遂にBABYMETALがSummer Sonicに降臨！5/18に行われた「BABYMETAL DEATH MATCH TOUR 2013 –五月革命–」Zepp DiverCityTokyo夜の部にてサマソニ出演が告知されてから今日まで、メタルマスターからメタルに関する数々の教えを受けてきた成果を発揮する時が来たのだ。メンバーはもちろんのこと、三人を見守ってきたオーディエンスも感慨深いものがあったのだろう。
この日は「神バンド」と呼ばれる生バンドによるテクニカルな演奏が聴けるということで、サウンドチェックの段階で既に会場は異様な興奮に包まれていた。そして、ステージ後ろのビジョンに映し出されるローマ数字のカウントダウンのあと、もうすっかりお馴染みのストーリームービーが始まる。「...AND JUSTICE FOR BABYMETAL」「メタルは正義」「カワイイも正義」といったBABYMETALの真髄を表すフレーズがスクリーンに映し出される間に、神バンドのメンバーに続いて、BABYMETALの三人が一歩一歩ゆっくりとステージ中央へと歩みを進める。そして、耳に飛び込んできた煽り文句にオーディエンスは笑いながら熱狂した。「リンキン・パークは、こっちじゃないぞ？」。
三人が纏っていたビッグタオルを振り払ったのを合図に、1曲目「BABYMETAL DEATH」が始まる。これは、初見の人も多いであろうサマソニのオーディエンスへ向けて、ご挨拶代わりの1曲。立ち昇るスモーク、性急に瞬くライティング、そして三人の凛とした立ち姿に、フロアは拳を突き上げ、水を振り撒きながら応える。しかし、この日はとにかくPAが良くなかった。SU-METALのボーカルが全く聴こえない瞬間もあり、「本当はここでもっとガツンとクルのにっ！」と苛立つこともしばしば。サマソニという晴れの舞台だからなおさら彼女たちのパフォーマンスをしっかり伝えて欲しかった。
最新シングル「メギツネ」は、歌曲「さくらさくら」を引用したブレイクダウンパートのフレーズからスタート。間奏でSU-METALは狐の面を顔の前にすっとかざし、まるで能役者のようにその場に立ち尽くす。そして、間奏が終わる直前に面を外すと、そこにはこれまでに見たことがないようなキリッとした流し目と妖艶な色気を漂わせるSU-METALの顔が現れるという、思わず息を呑むような一幕があった。そう、この日のSU-METALのパフォーマンスは「何か」を超えていた。興奮が抑えられない様子があからさまにこちらにも伝わり、フロアの熱狂を受けて、それが次第に増幅していった。結果、殺られるんじゃねーかぐらいの鋭い視線と、見ているだけで幸せの絶頂を迎えるようなとびっきりの笑顔に終始翻弄され続けることになる。
インダストリアルなメタルナンバー「Catch me if you can」では、RAINBOW STAGEの広さを使った、キレのあるかくれんぼを模したダンスを展開。YUIMETALとMOAMETALのキュートなダンスに反応するかのようにフロアには大きなモッシュサークルが出来上がり、オーディエンスの興奮はさらに高まっていく。そして、BABYMETALの一番ポップな曲であり、彼女たちのインディーズデビュー曲でもある「ド・キ・ド・キ☆モーニング」でもくるくる変化するSU-METALの表情に目を奪われた。圧倒的な歌唱力に加え、これまで以上に豊かなSU-METALの表現力に、BABYMETALが新たなステージへと突入していく予感を抱かせた。
ゾクゾクするようなライヴはまだまだ続く。「いいね！」の中盤ではグッタリした観客が係員に運び出される事態も起こり、BABYMETALのパフォーマンスの破壊力を再度実感。「1年前、サマソニの小さなステージに初出場し、その時に観たレインボーステージがとても大きく思えた。今年は遂にそのステージに自分達が立つ」というストーリームービーをはさみ、「ヘドバンギャー！！」へ。ここで、ようやくボーカルと演奏陣の音のバランスがぴったり合った。YUIMETALとMOAMETAL の二人がお立ち台に立ってCO2を撒き散らす恒例のパフォーマンスを堪能し、ラストの「イジメ、ダメ、ゼッタイ」を迎える。起きるとは聞いていたが、この曲の前奏で、日本のライヴではなかなかお目にかかれない規模の“ウォール・オブ・デス”が発生。そして、SU-METALの伸びのある澄んだヴォーカルを合図に左右に別れたクラウドが中央へ突進。まさに壮観だった。ステージとフロアがひとつとなって創り上げる、壮大なエンターテイメント空間が頂点を迎える瞬間をフロアを埋め尽くした人々が体験したのだ。ライヴ終了後には、BABYMETALのファンか否かに関わらず、その場にいた全てのオーディエンスが満足気な表情でステージへ向けて拍手喝采を送っていた。
次の単独公演は12月のSU-METAL聖誕祭まで待たなければならないという、なんともSっ気たっぷりなジラし方だが、この時間を使ってひとつ提言したいことがある。この生誕祭、YouTubeで世界へ向けて生中継してはどうだろうか。気が早いかもしれないが、BABYMETALは世界を目指すべきグループだ。その最初のステップとして、ぜひライブ生中継を検討してみて欲しい。皆さんはどう思われるだろうか？（取材／文・阿刀大志）
★徹底クロスレビュー（7）BABYMETAL＠SUMMER SONIC2013（大阪編）はこちら！
www.musicheaps.com/article/musicheaps/20574/
◆BABYMETAL最新情報はオフィシャルサイトをチェック
http://www.babymetal.jp/
◆「LEGEND"1997" SU-METAL聖誕祭」12/21（土）幕張メッセイベントホールで開催決定！
◆Music Heaps BABYMETALまとめページ
http://www.musicheaps.com/hot/BABYMETAL/237/
この日は「神バンド」と呼ばれる生バンドによるテクニカルな演奏が聴けるということで、サウンドチェックの段階で既に会場は異様な興奮に包まれていた。そして、ステージ後ろのビジョンに映し出されるローマ数字のカウントダウンのあと、もうすっかりお馴染みのストーリームービーが始まる。「...AND JUSTICE FOR BABYMETAL」「メタルは正義」「カワイイも正義」といったBABYMETALの真髄を表すフレーズがスクリーンに映し出される間に、神バンドのメンバーに続いて、BABYMETALの三人が一歩一歩ゆっくりとステージ中央へと歩みを進める。そして、耳に飛び込んできた煽り文句にオーディエンスは笑いながら熱狂した。「リンキン・パークは、こっちじゃないぞ？」。
三人が纏っていたビッグタオルを振り払ったのを合図に、1曲目「BABYMETAL DEATH」が始まる。これは、初見の人も多いであろうサマソニのオーディエンスへ向けて、ご挨拶代わりの1曲。立ち昇るスモーク、性急に瞬くライティング、そして三人の凛とした立ち姿に、フロアは拳を突き上げ、水を振り撒きながら応える。しかし、この日はとにかくPAが良くなかった。SU-METALのボーカルが全く聴こえない瞬間もあり、「本当はここでもっとガツンとクルのにっ！」と苛立つこともしばしば。サマソニという晴れの舞台だからなおさら彼女たちのパフォーマンスをしっかり伝えて欲しかった。
最新シングル「メギツネ」は、歌曲「さくらさくら」を引用したブレイクダウンパートのフレーズからスタート。間奏でSU-METALは狐の面を顔の前にすっとかざし、まるで能役者のようにその場に立ち尽くす。そして、間奏が終わる直前に面を外すと、そこにはこれまでに見たことがないようなキリッとした流し目と妖艶な色気を漂わせるSU-METALの顔が現れるという、思わず息を呑むような一幕があった。そう、この日のSU-METALのパフォーマンスは「何か」を超えていた。興奮が抑えられない様子があからさまにこちらにも伝わり、フロアの熱狂を受けて、それが次第に増幅していった。結果、殺られるんじゃねーかぐらいの鋭い視線と、見ているだけで幸せの絶頂を迎えるようなとびっきりの笑顔に終始翻弄され続けることになる。
インダストリアルなメタルナンバー「Catch me if you can」では、RAINBOW STAGEの広さを使った、キレのあるかくれんぼを模したダンスを展開。YUIMETALとMOAMETALのキュートなダンスに反応するかのようにフロアには大きなモッシュサークルが出来上がり、オーディエンスの興奮はさらに高まっていく。そして、BABYMETALの一番ポップな曲であり、彼女たちのインディーズデビュー曲でもある「ド・キ・ド・キ☆モーニング」でもくるくる変化するSU-METALの表情に目を奪われた。圧倒的な歌唱力に加え、これまで以上に豊かなSU-METALの表現力に、BABYMETALが新たなステージへと突入していく予感を抱かせた。
ゾクゾクするようなライヴはまだまだ続く。「いいね！」の中盤ではグッタリした観客が係員に運び出される事態も起こり、BABYMETALのパフォーマンスの破壊力を再度実感。「1年前、サマソニの小さなステージに初出場し、その時に観たレインボーステージがとても大きく思えた。今年は遂にそのステージに自分達が立つ」というストーリームービーをはさみ、「ヘドバンギャー！！」へ。ここで、ようやくボーカルと演奏陣の音のバランスがぴったり合った。YUIMETALとMOAMETAL の二人がお立ち台に立ってCO2を撒き散らす恒例のパフォーマンスを堪能し、ラストの「イジメ、ダメ、ゼッタイ」を迎える。起きるとは聞いていたが、この曲の前奏で、日本のライヴではなかなかお目にかかれない規模の“ウォール・オブ・デス”が発生。そして、SU-METALの伸びのある澄んだヴォーカルを合図に左右に別れたクラウドが中央へ突進。まさに壮観だった。ステージとフロアがひとつとなって創り上げる、壮大なエンターテイメント空間が頂点を迎える瞬間をフロアを埋め尽くした人々が体験したのだ。ライヴ終了後には、BABYMETALのファンか否かに関わらず、その場にいた全てのオーディエンスが満足気な表情でステージへ向けて拍手喝采を送っていた。
次の単独公演は12月のSU-METAL聖誕祭まで待たなければならないという、なんともSっ気たっぷりなジラし方だが、この時間を使ってひとつ提言したいことがある。この生誕祭、YouTubeで世界へ向けて生中継してはどうだろうか。気が早いかもしれないが、BABYMETALは世界を目指すべきグループだ。その最初のステップとして、ぜひライブ生中継を検討してみて欲しい。皆さんはどう思われるだろうか？（取材／文・阿刀大志）
★徹底クロスレビュー（7）BABYMETAL＠SUMMER SONIC2013（大阪編）はこちら！
www.musicheaps.com/article/musicheaps/20574/
◆BABYMETAL最新情報はオフィシャルサイトをチェック
http://www.babymetal.jp/
◆「LEGEND"1997" SU-METAL聖誕祭」12/21（土）幕張メッセイベントホールで開催決定！
◆Music Heaps BABYMETALまとめページ
http://www.musicheaps.com/hot/BABYMETAL/237/
ゲストさん