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富士通ウェブ・アクセシビリティ指針

48. フォームの各入力項目には、入力する内容や条件などを明確に示す。

優先度1  仕様に関する指針 <フォーム>  |   企画・設計・制作・運営工程

解説

入力操作に慣れていない利用者の場合、入力する文字種(半角文字、全角文字など)を誤る可能性が非常に高くなります。

また、入力項目から離れた位置に、入力項目の説明、注意(字数制限など)を表示すると、利用者はそれらの情報に気づかない可能性があります。

さらに、音声ブラウザの利用者を考慮し、表記を省略しすぎないように注意する必要があります(例えば、「カナ」「かな」ではなく、「カタカナ」「ひらがな」などとします)。

事例と実装

  • 入力する文字種など、入力書式に自由度を持たせることが望ましい。
    (例えば、英数字の場合、半角文字と全角文字は、どちらでも入力可能とする。など)
  • 文字の入力フィールドには、入力すべき文字種(漢字、全角文字など)を記述する。文字種に制限がない場合には、その旨を記述する。
  • 必須入力項目と任意入力項目との違いを、明確に示す。音声ブラウザでの読み上げを考慮し、必須であることは文字色や記号だけで表現しない。
  • 入力に関する指示、説明、注意事項などは、入力項目の近くに表示する。
    音声ブラウザの使用を考慮し、コントロールの前に記述することが望ましい(これにより、入力操作を行う前に、入力方法が把握できる)。

悪い例1: 「ふりがなは "カタカナ" で入力する」という情報を視覚情報のみで伝えている。音声ブラウザでは「ふりがな」も「フリガナ」も同じように読み上げられるため、入力文字の条件が把握できない

悪い例2: 音声ブラウザではテキストボックスの後に「カタカナで入力」と読み上げるため、入力操作を終えた後で「ふりがなは "カタカナ" で入力する」という入力文字の条件に気づく可能性がある

悪い例3: 「必須」とテキストで表現されているが、悪い例2 と同じく、読み上げられるタイミングが不適切


良い例: 音声ブラウザで読み上げられる内容、タイミングのどちらも、何をどのように入力すればいいかがわかりやすい


対応するJIS:5.3b(必須)   関連項目:5.5a(必須)