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できごと
【福知山花火大会事故】なぜ…当初意識あっても死亡する重症やけどの怖さ
2013.8.20 12:58
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19日に10歳の男児と35歳男性が死亡し、犠牲者が3人となった京都府福知山市の花火大会での露店爆発事故。全身にやけどを負った男児は、事故発生直後は受け答えもしっかりしていたが、その後に容体が急変した。医療関係者によると、重症やけどの場合は当初は意識のあった患者でも命を落とすケースは珍しくないといい、「治療の焦点は水分補給と患部の感染防止」と指摘する。
これまでの事故の犠牲者は、19日に死亡した同府京丹波町の小学5年、山名空君(10)と大阪府高槻市の黒田直希さん(35)、17日に死亡が確認された同町の竹内弘美さん(44)の3人。
山名君は事故直後に京都府綾部市立病院に搬送され、頭部や背中など体表面の55%が2~3度のやけどと診断された。皮膚に付着した衣類の洗浄や軟(なん)膏(こう)を塗布する処置を受けたが、外科医の問いかけにも冷静に受け答えしていたという。
やけどは深さにより1~3度に分類され、3度が最も重い。真皮に達する2度では全身の30%以上、さらに下の組織に達する3度では、10%以上のやけどで重症とされる。
大阪府立急性期・総合医療センターの藤見聡救命救急センター長(48)は、「頭部にダメージがないやけどの場合は事故直後は意識がしっかりしているが、時間の経過とともに血液の循環が悪化し死亡するケースは珍しくない」と説明する。
広範囲で重度のやけどを負った場合、血液の水分が急速に失われ、うまく循環しなくなり、栄養分や酸素を供給できなくなる。臓器へ流れる血液が不足し、臓器不全を引き起こし、死亡してしまうという。
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