新人扱いをされる時期はもう終わった。いまや虎のエース格だ。前日18日のヤクルト戦で9勝目を挙げた藤浪が、自身初の中5日で24日の中日戦(ナゴヤD)へ、挑む。そして、悲願の逆転Vへ、勝負の9月はフル稼働。和田監督が特攻指令を出した。
「基本的には無理はさせたくないが、そんな中で、先をにらんでというのがこれからは出てくる。そうなった時には球数を制限したりとちがうところでカバーしたらいい」
藤浪を大黒柱とした大逆転プランの幕が開く。これまで大事に、大事に育ててきた黄金ルーキーの“禁じ手”を解く。プロ入り以来「サンデーしんちゃん」として中6日の間隔で、ほぼ毎週日曜に登板してきたが、初めて中5日で挑む。「G猛追特攻ローテ」構築のためだ。
「間を詰めて投げられないこともないですし、去年までは2日か3日だけで投げることもあったので、別にどっちか(が良い)というわけではないですね」
この日、鳴尾浜で汗を流した藤浪もチームの優勝のために投げ抜く覚悟はできている。まず、20日のDeNA戦(横浜)に先発するメッセンジャーが、今季初の中4日で、25日の中日戦(ナゴヤD)のマウンドに立つ。メッセンジャーとともに2本柱として藤浪は9月6日からの巨人3連戦(甲子園)の第2戦での先発が有力。8月4日(東京D)での6回2安打0封、G戦初登板初勝利は記憶に新しい。