改め神様は、じゃあいただきますと神のねぐらに捧げられた供物をおいしく頂きました。
牝の股の間の穴蔵はじめじめして快適なので引っ越しました。
穴蔵の奥の部屋は繁殖にもぴったりです。
嫌だ痛い神様お助け下さいと最初はうるさかった牝ですが、穴蔵の中から誠心誠意物理的な説得を行ったら大人しくなりました。
漠然とした意志疎通しかできませんでしたが、神様が私の中におわす、神の子を宿すのは光栄だと繁殖にも乗り気です。
神が胎内に宿る苦痛と、その痛みが恍惚に変わる瞬間の喜びを皆に分けてあげたいそうです。
敬虔な信徒って本当にいいものですね。


……という、カルトっぽい理論武装で高潔な使命感に燃えた連鎖墜ち話のプロットが届いた。
誰かあと頼む。

85 :名無しさん@ピンキー:2009/08/29(土) 19:30:40 ID:YBm/gwIe
マグダラのマリアは、教会に裸婦画を飾る為。
聖書に色仕掛けの話が多いのは、堂々と官能小説を読む為。
だそうだ。

86 :名無しさん@ピンキー:2009/08/30(日) 23:03:55 ID:ApPeRrxg
どうも、こんばんは〜。
さて、とりあえず予告どおり作品をお見舞いさせていただきます。お覚悟を。
まっ、御託は並べず、とりあえず今から投下します。
お時間があれば見てってくだせぇ、だんな。

ちょっとだけ注意。不埒は後半集中、今回もENDが二つ、以上。

87 :名無しさん@ピンキー:2009/08/30(日) 23:05:51 ID:ApPeRrxg
(1−1)

 暗い。今自分は地面に接しているのか、それとも闇の中へと落下して行っているのかも分からないぐらいの暗闇が私の視界を覆っていた。
 首を動かして周りを見ようとすることもままならない。まるで全身に血が通っていないかのように身体が重い。
 しかし、その私の身体が突如揺り動かされた。私の力によるものではない。そして、私の視界に段々と光が灯り始めた。
「……ら? あ……た! 目が覚め……かしら?」
 暗闇の中に差し込まれた光が私の目をくらませる。しかし、それを遮ろうと自然に右手が動いていた。
 そして段々と肌寒い空気が私の身体を包んでいくのを感じる。それに刺激されるように、段々と目が光に慣れていく。
「あぁ、良かった。無事みたいね。あなた大丈夫?!」
「だ、れ?」
 私は目の前で私を覗き込んでいる金髪の女性を見て、疑問を口にした。
 その人物が私の身体を支え、上体を起こし上げてくれた。水の音がする。ここは……何処だろうか?
「怖かったわね。もう大丈夫よ。私はジェニファー。大統領のSPよ。あなたの名前は?」
 ジェニファーさんが私の身体を軽く抱きしめながら聞いてきた。私は答えようと頭を働かせる。
「私は……え、私は……私は……分からない。分からない! 私は、だれ!?」
 思い出せない。私の年齢も、私の家族も、私自身の顔さえ今の私には分からない。
「お、落ち着いて! まさか……記憶喪失?」
「はぁ、はぁ……、分からない。何も思い出せない、です」
「そう……でも。無理もないかもしれないわ。とりあえずここを出ましょう。危険だわ」
 そう言って私に肩を貸して、ゆっくりと立ち上がらせてくれた。それでここがバスルームだと言う事に気付いた。
 バスルームから小さな部屋通り抜けると、そこはどうやらホテルの部屋のようだった。その横長のベットにジェニファーさんが私をゆっくりと降ろした。
「ちょっと待ってて。更衣室からあなたの服を取ってくるから。出来れば、左にある鏡を見といてくれる? 何かを思い出すかもしれないわ」
 私を残して出てきたばかりの更衣室にジェニファーさんは戻って行った。
 私は左に顔を向けて、そこに映る……一人の人間の姿を確認した。白い肌とその肩に掛かる茶色い髪、あどけなさが残る童顔、しかし胸は大きい。でもその全てが私にとっては違和感のあるものだった。
 そして足音共にジェニファーさんが私の元へ戻ってくると、苦笑いをしながら声をかけてきた。
「……その様子だと思い出してないみたいね。はい、これ。ちゃんと着替えを持って入ってたみたいね。汚れた服の隣にこれがあったわ」
 ジェニファーさんはそう言って私にジーパンと白いTシャツ、そしてピンクのブルゾンと下着類をベットにおいた。
「とりあえず着替えながら聞いて欲しいのだけど、世界が今どういう状況におかれているか、覚えてる?」
「……ごめんなさい。まったく持って覚えてないです」
 私は首を振った。するとジェニファーさんは微笑みながら首を振ってこう言った。
「大丈夫よ。今から説明するから安心して」

88 :名無しさん@ピンキー:2009/08/30(日) 23:06:34 ID:ApPeRrxg
(1−2)
 少し恥ずかしかったが、下着を身につけながら彼女の話に私は耳を傾けた。
「今から3ヶ月前ぐらい前から、人々に寄生体が寄生し始めたの。……と言っても、本当は1年以上前にこの国で見つかった寄生体が研究所から逃げ出したのだけれどね」
 ジェニファーさんが黒いスーツの胸ポケットから手帳を取り出し、その中からなにか紙のようなものを取り出して私に見せた。
 それは黒い液体で……そう、スライムのような物体が写された写真だった。
「この寄生体は人間の穴と言う穴から侵入するわ。それから3日ほどその体内に潜伏。そして3日後、男性なら肛門から、女性なら……膣から子供を産むように、自分の姿かたちが同じ生物が産まれるの」
 ジェニファーさんはそう言って写真をしまうと、ゆっくりとベッドの右横へと移動してその場に屈んだ。
 私もジーパンを履きながらそれを目で追うと、なにやらその床にピンクシーツが何重にも掛けられ、それが何かを隠すようにしかれている事に気づいた。
「ごめんなさい……見たくはないかもしれないけど、これを見れば何かを思い出すかもしれないから」
 それだけ言うと、ジェニファーさんは一思いにそのシーツを引き剥がした。ピンクのシーツが私の視界を一瞬だけ隠す。
 そしてそれが私の視界からずれると……一人の人間の姿があった。白い肌とその肩に掛かる茶色い髪、そしてそこに映る顔はどれも……先ほど見たことのあるものだ。
「これがあなたが産んだ寄生体。胸の大きさとか、顔の形が微妙に違うけど……そっくりでしょ? これがさっきあなたに覆いかぶさっていたの」
 ジェニファーさんが私の顔を覗きこみながら話し、やがてシーツを元に戻した。
「……あまり、見ないほうが良いわ。私が後頭部の横から銃弾を撃っていて……あなたと違う部分が決定的にあるから」
 そこからジェニファーさんが離れても、私はまだそれに目を奪われていた。果たして、このシーツのピンクの着色は……元々、シーツに彩色されたものだったのだろうか?
 その答えを導き出す前に、私はジェニファーさんにTシャツを押し付けられた。その顔には微笑みを浮かべているが、これ以上私に横を向かせることは許してくれなさそうだった。
「この寄生体は自分が生み出されたあと、その宿主を抱きしめて……全身で溶かして身体に取り込むの。そして新しいスライム状の寄生体を一匹産む。食べた宿主の身体はその栄養素になるの。あなたはその一歩手前、おそらく寄生体の自分が生み出された直後に私に助けられたの」
 それじゃあ……つまり、寄生体の自分を自分で産んで、それが寄生体じゃない自分を食べて、それがスライムの寄生体を一匹産む。つまり……。
「このままだとこの星は人間の形をした寄生体に乗っ取られる。大統領はそれを防ぐために今、動こうとしているの」
「い、一体……何をするつもりなんですか?」
 私はジェニファーさんの顔を見たままブルゾンを着て、私の着替えを終わらした。それと同時にジェニファーさんも口を開いた。
「地球上から寄生体と、人間の両方のほとんどを今から……殺します」
 そう言った瞬間、左のほうから大きな音が聞こえ、部屋の中にジェニファーさんと同じような格好をしたがたいのいい男が飛び込んできて、私を一瞥したあと、ジェニファーさんにこう言った。
「ジェニー、大統領が決断した。軍はもう当てにならない。今から突撃を敢行するとのことだ」
「……了解です。ごめんなさい、すぐに出発するわ。一緒に行きましょう」
「で、でも、私は寄生されたってことですよね? そ、それなのに私を連れて行っても」
「安心して。あなたの身体からはもう寄生体は出て行っている。寄生されてもそこから出て行った後なら、あなたの体内にはもう寄生体は残っていない。逆に外を歩いている人間よりよっぽど信頼できるわ」
 ジェニファーさんが差し出した手を私が取るとゆっくりと私をベットから引き上げてくれた。
「残念だけど、ここにはあなたの服以外は何もなかったわ。……じゃあ、行きましょう」 

89 :名無しさん@ピンキー:2009/08/30(日) 23:07:18 ID:ApPeRrxg
(1−3)


「君が隣の部屋にいた少女だね。ジェニーによれば記憶喪失らしいが、私のことは分かるかね?」
 白い髪のスーツを着た中年過ぎぐらいの男性が私に笑顔で話しかけてきた。
「だ、大統領、さん……です」
 私は名前が分からなかったが、車の中で一人だけ格好が違うため、私はそう答えた。
「ははは、その様子だと私のことを覚えていなかったようだね。私はジョン・シルバー。現アメリカ合衆国の大統領をさせてもらっている。よろしく……ええと」
「ア、アリスです。ジェニファーさんに、とりあえずの名前を考えてもらいました」
「おお、そうか。よろしく、アリス。次の選挙には我が党に一票頼むよ」
 私は差し出された大きな右手を慌てて掴んだ。大統領さんは楽しそうに笑顔で言ったが、握手を終えると苦笑いになりこう続けた。
「もっとも、党も、国も、人類さえも存続できるか分からないがね」
「ご安心を、大統領。私達が絶対にあなたをセーフルームまでお連れします」
「ありがとう、頼りにしているよ、ジェニー」
 私の隣のジェニファーさんは大統領さんの言葉に敬礼をした。しかし……この車の中には私と大統領、そしてジェニファーさんと先ほどの男のSP、それと運転中の男のSP。わずかに5人だけしかいないのだ。
 あのホテルには私達以外に誰もいなかった。ジェニファーさんによれば、大統領と彼の3人のSPはこのホテルに避難して偶然にも私が居た部屋の隣に入ったらしい。
 暫くすると、隣の部屋からなにやら騒がし音がしてきて、ジェニファーさんが見に来てくれたところを私は助けられたらしかった。
「アリス、今私達はニューヨークの郊外にある緊急用施設に向かっている。その理由、君にも教えておこう」
 大統領さんが表情を真剣なものに変えて、私にその理由を話し始めた。
「これからいく施設にはある設備がある。一つは隔離シェルター。別名セーフルームと呼んでいる。ここでなら、たとえこの国が水没しても一ヶ月ぐらいなら充分生きていける」
 眉間に皺を寄せて大統領さんが続ける。
「更にもう一つ……あるミサイルの発射装置がその部屋にある。そのミサイルとはまる1ヶ月、地球上全てを低酸素状態、人間なら確実に死んでしまうような状態にさせるミサイルだ。唯一安全なのが、セーフルームなんだ」
「……つ、つまりそのセーフルームに残っている人間以外は」
「死ぬだろう。同時に世界中に電子機器を破壊、停止できる小型ミサイルも撃つ。寄生体は人間と基本的には同じ構造をしている。酸素がなければ生きてはいけない。おそらく1ヶ月の低酸素状態で地球もそれなりの被害は受けるはずだが、なんとか持ちこたえられるはずだ」
 大統領さんがそれを言い切った瞬間、窓を幕で囲って車内灯をつけただけの車中が突然、大きな轟音と共に揺れだした。
「っ、見つかってしまいました! 一気に駆け抜けますから、捕まっててください!」
 運転手のSPが叫ぶ声も、轟音でしばらく馬鹿になった耳ではなんとか聞こえる程度だ。
 後部座席にいる2人のSPは車内の幕を破るように開くと、のどかな農村を走るこの車に併走するようにパトカーが何台もいた。
「そこの車止まりなさい! 我々は人間だ!」
 パトカーから聞こえる声にジェニファーさんが怒りの声を上げた。
「だったらさっきの轟音はなんなのよ!」 
 2人のSPは窓を開け、手に持ったマシンガンのような銃をそれらの車に向けて発砲しだした。すぐ隣から聞こえるけたたましい音に私は耳を塞ぐ。
「君は伏せていなさい! 目も瞑って、何も見ちゃいけない!」
 そう言いながらも大統領さん自身は拳銃を持って併走するパトカーに向かって発砲をしている。……私もやらなくちゃ。
 私は後ろの荷物を漁って大統領と同じような拳銃取り出すと、窓からパトカーに狙いを定め、引き金を絞ぼりきった。
「きゃあああ!」
「ぐあああああああああああああ!」
 大きな反動と銃声で私は思わず悲鳴を上げて尻餅を着いたが、どこかから私のものではない叫び声も聞こえた。
 起き上がりながら窓の外を見てみると、先ほどのパトカーが全ていなくなっていた。
 私は唖然とするジェニファーさんの視線の先を追うと、離れ行く車の後方で大破する何台ものパトカーが見えた。
「……なんという少女だ。よければ私のSPになってくれないかね?」
 大統領が額に手をやってそう言うと、小さな笑いが車内に生まれた。

90 :名無しさん@ピンキー:2009/08/30(日) 23:07:50 ID:ApPeRrxg
1−4)
「大統領、見えました!」
 運転手が大きな声でフロントガラスの先に映るその大きな建物を示した。
「なんだか、大きな天文台みたいですね」
「いや、実際そうなんだよ。ここは普段は、天文台として一般公開もしている」
 大統領さんはそう説明しながら、近づいてくる天文台を見ながら厳しそうな顔をした。
「誰も……いなければいいんですが」
「どうだろうな。この施設の存在を知っている人物は僅かしかいないが、それでもその機密を知っていてこの車に乗っていない人物は何人もいる」
 大統領さんがジェニファーさんの言葉に頭を振った。
「大統領。では、作戦通りに行きますよ」
 ジェニファーさんがそう言うと、大統領さんの表情が一気に曇った。やはり、不安なのだろうか?
「……すまない。よろしく頼む」
 大統領の言葉に運転席と後部座席に座っていた二人の男のSPが力強く頷いた。
 そして車は道を外れたところでゆっくりと停車し、後部座席にいた男のSPが無言でドアを開いた。
「大統領、アリスさん、降りてください。ここから歩きます」
「え? な、なんで私達だけ降りるんですか?」
 私の言葉に一斉に皆、目を逸らした。その中でジェニファーさんが小さな声で私に言った。
「彼ら二人には……囮になってもらいます」
「お、囮?」
「このまま正面から突っ込んで、もし待ち伏せされていたらまずいことになる。だから私たちは裏口から侵入する」
 ジェニファーさんと大統領さんが暗い表情で私に説明をした。
「大統領、ジェニー、それとお嬢さん、どうかご無事で」
「奴らは俺らが引き付けておきます。手はずどおり、もしいつか私たちがセーフルームに近づいても絶対に開けないで下さい。それは多分、私たちではないと思いますから」
 そんな二人とは対照的に、車に残った二人の男のSPの表情には笑顔が浮かんでいた。 
「二人とも……よろしく頼む」
 大統領さんはそんな二人に向かって敬礼をした。ジェニファーさんもそれに続き、私も流れそうな涙をこらえながらそうした。
 すると彼ら二人も真剣な顔で敬礼をし、そして後部座席のドアが閉じられると二人を乗せた車は天文台へと動き出した。
「……行こう。我々は彼らの勇気を無駄にしてはならない」
 その車を見て涙を流してしまった私の肩に、大統領の大きな手が優しく載せられた。
「うぅっ、ぐすっ、……はい」
 私は涙をブルゾンの袖で乱暴に拭き取ると、ジェニファーさんを先頭に、それに私と大統領が続くように歩き出した。

91 :名無しさん@ピンキー:2009/08/30(日) 23:08:36 ID:ApPeRrxg
(1−5)


「あの二人、派手にやってくれているな」
 目の前の天文台の反対側から、爆音やら銃撃音が絶え間なく聞こえている。聞こえているということは、あの二人はまだ生きているということなのだろう。
「開きました。ここからは一気に駆け抜けます。……準備はいいですか?」
 ジェニファーさんが私と大統領さんに向かって確認をした。大統領は足首や手首などを回し、私はスニーカーの紐を結びなおした。
「では、行きます!」
 大きなマシンガンを片手に、ジェニファーさんがドアを蹴破って建物に侵入するやいなや、こちらを振り向かずに走り出した。私と大統領もそれに続く。
 そこはいきなり道が3つに分かれていたが、ジェニファーさんは迷わずに右に曲がる。それからも何度も通路を曲がったり、部屋を通り抜けたりする。
「くっ……銃声が……」
 かなりの距離を走ってからこぼしたジェニファーさんの声で私もいつの間にか銃声も、爆音も消えていることに気付いた。階段も何度か降りたが、決して地下に潜っているから聞こえなくなったわけではないのだろう。
「もうすぐだ。アリス、頑張れ!」
 私を心配してくれる大統領も、もう汗だくで走り方も最初に比べるとかなりおかしくなっている。
 もちろん、私も例外ではない。先ほどから視界が揺れに揺れて仕方がない。頭も酸欠のために痛み、足だって今にももつれそうだ。
「ん!? あれだ! あのエレベータに乗り込め!」
 大統領さんが指をさす先に銀色のドアがあり、先に辿り着いたジェニファーさんが横のパネルを操作している。
「ああ! なんで下の階にエレベータが下りているのよ!?」
 ジェニファーさんが表示板を睨みつけて、壁を殴りつけた。表示板は『30』という数字から段々と数を減らしてきている。ここは地下5階、あと25階分を上ってきてもらわないといけない。
「いたぞ!」
 しかしその時、背後からそんな叫び声が聞こえて、次の瞬間には銃声も聞こえ出した。
「くっ! ジェニファー、応戦するぞ!」
「はい! アリスさん、こっちに隠れて!」
 私とジェニファーさんは通路を挟んで、大統領さんの向かい側の通路の横の壁に背中から張り付き、ジェニファーさんが通路の向こうへと銃撃を開始し、大統領も拳銃を取り出すと同じように発砲し始めた。
 その時、私はジェニファーさんが撃ち終わると同時に、彼女の拳銃を手渡し、交代に渡されたマシンガンの弾倉を入れ替え、拳銃を撃ち終わった彼女から拳銃と交代にマシンガンを渡した。
「もう少しです! あと、10階でここに着きます!」
 私はジェニファーさんに最後の弾倉を入れ終わったマシンガンを渡しながら叫んだ。
 ……『10』、『9』、『8』、『7』、『6』。
 チーン、という音が一瞬だけ銃声の合間に鳴り、銀色のドアが左右に開いた。
「二人とも乗るんだ! 私がここを食い止める!」
 大統領さんが銃撃を続けながらそう叫んだ。そして片手を青いスーツの内側に突っ込むと、こちらに何かを投げてきた。
「それがセーフルームを開ける唯一の鍵だ! 急げ、奴らが来る!」
「大統領、しかし!」
「行け! ジェニファー!」
 あんなに優しい顔つきからは想像できないほどの剣幕で叫んだ大統領さんの言葉に押されるように、ジェニファーさんは私の身体を抱え込むようにしてエレベータに飛び込むと、エレベータのドアが静かに閉じられた。


92 :名無しさん@ピンキー:2009/08/30(日) 23:09:04 ID:ApPeRrxg
(1−6)
 銃声が遠いていくなか、ジェニファーさんは何も言わずに私の身体を抱きしめて一層強く抱きしめてこう言った。
「私……大統領を……守れなかった……くっ」
 悲しみを噛み締めるようにジェニファーさんが零した。しかし、ゆっくりと私から離れると涙を拭きながらパネルの下を先ほど貰った鍵で開き、何かのケーブルを引き抜いた。
「これで……このエレベータはもう二度と上には昇らない。あとはセーフルームであのボタンを押したあとに動くエレベータが、唯一の地上への出口」
 ケーブルを投げ捨て、鍵をパネルから引き抜くとそれを大事そうに握り締めた。
 やがてパネルの上部の階数表示が『30』へと変わり、そしてチーンという音ともにエレベータが開かれた。
「待ってたわ。ジェニー」
「なっ!? リリィ?!」
 開かれたドアの先で、ジェニファーさんと同じ黒いスーツを着た女性がこちらに拳銃を構えて立っていた。赤毛が混じったショートヘアーに、狼にように鋭い目つきのいかにもSPという女性だった。
「くっ!」
 ワンテンポ遅れて、ジェニファーさんが持っていたマシンガンを構えようとそれを持ち上げた。しかし……。
「くあああああ!」
 重い一発の銃声と共にジェニファーさんの右腕から血飛沫が上がると、彼女のマシンガンがエレベータの床にがしゃんと落ちた。
「あっと、あなたも動かないでちょうだいね。動いたら、ジェニーの頭に虫食い穴が開くわよ」
 私に向かって微笑みながらリリィと呼ばれた女性は釘を刺した。
「さっ、二人ともそこから出てちょうだい。このエレベータは使えないみたいね。まぁ、暫くすれば迎えが来るでしょう」
 リリィさんに脅されて私とジェニファーさんはゆっくりとエレベータの外に出た。
「はぁ……これで面白くなりそうね。くっくく……あはははははは!」
 私とジェニファーさんがリリィさんに銃を向けられながら、目の前で楽しそうに笑う彼女を見ていた。
 しかし突然、ジェニファーさんが握り締めたままの左手を開いてセーフルームの鍵を落とし、それと地面が接触する音が聞こえると同時にリリィさんさんに肩から突っ込んだ。同時に、彼女はもう一つ何か黒いものを地面に落とした。
「っ! アリス、それで彼女を撃って!」
 私はジェニファーさんの腰から落とされた黒いもの……彼女の拳銃を持ってリリィさんに構える。
「ぐっ! 待ちなさい!」
 ジェニファーさんに馬乗りされているリリィさんが、自らの持っている拳銃をジェニファーさんの唯一のふくよかな部分である胸に向かって突きつけていた。
 しかしジェニファーさんは私に向かって叫んだ。臆する表情さえ見せずに。
「撃って、アリス! 撃てぇえええええ!」


93 :名無しさん@ピンキー:2009/08/30(日) 23:09:40 ID:ApPeRrxg
(1−7) 
 私はそのジェニファーさんの必死の叫びに、リリィさんに向かって狙いをつけた拳銃の引き金を絞りきっていた。
 一発の発砲音にほんのわずかに遅れて、もう一発の銃声が重なった。
 リリィさんの額に穴が開き、彼女に馬乗りになっていたジェニファーさんがその横に崩れるように倒れた。黒いスーツの背中から、同系色の穴が開いている。
「ジェニファーさん!」
 ジェニファーさんに駆け寄って、私はその顔を持ち上げた。彼女が咳をすると、その口から血が吐き出され、彼女の白くなった顔を赤く染め上げていく。
「ゴホッ! よ、よか、た……じ、実は……この階は、ミサイル、撃っても……すぐ酸素、消えないから……リ、ィ……死なない、とこ、だった……」
「ジェニファーさん! そうだ、セーフルームに治療薬ぐらいは」
「む、り……あ、ても……治せ、ない……しん、ぞう……貫通……してる……」
 血を口の端から垂らしながら私の両目から流れ出した涙をジェニファーさんが震える手で拭き取り、ニコリと笑うと擦れた声で言った。
「い、き……て、せ、かい……お、わり……み、と、ど……け……て……」
 その言葉を最後に首がカクりと横に垂れた。私の涙が彼女の頬に落ちても、彼女の表情は何一つ変わらなかった。
 その時、地面がわずかにゆれ、耳に重い響きが小さく届いた。おそらく、上の階の人たちがこちらに降りてこようとしているのだろう。……ジェニファーさんの遺体をセーフルームに運ぶ余裕はなさそうだ。
 私は涙を拭うのもせずに、ただ目を見開いたままのジェニファーさんの両目を閉じると、地面に落ちていた鍵を拾ってエレベータの間逆にある大きい扉へと近づいた。
 その右の壁の鍵穴に鍵を差込てゆっくりとまわすと、その大きな扉が軋みながら開かれた。
 もう一度耳に届いた轟音に私はせかされるようにその内部の部屋に入ると、点滅とブザーを鳴らしている『CLOSE』と書かれた赤いボタンを押して大きな扉を閉めた。
 そして広いとはいえない部屋の奥で今度はブザー音が鳴り同じように点滅をしている部分があった。そこには『ALL CLEAR』と書かれた赤いボタンがあった。
 私は迷わずそれを押した。すると、そのボタンの下から薄いガラスに守られた……そう、学校の消火栓の緊急用のボタンのようなそれが出てきた。
 深呼吸を一つした後、私はそれを拳で叩き割り、内部のボタンを押した。
 間を置かずに建物が大きく揺らぎ始め、私はとても立っていられずにその場に膝を着いてその振動に耐えた。しかし、耐えられないような音が絶えず耳を刺激している。
 やがてその揺れと音が収まると、私は近くにあったいくつものテレビに近づいた。どうやらこの建物内の監視映像らしかった。
 そこには建物内の人間が泡を吹きつつ倒れていく様子が映し出されていた。私は思わず目を背けてそのテレビから遠ざかった。
 壁に寄りかかって誰もいない薄暗い部屋の中で一人、私は膝を抱えて暗闇に視界を投じた。もう何も……何も考えたくはなかった。


94 :名無しさん@ピンキー:2009/08/30(日) 23:13:23 ID:ApPeRrxg
(1−8)

 私は壁の穴から勝手に出てきたカンパンと水を口に運んでいた。決して美味しくはない。
 水を口に含んで私は自分を罵った。あんなに人が死んでいく様を見ながら、一日もしてしまえばお腹がすいてしまっていた自分を。
 それももう三日目。最初の日は映像を鮮明に思い出してしまい、食べたものをすぐに吐いてしまったものだが、今では淡々と食べられるようになっていた。
 しっかりとカンパンを水で押し込んでから、私はちらりと監視映像を見た。そこに見えるのは誰もいない建物の内部か、動かなくなった人間の山。
 その映像を見た私は、思う。一体私は何のために生きているのかと。私の人生が仮に80年だとして、おそらく私が10代だと考えれば、残りの60年余りを一体どうやって一人で消化すればいいのか、と。
 自殺しようと考えたこともあった。しかし、ジェニファーさんが命懸けで私を守ってくれたのだ。それを無駄にすることはしたくはない。……でも、私に何をどうしろと言うのだろうか。
 そんな事を考えていたとき、私の下腹部がズキズキと痛み出した。くぅうう……消化器官が調子悪いのだろうか?
 しかし、その痛みが段々と別のものに代わっていく……。えっ……なんで? なんで……気持ち良いんだろう?
 それはまるで……自慰行為をしたときの快感に似ていた。そしてそれは私の官能を徐々に高ぶらせていく。
「はぁ、はぁ、くぅぅうあああ! な、なんでぇ? はぁあああ、だめ、だめ! な、何かでちゃぅううううう!」
 愛液が出て絶頂に達しそうな感覚が私を襲う。何故? 私はそんな興奮するようなものなんてみてないのに……。
 しかし、私の膣から今にも愛液が外の空気を吸いたくてたまらない、とでも言うかのように私の絶頂を誘っている。
「きゃあああああ、だめぇえええええええええ!」
 私はそう言いながらも膣から液体を放出させた。しかしそれだけでは私の官能は納まらず、膣の奥から何かが這い出てこようとしている。
「ぃゃあああああ、な、なにか、でてきちゃぅぅうううううう!」
 そしてその一部が私の膣から頭を出した。それはまるで暗闇が私の膣から生まれてくるかのようなほど真っ黒でぬるりとした液体だった。
「はぁ、こ、すれてるぅう、くふぁああああ。そ、こぁああああらめぇえええええ!」
 私の感じやすい部分をわざと通っているかのように刺激したまま、私の膣からそれは絶え間なく這い出てくる。
「ひぃ、ひぃ、ふぅううう、くぅん! ……ひぃ、ひぃ」
 呼吸をラマーズ法のようにすると、その物体が私の中から出てくるのも大分楽になってくる。痛いわけではないが、絶え間なく快感が襲ってくると息をするのさえも忘れてしまう。
「ひぃああ、いぁぁあああ! ひぃ、ふぁああああああああああああ!」
 たっぷり10分ほどは掛かっただろうか。私から生まれた闇の水溜りは大きな水溜りぐらいの大きさで私の膣の前に溜まっていた。


95 :名無しさん@ピンキー:2009/08/30(日) 23:13:52 ID:ApPeRrxg
(1−9)
 それが呼吸さえもが疲労する行為に感じるほど疲れ切った私の目の前で、地震で揺れる液体のように揺れ動いている。
 そう、思った次の瞬間、いきなりその水溜りが噴水の水のように宙に向かって立ち上り始めたかと思うと、人の形を作り始めたのだ。
 長い髪が毛の一本一本まで生え、その下に輪郭が出来ていき、目と鼻と口、耳などがそこに加わっていく。
 細い首が途中で生まれ、胸の部分で大きな膨らみが生まれる。そこからくびれる様におなかが出来ていき、恥部の割れ目が出来ると水が二つに分かれていく。
 そして長くて細い華奢な足が完成すると同時に、その足下にあった水溜りは既になくなっていて、目の前には黒いマネキンのような人影が出来ていた。
 次の瞬間、その身体がまるで光を放つかのように一瞬で彩色されていった。長い茶色い髪、童顔だといわれる顔、その割に成長していると笑われる胸、そしていくら食べても太らないと自慢のお腹……どれも見覚えがあるものだった。
「な、んで……私が……」
「ありがとう、私。私を産んでくれて」
 私が産んだ私はそう言って、ニヤリと不敵に笑うと、彼女の出産の疲れで動けないでいる私に馬乗りになってきた。やっと終わらない快感から解き放たれた濡れた膣が、同じような彼女のそれと重なり、私に新しい快感を与え始めた。
「ねぇ、何か思い出さない? ふふっ、私はもう思い出したよ」
 そう言って私の上に乗っかっている私が、彼女の下にいる私に向かってそう言ってきた。確かに、この光景はいつか見たことがあった。
「その顔だと思い出してない、って顔ね。じゃあ、こう言えば思い出すかしら」
 私に乗っかる私が少しだけ考えたような仕草をして、こう言った。
「えっと……大丈夫だよ、レラ……お姉ちゃんに全てまかせて……」
 その言葉を聞いた瞬間、私の頭の中に情報の津波が襲ってきた。



96 :名無しさん@ピンキー:2009/08/30(日) 23:15:11 ID:ApPeRrxg
(1−10)
「レラ〜、お待たせ〜」
 こんな状況なのにやけに間延びした声で、リムお姉ちゃんがバスルームに入ってきた。
「お姉ちゃん、大丈夫? やけにトイレ長かったみたいだけど」
「あ、うん。ほら、食事のあとにすぐ逃げ出したからトイレ行く暇なくてさぁ、いやぁ快便だったわ」
 そう言ってお姉ちゃんは私の身体の背中に回ると、不意に抱きついてきたのだ。
「わ! な、なに?! どうしたの、お姉ちゃん!?」
「レラ、怖かった。レラを助けたとき、私本当はあなたを見捨てようか一瞬だけ迷っちゃった……」
「あ、当たり前だよ! あんなに人がいっぱい襲ってきたんだから! それに……お姉ちゃんは、結局私を助けてくれた。襲ってきた男の人をぶん殴って、さ」
 私は胸の辺りに巻かれたお姉ちゃんの腕を抱きしめた。今浴びているシャワーのお湯より優しくて温かいぬくもりが伝わってくる。
「ふふ……じゃあ、私のこと大好き?」
「もちろん、お姉ちゃん」
 私がそう言うと、後ろから私の頬にキスをし、そしてその次の瞬間、信じられない力で私を押し倒したのだ。
「きゃああ! い、痛ったぁ〜……お、お姉ちゃん大丈……」
 私の上に乗りかかるお姉ちゃんの顔は……何故かとても楽しそうだった。
「ごめんね。でも、これからは優しくやってあげるから……じゃあ、ちょっと濡らそうか」
 そう言うとお姉ちゃんが私の視界の下の方へとフェードアウトしていった。
 それを私が上体を起こして追おうとした瞬間、私の……恥ずかしい部分をぬめりとした感触が襲った。
「ひゃあ! お、お姉ちゃん?!」
 私は思わず手でその部分を覆おうとしたが、お姉ちゃんの手が私の手を抑えた。
「んんっ、大丈夫だよ、レラ……お姉ちゃんに全てまかせて……」
 そう言って私の秘所を一定の感覚で優しく舐めてくる。私は足を閉じようとするが、その刺激が襲ってくるたびに足から力が抜けてそれすらままならない。
「あんっ! ひぃっ! お、お姉ちゃん、んあっ! や、めてぇ……」
「あっ、レラ、あなたの蜜が出てきたよ。んんっ、か〜んろかんろ、あはっ」
「やぁあぁああ、おねえちゃんにぃいいいいい、すわえてるぅううう!」
 秘所の中に姉の舌が段々と侵入して、私の入り口を嘗め回してくる。私は思わずその刺激に身体を浮き上がらせてしまう。
「んんっ、ふぅ。もうそろそろ大丈夫でしょ。これで痛くならないわ」
 そしてさっきの映像を逆回しするように、私の視界の下から姉がフェードインしてくる。自分の口をぺろりと嘗め回しながら。
「はぁ、はぁ……おねえちゃん、いったいどうして?」
「ふふ、大丈夫。ちょっと待ってね。……ぁ、ふぁっ、でぇ、でてきたぁあ」
 お姉ちゃんが火照った顔で自身の秘所をいじっている。その顔は悦にいったものだ。
「んぁあああああっ!」
 そして大きく身体を仰け反らせたかと思うと、黒くて長い触手のようなものをそこから出してきたのだ。
「きゃぁあああああ!」
「ふぁぁああ、もう我慢できない。いくねぇ、レラ」

97 :名無しさん@ピンキー:2009/08/30(日) 23:16:49 ID:ApPeRrxg
(1−11)★ちょっとグロいかも
 悲鳴を上げる私に赤く染まった顔で微笑み掛けると、その黒い触手が私の視界から消え去り、そして私の恥部に何かの異物感を感じた。それが何なのかなど、見なくても分かっている。
「ぁああぁあああ! はいってぇえええ、こないでぇえええええええ!」
 そんな叫び声を私が上げても無駄だった。その触手は私への遠慮などまったく気にもせずに私の奥へと侵入してくる。
「きゃはぁあああん! レラのなかぁああ、あついぃいいいいいいい!」
「らめぇえええええ! ぬいてぇえええええええ、おねえちゃんんんんんぁああああああああ!」
 私はお姉ちゃんのよがる姿に必死に助けを求める。しかしお姉ちゃんは私の入り口と自身の入り口を重ねるようにして小刻みに前後している。まるで男の人がしてるみたいに。
 やがて前かがみになってたお姉ちゃんの胸と、私の胸が重なる。同じぐらいの大きさの胸がお互いをもみ合って、互いに刺激を送り送られている。
「はぁあん、れらぁああ、そんな顔してたらぁあ、わたしもっといじめちゃぅうううう!」
 お姉ちゃんがそう言うと同時に、私の中を蹂躙している触手の速度が一気に上がる。それに対する悲鳴を上げようとしたときには、姉に唇を奪われていた。
「んんっ! んんんんんっ! んんんんんんんんんんんんんんん!」
 私は舌を絡ませようとしてくるお姉ちゃんをもう受け入れていた。それは間近にあるお姉ちゃんの顔が、いかにも気持よさそうにしていたからだ。
 おそらくそれは私とて同じことだろう。もう私の中は、触手を拒むどころかそれを楽しんでいる。それを私のものにしてしまいたいぐらいに。
「んぁあああ、いくよぉぉおおおおお、うけとってぇ、れらぁああああああああああ!」
「ふぁあああああああああんっ、なにかぁあああああくるぅううううううううううう!」
 私は揺れ動く視界で、それが私の中に入ってくる瞬間を見た。お姉ちゃんの女の部分が大きく私の気持いい部分から離れたと思ったら、お姉ちゃんの中から出ていた触手がそこから離れて私の中に消えていった。
「んぁあああああああ、わたしのなかでぇええええ、おねえちゃんのがうごくぅううううううう!」
「はぁはぁ、あは、だいじょうぶ、もうすぐわたしとおなじになれるからぁ……あははははは」
 私とそっくりな顔のお姉ちゃんが楽しそうに笑っている。双子の私の姉が、妹の私を犯して楽しそうに笑っている。
 だから私も同じように笑った。だって私達は双子なんだから、片方が笑ったら同じように笑わなきゃ、それこそおかしいことだ。
 そうして大声で笑っていたときだった。突如、姉は頭から私の左側へと思い切り倒れた。そしてバスルームに反響するように銃声が響いている。
 私が左を見ると、飛び散った脳漿や頭部の皮膚のカケラがバスルームの壁にべったりと赤黒い色を塗っている。
「あああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!」
 私はそれを見て発狂した。怒りと恐怖と、悲しみと……いや、感情の全てを爆発させるように叫んでいた。
 叫びながら私の頭がボーッとしてきた。かすんだ視界の中で金髪の女性が私に何かを話しかけている。
 しかし、その声は私の耳に届くことはなく、私はそのまま暗闇へと引きずりこまれた。

98 :名無しさん@ピンキー:2009/08/30(日) 23:17:22 ID:ApPeRrxg
(1−12)



「うぁ……あぁ……」
 リムお姉ちゃんと私は、双子の姉妹だった。性格はちょっと違っていたけど……。
 私が着ているこの服も……これは着替えなんかじゃない。リムお姉ちゃんがあの時着ていた服だ。綺麗に畳まれていたのは、それを一度も着ていなかったからじゃない。お姉ちゃんが自分の服をしっかりと畳んだからだ……。
「そ……んな……じゃあ……ジェニファーさんが殺したのは……」
「双子のリム姉さんでしょうね。最も、寄生体のリム姉さんだったみたいだけど。ほら、あの時トイレ長かったから、多分あのときに産んだんだよ。それで食べられちゃったんだろうね。姉さんは寄生体の自分に。そして私の養分となったのね」
 自分の身体を抱きしめて微笑みながら目を瞑る寄生体の私。
「でも、まさかこんなことになるとはね。もう、私の仲間はみんな死んじゃったでしょうね。もちろん、あなたの仲間もね……ふふっ、怖い? これから一ヶ月は私と二人きりでここで過ごすのよ?」
「……った。」
 私は涙と言葉を同時に零した。私に乗りかかっている寄生体の私が首をかしげて聞き返してくる。
「え? なんて言ったのかしら?」
「よかったぁ……よかった……わたし、もうずっと……ひとりぼっちなんじゃないかって……ううっ」
 私は寄生体の私の腕を引っ張って、無理矢理に抱きしめた。
「あらあら、このままだと、私はあなたを溶かしちゃうわよ? 知ってるでしょ? 寄生体が宿主から出たあと、こうやって宿主を食べるのは?」
「それでもいい。一人ぼっちで生きていくより……ずっとまし」
 私はそう言って一層強く、私と同じ身体を抱きしめる。同じ大きさの胸が押し合い、私は同じ私の顔に向かって唇を近づけた。
 そのまま彼女の口の中に私の舌を入れようとするが、彼女はゆっくりと私から離れて口を人差し指で拭うとこう言った。
「ふふふ、う〜そ。そんなことしない。あなたしか人間がいなくなったならもう寄生体を増やす必要もないし……なによりあなた、可愛い顔してるから」
 優しく微笑んで私の唇についばむように軽く触れ、そしてもう一度微笑んでから再度唇を重ね合わせてきた。私はすかさず彼女の口の中に自分の舌を滑り込ませる。彼女もそれを優しく受け入れてくれた。
「ああんっ、んんっんっ、んんん〜」
「んっ、んんんっ」
 私には彼女の身体、彼女の動きが手に取るように分かった。だから、私が喜ぶように彼女の口内を蹂躙していく。
 相手の歯茎を舐めまわし、そして舌を突きあうようにしてから、滑りあうようにお互い絡ませあう。
 目の前にあるのは私と同じ顔なのに……それなのに、その顔はとても綺麗で可愛かった。鏡で自分を見ていたときはそんなこと感じないのに……私、おかしくなってるのかな……。
「んん〜っ……ねぇ、あなたはジェニファーに新しい名前貰ったでしょ? だから私がレラ。あなたがアリス。んふ、これでいいでしょ?」
「いい、それでいいからぁ、もっとぉきもちよぉくしてぇ……れらぁ、おねがぃ……」
「ふふ、分かった。アリスのこと、もっと可愛がってあげる……」
 同じ顔なのに、私には到底出せないような笑顔をレラは私に向けてきた。
 堪らなくなって私はレラの身体を強引に引き寄せると、その豊満な胸の可愛らしい先っぽを咥えた。するとレラはお人形のような手で私の頭を優しく撫でてくれる。
「いいよぉ、ありすぅ。あぅう……」
「んっあ、えへへ……れらぁのちくびが、きゅんってたってるぅ……かわぃい……」

99 :名無しさん@ピンキー:2009/08/30(日) 23:19:02 ID:ApPeRrxg
(1−13)
 私の唾液で濡れたレラの胸の先っぽが、まるで赤ちゃんが二本足でゆっくりと立ち上がろうとするみたいに大きくなっていく。
 それを再び咥えて、舌で転がすように舐めながら、時折アマガミをしてそのたびに反応するレラの顔を私は楽しんでいた。
「うあぁぁぁ、きもちぃぃ……くあっ!? そ、んなぁかまないでぇ……そんなことぉされたらぁ……おかしくなっちゃうよぉぉ……」
 レラの口からそんな声が出ていても、彼女は自ら私の顔に胸をくっつけようとしてきている……。まったくぅ……正直じゃないんだから。
 天邪鬼な彼女をいさめるように、柔らかい胸をもみながら、その先端を断続的にアマガミする。
「くっ、ひぃ、だぁ、めぇ、あぁ、たぁ、まぁ、がぁ、おぉ、かぁ、しぃ、くぅ、なぁ、るぅ!」
 私がアマガミするたびにレラは言葉を切った。何とも可愛らしいその反応に私はさらにアマガミを続けてあげる。
「あああああんっ、れちゃぅううううううううううううう!」
 レラが太もも辺りについていた自分の秘所を私の同じ部分にあてがうと、その部分が密着するように身体を抱きしめて、大きな嬌声を上げて達した。
 彼女の秘所から出た温かいお汁がそのまま私の中にゆっくりと垂れながら入ってきた。
 顔をずらしてその部分を見てみると、それはどうやら何の変哲もない愛液のようだった。やっぱり寄生体でも人間なんだ、と私はその時改めて思った。
「くはぁ、はぁ……ごめん……わたしだけ、いっちゃったぁ……こんどは、アリスのば〜ん」
 口で息をしながら私の上からどいたレラは、私を起き上がらせると、先ほどとそれぞれの体位を入れ替わるようにレラが下になり、手を引っ張って私を自分の上にのせてくれた。
 そしてゆっくりと私の胸にレラの顔が埋まっていく。私は先ほどレラがやってくれたように頭を優しく撫でてあげる。
 やがて彼女は顔を上げると、私のようにいきなり乳首を咥えるようなことはせずに、優しい手つきで私の胸を揉みほぐしてきた。
「はぁあ、これぇええ、きもちぃいい……」
 そんな彼女の手さばきは見事なるものだった。私は先ほど咥えながらただ揉みくちゃに彼女の胸をいじるだけだったが、レラのは力加減や揉み方を絶えず変化させて私を飽きさせない。
「あぁ……そんなかおしてるといじめたくなっちゃうな……」
 レラはそう言って再び私の胸の顔を近づけたと思いきや、突然私の胸に短く鋭い痛みが駆け抜けた。
「ひぁああっ!」
 あまりの気持ちよさで先ほどまでぼやけていた頭が一瞬で覚醒される。レラはそんな私の様子に不敵に笑っていた。
「んふふ……さっきのわたしのきもちわかったぁ? からだがおなじだから、よぉくわかるでしょ?」
 言われてみると、痛みと反比例するようにじわじわと快感が胸から伝わってきた。こんな……感じだったんだ……。
「も、もしかして……おこってる、の?」
「ふふ、ぎゃ〜く。きもちよかったから、アリスにもやってあげようとおもって」
「あぁ、ありがと……うれしい」 
 私の言葉にレラはにっこりと笑うと、私の乳首を優しく咥えた。彼女の舌で私の乳首は踊らされている。
「ふぁああ、すごぉぉいいぃぃぃ……あんっ!」
 優しい刺激に身を任せようとすると、突然のアマガミが乱入してそれを許さない。

100 :名無しさん@ピンキー:2009/08/30(日) 23:19:43 ID:ApPeRrxg

(1−14)
「そ、そんなぁつよく、しないでぇえ……」
「んぁっ、わたしにもこれぐらいのつよさでやってたんだよ、アリスはぁ」
 頬を膨らまして不満そうな表情でレラは言った。こ、こんなつよくしてたんだ、わたし……。
「でもだいじょうぶ……なれてきたらそれもきもちよくなるから……は〜むっ」
 レラが再び私の乳首を咥えて優しい刺激と鋭い刺激を交互に送ってくる。
「んっ、ふぁっ! ああっ、やんっ! そ、んあ! こう、ごに! しな、いでぇ!」
 私はそのアメとムチの刺激に身をよじらせた。私は鋭い刺激を断続的に送っていたのに、彼女はそれに優しい刺激を混ぜることによって、それぞれの刺激を高めあっている。
「ひいぁっ! いっ、くぅううううううううううううう!」
 ついに耐え切れなくなって私がそう叫ぶと、レラは先ほどのように素早く私の秘所と彼女の秘所をぴったりとつけてきた。それが更に刺激を与えて私は、いってしまった。
「やぁあああああああああんっ、でてるぅうううううううう!」
「ふぁあああああああああんっ、きてるぅうううううううう!」
 私から出た愛液が、今度はレラの中に浸入していく。レラがまるでそれを一滴も逃すまいとするように身体を強く抱きしめてきた。
「あっはぁぁ、わたしのとぉ、アリスのがぁまざってはいってきてるうぅ……じゃあこんどはぁ、いっしょにいこっかぁ」
 レラが今度は何をしてくれるのかと楽しみにしながら、私は彼女の上を降りて横に座った。
 するとレラが上体を起こすと、足をM字に開いて私に自分のおま○こを見えるような位置に座ると、右手がゆっくりとその中へと潜り込んで行った。
「ひぃああああっ、これだけぇいっちゃいそう……くぅはあぁぁん……」
 ぐちゃぐちゃに濡れたおま○こからいやらしい水音を鳴らしながら、快感に身をよじるレラに私は見入っていた。
「んはぁ、みぃつけぇた。みてて、ねぇ……いくよぉ……んはぁああああああああああああ!」
 右手が完全に彼女の中に消えそうになったとき、レラはそう言って右手を一息に引き抜いた。
 その手には……見覚えのある黒い触手が握られていた。
「あぁ、それはぁおねぇちゃんが、きせいしてくれたときのだぁ」
「はぁはぁはぁ……これはわたしのからだのいちぶだから、きせいはできないんだけど、これでぇいっしょに、いこっ?」
 レラが両手を広げて私に微笑み掛ける。私はもちろん迷わずにその胸に飛び込む。
「じゃあ、ゆっくりときてぇ……これをぉありすのなかにぃ、いれてあげてぇ」

101 :名無しさん@ピンキー:2009/08/30(日) 23:20:06 ID:ApPeRrxg
(1−15)
 右手で触手を固定して私への侵入を待つレラを、私は両手を彼女の首に、両足を彼女の腰に巻きつけるように抱いて、私への入り口をその触手のまるっこいさきっぽにあてがった。
「ふあぁぁぁ……もうがまんできないぃい! はやくきてぇえええ!」
「うん、いっくよぉ……くっ、ふぁあああああああああ!」
「ああああああああああああああんっ!」
 私は一息に腰を下ろしきった。濡れた私の中にすっぽりとレラの触手が入ってきた。とてつもない快感の嵐が頭を一気に真っ白にしてしまう。
「つつまれてるぅうう! アリスのあったかいなかにぃ、わたしのがぁつつまれてるよぉぉぉおおお!」
「きゃぅううううううう! えへへ……レラのぉ、たべちゃったああぁぁぁ……」
 身体の中でピクピクとレラのものが痙攣している。同じようにレラ自身も虚ろな目で挿入の快感に浸っているようだった。
 私はその無防備な唇を奪い、そのままゆっくりと子宮近くまで侵入している触手を抜いていく。それでも彼女の触手は筒にでも包まれているように元気に起きている。
「んんんんんんっ! ぷはぁ、やだぁ! ぬかないでぇええ!」
 レラが私の身体を抱きしめて、私の行為を止めようとする。その子供のように必死にすがる顔がまた可愛らしい。
 私は触手が抜ける直前で止まると、安心したような顔をしたレラに向かって彼女がするような不適な笑みを浮かべると、再び一気に腰を下ろした。
「ぁああああああああああんっ!」
「はぁあああああああああんっ!」
 私は再び侵入された快感に、レラは再び挿入した快感に甘い嬌声を二人揃って合唱した。
 しかし私の動きはそれで一段落はしない。お互いの太ももが重なったと同時にまた一気に腰を浮かせて触手を抜いていく。
「ひぃあああああああああああ!?」
 解き放たれていく触手の快感にレラが声を上げたと同時に、一気に腰を下ろして再び彼女の触手を下の口で食べすすんでいく。
「んぁああああああああああああ!」
 それを素早く繰り返して私はレラを快感の頂点へと誘っていく……なんて思いながら、結局は自分の快感を貪るために腰を動かしているのだけれど、ね。
「きゃはぁんっ! ふぁあぁ! くぅうううう!」
「あああああんっ! らぁあああ! めぇえええ! ありすぅううううう、いくぅうううううううう!」
「きてぇええええええ! れらぁああああああああああ!」
 レラの触手が私の腰の動き以上に素早く動き始め、私も快感の頂点が目の前に訪れた。
「いっくぅうううううううううう! ふぁあああぁあああああああああああ!」
「きゃああああああああああああ! あっつぃいいいいいいいいいいいいい!」
 私の中にレラの愛液が触手を通して直接注ぎ込まれる。同時に触手は私が出す愛液は吸っているようで、私は暫く達したあともその快感に身をよがらせることになった。
「ありがと……おいしかったよぉ、ありすのぉ……」
「はぁはぁ……こちらこそ……れらぁ……もっと、もっとあなたのにおい、わたしにつけてぇ」
 レラの胸の中に顔を埋めて私は懇願した。
「……こわいんだ……わかるよ……わたしもおなじ……」
 その言葉に私は顔を胸から離して彼女の顔を見た。彼女はニコリと微笑んで続ける。
「だぁいじょうぶ……もうはなれない……ううん、はなれなれない」
 私の髪を撫でつけ、そのまま私の首に顔を近づけると優しく舐め始めた。私もそれを真似て彼女の首筋を舐めつける。
「これで……もうだいじょうぶ……アリスにわたしのにおいがついたよぉ……」
「うん……レラにもわたしのにおい、ついたぁ……」
 二人して顔を見合わせると、ニコリと笑って再び交わりを再開した。


(終)

102 :名無しさん@ピンキー:2009/08/30(日) 23:21:35 ID:ApPeRrxg
(2−1)【(1−6)から分岐】
「……だめぇ……私には……できない……ごめん、なさい……」
 私は構えた拳銃を地面に落とし、俯いて涙を流した。
「そう、それでいいの……ジェニー、一般人の彼女に人を撃てなんてあまりにも酷なこと言うのね?」
「くっ! ……うぁああああああああ!」
 ジェニファーさんが怪我をしていない左手でリリィさんの銃口を自分の胸から逸らした。
 そしてそのままもつれるように転がりながら私に向かって叫ぶ。
「今のうちに、セーフルームに行って! 早く!」
「あははははっは! 無駄よ、ジェニー。やめときなさい」
「うるさい! アリス、お願い!」
 転がるったところにジェニファーさんの血の道が出来ていた。……こんな傷を負ってまで戦ってるのに……私は。
 意を決して私はジェニファーさんが落とした鍵を拾うと、彼女たちに背を向けてセーフルームの大きな扉へと走り出した。
「ああっ! だめ! やめてぇええええええ!」
 背後から聞こえるリリィさんの声が、逆に私のやっていることが間違い出ないことを証明してくれた。
 鍵を使ってセーフルームに飛び込んだ私は、ブザーを鳴らしながら点滅しているドアの横の赤いボタンを押した。
 閉まり始める扉の先で銃を突きつけられながらも、こちらを見て満足そうに頷きながらジェニファーさんが微笑んでいた。
 しかし……その銃を突きつけている人物、リリィさんの表情も扉が閉まる一瞬、笑ったように見えた。
 でもそれを気にしている余裕はなかった。部屋の中では次のブザーが鳴り、奥のほうで別のボタンが点滅している。
 今度はそれに近づいてタックルをするように押し込んだ。するとその下から薄いガラスに守られたボタンが出てきて、ガラスの下で明滅を繰り返している。
 深呼吸を一つして、私は拳でガラスを叩き割ると同時にボタンを押し込んだ。途端に部屋が揺れ、轟音が響き渡る。
 床に膝を着き、両耳を塞いでしばらく続いたそれを耐えると、やがて嘘のように静かになっていた。
 ふと、薄暗い部屋を見回すとなにやら明るい部分があり、そこに近づくとそれは建物の中の監視カメラの映像を映すテレビの羅列だった。
 その幾つかに人間が映っている。……おそらくただの人間ではないのだろうが、そのどれもが苦しそうにのた打ち回る姿を映し出している。おそらく、もう酸素が減り始めているのだろう。
 そしてこのセーフルームのすぐ外の廊下、ジェニファーさんとリリィさんがいる映像も映し出されていた。
 しかし、その映像だけ他の映像とは違う。そう、二人ともまったく苦しそうではないのだ。
 その二人が映し出されているテレビへと顔を近づけようとすると、私はその下にあったボタンの羅列のどれかを押してしまった。


103 :名無しさん@ピンキー:2009/08/30(日) 23:22:26 ID:ApPeRrxg
(2−2)
「……お前はリリィにいつ寄生をしたんだ?」
 ジェニファーさんの声が、突如パネルに配置されたステレオから聞こえ始めたのだ。パネル上のボタンを見ると、そのうちの幾つかが光っていた。
「5日前、トイレにいるときよ。その後、すぐにあなた達の前から姿を消したでしょ? あの時は死のうと決意したみたいだけど、死ねなかったみたいね」
 リリィさんはジェニファーに拳銃を構えたまま立ち上がると、こちらのセーフルームの入り口へと向かってきた。思わず背後のその扉を私は直視する。
 ドアを叩く音がモニターからのそれと、実際のそれが交わりあって部屋の中に響いた。思わず私の身体を鳥肌が走る。
「やっぱり開かないわよね……まぁ、いいわ……だって、ここにジェニーがいてくれるんだもの」
 モニターの中のリリィさんがそれまでに見せなかった、嬉しそうな笑いを浮かべると天井に向けて手に持っていた拳銃を撃ち始めたのだ。
 短い轟音が連続して部屋の中に響く。その様子を唖然とした表情でジェニファーさんが見ていた。
「ふぅ……もうこんなものはいらないからね」
 そういうと今度は私が落としたハンドガンを拾い、同じように天井に穴を開けて弾切れになったそれを捨てるとエレベータの中にあったマシンガンも同じように弾を使いきってしまった。
 私も音に慣れてくるとジェニファーさんと同じような表情でその様子に見入ってしまっていた。……一体何を考えているのだろうか。
「これで危ないものはなくなった、と。ふふ、じゃあ始めましょうか。ここの酸素だっていつまで持つか分からないものね」
「……やっぱり気付いていたか、リリィ」
 左手で身体を支えながら立ち上がろうとしたジェニファーさんに、リリィさんが急いでかけよるとそれを制した。
「貴様、さっきから何を考えている!? アリスさんはもうミサイルを撃ったのだぞ? もう今は貴様しか寄生体はいなくなってしまったし、この星の人間も、もう私と部屋の中のアリスさんのみだ! この期に及んで何を」
「あなたが好き」
 突然リリィさんがジェニファーさんの言葉を遮って話した。ジェニファーさんと私は先ほどからの予想外の連続に空いた口がふさがらない。
「最初あなたに会ったときは、正直嫉妬したわ。ジェニーは私より強かったし、頭もきれたから、大統領や仲間達にも信頼された。……もちろん、私も。けど、それだけじゃない。……あなたは優しかったし、何度も私を助けてくれた」
「な、何を言ってる……んだ?」
 ジェニファーさんが後ずさりを始めた。その顔には、私が初めて見るジェニファーさんの恐怖の色が浮かんでいた。
 やがてジェニファーさんが背後の壁に追いやられた。それを見てリリィさんがにっこりと笑い、そしてジェニファーさんを抱きしめた。
「リ、リリィ! は、離せ!」
「はあぁぁ……暖かくていい匂いがする……」
 ジェニファーさんは動く左手で彼女のことを引き離そうとするが、なにせリリィさんさんもおそらく大統領のボディーガードなのだ。抱きついた彼女もまた、ぎゅっとジェニファーさんから離れようとしなかった。
「ジェニー、そんなに怖がらないで……あなたのために……プレゼントも用意してるんだから……ふふっ」
 リリィさんさんが不敵に笑うと、片手で自らの黒いスラックスのベルトを器用に外し始め、それが終わるとジェニファーさんのそれも外しに掛かる。
 ジェニファーさんはもう言葉に何を言っても無駄だと思ったのか、身体を引き離すことに集中しているようだったが、リリィさんさんの表情は笑ったまま崩れず、ついに二人のスラックスが床にぱたりと落ちた。
「くっ……もう、やめてくれぇ……」
「やっぱり……ジェニー、意外とかわいい趣味してる……ふふ」
 モニター越しなのでよく見えないが、ジェニファーさんは……なんというか想像していたより可愛らしいパンツをはいていた。一方、リリィさんさんは怪しい黒のきわどいパンツをはいていた。
「ふぁっ! な、にをする……ひぃぁぁ……」
「この白いパンツ越しでもすぐ分かるわよ……充分濡れてるじゃない、ジェニー」
 ジェニファーさんの白いパンツの上から……女の人の弱い部分のところをリリィさんが弄っている。

104 :名無しさん@ピンキー:2009/08/30(日) 23:25:16 ID:ApPeRrxg
(2−3)
「ジェニー……私、あなたのためにこの2日間ずっと我慢してた……あなたのためのこの子を身に宿したまま、ね」
 リリィさんがジェニファーさんの秘所をいじりながら、自分のパンツを降ろした。とたんに、リリィさんの秘所とパンツの間に何かが糸を引いていた。
 それは黒い色で、私ははじめパンツの繊維かと思ったが、それにしてはなにやらおかしいし、量が多すぎる。
「ま、まさか……それは……」
「そう。あなたも何度か実物を見たでしょ? これは私の宿主の身体、まぁ元の私の身体を栄養にして産まれた子供……これを、あなたに植え付けて、あ・げ・る」
「や、やめろぉおおおおおおおおおおお!」
 ジェニファーさんがこれまでにないほど暴れ始めた。しかし、リリィさんは慌てずにボディブローを彼女に見舞った。目を見開いてくの字に身体を曲げたジェニファーさんをリリィさんがゆっくりと床に横たえた。
「ごめんなさい、ジェニー。でも、すっごく気持ちいいから……私を信じて……」
「カハッ、ゲホッ! やぁ……めろぉ……」
 ジェニファーさんの擦れきった声がわずかにステレオから聞こえる。しかしそんなことを気にする素振りを見せず、ジェニファーさんのパンツをリリィさんは優しく降ろしていく。
 私はここを開けて彼女を助けるべきか迷った。しかし、私が今出て行ったとして果たして何が出来るのだろうか? それを考えると、結局私はモニターの前から動くことは出来なかった。
「ほぉら……これが今からジェニーのおま○こから中に入って、あなたの情報を三日かけてコピーするの……って言わなくてもわかるわよね」
 リリィさんが秘所から黒いスライム状の液体を人差し指に引っ掛けた。それは、ホテルでジェニファーさんに見せてもらったものと似ている色をしていた。
「じゃあ、いくね……ゆぅっくり私のおま○こがジェニーのとくっつくよ……あはんっ!」
「くぁあああ!」
 ジェニファーさんの上に寝そべるようにしてリリィさんのおま○ことジェニファーさんのそれが密着した。上にのるリリィさんのそこからは黒い液体がわずかに垂れだしている。
「なんて……ジェニーのやわらかいの……さいっこうよぉ……やっぱり、ジェニーとはしょくしゅをつかわずにやってせいかいだったわ……」
「ああっ、やめろやめろやめろぉおおおおおおお!」
 リリィさんがジェニファーさんの上を上下に移動するたびにわずかにいやらしい水音が聞こえてくる。頭では目を離そうとしても、私の目はその画面から離れなかった。
「はぁっ! もうだめぇ! ジェニーにだしちゃぅうううううう! はぁああああああああああああんんっ!」
「きゃああああああああああああああああああああ!」
 リリィさんの秘所から大量に放出された液体が、ほとんど外に垂れることなくジェニファーさんの中に吸い込まれていく。ここから見ていると、まるでジェニファーさんが自ら吸い込んでいるようにも見える。
「はぁはぁ……じぇにー、さいこおぉ……」
「あぁぁぁぁっ……いやあぁぁぁぁぁ……」

105 :名無しさん@ピンキー:2009/08/30(日) 23:26:26 ID:ApPeRrxg
(2−4)
 リリィさんがジェニファーさんを抱きしめている。一方のジェニファーさんは虚ろな目で天井を見て涙を流している。
「ねぇっ……見てるんでしょ、アリスさん」
 突如リリィさんが私の名前を呼んだ。そして廊下にある幾つかの監視カメラを順々に火照った顔を向けてくる。
「いい事教えてあげる……あなた、寄生されてるわよ?」
「えっ!?」
 ……な、んで? 私は自分のお腹を見て震えた手で触ってみる。……おかしな感触はない。
「嘘だと思ってる? 私には同じ寄生体だから分かるわよ。ふふ……多分、3日後には生まれてくるわ、その子」
 私は頭を掻き毟ってその場にしゃがみこんだ。何か……何かを、記憶が……。
 3日後に生まれるってことは今日のうちに私は寄生されたということ……。で、でも、リリィさんがしたみたいなことを私にしたのは……。
 その時、私は全ての記憶を一瞬で取り戻した。
「お、お姉、ちゃんに……寄生、された……?」
 私が倒れていたホテルのバスルーム。ジェニファーさんが助けに来る10分ぐらい前の記憶に、その行為は鮮明に残っていた。
「その子が生まれたらこのドアを彼女が開けられるでしょうけど……その頃にはもう私とジェニーは窒息死してるでしょうね。さすがに3日はこの廊下も持たないわ。だから……アリスさん、開けてくれないかしら?」
 一気に重くなった頭を上げて、再びモニターを見た。リリィさんの下にいるジェニファーさんの焦点のあっていない顔が私の目に飛び込む。
「あなたの決断一つで、私もジェニーも、彼女のお腹の子も救われるの。もちろん、あなたもジェニーも絶対に殺したりもしないから」
 まだ記憶が残ったばかりで思考が鈍る頭にリリィさんが入り込んでくる。
 でも……私だってジェニファーさんには生きていて欲しい。リリィさんと同じように私もジェニファーさんには何度も助けられた。だから……リリィさんのジェニファーさんに対する気持ちも、少しだけ分かる気がしたからだ。
「今から、その扉をもう一度開ける方法を言うわ。……もし、助けてくれるなら……お願い……」
 ようやく記憶が馴染んできた私は、ゆっくりと立ち上がってモニターの前に立った。
 ……ドアを開ける決意を胸に。



106 :名無しさん@ピンキー:2009/08/30(日) 23:26:45 ID:ApPeRrxg
(2−5)
 流石に、低酸素状態の外気を入れないようにするためのここのドアを、再び開けるのには相当な手間がかかった。
 しかし、リリィさんがゆっくりと説明してくれたおかげで、後は先ほどドアを閉めるときに押した『CLOSE』のボタンをもう一度押せば、再びこのドアが開くらしい。
「これで全部……もし、私の言うとおりやってくれたなら、開くはずだわ……聞いてくれていれば、ね」
 外との連絡手段が見つからず、廊下にいるリリィさんには私がドアを開くための作業をしているのか、そうでないかは知ることが出来ないことだった。それゆえに、今の彼女には不安そうな表情が浮かんでいる。
 私はモニターの前でそんなリリィさんの表情と、壁にもたれかかってまま、黙ってリリィさんが説明をする様子を見ていたジェニファーさんの複雑そうな表情を見た。
 正直、ジェニファーさんに聞きたかった。ここを開けるべきなのか、と。ジェニファーさんは命懸けで私をこの部屋に入れてくれたのだ。それを果たして無駄にしていいのか、私は迷っていた。
 だけど……もう、人間は私とジェニファーさんしかいないのだ。いえ、そんなこと以前に、私はジェニファーさんに生きていて欲しい。
 リリィさんだって……本当に純粋にジェニファーさんが好きなだけなら彼女にも生きていて欲しい。
 だから私はドアの横の『CLOSE』ボタンに歩み寄ると、一思いにそれを押し込んだ。
 ゆっくりとした動作で扉が開かれ、リリィさんが目を見開きながらも、ジェニファーさんに肩を貸してこちらに歩いてきた。
 私は彼女達が部屋に入ったのを確認して再びボタンを押してドアを閉め、そしてゆっくりと振り返った。
 そこにはジェニファーさんを部屋の中心に下ろして、こちらに歩み寄ってくるリリィさんの姿が見えた。
 それに対して恐怖感は持っても、別に逃げたり抵抗したりしようとは思わなかった。殺される可能性も考慮して扉を開けたのだ。覚悟は出来ていた。
 でも……彼女が私の目の前に歩み寄ってきて立ち止まり、両手を動かし始めたときは思わず目を閉じてしまったが。
「……ありがとう」
 私の身体を温かくて柔らかい人肌が包み込んだ。思わぬ言葉と、思わぬ行動に私はゆっくりと目を開けた。
 するとリリィさんが私の身体を抱きしめていた。その横顔を見ると安らかな表情で、私の視線に気付くとあの鋭い目が今は優しく垂れていた。
「私のしたことは正しかったのでしょうか?」
 ふと私の口からそんな質問がこぼれた。リリィさんは驚いた表情をしていたが、やがて元の微笑みを取り戻すとこう答えた。
「私には……分からないわ。だから、彼女に聞いてみたら?」
 リリィさんは私からゆっくり離れると、背中をゆっくりと押してジェニファーさんの元まで歩かせてくれた。
「ジェニー……あなた、アリスさんがしてくれたこと、正しかったと思う?」
 ジェニファーさんは顔を上げるとリリィさんを見て、それから私を感情のない目でじっと見た。
「私のしたことを……ジェニファーさんは許してくれますか?」
「大統領や、私の仲間達、多くの一般市民……人類は、あなたの行動を恨むでしょうね。何のために命を奪われたのか……と」
 冷たい言葉がジェニファーさんの視線と共に私を刺した。そう……私の行動は死んでいった人たちにはとても顔向けできないものだろう。
「でも……全ての人類がアリスさんを恨んでも、私はあなたに感謝します。大統領だって……私やアリスさんに生きて欲しいから、あの時命を掛けてくれたんです。だから……ありがとう、アリスさん」
 ジェニファーさんが一筋の涙を流して微笑みかけてくれた。
 その微笑みに私は思わずジェニファーさんの胸に抱きついて涙を流した。その理由は、多くの人を私は殺してしまったこと、その人たちが死んでも生き残れた人間はわずかに二人だけのこと、そしてそんな犠牲を払っても寄生体が絶命していないこと……挙げればきりがない。
「うぁあああああああああ! わたしは……わたしは……なんてことを……ううっ」
「……過去の失敗より未来への努力で頭を痛めろ……と、大統領はよく言ってました。……アリスさん、喜びましょう。多くの人たちのおかげで生きていることに……」
 私が泣き疲れるまでの、何時間もジェニファーさんは背中と頭を撫で続けてくれていた。
 それからジェニファーさんに聞いた話だが、その間リリィさんも涙を流し続けていた、とのことだった。

107 :名無しさん@ピンキー:2009/08/30(日) 23:27:19 ID:ApPeRrxg
(2−6)
「ふぁああああああんっ、イ、ヴ! もっとぉおおおおおおおおお!」
 私の下でジェニーから産まれた彼女のそっくりの寄生体、イヴの触手を私は身体の中に侵入させて楽しんでいた。
「らぁぁぁぁああめぇええええええええ! ありすぅううう、いっちゃうううううううううう!」
 ジェニーそっくりのアメリカンボディから上がる、可愛い嬌声が私の官能を電撃のように刺激していく。
 私は身体を揺らしてながら横を見る。そこには私そっくりの寄生体、レラの上で私と同じように腰を振り続けるジェニー、そしてその背後にはリリィの姿もあった。
「いやぁああんっ! ジェニー、はげしすぎぃいいいい!」
 彼女の下にいる私そっくりのレラが口元に手の甲を当てて首を振りながら悶えている。
「くぅうううううんっ、ごめんんんっ! でもぉ、きもちぃいいいいいのぉおおおおお!」
 その上のジェニーは謝りながら私とは比べ物にならないぐらいに激しく腰を振り続けている。
「いいわぁ、さいっこうよぉ、ジェニー! あはんっ! でも、しぼりすぎぃいいいい!」
 その後ろから彼女のお尻を蹂躙しているのはリリィだ。背後から抱きつくようにしてジェニーの豊満な胸も攻め続けている。
 まぁ、おそらくリリィのせいもあってあそこまでジェニーさんも腰を振っているのだと思うけれど……ジェニーは、結構タフだからなぁ。頑張ってね、レラ……。
「はうんっ! でちゃぅうううううううううう!」
 一番先に出したのはリリィさんだった。ジェニーさんの身体もその放出を受けるためにわずかに動きが止まった。
 息を切らしながらジェニーの身体に擦りつくリリィさんが、ふと私と目が合った。その次の瞬間、彼女は不敵にニヤリと笑うと腰振りを再開させたジェニーさんから触手を引き抜いた。
 蜜を垂らしながらこちらに歩いてきた彼女は、私が表情を強張らせても動きを止めない。
「たのしそうねぇ……あ・り・す」
「う、うん! だ、だからこれいじょう……ね?」
「ふふ、だ〜めっ。ありすかわいすぎるからたえられないわ〜」
 リリィが私の背後に回ったと思ったら、もう肛門に何かが当たっている感触がある。
「だぁっ、めえええぇぇぇぇっ」
「ふふふっ、いくわよぉ……くぅうううううううううあぁああああっ!」
「きゃあああああああああああっ、らめぇええええええええええええっ!」
 私の直腸がリリィの触手によって押し広げられていく。しかし、あまり痛み自体は感じない。おそらく触手が充分濡れているからだろう。
 その衝撃に私は耐えながらゆっくりと目を開いた。すると……私の下にいたイヴが火照った顔で笑っていた。
「ああっ……だ、だめぇっ……いまうごいたらぁ……」
「……そんなかおされたらぁっ……がまんできないぃいいい!」
「ふぁあああああっ、うごかないでえぇええええええええええ!」
 私の下のイヴが軽く腰を浮かせて激しく私を突いてきた。まるでさっきまでの仕返しといわんばかりに。
「はあああああああんっ! いいわぁっ、しまりぐあいがさいこぅううううううう!」
 その間も遠慮なく私のお尻の中を激しく出入りするリリィ。閉まり具合など、イヴの攻めが激しすぎて勝手に閉まってしまうだけなのに!
「らめぇえええええええええええっ、こわれるぅううううううううううう!」
 私の身体はイヴの上で絶えず激しく揺れ続ける。イヴに突かれて後ろに動くと、途端にリリィに突かれて前に動く。
 その動きに耐えられず私はイヴの身体の上に寝そべった。しかしこれが逆効果だった。

108 :名無しさん@ピンキー:2009/08/30(日) 23:27:57 ID:ApPeRrxg
(2−7)
 背後のリリィは私のお尻をつかむと一層激しい連打を繰り出してきた。
 イヴの方は腰を動かしていないにもかかわらず私の中を素早く攻め続けている。おそらく触手だけを動かしているのだ。
「あああああああああああああっ、もうらめえええええええええええええっ!」
「わたしもいくぅうううううう、ありすにだすううううううううううううう!」
「いやああああああああああんっ、うけとってぇええええええええええええええ!」
 私が自らの蜜を放出すると共に、二人の甘い蜜がお尻とおま○こから入り込んでくる。その量はとてつもなく多い。
「くっ、いっ、あっ、はあぁぁぁぁぁっ……」
 小出しに出されたそれを私は受け取りながらイヴの胸のお山に顔を沈めた。心地よい柔らかさが頭を包みこむ。
 するとその背後にリリィが倒れこんできた。私の身体を抱きしめて、耳たぶにアマガミしてきた。彼女のお気に入りの行動だ。
 そのくすぐったい刺激を受けながら、いまだ激しい行為を続ける横の二人に目をやる。
「もうぅぅぅぅぅ、らめぇぇぇぇぇ……」
「まだぁあああああ、もっとぉおおおおおおおお!」
 いまだ二人とも達していない……というわけではないらしい。少なくともレラのほうはもう何度もジェニーの中に出しているのだろう。
 しかしジェニーが満足していないのだ。彼女はかなり欲求には貪欲らしいことはこの1週間でよく分かった。
 けど良かった……あれから私とジェニーから産まれた寄生体とリリィは私達に申し訳なさを感じていた。寄生体のせいで私達が深い傷を負ったと感じていたのだろう。
 だから私とジェニーはそんな3人と強引に交わり、その誤解を解くことにした。最初は嫌がっていたけれど……今ではこうして楽しんでくれている。
 もちろんそれは私達だって変わりない。彼らを受け入れるたびに快楽はうなぎのぼりにあがっていっている。
 まぁ……そのせいでジェニーはもうその虜というわけだけど……。
 でも私だってそれは同じ。
 何故なら私はもう休憩を終わりにして、イヴがまだ息遣い荒くしているのを気にせず腰を動かし始めているのだから。
「さぁ……って、第2ラウンド開始よ!」

(終)

109 :名無しさん@ピンキー:2009/08/30(日) 23:30:05 ID:SJamtYI3
(2-7)とか書かれても(2-9)まであるのか(2-28)ぐらいあるのか全然分からないんで(終)だけでいいんじゃない

110 :名無しさん@ピンキー:2009/08/30(日) 23:38:14 ID:ApPeRrxg
IDって変わるんですね……一応、35の作者です。分岐とかでお分かりかと思いますが。

さて、以上です。やっぱり実際に上げてみると、長いなぁ……。
あとあまり確認作業してないから、誤字とか脈絡がおかしかったりするかもです。お許しを。
さとて、これで終わったと思うなよ? またお見舞いしに来るからな……?。
と、大きな口を叩いて失礼をさせていただきます。よいお年を〜。

111 :名無しさん@ピンキー:2009/08/30(日) 23:49:12 ID:gx9S9MJ1
IDは基本的には毎日変わる
(たまに変わらない事もある)
名前欄を有効に使ったら?

112 :名無しさん@ピンキー:2009/08/31(月) 00:03:51 ID:U6h2eeQl
まず長文投稿乙です。

多レスにまたがる投稿については、
>>111さんの書いてるように、名前欄をタイトルにするか、
トリップ付けてしまうかがわかりやすいと思いますよ

あと個人的には、分岐であるなら、どこかに
>>92から>>102に飛ぶのがbルートです」
みたいに書いてくれると専ブラ使用者としては確認が楽なんですが…

113 :名無しさん@ピンキー:2009/08/31(月) 00:24:23 ID:2Dci19DH
>>109
そうですね……実際打つのもめんどくさかったり。
次回からは分岐に印とか、場面のチャプター割りとかにしたほうがいいですね。

>>111
>>112
実はタイトル自体考えてなかったり……。
タイトルとか、登場人物の名前考えるの苦手なんですよね。面目ない。
でも、多レスに跨りそうな場合は考えないと逆に迷惑掛かりますからね。なんとか考えます。

こんな応用が出来たとは……ご教授助かります。
ただ、毎回上げていく途中で行数計算してないから、多分先にやるとずれちゃったりすると思うんで、
102に「>>92の続きです」みたいなことを書く形になっちゃうかもです。それでも大丈夫ですかね?


ご意見、本当にサンクスでした!

114 :名無しさん@ピンキー:2009/08/31(月) 02:49:23 ID:ew0Zxl4H
よくもまぁこんなに連続で話を書けるもんだ…凄いな
>>87-92
>>93-101
>>102-108
こんな感じで安価目次作っておけば新規の人も読みやすい気がする
と言うか俺も時間あるときに読ませていただきます、まじ乙です

115 :名無しさん@ピンキー:2009/08/31(月) 18:10:12 ID:cR46595B
>>100
GJ

116 :名無しさん@ピンキー:2009/09/01(火) 00:32:20 ID:81NADlZn
>114氏
まぁ……頭の中が常に変態なのであまりネタには困らないですね;;
ただ、不埒なシーンが苦手というかパターンが同じにねぇ……精進します;;

頭イイ!(゚∀゚)
こんな方法があるとは……助かりました。
分岐がある作品にはありがたく使わせていただきます。

>>115
恐縮です;;
そのシチュエーションは特に受けるか不安だったので、正直ホッとしました。
どうもサンクスです!


さて、またこりもなく次のを書いているわけですが……これまたかなり長くなりそうです。
そこで、どこかのスレで一度見たのですが、長すぎる場合は
txtファイルでどっかのアップローダに上げてリンクを貼るほうがいいですかね?
正直、レスが100代なのにスレ容量が膨らみすぎてて不安で仕方ない;;


117 :名無しさん@ピンキー:2009/09/01(火) 02:44:41 ID:jwm7KaI5
ろだの使用は自由だけど、そんなに早いスレではないですよっと
細切れ連載の人だっているんだから、敢えて何回かに分けて出し惜しみって手もありw

感想書いてる人いないのでなんとなく出しゃばってみる
設定が少しぶっ飛び気味にも見えるけど伏線の張り方と盛り上げ方はやっぱ上手い
あと百合好きなのがよくわかりました、いい感じでごちそうさまでしたw
意思乗っ取り・クローン系と来てるのでよかったら堕ち描写も書いてほしいです

118 :名無しさん@ピンキー:2009/09/01(火) 23:50:46 ID:VO78Y5IY
寄生生物出産シーンが好きな俺としては非常に良かった
もう一個の出産シーンも見たかったな
妙に設定が重い&人類を滅亡させたがるのは趣味か、趣味なのか

119 :名無しさん@ピンキー:2009/09/02(水) 14:49:26 ID:ewfwOc3k
>>116様(コテハンかトリをつけると他の方も呼びやすいのではないでしょうか)
遅ればせながら「ゆう」の話2バージョンともようやく読み終えました。
無垢で無力な少女が無垢で無力ゆえに最凶のジェノサイダーになる、という
どこかねじれた感じの構図にしびれました。こういうのも独特の「悪堕ち」かなと。
(ひょっとすると楽しみ方のツボとして微妙にずれているのかも知れません。ご容赦下さい)
細かい小道具や心理描写、それにもちろんエロ描写も堪能しました。読み応えありました。
ごちそうさまでした。

新作の方はまだなんですが、また時間あるときの楽しみにします。

120 :名無しさん@ピンキー:2009/09/03(木) 22:16:09 ID:8Hrpz+y8
前スレの「白濁の巫女」を読んでこのスレに取り憑かれた新参者ですが、
みなさんのSSを拝読している内、2ちゃん某所に投下した下記SSの続編を書いたら、
書きようによってはこのスレ向きになるのではないか、とふと思いました。どうでしょうか?
http://anchorage.2ch.net/test/read.cgi/sfx/1237203917/269-289
しばらく忙しいので実際に書くのは遅れるとは思いますが…

ちなみに、上記SSも一応寄生ネタと言えそうながら、ちょっとずれている気もします。
また、一応全年齢板なのでエロ描写は控え目ですが、父娘相姦ネタがあるのでご注意下さい。

121 :名無しさん@ピンキー:2009/09/03(木) 22:17:03 ID://OUxv1C
>>117
よかったぁ、とりあえず一安心しました。
出し惜しみかぁ……そうするとどこに完成品を保存したか忘れ(ry

言い訳なんぞしてみると……ぶっ飛んでるのは、当初あれは「短編」の予定だったんで、
もうかなり端折ったんですけど、後半の分岐で、ボリュームがアップしてきてもう\(^o^)/


>>118
被っちゃうと思って、後半のほうではカットしちゃったんですよね、申し訳ない。
一応ジェニーとアリスが二人でよがりながら出産……っていうのも考えてはいたんですけどね。
設定は自分に責められるのを書いてみたい、っていうのだけを頭に入れてたらああなってましたw
重い設定なのは逆に世界平和を隠喩してる、みたいな感じだからね。嘘じゃないからね!

 
>>119
とりあえず、馬鹿みたいに長い話なので本当にお疲れ様でした;;
「ゆう」のやつですが、結末自体はもっと多く考えてて、その中にはもっとカオスなものも考えてました。
例えば、ゆうに彼氏が出来て嫉妬した寄生体が彼氏に寄生して、最終的にゆうを食べちゃう……とかw
結果的に、最初の結末自体は最悪な気分の悪い終わり方にして、もう一つで逆に喜劇みたいにしようと……。
だからメイドとか出て更にカオスに……w
細かい部分までお褒めいただき光栄です。新作も同じように長いのでお時間があるときにお読み下さい。


みなさまご感想、ありがとうございました。


さて、これからこりもせず別の作品を上げさせてもらうわけなんですが……。
先に言うとこれは117氏の「悪堕ち」という言葉に魅入られ、
それまで書いてた作品を休止して適当に書いたものです。
だから「悪落ち」を狙って書いたものです! 狙って、ね!
まぁ……結果は、これからあげさせてもらいます。
時間があるときにお読み下さい。

122 :快楽処方箋:2009/09/03(木) 22:18:54 ID://OUxv1C
「次の方、どうぞ」
 私は今日も治療に励む。それは患者の笑顔を見るのが大好きだから。特に私が担当している精神科は笑顔を患者さんに与える場所だと私は思っている。
 でも、精神科に初めて来た人にはほぼ笑顔と言うものは見られない。というより、笑顔で病院に来る人もあまりいないのだけど。
 けど、その人たちが病院から帰るときにわずかにでも笑顔を見せてくれれば、それだけで私にも笑顔が溢れてくる。
 そしてまた今日も誰かが私の元を訪ねてきてくれた。その笑顔を求めて来てくれた人のために、今日も私は頑張るのだ。
 ……けれど、その日最後にやってきたその女性は、始めから笑顔を携えていた。それも何て言うか……艶やかでとても何か不安を抱えているようには思えないような笑顔を。
「市原 夢魅さん、ですね。今日はどうされましたか?」
 私はいつものようにドアの鍵をボタンで閉めた。外部の人間と接触を怖がる人も多いからだ。こうすればナースと言えど入ってくることは出来ない。
「ふふっ……あなたが有名な『笑顔のドクター』ね」
「え、ええ。まぁ、名前だけ先走ってる感じがしますけどね」
 市原さんは微笑みのような笑顔を絶やさずに聞いてくる。『笑顔のドクター』かぁ……改めて言われると恥ずかしいなぁ、なんか。
「名医って言う噂だけど……、そんなあなたでもないかしら? 自分の力不足を感じること……」
 前かがみになって私に顔を近づけながら市原さんが問いかけてくる。私にはない大人の魅力を持った女性。私は正反対に子供っぽく、医者らしくないとよく言われる。
 しかし、彼女が言った言葉……それは私がこの1年、精神科医をしてきて感じている大きな壁だった。
「……患者さんにこんなことを言うのは申し訳ないですが……力不足を感じることはいつもあります」
 例えば麻薬中毒者。彼らがここに来るときも笑顔を浮かべている。しかし私はそれを笑いとは認めない。あの笑いは苦痛の叫びなのだ。私が最も憎むべき病がそれだ。
 しかし……そうした人たちに私が出来ることは数少ないし、なんとか彼らが本当の笑顔を取り戻した後、再び手を染めてしまうこともとても多い。
 その他にだって強姦された人、愛する人たちを失ってしまった人、いじめなどの苦痛に耐え忍んできた人……特に私と同性の人たちの患者が多いが、彼女ら全てを癒してあげらえることはまず不可能だ。
「ですが、私は諦めません。無責任かもしれませんが、もし諦めたら100人中1人も助からない。でも、諦めなければそのうちの1人でも助けられるかもしれないからです」
「流石ねぇ……純粋だわ。その白衣みたいにあなたの心も真っ白ね。でも……そんな綺麗な身体を持て余すのはちょっと勿体無くないかしら?」
「……は、い?」
 思わず私は何の話をしていたのかをすっかりと忘れてしまった。それに……私の身体が綺麗って、そんなこと急に言われても意味が……。
 そんな風に頭が真っ白になっていたとき、突然私は後ろから羽交い絞めにされた。
「きゃあっ! な、何?!」
 気付けば目の前にいた筈の市原さんの姿が無い。辺りを見回そうとすると、首筋に暖かい息が掛けられた。
「ふふっ……力を抜いて……私があなたに力をあげるわ……ふふっ」
「やめて下さい! はな、して!」

123 :快楽処方箋:2009/09/03(木) 22:19:44 ID://OUxv1C
同じ女性とは思えないほどの力で私を拘束していて、上半身はほとんど動かない。下半身は動きそうだけれど……さすがに蹴りを入れるのは失礼すぎる。それに冗談のつもりだったら、相手は深く傷ついてしまう。
「い、市原さん。落ち着いてください。あなたの抱える病を私に話してください」
 抵抗するのをやめて私は背後の彼女に話しかける。そうだ、彼女は患者なのだ。その傷が彼女を追い込んでいるのだ。落ち着け、落ち着け、私!
「病ねぇ……欲求不満ね」
「なっ!?」
 私の手を自由にすると、今度は私の腰に抱きつき、そのまま部屋の脇のベッドに私を押し倒してきた。その上に黒いワンピースを着た市原さんが静かな微笑みで乗っかってくる。
 頭の中で必死に相手を落ち着かせる方法を考ようとするが、頭がパニック状態で何も思い浮かばない。ただただ目の前の光景に唖然とするばかりだ。
「いいわ、その顔……可愛いくて、興奮しちゃう」
「そ、そんな市原さ、んんんっ?!」
 真っ赤なルージュの柔らかな唇が私の唇に重なる。同時に私とは対照的な彼女の胸と、理想的な肉付きのお腹が擦れる。
 私は反射的に口を閉じようとしたが、その瞬間彼女の舌の感触を僅かに感じて躊躇すると、一気に彼女の舌が私に侵入してきた。
「んんっ! んんんんんんっ!」
 激しく私の口の中を動きながら、私が白衣の下に着ていた赤いブラウスをビリビリと荒々しく破り捨て、露になった私の胸のピンクのブラの真ん中を長い爪で切ってしまった。
「ぷはっ、やめてぇ! いやぁあああああっ!」
「ふふふ、もうこんなもの要らないわ……」
 口についた私の唾液を妖しくすすりながら、自らのワンピースを横に脱ぎ捨てた。それだけで彼女は一糸纏わぬ姿になる。ブラどころかパンツまで穿いてないなんて……。
 そして私のスネの上移動すると、私の黒のタイトスカートをあっさりと破り捨てて、黒のタイツとパンツは一気に太もまで下ろされ、私も抵抗むなしく裸に白衣という姿にされてしまった。
「もうやめてぇ……何がしたいんですかぁ……?」 
「ふふっ、だから私がしたいわけじゃなてあなたにして欲しいの……まぁ、楽しみたいのよ……私もね」
 だめだ……まったくもって話になってない。欲求不満ならあなたのその豊満な胸と妖しく大人っぽい顔なら男の人に困らないとはずなのに……。
「はぁんっ……もう我慢できないわぁ……」
 私の上で股を弄くり始めた彼女に私が何を言えばいいのだろう……まぁ男に襲われてるわけじゃないし……このまま暫く放っておけば落ち着いてくれるかなぁ……。
 もう、そう割り切ることにした私は光悦な表情で自慰行為を始めた彼女を黙ってみていた。それにしても……大きな胸だなぁ……動くたびにあんなに揺れてる……いいなぁ……。
「だめっ、だめっ! もう溶けるぅうううううう!」
「……えっ?」
 その時、私の身体に乗っている市原さんの姿が……溶け始めた。白かった素肌が、黒い液体へと変貌を始めている。
「きゃ、きゃああああああああああ!」
 私はベットから転がり落ちてでも逃げようと暴れだしたが、黒い液体はその見た目からはありえない重さで私の上で束縛し続ける。
「ひぁああああああああああ!」
 膣に冷たい感触を感じて上半身を持ち上げるとその液体が勢いよくそこから浸入してきている。そしてそのお腹の上の大量の液体は私の顔にも這いずるように近づいてくる。

124 :快楽処方箋:2009/09/03(木) 22:21:17 ID://OUxv1C
 とっさに口を閉じて片手で鼻も閉じた。お腹のへその辺りからも何かが入ってくる感覚を感じたが、それよりも顔にせまるその液体のほうが恐怖を私に与えていた。
 液体は私の顔の手前で数秒だけ止まると、なんと腕を素早く伝って指の先から耳の奥へと浸入を始めたのだ。
 それに驚いて思わず口を開いてしまったが最後、そこからも浸入を許し、手で口を塞ごうとすれば鼻からも浸入を開始された。
 液体が入ってくるたびに頭が揺さぶられ、真っ白な意識でただただ液体にされるがままになった私は、浸入のなんともいえない感覚を受け続けることになった。
「くぅ、あっ……」
 その全ての液体が私の中に浸入し、私は久しぶりに空気を吸った。しかし、口や鼻から浸入されている間にも息苦しさは感じなかった。
「なっ……なん……」
 人間一人分の液体が身体に入っていったにも関わらず身体は重くなく、むしろ今日の仕事の疲れが消えた感じさえする。ただ、頭だけは状況が飲み込めずに真っ白なままだ。
 震えた身体をなんとか起き上がらせる。白衣の中に包まれている私の肢体には先ほどの黒い液体の姿は無いけど、触ってみると粘液のようなべたべたとした体液がべったりとついていた。
 そしてベットから足を下ろすと先ほど市原さんが着ていた黒いワンピースと、彼女の黒いハイヒールが落ちていて、私に先ほどの行為が夢ではなかったことを認識させた。
「……なによぉ……なんなのよぉ!」
 そう叫んでも部屋にいるのは私だけで、誰も答えてなどくれるはずもなかった。


「ううっ……ううっ……」
 私は家に帰るなり、雷鳴以外の光がない暗闇の中、自らの家のベットの上で黒いワンピースを纏った身体を抱きしめた。
 あれから着る物がなくなり仕方なくこれを着て帰っては来たが、家についた瞬間に静まっていた理不尽さが再び私の頭を混乱させた。おそらく家に帰って安心できたせいもあると思うけど……。
 一体、何が私の中に入ってきたのだろうか? レントゲンやCTで調べようかとも思ったけど……その勇気は私にはなかった。だから私は別の決意をして病院から家まで帰ってきたのだ。
 私はベットの横においてある包丁を見る。……これから何か私に起きればこれを使うつもりだ。
 考えすぎかもしれないけど……もし何か人に……患者さんに危害を加えるものを私が持っているのだとしたら、それを広げるわけにいかないから……。
 カルテなどの診療以外の仕事はしないで帰ってきたから家に着いたのは8時過ぎで、今はもう12時過ぎを回っている。
「このまま何も起こらないで……お願い……」
 私は膝小僧に額を載せて祈った。もう一度……昇ってくる朝日を拝み、そして……また患者さんに笑顔をもたらせる大好きな仕事を続けられるように。
(ふふっ……元気ないわねぇ、笑顔のドクターさん?)
「ひゃっ!」
 身体の内側から聞こえてくる声に私は思わず驚きの声をあげた。しかしそれは聞き覚えのある声で……もう二度と聞きたくない声でもあった。
「あなたは……市原さんですね?」
(まぁ、それはもちろん適当な名前……それに、もうそんなことはどうだっていいじゃない。私はあなた……あなたは、私なんだから)
「何を勝手なことを……」
 私は拳を握り締めながら自分の身体に言い放つ。しかし……そんな個人的な怒りは後だ。もっと聞かなきゃいけないことがある。
「一体、あなたは何をしたいんですか? いえ……あなたは何者なの?」
(う〜ん、そうねぇ……早い話が寄生生物ってことかしらね。目的は女の子に私の子供を産み付けて快楽を貪ることかしら)
「っ! ……つまり、私の患者さんにもあなたは手を出すつもりなんですね?」
(もちろん。あなたのところには比較的若い女性が集まるし、それに……快楽を与えれば彼女たちにも笑顔が浮かぶ。それはあなたの目的と一致するんじゃないかと思ってね)
「ふざけないで! 患者さんの心の傷を何だと思っているの!? 甘く見ないで!」

125 :快楽処方箋:2009/09/03(木) 22:22:17 ID://OUxv1C
 思わず私はベットを拳で叩きつけ、そのまま包丁を掴むと自らの首のすぐ横まで持ってきた。
(あらあら、死ぬつもり? どうしてかしら?)
「私の患者さんには絶対に出だしはさせない! そんなことさせるぐらいなら、死んでやる!」
 しかし……包丁の刃を喉元まで数センチのところまで近づけても、寄生生物はいたって冷静なままだった。
(なら、そうすればいいわ……ふふっ)
 その態度に歯軋りをして包丁を近づかせる……もう刃の部分は私には見えないほど近くにある。時折落ちる雷が妖しく包丁を照らし出す。
(ほらっ、早くしなさいよ……あなたの血もさぞ綺麗なんでしょね……楽しみだわ)
「くうぅぅ、くっそぉおおおおおお!」
 その挑発に私は包丁を握る手に一層力を込め、雷鳴が落ちた瞬間その包丁を……
 ……首から離すと、ベットの横に落とした。……手が滑ったわけではない。
「やだよぉ……死にたくないよぉ……ううっ、あああああああああ!」
 私は膝を抱えて泣き出した。何で私が……ただ私は医者として人に笑顔を与えたかっただけなのに……なんでこんなことに……。
(落ち着いて……大丈夫、死ぬことなんてないわ)
「うる、さい……」
(ふふっ……しょうがないわねぇ……)
 勝手なことを喋りつづける寄生生物にやり切れないほどの怒りが湧き上がったが……今の私にどうする手段もない。患者のために命を捨てられない私に……。
「あっ……ひんっ……お、しりがぁぁああ……」
 お尻に力も入れていないのに何かが肛門から近づいて来る感覚が私を襲った。
「ひあんっ! でるぅう、なにかぁでてくるぅうううううう!」
 ベットに倒れこみ、お尻を突き出すようにしてその衝撃に私は耐えた。出てきた何かがワンピースのスカートに当たり、そのまま私の前まで出てきた。
(可愛いでしょ、これ……もうあなたのものなのよ?)
「や、やだああぁぁ……やだぁあああああああああ!」
 私は後ずさりしてそれか遠のこうとするが、離れない。当たり前だ、私のお尻から出てるのだから……この太くて大きな触手は。
 ……けど、それだけじゃない。後ずさりしてその触手が地面に当たるたびにその感覚が私にも感じられる。つまり……この触手はやはり私のものなのだろう。
(驚いて当たり前ね、いきなりこんなの出されちゃったら。……けど、これはあなたを快楽へと導いてくれるわ。そんなに恐れないで……)
 声も出ない私はその触手に向かってただ首を振るばかりだ。こんなものが私を快楽になど導けるはずがない! そう言いたかった。
 触手はゆらゆらと私の顔の前で揺れている……と、思った次の瞬間、私の視界からそれは消え……思わぬところから刺激が飛んできた。
「なっ、ああああああああんっ!」
 刺激が飛んできた場所……私のオマ○コに目をやるとそこに向かって触手が突き刺さり、そしてよく見れば奥へと入ろうとしていた。
「ふあぁああああんっ! やめてぇえええええええええ!」
 私は反射的にその触手を掴んでその動きを止めようとする。しかしその触手はまるでウナギの体表のようにヌルヌルとしていて、私の手をすり抜けて侵入してくる。
「やあっ、めぇっ、こわれぇぅううううううううう!」
 子宮のあたりにまで届いたかと思えばいきなり逆流し、そしてまた突き戻ってくる。触手が私のお尻を擦れるたびに刺激し、更には触手が味わっている私の身体の中の感覚までもが頭に送られてくる。

126 :快楽処方箋:2009/09/03(木) 22:22:41 ID://OUxv1C
(ふふっ……快感に頭がおかしくなっちゃいそうでしょ? それでいいのよ……もっと喘ぎなさい……もっと、もぉっと、ね……ふふっ)
「ひああああああああああんっ!」
 外の雷鳴が私の行為と同じように激しく鳴り響くなか、それと呼応するように私の行為も激しくなっていき……そして何かが変わり始めてしまった。
「ふあんっ、そこぉおおおおお……いいのぉ……もっと、もっとぉおおおおおお!」
(ほぉら……あなたいい笑顔になってきたぁ……分かるでしょう、自分でも)
「くふんっ! うんっ、わっ、かるぅううう! きもちよくてぇえええ、さいこぉおおおおおお!」
 これまでこんなに笑ったことはあっただろうか? だめだ、笑いが止まらないや。だって気持ちいいんだもん。
 私はもっとその気持ちよさを手に入れようと自らの胸を揉む。しかし、先ほどの市原さんのたわわな胸を見てしまった後では自らの品疎なそれを揉んでもイマイチ官能は刺激されない。
(可哀そうに……でも、もう大丈夫よ。あなたはいい子だからもっと気持ちよくなったら、私が御褒美をあげる……だから頑張って……)
「くんっ、うんっ、がんばるぅう、わたしがんばるぅうううううう!」
 頑張るといっても触手の動きに合わせて微妙に腰を動かすぐらいしかできないが、それでも快感を貪ろうという意思があるだけで私の頭はもう真っ白になっていた。
(さぁ、くるわよぉ……思いっきりよがりなさい……)
「んあああああああああっ! わたしぃ、わたしぃいいいいいいいいいい!」
 触手に何かがたまっている様子が私にも伝わり、それを自らの意思で私は私の中に解き放った。
「はぅうううううんっ! あつい、あつぃいいい! でもぉ、きもちぃいぃいいいいいいいい!」
(ふぁんっ! ……あなたっ、さいこうよぉ……わたしまでこんなにかんじるなんてぇ……ふふっ、ごほうびをあげないとね……) 
「やんっ!」
 勢いよく私のオマ○コから抜かれた触手が、目の前に上がってくる。私のお汁と、触手から出たらしい緑の液で触手はべとついていた。
(お口を開けて……ああっ、大丈夫よ。これはお尻から出てるけど、もうあなたのお尻からはこの触手しか出てこないわ。今までトイレで出してたもの全部、私がこのいやらしい液体にかえてあげるから……)
 ピュッと触手の先から出た緑の液が私の顔にかかり、何とも言えない甘い匂いが私の鼻に入ってくる。……おいしそぅ……。
「わかったぁ……たべるぅ……はむっ」
 私はべとべとの触手を自ら動かして口の中に迎え入れた。アマガミしてみると柔らかいお肉のようなその感触と共に、ピリッとした刺激が走った。
「んん〜っ、おいひぃくへぇ、きもひぃいいいい……」
 口の中で触手を出し入れしてみるとこれもまたオマ○コに入れるときとは違う快感が私を襲った。ほとばしる緑の液も匂いに違わず、舌が蕩けそうなほど甘美な味をしている。
「んんっ、あへぇ……?」
(気付いたかしら……これが私からプレゼント……)
 先ほどまでぶかぶかだったワンピースの胸部分が膨らんできている。それだけじゃなくて、なんか体中が熱くて……きもちぃい。
(あなたはこの新しい身体でもっとみんなに笑顔を与えてあげてるの……笑顔、大好きでしょ?)
「うんっ……ぷはっ、わたしぃ、がんばるぅ……」
(えらいえらい……さぁ、今日はそれを咥えながら眠りなさい……あなたの身体を心に相応しいものにしてあげるから……)
「やったぁ……たのしみだなぁ……ありがとうね」
(ふふっ……これから一緒に楽しみましょうね……おやすみなさい、先生)
「おやふみぃ……」
 私は触手から流れ出る液体をまるで酸素のように吸いながら深い深い眠りへと入った。



127 :快楽処方箋:2009/09/03(木) 22:23:32 ID://OUxv1C
「……んっ……ふぅあ〜っ、朝だぁ……きれいだなぁ……」
 ベットから起き上がって差し込んだ朝日に私は思わず笑顔がこぼれてしまう。いつもなら幾ら寝ても疲れが取れず、ベットから中々離れられないほど朝は苦手だったけど。
 跳ね上がるようにベットから飛び出て改めて感じる。身体がまるで浮いているかのように軽い。軽く飛んでみたら、150cmしかない身長でも軽々と天井に手が届いてしまった。
「あはっ。楽しい。……おおっ!」
 そしてそのジャンプにあわせて大きく揺れる胸。まさか下を向いてつま先が胸に隠れるなんて……。
「ちょっと触ってみ……きゃっ! やだっ……これだけでオマ○コ濡れてきちゃう……」
 私はワンピースのスカートを捲り上げて秘所をいじくり回す。しっとりと濡れたそこも少し触るだけで、立っていられないほどの衝撃を私にお見舞いしてくる。
 その快感に浸ろうとした私の目に目覚まし時計が目に入る。……そうだ、私には大事な患者さんたちがいるんだから、そんなことしてる暇はないや。
 まだ鳴っていなかったその目覚まし時計のボタンを押してアラームを切ると、台所に向かっていつもよりかなり多い朝食を用意した。
「あはは……ちょっと作りすぎたかなぁ?」
 ご飯、納豆、味噌汁、卵焼き、目玉焼き、インスタントカレー、ハンバーグ、チキン南蛮、ゴーヤチャンプル、そして野菜室の冷蔵庫の野菜を詰め込んだサラダ……と。もう冷蔵庫はスッカラカンだ。
 しかしそのせいで出勤時間が間近になってしまった。私はそれらを一気に詰め込む。不思議なことに食べても見た目も中身もあまり膨れない。
「んぐっ……ぷはあっ! さてとお化粧……っていいや! それより着替えないと!」
 私は鏡を見て化粧をする意味があまりないように感じ、そのまま箪笥を開け……そして愕然とした。


「よっと! ぎりぎりセーフ!」
 私は自らの診察室に駆け込むなりやっと、黒いワンピースを脱ぐことが出来た。
「まさか、家の服が全部着れなくなっちゃうなんて……」
 両手に持った紙袋を机の上に置き、とりあえず紺のセーターと黒のタイトスカート、そしてストッキングを穿いて白衣を着てみた。
「おはようございます、先生……あれ……?」
「あ、おはよう、桜ちゃん」
 私は壁の鏡から目を離して、部屋に入ってきた後輩のナースに近寄った。彼女は目を丸くして私を見ている。
「えへへ、どうかな?」 
 腕を組んで胸を持ち上げると、溢れんばかりの胸が彼女の目の前に差し出された。昨日と同じような服を選んだのにこれだけ違うなんて……。  
 私だってそう驚いているんだから、当然桜さんも声が出ないようで私の胸のふくらみに目を奪われていた。
「……私も……そんなに胸があれば……」
「あれ……どうしたの、桜ちゃん」
 不意に涙目になった彼女の肩に手を置いて顔を覗きこむ。いつもなら私と負けないぐらいにおしゃべりで、職場で一番の笑顔を持つ彼女からは想像できないことだ。
「ううっ……彼氏に……フラれちゃいました……お前は、胸がないからって……うああんっ!」
 泣き出してしまった彼女を私はゆっくりと優しく抱きしめる。私の豊満な胸に彼女の小さな胸は簡単に押しつぶされてしまう。
 私と桜ちゃんは医者と精神科のナースとしての関係以上に、お互いに胸が小さいことで特に仲がよく、励ましあってきた。
「ねぇ、桜ちゃん。あなたの担当は精神科……ここの人たちは笑顔を取り戻すために来るの。あなたがそんな顔をしてたら、患者さんは不安になっちゃう」
 桜ちゃんは私の言葉に反応すると、嗚咽を何度か零しながらも涙を拭き取ると、私の顔を見て笑顔を作った。
「だ、大丈夫です! ほらっ、いつもどおり……」

128 :快楽処方箋:2009/09/03(木) 22:24:20 ID://OUxv1C
 その懸命な努力を見て、私は笑顔のまま首を振るう。違う、これは彼女の本当の笑顔ではない。
「桜ちゃん、まだ診察まで少し時間がある。ちょっとここに横になって」
 軽々と彼女をお姫様抱っこして、驚いた表情の彼女をゆっくりと診察台のベットに降ろした。
 そのベットの私も腰掛けて、ニコリと笑ったまま彼女の顔へ自らの顔を近づけていく。
「……いい匂い」
「えっ……せ、先輩? 香水なんてつけてませんよ、私」
 患者さんのために香水などもちろんつけることを禁止されている。しかし、私が感じているのはそんな匂いじゃない。女の子から自然に発せられる甘いフェロモンだ。それが私の頭を蕩けさせる。
「あ、あの顔が近いんです……先輩」
「ふふっ、人のことは言えないけど、子供みたいな顔……うん、食べちゃおう」
「えっ? んんっ?!」
 私は彼女の唇を奪うと、ナース服の上からその貧乳を揉みほぐす。もうすぐこれは、貧乳じゃなくなっちゃうから。
 彼女の口内をかき回して、彼女の甘い唾液を受け取る代わりに私の唾液を流し込む。目を見開いて必死に離れようとしているけど、それすら可愛く感じちゃう。
「んんっ……んっ……」
 そうしているうちに桜ちゃんの目が悦に入ったような虚ろなものに変わってくる。少しだけ白目をむいているようにも見える。
「んんっ、あっ。……桜ちゃん、次はこっち……」
 私は素肌にそのまま着ていたセーターを捲り上げると、たわわに実った片方を彼女の口元に近づけた。
「いい匂い……食べて、いいですかぁ?」
「もちろん。さぁ……たんとお食べ……んっ……」
 柔らかな桜ちゃんの小さな舌が私の乳首に当たっただけで、もう私の胸からは緑色の汁が出てくる。私は彼女が咥えていないもう片方を自ら咥えてそれを味わった。
「おいひぃ……ひぇんぱぁい……んんっ……」
 上目遣いに私を見てくる彼女が愛おしく、興奮してしまい思わず胸から液が溢れ出てくる。しかし、それでも嬉しそうに彼女はそれを飲んでくれた。
「んんっ……可愛い……ねぇ、桜ちゃん」
「なんれふかぁ? ……んっ」
 離す間も私の乳首から口を離さない彼女の無邪気な仕草がまた子供っぽくて愛らしい。
「もぉっと、気持ちいいことしてあげよっか?」
 しかし、私がそう言った瞬間にぱっと乳首から口を離して顔を輝かす。ああっ、本当にもうっ……。
「して下さい! お願いします、おねがい〜」
 胴体に抱きついて私をぐらぐらと揺さぶる。
「はいはい、がっつかない、がっつかない。じゃあ、下着を降ろしてこっちに向けて足を開いて」
 私は一人だけベットから降りると彼女にそう指示をした。彼女は従順に素早くそれを脱いでベットにほっぽり出した。
 そして私はオマ○コに力を入れて一息に触手をそこから這い出させて、彼女に見せ付けた。
「ふぁ〜っ、おっきいぃ! ん……はむっ!」
「あっ! きゃんっ!」
 ま、まさかいきなり触手を頬張るとは……何のためにそのピンク色の入り口をこっちに向けてって言ったと思って……でも、きもちぃい……。

129 :快楽処方箋:2009/09/03(木) 22:25:27 ID://OUxv1C
 桜ちゃんは私の触手をアマガミしたり、舌で転がしたり、口で絞めてきたりと思いのほか多芸を駆使して、私を翻弄する。
「んんんんんっ、もうだめぇえ! いっかいぃ、ださせてぇええええええええ!」
 私は桜ちゃんの頭を掴むと乱暴に前後に振り回し、自らの快感を貪った。驚くことにその間も彼女は舌技などを続けていた。
「はぅうううううううう、うけとってぇええええええええ!」
「んんんんんんんんっ、ぷはぁあああああああああんっ!」
 おびただしい量の白い液体が彼女の口へと入り込んだが、途中で桜ちゃんは口を離して白地のナース服とその肌に私のが大量に付着した。
「んんんっ、すいません、もったいないことを……」
 悪戯がばれた子供のようにシュンと縮こまる桜ちゃんに、私は顔についた白い液体を舐めてニコリと笑いかけた。
「いいからいいから……さっ、今度はこれを直接中に入れてあげるからねぇ……」
 すぐに無邪気な笑顔を取り戻した桜ちゃんを、私は軽々と抱き当てると、私を迎え入れるように開いている彼女のオマ○コに触手をあてがった。
「ふあんっ……いれてえぇぇぇ」
 足を私の胴体に絡みつかせて彼女は軽く腰を左右に振ってきた。私はその顔をセーターの中に入れてあげて、胸も吸えるようにしてあげる。
「いくわよぉ……くぅ、はぁああああんんっ!」
「あああんっ! あんんんんんんんんっ!」
 力を抜いて彼女の腰を少し降ろすだけで一気に触手は奥まで入り込んだ。セーターの中の彼女の頭が挿入の爽快のためか、少し暴れた。
「くふぅんっ……いくわよおぉぉぉぉ……」
 私の言葉に、乳首が彼女の口に咥えられる感触を感じ、セーターの中で膨らみが縦に揺れるのを確認し、私は自らの腰を動かし始めた。
「くんっ! あぅ、いっ、きゃんっ!」
 くぐもった彼女の喘ぎがセーターの中から聞こえるが、しっかりと胸が吸われている感触も感じる。
「ゆ、ゆるゆるかとおもったらぁ、すごいぃい、しめてるうぅぅぅぅ……」
 愛液が床に垂れるほど彼女の中は濡れているため、動くことにはスムーズだけど、子宮を突いた瞬間にしっかりと反応して触手を締めつけてくる。
「んんんんっ、つぎぃ! つぎいくわよぉおおお!」
 当初、もっと楽しんでから出そうと思ってたけど……私はお尻からもう一本の触手を出すと、まだまだ余裕のありそうな彼女のオマ○コにぶち込んだ。
「きゃああああああああっ! そんらのはいらなぃいいいいいいいい!」
「はううんんんんんっ! きっつきつぅ……ふふっ、いっちゃぇえええええ!」
「らめえええええええええええええええ! あんっ! やんっ!」
 私は二本の触手を交互に出し入れして彼女を一気によがらせる。二つの触手が入っているというのに、彼女の中はヌルリと私を受け入れ、そしてギュッと締めつけてくれる。
「くぅうううううんんっ! ねぇ、だしていい!? だしていい!?」
 快感の嵐に頭がおかしくなりそうな私はセーターの中の彼女にせっつく。
 すると彼女はそのままセーターの首元を無理矢理広げながら顔を出してきて、私の目の前に火照った顔を出現させると、そのまま唇を重ねてきた。
「んんっ! らひぃへぇええええ! ひぇんふぁいの、くらはぃいいいいいいいいい!」
 舌を滑り込ませながら彼女は私に訴えかけてきた。それを見て私もフィナーレへと更に激しく彼女と繋がる。
 キツキツのセーターの中で彼女の成長した胸が私のとおしくらまんじゅうをするほど、私は身体を密着させると桜ちゃんに私を放った。
「あんんんんんっ! わらひぃを! うけほっへぇえええええええ!」
「んあああああああああっ! はいっへふるぅうううううううううううううう!」
 桜ちゃんの小さな身体に私をドンドンと流し込む。私を受け取るたびに彼女は大きく身体を跳ねさせながら、私を全て受け取ってくれる。
「あんっ、くんっ……せんぱいが、はいってきますぅ……」
「あはっ……いいかおしてるよぉ……さくらちゃぁん……ふふっ」
 嘘偽りのない笑顔を浮かべた桜ちゃんを、私はゆっくりと降ろした。あ〜あ、買ったばかりのセーターがビロンビロンだぁ……。

130 :快楽処方箋:2009/09/03(木) 22:28:15 ID://OUxv1C
 私がそれを引っ張りながら苦笑いをすると、目の前の桜ちゃんのナース服の胸元のボタンが3つも一気に吹き飛んだ。
「くすっ……あはははははは!」
 思わず私が吹き出すと桜ちゃんも楽しそうに笑い出した。なんて最高な笑顔なんだろう……これをみんなに渡さなきゃ。
「あっ、桜ちゃん! ほら、急いで準備しないと!」
 私は壁の時計を指差して彼女に指示をした。彼女は胸元を隠しながらオドオドとしていたので、私は買ったばかりのコートを投げ渡してあげた。
「使って。多分、ナース服はステーションの奥にいくつか予備があるから」
 桜ちゃんはそれを聞くと慌しく一礼をして部屋から出て行った。が、顔だけドアから覗かせるとこうつけ加える。
「また後で、可愛がってくださいね?」
 悪戯っぽく笑うと彼女は私の返事も聞かずに消えて行った。今頃身体が身軽なことに驚いているだろう。
「さってと……もっとも〜っと寄生してみんなに笑顔を配らないと……あはは、楽しみ……」
 私はベットリと濡れたベットのシーツを取り替えながら触手を身体の中に戻し、ぶかぶかになったセーターの代わりにブラウスを着て、患者さんを待った。
 パソコンが受信音を鳴らし、早速本日最初のカルテが届いた。高校2年生の女の子かぁ。えっと……同級生による苛めの疑い……可哀そうに……。
「次の方、どうぞ」
 私は簡単にカルテに目を通すとマイク越しに言った。ゆっくりとドアを開けて入ってきたのは、紺のブレザーを着た可愛らしい女の子だ。
「……ぃ……ます」
 小さく頭を下げた彼女はこちらを見ようとはせず、しきりに眼鏡を掛けなおしては回りをちらちらと見ている。
「はい、どうぞ座って」
 私は対面の椅子を示して、いつものように笑顔で接する。彼女はおどおどとした仕草で椅子に座りかけてくれた。
「さて……秋月 ひとみさん……今日はありがとうね」
「えっ?」
「病院に来てくれて。ほら、ここって人が多いし、精神科に来てくれるだけでも勇気のいることだよ」
 精神科……特に若い女の人がその待合室で待っていると、よく他の患者さんは白い目でちらりと見てくると言う。時には受付をしたのに耐え切れずに帰ってしまう人もいる。
「珈琲、紅茶、ジュースもあるけど、何を飲みたい?」
「あっ……じゃ、……紅茶を」
「はいはい。牛乳とかはいれて大丈夫かな?」
 私の言葉に小さく頷くひとみさんを確認し、私はいつものように紅茶と珈琲を用意し始めた。
「……私……本が好きで……人と話すのは苦手で……根暗、って……」
 突然、ひとみさんが言葉を紡ぎ始め、私は用意する手を休めて彼女の前の椅子に戻った。俯いたまま彼女は続ける。
「教科書無くなる位だったら……でも、屋上でずっと……殴られたり……蹴られたりして……」
 私はそこまで言ってくれた彼女の口の前に人差し指を出して、それ以上の言葉を止めてあげた。なんて勇気のある子だろう。
「……ありがとう。すごいよ……私よりず〜っと偉い」
 顔をあげて私を見るひとみさん。レンズ越しの目に涙がたまってくると、同時に嗚咽がこぼれ始めた。
 その頭をゆっくりと胸に抱きいれてあげる。それが彼女の涙のダムの決壊原因となって一気に彼女は泣き始めた。
 眼鏡をゆっくりと取ってあげると純粋そうな目をしていて、涙なんかより笑顔の方がよっぽど似合いそうな顔をしている。
 黒いボブカットのショートヘアーを撫でつけてあげると、私や桜ちゃんよりも無垢であどけないまさしく女の子の匂いがした。……たまらない。

131 :快楽処方箋:2009/09/03(木) 22:28:47 ID://OUxv1C
 私は右手でカルテを書き上げると、ひとみさんの顔をゆっくりと離し、その小さな唇に私のそれを重ねた。
「んんっ……んっ? ……んんっ」
 驚いたのはひとみさんが拒むことも大して驚くこともなく私を受け入れたからではなく、なんと私の口内に自ら舌をもぐりこませてきたからだ。
 しかし彼女の涙は止まるどころかさらに流れ出てきた。彼女の舌も、私をまるで離さないようにと絡み付いてくる。……本当に寂しく、そして悲しかったのだろう。
 私はその涙を指で拭き取って彼女の笑いかけてあげる。すると彼女も頬を緩ませて私を強く抱きしめ、その舌の動きも激しく私を求めて動き回っている。
「んんん……んんあっ……きもちいい?」
「あんっ……もっとぉ……もっとぉ……」
 その無垢な目をした彼女のだだに、私はベットへと彼女を案内した。
「ふふっ、じゃあ服を脱い、きゃんっ!」
 しかしひとみさんは意外な力で私を押し倒すと、その上に強引に被さって来て、唇を弄りながら私の自らの服をはだけさせていく。
「んんんんっ……ひぃかはぁない子……んんっ」
 私もそれを手伝いながら膣とお尻から触手を出して準備を整える。その途中、まるで玩具を見つけた子供のように私の胸を今度はひとみさんはしゃぶる。
「ふふっ……いくわよぉ……」
「はぅんっ、くはぅ、まへなぃいいいい!」
 荒々しく乳首をしゃぶっていたと思ったら、彼女は私の触手を自らの中に収め始めた。挿入される快感に耐えようと、私の乳首を強めに噛んで来る。
「せん、せぃああぁぁぁ、ひろへてえぇぇぇ、はいっへきゅるぅううううううううう!」
「くぁあああああああ! ぎちぎちいぃいいいいいいいい!」
 私はそのういういしくて締りの強い中を強引に掻き分けると、処女喪失の痛みが安らぐようにと乳首から大量の緑の蜜を彼女に注ぎ込む。
「はうあぁぁ……ひ、ひとみさぁん、だい、じょうぶ?」
「ふあぁぁぁぁ……きもひいぃぃよおぉぉぉ……」
 私のそんな心配をよそに彼女の顔は悦に入った笑顔で埋め尽くされていた。私もキツキツの彼女のお尻と中から侵入した触手の快感ですぐに絶頂に達してしまいそうだ。
「くっ、あっ、いっ、あぅ!」
「ひとみさんんっ、いい! いいよぉおおおおおお!」
 腰の上下運動を自ら彼女が繰り返し、私もそれに合わせてお尻の触手を出し入れする。入りきった瞬間に乳首をきゅっと噛んで来る辺りがたまならく可愛らしい。
「ひゃうっ! もうらめぇっ! だす! だす! ひとみさんにだすぅううううううう!」
「くらはぃいいいいい! わはひぃにぃ、せんせいをくらはぃいいいいいいい!」
「いいわぁああああああああ! わたしをあげるぅうううううううううう!」
「んあぁああああああああああぅっ! もちぃいいのがきゅるぅうううううううううううう!」
 私は彼女の足を掴むと彼女のお尻と中に私を送り込んだ。
「んんんっ、んんんんんっ」
 彼女の中が私で満たされるまで私は彼女を離さず送り込み、そしてそれは終わった。
「はぅ……うん、いい笑顔してる」
「くうんっ……せんせー、もっとちょうだぁい……」
 私を見上げるひとみさんのその頭を撫でながら私は彼女にお願いをする。
「ひとみさん、多分あなたを苛めた人も本当の笑顔を知らないんだと思う。……今のあなたなら教えてあげられるよね?」
 ひとみさんは少しだけ悩むような顔を見せた後、すぐに満面の笑みで答える。
「はい! その人たちに笑顔をあげてきます!」
 ひとみさんは顔をわずかにしかめると、ういういしいオマ○コから私と同じぐらい立派な触手を出してきて、その先っぽに唇をつけた。
「ふふっ、ありがとう」
 ひとみさんはすぐさま立ち上がると制服を着なおしていくが、ワイシャツはもうボタンが閉まらないらしく、私はとりあえずブラウスをプレゼントした。
「先生、また今度来てもいいですか?」
「もちろん、待ってるよ」
 笑顔で一礼すると彼女は胸がきつきつのブレザーのボタンを結局閉めずに病室を元気に飛び出して行った。そして眼鏡も忘れていった。まぁ、視力ももう問題ないだろうけど。
 私はそれを引き出しにしまいながらカルテを打ち込み、そしてマイクのボタンを押した。
「次の方、どうぞ」

(終)

132 :快楽処方箋@あとがき:2009/09/03(木) 22:38:08 ID://OUxv1C
120氏と被ってしまいました。申し訳ないです。

さて、何度も言う様にこれは「悪堕ち」を狙って書いたんだ……でもさ。
これって「悪堕ち」じゃないよね?(;´・ω・`)
117氏……ご期待にそえず面目ない!

133 :名無しさん@ピンキー:2009/09/04(金) 00:23:02 ID:mKcg1Hk7
おお、ブラボーブラボー

134 :名無しさん@ピンキー:2009/09/04(金) 09:46:05 ID:+4R88oFr
>>132
幸せ堕ちも悪堕ちの一種なので問題無しかと。
GJ……と言うかエロス。あぁエロス。

135 :名無しさん@ピンキー:2009/09/04(金) 11:31:38 ID:xgV5gzFY
>>131
フタナリGJ
眼鏡が要らなくなるとは素晴らしい。
胸が唯大きくなるんじゃなくて、相手に合わせて大きさを変えられたりしたらいいなあ。
所謂確信犯に悪堕ちしたんですね。

136 :名無しさん@ピンキー:2009/09/05(土) 21:28:11 ID:5ewgR41u
快楽は麻薬のようなものなんて言葉がよく似合う堕ちっぷりにGJ
笑いが止まらない〜のくだりになんかゾクッときた

137 :119:2009/09/06(日) 17:36:02 ID:sYeB/oO/
>>132様 >>122-131乙でした。
「悪堕ちじゃない」というのが、いつものご謙遜なのか、
壁を乗り越え「本当の笑顔」を振りまける医師(?)になれた、
という「ハッピーエンド」だからなのかわかりませんが、興奮できました。
冷静な女医さんの、>>126レスあたりでの豹変っぷりがいいです
(その前レスの「死にきれない」というあたりが前ふりとしてあるのでしょうが)
あと、「甘噛み」がエロかったです。

二作目も拝読しました。
とりあえず、エロいシチュにもっていくためためなら、世界を何度破滅させてもいいや、
といわんばかりの、書き手としての心意気が素敵です(w。

138 :名無しさん@ピンキー:2009/09/06(日) 21:34:21 ID:2U9b+dci
昔読んだ寄生物SSをどうしてもまた読みたくて色々探してはいるのですがどうしても見つからず
もし知っている方は載っている所を教えていただけないでしょうか?
寄生されたら性衝動が増すタイプのもので
あらすじは小学生の男の子が帰り道に性器を蟲に寄生された知らないお姉さんにレイプるところから始まって
男の子の性器も蟲に寄生されてしまい、学校で女の先生をレイプし蟲を先生に寄生させ
先生と男の子はクラスメートを放課後呼び出して襲って行く所で終わっていたきがします

139 :名無しさん@ピンキー:2009/09/07(月) 00:01:01 ID:cjaE3UIQ
これだな
ttp://hkwr.com/syousetu/okasi/intyuu.html

未出の寄生系SSを是非、披露してホスイなぁ。


140 :名無しさん@ピンキー:2009/09/07(月) 00:14:27 ID:PQUN6p6v
>>139
これです、ありがとうございます。

141 :120(=119):2009/09/07(月) 02:07:56 ID:lAIdeWHU
>>120の「SSの続編が云々」という話、何を伺いたかったのか、ちょっと補足しておきます。
(以下、リンク先のSSを読んで下さった方あての話になります。すみません)

>>120のリンク先の話の続編を書くとすると、娘とそのオヤジが二人で「自己複製」という名の
寄生まがいの行為を周囲の人に行って連鎖させていく話になるはずですが、
実は、その「寄生後のオヤジの外見」について深く考えていませんでした。
それで、どうなるのがこのスレで一般的か、、伺っておきたい気がしました。
 つまり、

 1)娘とまるっきり同じ顔、同じ年齢の女になるのか、
 2)娘とは別人がだ、ともかく女に変貌する(上共々、いわゆるTSネタ)のか、
 3)オヤジの外見はそのままで、中身だけ異形になっているのか、

どれがいいか、ということです。

 1)はつまらないのでやめるとして(1以外だとそもそも「複製」ではないのではないか?
という問題はありますが、気にしないことにしますw)、
自分は、3)の、男女入り乱れて寄生(異形化)が蔓延していくパターンで
十分萌える方なのですが、例えば>>122-131の作者様の前スレでのカキコを読む限り、
寄生の連鎖に男が絡むパターンに抵抗をもつ人が多いとすると、
それはしない方がいいのかな?と思ったりしたので、念のため伺ってみた次第です。
(あとは宣伝もありました 汗)。
それで差し支えない、ということなら当初のイメージ通り3)で書きます。

142 :名無しさん@ピンキー:2009/09/07(月) 04:02:27 ID:zzWy9DOv
>>141
一通り読みました。
娘の頭部の造形がヨーダのイメージが付きまとったw
けどSFモノって余り見ないから斬新で面白かった。

俺としては物語的に考えて1〜3どれでもアリだと思う。
ただ、個人的には親父の外見よりも今後の娘の外見のが妄想膨らむな。
自己複製した末にバトロワって強い者が生き残って「進化」する。
オリジナルの娘は前代で勝ち残ったくらいだから当然強い。
故に「進化」する。進化に合わせて、より凶悪でより妖艶な化物に変貌していく。

進化に追いつけず変わらぬ父。
パラサイトイヴ的には女が後世代のEVEを生む機械として重宝されたが、
彼はより近い遺伝子の子種を生みだす機関として娘に犯され続ける。

と、ごめんなさい妄想が暴走してしまったw
俺的に、男は逆レイプ専として必要ww
書き手さんの自由に書くのが一番だと思います。

143 :名無しさん@ピンキー:2009/09/07(月) 11:01:39 ID:FupFmC8o
>>141
進化の為の闘争ってゾクゾク来ます…
幾万種にも枝分かれした「娘」達が戦いあうマンアフターマンな世界

個人的には親父はこのままがいいかな。
もっともオリジナルに近い人類として娘達の闘争を見続ける親父
全ての娘の「父」として神格化されたり。

144 :120:2009/09/07(月) 21:50:55 ID:TYC4O+B8
>>142様、>>143
ありがとうございます!
自分の趣味にのってもよさそうかな、と思えたと同時に、
自分では思いつかなかったような方向性を知ることができて、質問したかいがありました。
すべて使わせて頂くのは難しそうですが、参考になります。
特に、「マンアフターマン」というのはインスピレーションになりました。
仮にあんな感じで年代順の連作にしたら(地球到着後、数年後、百年後、という風に)、
色々なシチュの話が書けるかもしれません。

今月中は多分無理ですが、いずれ投下したいと思います。

145 :名無しさん@ピンキー:2009/09/09(水) 02:41:16 ID:9ksTzuhs
誰もいない・・・コメントするなら今のうち・・・

>>132
胸が大きくなったり触手が使えたり、ハッピーエンド(?)だったりと色々ツボでした!
132氏的には悪堕ちかどうか疑問らしいけれど、>>134氏のおっしゃる通りなので無問題さ。
次回作も楽しみです!

>>120
拙作を読んでいただいてありがとうございます。「白濁の巫女」の続きはプロットだけ出来ていて、文章が出来てないんです・・・なんとかします(´・ω・)
拝読しました。融合した娘がたもさんもまた美しいです。これから新人類(?)としてどんどん増えて行くんですよね。楽しみだなぁ・・・
第一宇宙速度で衛星軌道を周回しながら待機してます wktk

146 :120:2009/09/10(木) 13:25:04 ID:ykm1Uses
>>145白濁の巫女の著者様
プロットできてるんですか!?wktkです
好意的な感想頂けてうれしいです。
早めにこのスレデビュー果たせるようがんばります

147 :名無しさん@ピンキー:2009/09/11(金) 15:32:24 ID:4LUITdKe
アイドルの撮影会で、緊張気味の新人アイドルが先輩アイドルに寄生生物を寄生させられる話が書きたい。

……新人が初めての撮影会で緊張しているところで、場の空気がおかしくなる。
先輩の水着は彼女の性器から這い出したスライム状の粘液に溶かされ、
先輩は粘液だけを纏ったまま、ハダカで撮影会は続行。
撮影者は皆先輩アイドルに魅了され、精液を漏らしながら一心不乱に先輩アイドルを撮りつづける。
そんな異様な光景に足がすくんでしまった新人アイドルに、
先輩の食指が動き、先輩は新人の身体を捕らえ、自分と同種の存在にさせるシーンを撮影させる……。
みたいなやつ。

148 :名無しさん@ピンキー:2009/09/11(金) 16:29:53 ID:cfUWEN6z
そこまで書いたらもう満足しちゃったんじゃね?

149 :名無しさん@ピンキー:2009/09/11(金) 23:34:30 ID:CAfkrATI
保管庫の人、お疲れさまです。

150 :名無しさん@ピンキー:2009/09/12(土) 19:19:37 ID:yR+LnHYj
>>148
賢者に寄生されたんですね。

151 :名無しさん@ピンキー:2009/09/14(月) 05:06:40 ID:vuRzYQ7h
やつらは最強の寄生生物だからな
恐らくこの世のほとんどの男性が寄生されているんじゃないか?
とかレス書いていたら今思いついたのでネタ投下

誰もが驚くような研究結果を残し続けた、ある天才女科学者が居た
が、その女科学者には秘密があった
彼女は身体に寄生虫を宿していたのである
その虫は絶頂を迎えることで短時間の間、宿主の身体能力の一部を大きく強化する
筋力だったり器用さだったり思考力だったり……
どこが強化されるかは種類によるが、いずれも表世界には出てこない存在だ
その女科学者は研究のたびに自慰を行い、虫の力で"賢者"となっていたのである
彼女は段々と身体を侵食されていくことを理解しながらも、今日も研究の為にと股間に指を伸ばす――

152 :名無しさん@ピンキー:2009/09/14(月) 11:19:38 ID:xzd7+JXQ
最後にはマッドサイエンティスト宜しく自分を化け物にしてしまうのですね

153 :名無しさん@ピンキー:2009/09/14(月) 14:06:43 ID:QHfaosH+
超人になろうと全種類寄生させたら、性感を高めるのがいて大変な目にあうんですね。

154 :名無しさん@ピンキー:2009/09/15(火) 18:03:31 ID:FAQr1Ay9
その流れなら魔法っぽいのが使えるようになっても不思議じゃないな

155 :名無しさん@ピンキー:2009/09/16(水) 15:22:11 ID:4KeW/BN5
三十路過ぎても魔法が使えない件について

156 :名無しさん@ピンキー:2009/09/16(水) 19:55:43 ID:jqh4ebEo
あなた自身が既に魔法的存在だから

157 :名無しさん@ピンキー:2009/09/17(木) 09:53:39 ID:StpHo2s/
今の日本ならそうでもない

158 :名無しさん@ピンキー:2009/09/17(木) 10:58:10 ID:CdmXx1ej
茶柱立つ事事態が既にいい事なので、な感じ。

159 :名無しさん@ピンキー:2009/09/21(月) 17:24:53 ID:9kCY1dBE
『木曜の怪談』の「怪奇倶楽部」のエピソードで、子役の頃の野村佑香が人間の目玉そっくりの
甲虫に寄生される話、タイトル分かる方いますか?

人間の手のひらにとりついて精神を支配する甲虫が病院に蔓延する話で、
エリカ(野村佑香)の弟がまず寄生され、見舞いに来たエリカも犠牲になる。
そのシーンがとてもよくて、まず、手のひらを見せず、目つきもおかしい病院の
人間にエリカが不審を抱きつつあるとき、一人マトモな女性看護師さんに出会い
安心する。ところが次に会ったとき彼女は寄生されていて、エリカを襲う、という。

見てしばらく、エリカやら看護婦さんやらの妄想を広げてオカズにしまくった覚えがあります。

160 :名無しさん@ピンキー:2009/09/21(月) 17:49:30 ID:vqprxdH9
>>159
夢遊病院


161 :名無しさん@ピンキー:2009/09/21(月) 17:55:36 ID:9kCY1dBE
ありがとうございました!

162 :名無しさん@ピンキー:2009/09/21(月) 17:58:51 ID:vqprxdH9
あれはよいものだ

>>159
ttp://nicobunte.sakura.ne.jp/00/tv/kaikiclub4a.htm

163 :名無しさん@ピンキー:2009/09/21(月) 22:28:48 ID:9kCY1dBE
>>162
画像の紹介ありがとうございます。
写真ありますが、当初善良そうだったナースの人のギャップがやっぱりよかったなあ

164 :名無しさん@ピンキー:2009/09/21(月) 23:44:32 ID:sfVykMzt
オレは冒頭で婦長らしきひとが真っ暗な中に冷蔵庫を開けて口の周りを血だらけにしながら生魚食ってるところが
一番衝撃的だったよ。

165 :名無しさん@ピンキー:2009/09/22(火) 00:07:51 ID:0ck6LPBO
未だに覚えてるなあ
なぜか二酸化炭素だか窒素だかが弱点で都合よくおいてあったボンベで倒すんだったっけ

166 :164:2009/09/22(火) 01:03:13 ID:THcfAKAE
滝沢「てのひらに目があるんだ!」
人工知能「普通てのひらに目はありません」
滝沢「だから、病気かもしれないんだ!」

んなアホな、と思ったものだ。
ちなみに、寄生方法は
1.手のひらの目が赤い光を発する
2.対象が立ったまま朦朧となる
3.対象の肩か首筋のあたりを手のひらでポンと叩く(産み付ける?)
4.寄生生物が対象の皮膚の下を通って手のひらへ向かう
5.手のひらで「ぐぱっ」

思い出してたら興奮してきた。
五行戦隊の続き読みたい。

167 :sage:2009/09/22(火) 01:32:02 ID:YZN7l84F
>>159

>エリカ(野村佑香)の弟がまず寄生され、見舞いに来たエリカも犠牲になる。

 逆だったと記憶します。「エリカ先、弟あと」
 お姉ちゃんの様子が変わって、ビビリまくる弟が滝沢に電話をかけるシーンがありましたから。
 そこをお姉ちゃんに見つかって、問い詰められる展開にドキドキ。

 さらに、夜中に病院に忍び込んだ級友たちが、エリカの催眠光を受けて、寄生されるシーンにもドキドキ。

168 :名無しさん@ピンキー:2009/09/22(火) 01:36:52 ID:YZN7l84F
怪奇倶楽部話に興奮して、久々書き込みでsageミス
名前欄じゃなく、メール欄だった
あげてしまって、スマソ

169 :159:2009/09/22(火) 16:10:27 ID:uNG7hqCw
>>167
記憶違いの指摘ありがとうございます。
野村佑香がクラスメートに寄生体を広める中心だったんですね。
記憶以上にイイ話だったんだと再認識できました。

恐らく「今さら」な質問につきあわせてしまって恐縮です。

170 :名無しさん@ピンキー:2009/09/23(水) 02:15:50 ID:fNWUeubP
どうも。快楽処方箋以来の投稿になります。ご無沙汰しておりました。
いつものように前置き長くなるので、「うぜえ」と思う方は空白行まで飛ばして下され。
前作の感想、ありがとうございました。大きな励みと同時に、またしても駄作を生み出す原動力になりましたよ〜。
そして、SSまとめブログ版の管理者様。本当にありがとうございました。
素晴らしいタイトルまでお付けいただき……正直、今度からタイトルつけてく(ry。
そんな多くの方に多謝。


さて、今回は『ゆうと私』のED2つと同じくらい長くなるのでアップローダーに上げました;;
また……正直、寄生モノなのかどうかも怪しいので、見てくれる方はお覚悟よろしく;;
一応HTMLにしたけど、素人の浅知恵だから見れなかったらスマソ。IE7で動作は確認しました。
ウィルスは無いと思うけど、心配ならお手数ですがチェッカーを。

ttp://www.dotup.org/uploda/www.dotup.org172333.zip.html

PASS:kisei


171 :名無しさん@ピンキー:2009/09/23(水) 07:58:14 ID:yZnSsXX0
ラブラブ寄生スバラシイ

172 :名無しさん@ピンキー:2009/09/23(水) 15:47:14 ID:gcIgyais
そういえば昔、幽遊白書の螢子が飛影に魔剣で斬りつけられ
第三の目が開くと妖怪になっちゃうシーンで興奮したなあ

当時からこんな趣味あったんだな

173 :名無しさん@ピンキー:2009/09/23(水) 18:57:36 ID:p4Bm75OA
牡丹あきらめろ!と思ったことが私にもありました。

174 :名無しさん@ピンキー:2009/09/23(水) 18:58:45 ID:6SnAwWZd
>>172
俺は、戸愚呂兄が幻見せる樹に連れ去られる場面で興奮した。
つうか、兄もグルメに寄生してたわw
男ばっかなのが残念。

175 :名無しさん@ピンキー:2009/09/23(水) 19:38:45 ID:4FEMNFzU
同じ経験してる人多いもんだなw

その当時のジャンプだと……たしかZENKIのエピソードで
精気吸われてミイラ化した女性の唇にヒルが取り憑くと妖艶な美女に変化
他人の精気を吸うために襲いかかる、というものがあった。
ヒルが憑いた女性の唇が黒いルージュを引いたように見えるのも良かった……

176 :名無しさん@ピンキー:2009/09/23(水) 20:24:02 ID:W06tB2he
ハイ エ ロ ファントグリーン

177 :目玉寄生大好き:2009/09/23(水) 20:46:08 ID:G4Cxi9l5
>>172
アニメしか見てなく記憶がないけど漫画だけ??
ぜひ何巻か教えて欲しい!

>>175
寄生物の俺様ベストはZENKIだな!ヒルみたいな軟体モノが寄生するのが好きな俺は空物語の大ファンだ。

あと憑依の実自体も、目玉が寄生してる姿も欲望に反応するっていう設定も最高だったな。
額に目玉よりも女将のように女性なら胸に目玉があるってのがグッときたけど、作中ではあんま女性が取り憑かれるってのはなかったんだよな・・・orz
小明に取り憑いて欲しかったw

178 :名無しさん@ピンキー:2009/09/23(水) 21:05:58 ID:Pu6/1iVa
19時間も経つと消えるんだ…もっと早く気づいていれば

179 :名無しさん@ピンキー:2009/09/23(水) 22:16:17 ID:gcIgyais
>>177
3巻

でも結局目は開かないし、螢子は意識を失ってるだけだから期待外れかもよw
牡丹が霊力で目が開くのを抑え込んでるけど、
それも長くは持たないから大変っていうシチュエーションだね。

180 :名無しさん@ピンキー:2009/09/23(水) 22:17:00 ID:7S3eOn7T
>>170
消えとるがな!

181 :名無しさん@ピンキー:2009/09/23(水) 22:35:35 ID:iRzj70O+
携帯からだと見れないので普通にスレに投下してホスィ

182 :名無しさん@ピンキー:2009/09/23(水) 22:45:57 ID:2yAgrzWJ
女性の唇で諸星大二郎の赤いくちびる思い出した
優等生の唇に仏像に閉じ込められてた唇が寄生する話だったような
私の唇が赤いのは口紅なんかじゃないのよふふふ
的な話だったような...


183 :名無しさん@ピンキー:2009/09/23(水) 23:09:02 ID:5n33x2xJ
>>170
今回は間に合ったのでまとめブログ更新しておいたけど
今後見逃す可能性を考えるとスレ投下してほしいです

184 :名無しさん@ピンキー:2009/09/23(水) 23:57:48 ID:fNWUeubP
ごめんなさい!
まさかローダーが一日も持たないなんて……ご迷惑をお掛けしてしまいました。
また、まとめブログ管理人様、お手数をお掛けしてしまい本当に申し訳ありませんでした。

今後は方々のご意見通り、こちらに上げるようにしたいと思いますが……、
正直なところ、今回のを読んだ方々はあれを「寄生モノ」として納得していただけたでしょうか?
他に書いている物も、正直寄生モノか曖昧な物ばかりで、ちょっと不安。
個人的な事を聞いてしまい申し訳ないです。

あと、一つだけ書き忘れの注意を。
先ほどの作品ですが、プロローグだけ視点が「フィオ」で以降は「ひより」です。

185 :名無しさん@ピンキー:2009/09/24(木) 00:32:55 ID:c3fyJXEr
もう削除されてる…流れんのはえぇなorz

186 :名無しさん@ピンキー:2009/09/24(木) 01:03:51 ID:9FR8WVnR
>>175
ミイラから戻るのはヒルだっけ?もう忘れた
ttp://nicobunte.sakura.ne.jp/00/comic/kishindoji_zenki_02.htm

>>182
ttp://nicobunte.sakura.ne.jp/00/comic/youkai_hunter_chi2.htm

187 :名無しさん@ピンキー:2009/09/24(木) 11:04:41 ID:ja8XSV5N
>>184
まあ寄生モノと言っちゃ寄生モノだと思う
寄生するんじゃなくて寄生してほしいように仕向けていく自然な感じが良かったよ
できればまた次の作品も見てみたい



188 :名無しさん@ピンキー:2009/09/24(木) 18:06:41 ID:TP2qq266
ZENKIは、「死の恐怖」は「生の欲望」だ、ってのが怖かった。

189 :名無しさん@ピンキー:2009/09/25(金) 00:09:56 ID:4l5V+KB2
さっき、阿云の最新号買ってきたんだが、寄生・堕ち・増殖系の比率が高い希ガス…
アタリ引いたとオモタw

190 :名無しさん@ピンキー:2009/09/26(土) 03:28:07 ID:uzQEh5e6
ZENKIのミイラホテルの話だが、昔エロパロ版の黒岩よしひろスレに
ミイラホテルのバッドエンドSSがあった

いまでもピンクログちゃんねるのエロパロ版の一番最後のほうにある
黒岩よしひろスレにて閲覧が可能

191 :名無しさん@ピンキー:2009/09/26(土) 12:44:43 ID:WV3Me1xL
だったらURL貼ればいいのにね

192 :名無しさん@ピンキー:2009/09/27(日) 05:55:11 ID:Yg43e1+6
>>190
さあ、直リンを貼るんだ

基本的に何かのバッドとか考えるのは大好きだな
逆に自分はオリジナルはできないわ

193 :名無しさん@ピンキー:2009/09/27(日) 07:37:33 ID:tCMJXkCt
見てきたがMC保管庫にあるZENKIネタと同じ人が書いてたんで
なんか納得してしまった


194 :名無しさん@ピンキー:2009/09/27(日) 19:23:42 ID:qHwp6sp/
あれで悪落ちに目覚めおれには吉報だ
ありがたやありがたや

195 :名無しさん@ピンキー:2009/09/28(月) 12:07:42 ID:hQFOsPZG
ZENKIが最高すぎで誰も>>189に触れないのなw

俺買ってないからわかんないけど、良いのかな??

196 :名無しさん@ピンキー:2009/09/28(月) 19:33:10 ID:GxH6P8Yh
早売りすぎて付いていけない by地方民

197 :名無しさん@ピンキー:2009/09/29(火) 12:39:25 ID:6qj9IGHj
バイオハザード5の寄生体に少し萌えた。あああからさまにグロイ人外化は嫌だけど
外見は美少女で中身は異形というのはやはりいい

198 :名無しさん@ピンキー:2009/09/29(火) 14:34:56 ID:N+uKW5NW
うむ

199 :名無しさん@ピンキー:2009/09/29(火) 23:10:28 ID:fy8DXHW8
むう

200 :名無しさん@ピンキー:2009/09/30(水) 05:53:02 ID:UphlVvJ+
雛見沢症候群に取り憑かれた

201 :名無しさん@ピンキー:2009/10/01(木) 23:21:59 ID:MqPygl/A
こんばんは〜。
>>187氏に後押しをされ、再び作品を作ってしまいました。
ただ今回のはえらく長くなりそうで、まだ冒頭も冒頭しか書き終えてませんが、小出しに投稿させてもらおうと思います。
今後完成できるかは正直分かりませんが、お時間があればお読み下さい。

202 :きせい・ろわいある:2009/10/01(木) 23:23:39 ID:MqPygl/A
0日目 ?:??  百合女子高3年 北条 蘭(ほうじょう らん) 【未寄生】

「あうぅ……んっ、まぶ……しぃ?」
 暗闇から差し込まれる光に瞼を開こうとすることを思わず躊躇してしまう。
 それでもなんとか目を擦りながら、ゆっくりと視界を確保していく。白い光が絶えず目を刺激し続ける。
「んぁぅぅ……」
「あら、やっとお目覚めかしら?」
 聞きなれない女性の声に、私はぼやけた視界をそちらに向ける。もうもうとしたその中に紫色の人影を見つけた。
「おはよう。ほらっ、早くしゃきっとしなさい。他の人はもう目が覚めてるわよ?」
「えっ?」
 その言葉に促されて私は首を振って意識を覚醒させると、少しずつはっきりとし始めた視界で周りを見回した。
「ら、蘭! 大丈夫?」
「あ、しぃちゃん。おはよ〜」
 機能を取り戻した視界で最初に見つけたのはクラスメイトの『長谷部 静香(はせべ しずか)』、しぃちゃんの姿だった。
 しかし、その見覚えのある彼女の姿に、私はどこか違和感を覚えて首を傾げた。
「蘭! しっかりして! 私達、誘拐されたのよ!」
「あぇ? ゆ、ゆうかい? あ……」
 しぃちゃんに言われて、私は初めて周りに居るのが同じ学校の制服に身を包んだ私のクラスメイトであることに気付いた。
 そして私達が居るこの部屋も黒板や教卓があり、どうやら教室であるらしかったが私達には見覚えのないところだった。それに、壁や室内の物も全てどこか古めかしく、年代を感じさせるものばかりだった。
「はい、そこまで。そこからはこれからみんなに説明するから、静かにしてちょうだい?」
 その中で唯一制服に身を包んでおらず、かつ見覚えのない女性が私に言った。年齢は20歳後半で眼鏡をかけた彼女は紫色の服でスレンダーな身体を包んでいた。
 彼女はまるで教師のように教卓に手をついて私達を見回し、そして静寂を確認するように一呼吸置いて口を開いた。
「じゃあ皆さん、改めまして。皆さんを誘拐させてもらった『南野(ミナミノ)』です。まず、誘拐してごめんなさい」
 そうして儀礼的に南野さんは頭を下げ、すぐさまそれを上げるとざわめく私達を気にせず話を続けた。
「今日はちょっと皆さんに寄生してもらおう……いえ、寄生されてもら……まぁいいわ、どちらでも対して意味は変わらないもの」
 なにやら一人でぐちぐちと独り言をつぶやき始めた南野さんは、すぐに納得したというに頷いてこう言い直した。
「今日は皆さんにちょっと寄生したり、されたりしてもらおうと思います」
 担任が朝のホームルームで連絡事項を言うかのように南野さんは淡々とそう言った。途端に周りでクラスメイト達がざわめく。
「ふざけんなよ! 意味分からねぇこと言ってんじゃねぇよ!」
 そう叫んだのはよく担任から指導を受けている中野さんだった。みんなが座って困惑している中、彼女はその中心ですくりと立ち上がって南野さんを怖い目で睨みつけていた。
「幾らなんでも血の気がありすぎなんじゃないかしら、中野さん。まだ話は始まってもないんだけど……まぁ、クラスでも一番の問題児のあなたなら仕方ないかしら?」
「てめぇ……ふざけてんじゃねぇぞ、ババァ!」
 その怒号と共に中野さんがクラスのみんなの間を素早く駆け抜け、南野さんとの距離を急速に縮めていく。しかし対する南野さんはどこ吹く風、といった表情を浮かべているのみ。
 やがて、中野さんが教卓の目の前まで辿り着いたとき……突然聞いたことも無いような大音量が短く響いた。
 普通ならそれを聴いた瞬間に悲鳴を上げるのだろう。しかし、それはあまりに衝撃的過ぎて、中野さんの行動にざわめていたクラスメイトも全員黙り込み、中野さんも行動を止めていた。
「あっ……ひぃ……」
 そして中野さんが情けない声で尻餅をつく共に、彼女の身体で隠れていた南野さんの姿が再び確認できた。
 その南野さんがこちらに向けて伸ばしている右手には……黒い拳銃があった。その銃口からもやもやとした白い煙をうつろに天へと昇っていた。ちらりと後ろを見れば、教室後ろのロッカーの上に黒い穴が開いている。

203 :きせい・ろわいある:2009/10/01(木) 23:25:16 ID:MqPygl/A
「きゃ、きゃあああああああああ!」
 誰かが叫びだしたと同時にそれは瞬く間に広がった。全員が悲鳴を上げながら、少しでも南野さんから離れようと教室後ろの出口へと向う。ただ私はそれをぼーっとしながら見送っていた。
 そして誰かがその扉に手を掛け、その引き戸が荒々しい音を立てながら開いた。
「ひぃ、きゃぁあああ! ど、どいてぇええええええええ!」
 その扉の先頭のほうからそんな叫び声が聞こえ、群がっていたクラスメイトたちが一斉に教室内に戻ってくる。
 そうして私からも見えた扉の先には、迷彩柄の帽子と服を着た人たちがこちらに南野さんのよりも大きな銃を向けていたのだ。
 結局、クラスメイト達はその二方向の銃口から一番遠い、カーテンで閉められている教室の窓側の隅に押し合うように収まった。その広くなった教室の中心に、私は取り残されていた。
「ふふっ、みんな。ちょっとは北条さんと有馬さんを見習いなさいな」
 南野さんが微笑みながら私を見て、そして窓際の壁へとその視線が移動した。私もその視線を追う。
 その先には、壁に寄りかかったまま南野さんをじっと見ている『有馬 千尋(ありま ちひろ)』さんが居た。どうやら彼女もあの混乱の中、ずっとそこにいたようだった。
「ら、蘭! こっち来なさい!」
「あ、う、うん」
 私は駆け寄ってくれたしぃちゃんに強引に引っ張られるようにして、クラスメイト達の元へと合流できた。しかし、有馬さんには誰も近寄らず、彼女もこちらに寄ってこない。
「さて、静かにしてもらったところで本格的にルールを説明するからよく聞いてね?」
 拳銃を下ろした彼女は、背後の黒板からチョークを持ち上げるとそこに達筆な文字を書きながら説明を始めた。
「みんなもう気付いていると思うけど、みんなに首輪をつけさせてもらいました。あ、無理に外さないでね? 爆発するから」
 私はそれを言われてはじめて気付いた。先ほどしぃちゃんを見て感じた違和感の原因と、自分の首にもそれがついていることに。
「まぁ無理に外そうとしなければ安全だから安心してね? それに今日の午前0時から72時間、つまり3日後の午前0時になったら自動で外れるから我慢してね」
 こちらを振り返ってニコリと笑ってみんなの無言の反応を確認すると、そのまま続きを話し始めた。
「そしてみんな気になっているこの現在地は、みんなが住んでいる日本本州から結構離れた無人島です。ここは以前まで使われていた小学校の校舎で、ちょうど島の中心にあります」
 そう言って教卓から彼女はポスターのような巻紙を教卓から取り出し、マグネットを使ってそれを貼り付けた。その様子はまるで学校の授業風景のようだ。
 そして貼り付けられた紙には、四方を青い海で囲まれた島の全体図が上から覗き込むように描かれていた。
 その中心に大きな赤丸があり、そこを指差して現在位置がここであることを南野さんは私達に伝えた。
「それで、基本的に何処へ逃げ回ってもらってもいいんだけど……万が一、海から逃亡しようとかした場合は、首輪を爆発させるから3日間はこの島から出ないこと」
 南野さんは島の周りの海の部分をぐるりと指差しながら私たちに警告した。
「後はここを一度出たら、3日後の午前0時まで入らないこと。もしそれ以前にここにもう一度入ろうとすれば、誰これ構わず首輪を爆破します」
「まぁ首輪の機能はそれぐらいね。あなた達がこのルールを守ってくれるなら、決して危険なものじゃないから安心してね。はい、じゃあ次。これが一番重要だからよく聞いてね」
 誰の返事も待たずに南野さんは手を叩いて首輪の説明を終えると、黒板に向き直って次の説明を始めた。
「さて、私達は今から2年ぐらい前にある寄生体を作り出しました。簡単に説明すると、それに寄生されたら皆さんは人間をやめることになります」
 その淡々とした口調に込められた理解不能な言葉にクラスメイトが再びざわめきだす。しかし、南野さんは気にせずに続ける。
「まぁ例えばどこかのSF映画の怪物みたいに見ためが醜いものになる、なんてことはないわ。むしろ、その綺麗で若々しい身体をいつまでも保ち続けられるでしょうね」
 振り返った南野さんは私達を見て羨ましそうな顔をした。

204 :きせい・ろわいある:2009/10/01(木) 23:27:01 ID:MqPygl/A
「ただ、それに寄生されたら極度の性的欲求が芽生える。男性ではなく……女性にね。もちろん、そこに理性なんてものはない。親でも姉妹でも……友達でも、自らを寄生させようとするわ」
 ニヤリと笑った南野さんが妖しく舌なめずりをし、そしてこちらに向き直るとこう言った。
「この寄生体はね、宿主の子宮にその本体を植えつけるの。すなわち子宮がない男には寄生出来ない。……だから、あなた達を誘拐したの。私立百合女子高等学校3年3組のみんな、をね」
 ざわざわとクラスメイト達はお互いを見回す。そのみんなの性別は……当然ながら全員女子。
「これからあなたたちには、その寄生体に寄生されてもらおうと思います!」
 あまりに一方的な南野さんの言葉に再びクラスメイトは大きくざわめきだすが、間髪を居れずに南野さんは教卓を強く叩いてそれを黙らした。
「……でも、そんなのあまりに一方的よね? だから皆さんには救済措置があります。よく聞いてね?」
 優しい口調で南野さんはそう言うと、みんなの静寂という反応を待って説明をした。
「もし、これから72時間寄生されずにいられたら、皆さんをお家に帰してあげます。……賞金付きでね」
 言うや否や南野さんは黒板に振り返り、でかでかとした文字でその賞金額を書いた。
「100億! これを寄生されずに72時間過ごせた生徒で山分けしてもらいます!」
 バン、と黒板を叩いて南野さんは興奮気味に捲し立て、そのまま言葉を吐き出し続ける。
「寄生された人間を攻撃してもよし! 寄生されていない人間をされる前に殺してもよし! ひっそりとどこかに隠れ続けるのもよし! とにかく72時間、精一杯生きること!」
 言い切った南野さんは教卓に手をついて激しく息を切らした。その鬼気迫る様子に私達は誰一人言葉も出せない。
「はぁはぁ……今回の参加者は百合女子高校3年3組33名、泉女子高校3年5組34名、聖マリア女子高校3年B組33名、合計100名。今、隣でも同じような説明がされているはずよ」
 そして南野さんはパチンと指を鳴らした。乾いた音が一瞬だけ響き、それと同時に教室に慌しく武装した迷彩服の人物達が侵入してきた。
 その行動にクラスメイト達は動揺をするがその人たちはこちらに目もくれずに、なにやらバックが山積みになっている荷台を部屋の中心に運び入れた。
 そこから一つを南野さんが持ち上げ、中身を取り出しながら説明した。
「これはそんな皆さんに私たちからの餞別です。中には……3日分の食料と水、地図にルールブック。これはよく読んでおいてね。そして、ランダムに……」
 南野さんがそう言ってバックから取り出したのは……軍服の人が持っているのと似たような大きな銃だった。
「あら、結構な当たりを出しちゃったわね。まぁ、こんな武器が一つ入ってるわ。そのほかにも、この島中にいろんなものが置いてあるから好きに使っていいわ」
 バックに中身を乱雑に戻し、そのバックは教卓の横にポンと投げ出されて隔離された。
「じゃ、これから一人ずつ名前を呼ぶからそこから餞別をもらったら、ここから出て行ってちょうだい。あ、自分の荷物も持って行っていいわよ」 
 そう言って南野さんが指差したのは、教室後ろのロッカーだった。その上には私たちのスクールバックが羅列されていた。
「じゃあ出席番号順に……まずは『新井 彩香(あらい さいか)』さん」
 その名指しに、クラスメイトのちょうど中心あたりに居た新井さんから、みんなが円形に離れていった。
 ただ一人、その中心でカタカタと震えながら新井さんは周りのクラスメイトに助けを求めるかのように視線を送っている。   
「新井さん、早くしてください?」
「ひぃ!」 
 そのとき、わざと音を立てるようにして南野さんが黒光りする拳銃を再び取り出して銃口を新井さんに向けた。
 やがて拳銃の恐怖に押されるようにして彼女はクラスメイト達から離れ、背後のロッカーからバックを持ち上げると、支給される新しいバックを取りに向った。
「新井さん」
「は、はぃ!」
 その様子をにこやかに見守っていた南野さんが突然口を開いた。

205 :きせい・ろわいある:2009/10/01(木) 23:28:05 ID:MqPygl/A
その様子をにこやかに見守っていた南野さんが突然口を開いた。
「一つアドバイスです。ここから出たらすぐに逃げたほうがいいですよ?」
「は、え?」
「だってもう……誰かが寄生されているかも知れませんから、ね?」
 まるで子供をあやすかのような微笑みで南野さんが首を傾げた。その言葉に新井さんは震えた頭でこちらに振り返る。
 その顔は恐怖に歪んでいた。
「あっ、あああああああああああ!」
 そのままひったくるように至急品のバックを一つ掴むと、壁にドアに身体をぶつけてよろけながらも教室から駆け出して行った。
「くっくっく……正しい判断ね。さぁ、次の人……有馬 千尋さん」
 次に呼ばれた有馬さんはゆっくりと身体を壁から離すと、堂々とした足取りで二つの荷物を回収するとこちらを見向きもせずに出口へと向う。
 しかしその間際、ピタリと立ち止まった有馬さんはこちらではなく教卓の南野さんへと顔を向け、そしてそのまま出て行った。
「……次、『井原 望(いはら のぞみ)』さん」
 そうして……ある子は脱兎のように、ある子は友達とわずかに内密をしてから、ある子はよろめく足でここから一人ひとり出て行った。
「ふぅ、えっと次は……長谷部 静香さん」
 しぃちゃんは名前を呼ばれると、私の耳に口を近づけてこっそりと囁いた。
「校舎の出口付近で待ってるよ。他にも何人か居るはず」
「えっ……?」
 最後にちらりとしぃちゃんは微笑み、そしてバックを回収して振り返ることなく出て行った。
 それから3人ほどが呼ばれ、教室を後にし……ついに私が呼ばれた。
「次は、北条 蘭さん。ふふっ……あなたには期待しているわよ?」
 私はその言葉を受け、残り少なくなったクラスメイトから離れて荷物を回収すると、最後に有馬さんがそうしたように南野さんを見た。
「あらあら……あなた、やっぱり化けるかも知れないわね」
 南野さんが楽しそうな微笑みを浮かべ、私はそれを見たのち廊下を駆け出した。
 廊下には出口と書かれた紙が張られ、その下の矢印が指している方向へと私は迷い無く走り続けた。
 そして出口はすぐに見えた。ふと足元を見ると、教室に居たのに履物は靴のままであった。
「そっか……確か修学旅行のバスの中でそのまま眠くなって……」
 私は今日の朝からバスに乗って修学旅行の地へと向っていたのだ。その最中で突然眠くなり、気付けばこの有様だ。
 もう何故か遠い記憶のようにそれを感じながら、私は校舎を出た。
 外は暗闇に満ちており、ふと思い出して携帯電話を取り出すと圏外の表示の横に現在時刻、11:49と示されていた。
 暗闇に目が慣れきて、周りを見回すとどうやらこの校舎は森に囲まれたつくりになっているようだった。だから見渡す限りに広がるのは木々ばかり。
 ……その中に、幾ら探せどしぃちゃんの姿は見えない。それどころか、人の子一人見当たらない。
「あっ……」
 そのとき背後の校舎の奥から聞こえてくる足音、誰かが来る。
 ……迷っているヒマはなかった。この状況下で、出会う人物全てを信用するのは危険すぎる。
 気付いたときには、少しでも校舎から離れようと私は全速力で森を駆け出していた。



206 :きせい・ろわいある:2009/10/01(木) 23:29:46 ID:MqPygl/A
1日目 0:05 秘密兵器開発委員会・委員長 南野 【未寄生】 
ゲーム終了まで……残り71時間55分


「ふぅ、みんなお疲れ様」
 私は歩きながら横に並ぶ仲間達の労をねぎらった。
 すると私の横に軍服を着た部下が帽子を外し、長い髪を整えながら私に話しかけてきた。
「委員長、あれはちょっと言い過ぎなんじゃないですか?」
「うん? 何のことかしら」
 先ほど、私と同じ教室で百合高校の生徒にバックを渡していた『藤原』が続ける。
「あれですよ。“もう誰かが寄生されているかも……”って」
「ああ、あれね。……でもまぁ、ルールブックを見れば誰でも気付くことよ?」
「それはそうですけど……はぁ、あなたって人は本当に」
 肩を竦めて藤原は首を振り、私はその様子ににやりと笑いながら作戦室へと入った。
「さぁて、一応確認するけど校舎に残っている人は居ないわね?」
「大丈夫です。先ほど確認部隊が戻り、レーダーにも反応はありません」
 オペレータの一人が手早く説明を終えた。私は彼女に頷き返し、椅子に座って近くのマイクで仲間達に檄を飛ばした。
「さぁて、長くなるわよ。みんな、気を抜かずに頑張ってちょうだい!」
 その私の号令に、律儀に全員が素早く立ち上がって敬礼をしてくれた。
「あっ、委員長!動きがありました!」
 オペレータの声に全員が作戦室の一番大きなモニターに注視した。
「始まったわね……ふぅ、どんなことになるやら……」
 そのモニターのど真ん中に、黒い背景に赤の文字で表示されている大きな数字に変化が起きた。
 寄生完了数が0人から……1人へと変わり、ゲームが始まった。



207 :きせい・ろわいある:2009/10/01(木) 23:31:22 ID:MqPygl/A
1日目 0:02 百合女子高3年 長谷川 静香 【未寄生】
ゲーム終了まで……残り71時間58分 寄生完了数0人


「はぁはぁ……こ、ここまでくれば大丈夫でしょ」
 先頭を走っていたこずえちゃんが息を切らして立ち止まった。結構走ったが、森は以前途切れる様子はなかった。
「う、うん。か、かなりはし、ったから……はぁはぁ……」
 そう言って木に寄りかかったのはあゆみちゃんだった。
 それに続くようにのどか、けいこが草の上に倒れこんだ。私もその隣に倒れこんで酸素を求めて口と鼻を動かし続ける。
「や、やっぱり……ら、らんも待ってたほうが……」
 やがて私は息が整い始めると同時に、口を開いてみんなに後悔の念を伝えた。
「それはだめだよ! やっぱり、らんってちょっと……抜けてる、っていうか。なんか、足手まといになりそうだし」
 こずえちゃんがどこか申し訳なさそうにしながらも私に言った。
 確かにらんは普段からどこか抜けている性格ではあった。常にボーッとしていて、授業も目が半開きのまま寝てたり、今日の集合時間もギリギリだったし……。
「で、でも!」
「分かった分かった。じゃあ、今度もう一回会ったときに合流しよ? 今から行っても多分、もうあそこにはいないよ。ね?」
 あゆみちゃんがその妥協案を提示するとみんなが納得し、私も渋々同意した。本当はすぐにでも助けに行きたかった……あの子は私が居ないと、だめなのに。
「それよりこれ開けてみようよ。聞いた話だと、武器が一つ入ってるって言ってたし」
「あ、そうだ。よし、みんな開けよう」
 のどかとけいこが思い出したようにバックを引き寄せ、その中身を広げ始めた。カンパン、ペットボトル、地図とルールブック。
 そして……のどかのバックからは刃渡りの長いナイフが、けいこのバックからは登山用のピッケルがポロリと地面に落ちてきた。
 それに見てから私とこずえちゃん、あゆみちゃんも自分のバックを引き寄せた。
「こ、これって……本物だよね」
 自分のバックに手を掛けたとき、こずえちゃんが一足先に自分の武器を取り出していた。
 黒光りするそれは……先ほどの南野という人物が手にしていた拳銃によく似たそれだった。
「わたしの……え? な、なによこれ」
 それに続くようにあゆみちゃんが手にしていたのは、プラスチック製の円盤ブーメランだった。 
 普通の状況なら笑えるのだろうが、それが武器として支給されたものであるのだから誰一人として笑わず、そして私の手元に視線が集まった。
 ゆっくりとチャックに手を掛けて横に引っ張ると、スムーズにそれは暗闇の口を開いていく。
 やがて半分ほど開いたとき……中から何かが飛び出した。
「きゃ、ゴポポォ!」 
 それはそのまま私の口へと飛び込んでいった。いや、それだけでは終わらない。緑色のそれはどんどん私の身体に飛び掛ってくる。

208 :きせい・ろわいある:2009/10/01(木) 23:32:46 ID:MqPygl/A
「あっ……ああっ!」
「きゃああああああああ!」
「に、にげろぉおおお!」
 あゆみちゃん、のどか、そしてけいこの悲鳴がくぐもって聞こえた。しかし私はそれど頃ではなかった。
 身体がその緑色の液体に包まれ、それは口、鼻、耳、へそ、そして……オマ○コから私の中にドンドンと入ってきていたのだ。
 でも……なんだろうこの感覚。さっきまで恐怖と驚きで頭が埋まっていたはずなのに……あぁん、なんか……きもちいい。
 まるで雲の上で頭が蕩けるような甘い感覚を全身に感じながら、私はその液体を身体の中に受け入れていた。
「んぐっ……ぷはっ……ぅぅ……」
 そしてその緑の液体は全て私の中に入り込んだ。たいそうな量があったと思うが、今はその甘美な液体がなくなってしまったことが口惜しい。
「あんっ……あついぃ……なんか、きちゃうぅぅ……」
 身体中が何かを求めているかのように疼き、そして熱く火照っている。その熱の中心はお腹じゃなく、もっと下の部分。
「くあんっ……あああああああ!」
 そしてその疼きが最高潮に達したとき、私の下着を何かが押し上げ、そしてその隙間から飛び出してきたものがあった。
「きゃ、きゃあああああああ!」
 それが生まれると同時に突如聞こえる悲鳴。それは私のすぐ横からのものだった。
 しかしそちらには目もくれず、私はスカートを捲り上げ、下着の隙間からそそり立つそのモノに目を奪われていた。
 それはまるで……オトコのヒトのオチ○チン。ビクンビクンと私の血流と共に脈打ち、そしてそれが下着に擦れるたびに私の頭に電流のような刺激が送られてくる。
「あっ……ああっ……」
 それを確認してからやっと私は横を向いた。そこには……足を震わせ、まるで腰が抜けたかのように動けずにこちらを見上げるこずえちゃんがいた。
 その彼女を確認したとき……私の全身の血が煮えたぎるように熱くなる。同時にある感情が湧き上がってきた。
 それは……彼女を犯したいという興奮。
 この股間のオチ○チンを彼女の穴に突っ込み、よがらせ、その中にぶちまけ……私を彼女に植えつけたい!
「こずえちゃぁん……あんっ、これぇ……こずえちゃんのおま○こにぃ、いれさせてぇ……おねがいぃ」
 私はそのモノを無意識に手で擦りながらこずえちゃんにゆっくりと近づいていく。
「ひいぃ、こ、こないでえぇ! く、くるなぁあああ!」
 そんな私に対して彼女は自らの武器の銃口を向けた。しかし、そんなもの私には関係ない。恐怖など感じないのだ。
 今あるのは、ただ穴にこれを突っ込み……彼女を犯し、私を植えつけることのみ。
 だから足は止まらない。いや、止められない!
「うあぁあああああ! くるなぁああああああ!」
 拳銃を片手で構え、涙を流しながらこずえちゃんは後ろに後ずさりしていく。しかしその銃口が火を噴く事はない。
「むりだよぉ……むり、むりぃいいいいい!」

209 :きせい・ろわいある:2009/10/01(木) 23:33:53 ID:MqPygl/A
 抑えられない欲望の波に押されるまま、私はこずえちゃんの目の前に仁王立ちをする。
 その恐怖に歪み、情けなく半開きした彼女の口に私はモノを強引にねじ込んだ。
「んんんんんんっ!」
「あんんんんんんんんっ! な、なにぃ!? なんなのこれはぁあ!」
 私のモノが彼女の口に入り込んだ瞬間、垂れる唾液が、擦れる舌が、ぶつかる歯が雷撃のような快感を私に叩き込む。
「くああああああああんっ! すごぃいいい! すごぃいいい! すごぃいいいいいいいいい!」
「がぁっ! んんぁうぅ! んんんんっ!」
 小さな彼女の頭を両手で鷲づかみにして乱暴に前後に振るう。それだけじゃ物足りなくて、腰も勝手に動いてしまう。
 そして私のモノに何かが溜まり始め、それはすぐに私のモノの先端までを満タンに埋め尽くす。
「でるぅうううう! でちゃぅううううううううう!」
「んんんんんんんんんんんんっ!」
「ふぁああああああああああああああああああんっ!」
 こずえちゃんの顎が外れるんじゃないかというほど私は腰を動かし、それを彼女の喉に直接放った。頭を押さえつけ、私が全てを出し切るまで一切彼女に動かせない。
「んんんんんっ、ゴフッ!」
「ああんっ、こずえちゃんもったいない……」
 私の放った緑の液体がこずえちゃんの咳によって口の端から垂れるが、それでも口の中にある私の液体はドンドン彼女の喉の奥へと吸い込まれていく。
「んぐっ……あぅぅ……」
「んんっ、っと。えへへっ、こずえちゃん。おいしいでしょ〜?」
 私は膝を追って座っている彼女の顔を覗きこむ。すると彼女はやはり虚ろな目で私を見ていた。
 それは私が彼女の口に流し込んだ液体の効果だった。私の一部が彼女に入り込んだことで、彼女の意識は一時的に私に奪われているのだ。
「で〜も、これじゃこずえちゃんにまだきせいはしてない。はい、こずえちゃん。おまたをひろげてぇ?」
 私の言葉に促されるようにこずえちゃんはゆっくりとおまたを開き、私のモノが入りやすいように両手で広げてくれた。
「よくできましたぁ……ほらっ、これいまからそこにずぼずぼいれるからねぇ、あははははっ」
 こずえちゃんの足を掴んで彼女を優しく横たえると、私はその上で彼女が招いている入り口に自分のモノをあてがう。
「んっ……こずえちゃんのいりぐちぃ、ひくひくしてるぅ……えへへっ……いっくよぉおおお!」
「あんっ、んんああああああああっ!」
「んんんんんんんんっ! うあぁぅ、す、ごいぃぃ……」
 濡れた彼女の穴は私のモノを吸い込み、無数のヒダで絡みついてくる。
 意識が吹き飛んでしまいそうな快感の嵐に悶えながら、私はゆっくりとこずえちゃんと繋がり、重なっていく。
「んあぅ! ふふっ、こずえちゃんにわたしのぜ〜んぶ、のみこまれちゃった……」
「ふああぁぁぁ……」
 やはり私が彼女の意識の主導権を握っているだけあって反応自体は薄い。しかし火照った顔に、垂れる涙と愛液はまぎれもなく彼女が悦んでいる証拠。

210 :きせい・ろわいある:2009/10/01(木) 23:34:28 ID:MqPygl/A
「じゃあ、うごくよぉぉ……あんっ、ヒダがぁ、すごいぃいぃ!」
 繋がった私が出て行くのを拒むかのようにヒダが私のモノに再び絡みつき、その彼女の円形の壁が私のモノを圧迫する。
 そして私のモノの大半がその穴から出てきたところで、間髪居れずに再び彼女の中にねじ込む。その衝撃に、こずえちゃんの両目が大きく開かれる。
「こずえちゃぁん、すぐぅ、すぐぅきせいしてあげるぅ。これからぁ、いっしょにぃ、なかまをぉ、ふやそぉおおおおお!」
 湧き上がる液体をギリギリまで溜め込みながら、私は彼女の中を思う存分に味わい、犯す。
「こずえちゃぁん! うけとってぇえええええええええ!」
「ふぁああああああああああんっ!」
「あああああああああああんっ!」
 私はその瞬間にこずえちゃんと重なると、彼女の子宮に溜まりきった液体を注ぎ込んだ。私を受け取るたびに痙攣を繰り返すこずえちゃん。
「んっ、んっ……ふあんっ……こずえちゃん、きぶんは、どう?」
 全てを出し切った私は、彼女と繋がったまま話し掛ける。
 彼女は最後にビクンと大きく身体を震わし終えると、悦に入った表情で私の問いに答えた。
「さいこうぅ……あつくてぇ……きもちよくてぇ……あんっ、なんか、おまたがぁ……あんんんんっ!」
「ふふっ、だいじょうぶ……ほらっ」
 私はこずえちゃんの生えたてオチ○チンを掴み、やさしくしごいてあげる。
「あんっ、さわちゃ、だめえぇ……」
「ふふっ……これをみんなにいれてね……ずぼずぼよがらせて……あなたをきせいさせるの……さいこうよぉ……」
 こずえちゃんの背中に手を回して私は彼女を起き上がらせ、そのまま身体を支えながら一緒に立ち上がった。
「さっ……行きましょ? まだまだ、ゲームは始まったばかり……ね?」
「クスッ、うん。あんっ、楽しみで濡れちゃう」
 私とこずえちゃんはもう少しお互いに楽しみたい気持ちを抑えつつ、新たな仲間を増やすために行動を開始した。



211 :名無しさん@ピンキー:2009/10/01(木) 23:40:08 ID:MqPygl/A
今回は以上です。
タイトルからお分かりいただけるかと思いますが、ネタ元はアレです。
元々ありそうなネタだったんですが……まさか被ってましたかね?
私自身、書いててまったく先が見えないのですが……頑張ります。
では、失礼しました〜

212 :名無しさん@ピンキー:2009/10/01(木) 23:40:40 ID:1oHamt6I
sien

213 :名無しさん@ピンキー:2009/10/01(木) 23:59:37 ID:Y4FwW9v5
>>211
いや、ありそうでなかった、とはこういうことを言うんじゃ無かろうか。
確かにこのネタは寄生と相性が良いなw 盲点だった。
もちろん続きも期待。

214 :名無しさん@ピンキー:2009/10/02(金) 01:14:30 ID:TacvpMAA
>>211
なるほど、それで南野な訳ですかww
今までこのネタの寄生話は見た事無いんで新鮮でした。
続き待ってます。

215 :名無しさん@ピンキー:2009/10/02(金) 08:47:50 ID:+k9Pl49f
殺しあうんじゃなくて寄生させる
まったく盲点だったw
小説持ってるがまさか引用するとは
これは期待せざるおえない

216 :名無しさん@ピンキー:2009/10/02(金) 09:46:47 ID:lN1n38X6
乙!これはいい改変。
南野(政府?)の最終的な目的とかも気になるなあ。

217 :名無しさん@ピンキー:2009/10/02(金) 11:08:19 ID:26TXbNmn
>>211
これは名作の予感!
続き楽しみにしてます!

218 :名無しさん@ピンキー:2009/10/02(金) 15:20:53 ID:8Ogo6/xo
>>210
GJ

219 :名無しさん@ピンキー:2009/10/02(金) 17:49:27 ID:E5jYUw8V
>>211
GJ
ただ長谷部が途中から長谷川になってる・・・

220 :名無しさん@ピンキー:2009/10/03(土) 00:21:22 ID:8252ws5f
そのうち谷川→谷口・・・と変わっていくんだろうな

221 :名無しさん@ピンキー:2009/10/03(土) 00:25:55 ID:8m6FmCUw
勝手に改造の山田さんみたいだな

222 :名無しさん@ピンキー:2009/10/03(土) 02:15:53 ID:Jvlm0gzb
前原→前島→前山とかあるしな

223 :名無しさん@ピンキー:2009/10/04(日) 17:02:02 ID:OVWoMjJ6
>>222
某大臣の事かー!まぁあの人は前さえついてれば判別可能だからいいけど。


224 :名無しさん@ピンキー:2009/10/04(日) 17:38:42 ID:0h1U5PLi
不気味なモノに寄生されるシチュエーションって、これ以上ないくらい不健全なはずなのに、
なぜそれに惹かれるんだろうか

225 :名無しさん@ピンキー:2009/10/04(日) 18:02:08 ID:SJ/RBZSS
本当だよな
無気味な俺に寄生されて喜ぶ女なんていないのにね

226 :名無しさん@ピンキー:2009/10/04(日) 18:20:00 ID:LzdE5WXf
>>225
サボってないで、はやくカワイイ娘をよがらせてらっしゃい。


227 :名無しさん@ピンキー:2009/10/04(日) 20:26:53 ID:K2yFkJ9w
エロ妄想は不健全なものほど輝くからな

228 :名無しさん@ピンキー:2009/10/05(月) 18:45:18 ID:X7DNEdjy
それに寄生されても女の子は気付かない。
だが、女の子の体は見えないところで変わっていく。
体臭というものは本人には無臭だ。
しかし、その女の子の体臭を嗅いだ男は、その女の子を犯しちゃう。

229 :名無しさん@ピンキー:2009/10/06(火) 19:04:05 ID:XL0AeJ3l
レイプの虜になる娘になるんじゃないか

230 :名無しさん@ピンキー:2009/10/07(水) 03:18:13 ID:BuXdBEYX
寄生されて頭に響く声に従って男を襲う女の子ってよさそうだよね

231 :名無しさん@ピンキー:2009/10/07(水) 04:23:33 ID:BR2Goq8a
寄生されて頭に響く声に従って女を襲う女の子って方が好きだ

232 :名無しさん@ピンキー:2009/10/07(水) 04:48:35 ID:bCDzVDUW
>>231がたまらん

233 :名無しさん@ピンキー:2009/10/07(水) 10:54:46 ID:S9dScH4H
心霊研究部の同人誌買ってみたけど一々エロすぎる、エロ好きだけど読むのが
恥ずかしい自分にとってはちまちまとしか読めない(´・ω・`)でも寄生物としては
とても良かったよ

234 :名無しさん@ピンキー:2009/10/07(水) 18:42:33 ID:r2m9tZYU
>>224
魔法・触手萌えだったはずがいつの間にか寄生・百合萌えに変わってた!ふしぎ!
ついでになんか投下したくなってきた

235 :名無しさん@ピンキー:2009/10/07(水) 18:58:30 ID:pPegQm6p
>>234
堕とせ!堕とせ!

236 :名無しさん@ピンキー:2009/10/07(水) 21:10:43 ID:iZ4Q/8jZ
>>234
よし、投下作業に移るんだ

237 :名無しさん@ピンキー:2009/10/07(水) 22:17:11 ID:VG2NuJUe
俺はグロとか苦手な口だが、なのに寄生ネタだと興奮する
自分でも不思議
でも女の子としての原型を失うようなものはやはり苦手だ

238 :名無しさん@ピンキー:2009/10/08(木) 17:52:45 ID:eyDM7Vxa
じゃあ男の子としての原型失って女の子になっちゃうものは?

239 :名無しさん@ピンキー:2009/10/08(木) 18:10:03 ID:VZxFNTqv
>>238
女湯とかに行って悪戯しまくるんですね。

240 :名無しさん@ピンキー:2009/10/08(木) 20:10:39 ID:rf0s+ZTe
TS好きな自分に隙はなかった

241 :名無しさん@ピンキー:2009/10/08(木) 20:47:12 ID:CykHnTYD
寄生好きも変態だが、寄生TS好きはさらに変態中の変態だな
いやおれも好きなんだけどさ

242 :名無しさん@ピンキー:2009/10/08(木) 21:24:55 ID:/kV3Zo4/
寄生されて生えちゃったのか寄生主がその部分なのか

243 :名無しさん@ピンキー:2009/10/09(金) 01:49:51 ID:lbdSsY1u
寄生TSとか、思い切りツボだわ。
あるなら、すげー読みたい。

244 :名無しさん@ピンキー:2009/10/09(金) 10:25:12 ID:33s25OYk
男のモノは嫌だが寄生体のモノなら男でも女でもいいや

245 :名無しさん@ピンキー:2009/10/09(金) 10:40:32 ID:7Fie4F64
tsはクソ


246 :名無しさん@ピンキー:2009/10/09(金) 12:38:29 ID:MuX8Z2IS
バーディーに寄生されて強制的に女湯行きとなった彼のことか…

247 :名無しさん@ピンキー:2009/10/09(金) 12:40:43 ID:HzK7jSNJ
強気な僕っ子が、妙な眼鏡かけたらおとなしい優等生に性格チェンジとかそう言うスレだと見て居たが。


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