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政治
戦時徴用訴訟「韓国は法治国家なのか」 政府静観、苦渋の決断
韓国人の戦時徴用をめぐる訴訟で、新日鉄住金(旧日本製鉄)が敗訴判決確定の際には賠償に応じる意向であることが17日、明らかになった。「判決には全く納得していないが、一民間企業としてできることには限界がある」。同社幹部の言葉には、国家間で締結された協定が“反故(ほご)”にされる異例の事態に巻き込まれた企業の苦悩がにじむ。日韓対立の新たな火種になるのは避けられない情勢だが、政府側から積極的な対応策は示されていない。(時吉達也)
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「本当に法治国家なのか…」。新日鉄住金の法務担当者は、ソウル高裁が7月10日に言い渡した判決文を手に、そうつぶやいた。
判決は日韓請求権協定について、「韓国政府が日本国内での個人請求権を外交的に保護する手段を失ったとしても、韓国内での請求権は消滅していない」とする理論を展開。
日本での確定判決の効力や時効成立といった法律に基づく主張に対しては、「侵略戦争の正当性を否認するのが文明国家の共通価値」「憲法が守護しようとする核心的価値に真っ向から反する」などと「道徳的社会秩序」の観点を強調して退けた。
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