関西電力の舞鶴火力発電所1号機(京都府舞鶴市、出力90万キロワット)が19日、電気集じん機に灰が詰まるトラブルで運転を停止した。復旧時期は未定。20日の電力使用率(供給力に占める需要の割合)は19日に続き今夏最高の95%に達する見込み。関電は他の電源をやりくりするほか、発電設備を持つ外部企業に支援を要請するなどして需給逼迫を回避する構えだ。
舞鶴1号機が停止したのは19日午前11時ごろ。これを受け、同日の電力使用率は午後2時台に95%に到達した。関電は「今後の需給への影響は精査中」とのコメントを発表。現時点で復旧のメドは立っておらず、発電設備を持つ外部の企業に支援を要請した。他電力からの融通拡大も視野に入れる。20日も猛暑で電力使用率は19日と同水準に達するとみられる。
関電の火力発電所は大半が液化天然ガス(LNG)や石油を動力源としており、全31基のうち、石炭を用いる発電所は舞鶴1、2号機だけだ。割安な燃料を使う石炭火力は、ほぼ24時間稼働する「基幹(ベース)電源」と位置付けられており、経営の観点からも貴重な電源といえる。原子力発電所1基分に当たる主力電源の喪失は大きな痛手となる。
節電の定着で電力需要が落ち着いていることもあり、今のところ需給逼迫には至っていない。ただ、フル稼働を続ける関電の火力発電所ではトラブルによる停止が頻発。7月以降だけでも、海南火力3号機(和歌山県海南市)で蒸気漏れが発生。今月6日に営業運転開始を予定していた姫路第2火力1号機(兵庫県姫路市)はガスタービンに異常が見つかり、運転開始が延期されている。
9月2日には大飯原子力発電所3号機(福井県)、15日には同4号機(合計出力236万キロワット)が定期検査で順次停止し、供給力は一段と低下する。厳しい残暑が予想されるなか、当面気が抜けない状況が続く。
関西電力、舞鶴火力発電所、電力使用率
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