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富士通ウェブ・アクセシビリティ指針

53. 選択肢が複数個ある場合は、選択肢の数をあらかじめ提示し、それらが何を表しているか、わかりやすくする。

優先度3  仕様に関する指針 <フォーム>  |   設計・制作・運営工程

解説

ラジオボタン( <input type="radio">タグ)とチェックボックス( <input type="checkbox">タグ)は、音声ブラウザを利用した場合、選択肢の数を読み上げません。
選択肢の数をあらかじめ把握できれば、選択肢を読み飛ばすなどの操作が可能になり、選択操作そのものが容易になります。

また、プルダウンメニューやリストボックス( <select>タグ)などで、選択肢の名称がわかりにくい場合、音声ブラウザの利用者は選択すべきことがわからなくなる場合があります。

例えば、プルダウンメニュー( <select>タグなど)の選択肢に数値だけを表示し、その単位を本文に表記した場合、音声ブラウザは単位を読み上げず、選択肢の数値だけ読み上げることがあります。そのため、利用者は入力項目の内容を把握することが困難になる場合があります。

事例と実装

  • ラジオボタン・チェックボックスを使用するときは、最初に「次の5個の中から選んでください。」などと記述することが望ましい。
  • 選択肢の表示順序は、一定のルールを元に決定することが望ましい(例えば、50音順など)。表示順序のルールは、利用者が推測できるものがよい。
  • 選択肢の名称だけで、選択する内容を推測できることが望ましい(例えば、「大阪府」という選択肢で、都道府県を入力することが推測できる)。
  • 年月日など、数字を選択するコントロールには、選択肢の中に数字だけでなく、「年」などの単位も記述する。
    (例えば、選択肢が「1」ではなく、「1月」になっていれば、月を選択していることが明確になる。)
  • 選択する内容によっては、「不明」や「わからない」といった選択肢も用意することが望ましい。

悪い例1: 選択肢の内容が数字のみ

良い例1: 選択肢の内容に単位まで含まれている


良い例2: あらかじめ選択肢の総数を示す

対応するJIS:なし

関連する指針

  • なし