きょうのコレってどうなの?は「不在者投票での不正」を取り上げます。
多くの特別養護老人ホームでは選挙のたびに、施設自体が投票所となる不在者投票所になっています。
今年4月、この不在者投票を悪用して、入所者の投票を偽造する選挙違反事件がありました。
事件から、不在者投票ならではの問題点が見えてきました。
「今、家宅捜索に入ります」
事件は今年4月の清水町議会議員選挙で起きました。
特別養護老人ホームの職員2人が認知症などの入所者7人の
投票用紙に勝手に特定の町議の名前を書いて投票を偽造しました。
「候補者はひとりが演説に来ていた」
これは特養を運営する県内88の社会福祉法人の理事の一覧です。
4分の1近い法人で県議会議員や市議会議員が理事を務めています。
「選挙違反事件があった清水町の特養にも理事として町議会議員が名を連ねていました」
2人が偽造して投票したのは理事を務める町議です。2人は警察での取調べに対し、
「(理事である)町議への恩返しがしたかった」と容疑を認めていました。
「理事職に市会議員が交っていたりすると、ひとつよろしくということにはなりますよね」
そもそも不在者投票は選挙の当日に投票所へ行くことが
難しい人のために特養や病院などで投票ができる制度です。
去年の参議院議員選挙(静岡県選挙区)では県内およそ177万票のうち、1万2000票が不在者投票です。
「選挙太郎と書いてください」
これは選挙管理委員会が施設に配る不在者投票のマニュアルDVDです。
「この候補者で間違いないですか?(間違いないです)」
「今、間違いないですと言ったが、立ち会う2人が不正をしていたらどうする?」
「この部屋には投票自体を監視する投票立会人がいるのでその人がさらに監視している」
今回の事件では投票立会人が不正をしていました。
投票所に選挙管理委員会の職員はいません。
「(立会人も不正をしていたら?)防ぎようがない」
先ほどの職員も不正についてこのように語ります。
「不正はできる。ある意味、密室ですから。外部の人間を入れずに投票をやるわけですから」
「認知症が入っている人もいる。誰がいいのか分からない。この人がいいと言えば(不正は)できてしまう」
不在者投票には最低4人が立ち会いますが、不正を防ぐ対策は十分にとれていないのが現状です。
特養を巡る選挙違反事件は全国でも相次いでいて、施設側は不正を疑われないように不在者投票を行っています。
静岡市の施設に実際の投票の様子を見せてもらいました。
「投票する時にはおひとり、おひとりがこちらの記入場所で名前を記入します」
こちらの施設では不在者投票自体が不正の目で見られるのではないかと心配しています。
「選管の説明に沿って不正がないようにやっているが、やらなくてもよければ、やりたくはない」
県選管では今、不在者投票での不正をなくそうと対応を練っています。
「立会人として外部の人を入れられるように検討していく」
事件を受けて先月下旬、清水町の施設は利用者に多大なる迷惑をかけた」として
不在者投票施設の指定を辞退することを町に伝えました。
投票に行けない人のための制度を悪用した今回の事件。
選挙の公平性を守るために、制度の改善が求められます。
きょうのコレってどうなの?は「不在者投票での不正」を取り上げます。
多くの特別養護老人ホームでは選挙のたびに、施設自体が投票所となる不在者投票所になっています。
今年4月、この不在者投票を悪用して、入所者の投票を偽造する選挙違反事件がありました。
事件から、不在者投票ならではの問題点が見えてきました。
「今、家宅捜索に入ります」
事件は今年4月の清水町議会議員選挙で起きました。
特別養護老人ホームの職員2人が認知症などの入所者7人の
投票用紙に勝手に特定の町議の名前を書いて投票を偽造しました。
「候補者はひとりが演説に来ていた」
これは特養を運営する県内88の社会福祉法人の理事の一覧です。
4分の1近い法人で県議会議員や市議会議員が理事を務めています。
「選挙違反事件があった清水町の特養にも理事として町議会議員が名を連ねていました」
2人が偽造して投票したのは理事を務める町議です。2人は警察での取調べに対し、
「(理事である)町議への恩返しがしたかった」と容疑を認めていました。
「理事職に市会議員が交っていたりすると、ひとつよろしくということにはなりますよね」
そもそも不在者投票は選挙の当日に投票所へ行くことが
難しい人のために特養や病院などで投票ができる制度です。
去年の参議院議員選挙(静岡県選挙区)では県内およそ177万票のうち、1万2000票が不在者投票です。
「選挙太郎と書いてください」
これは選挙管理委員会が施設に配る不在者投票のマニュアルDVDです。
「この候補者で間違いないですか?(間違いないです)」
「今、間違いないですと言ったが、立ち会う2人が不正をしていたらどうする?」
「この部屋には投票自体を監視する投票立会人がいるのでその人がさらに監視している」
今回の事件では投票立会人が不正をしていました。
投票所に選挙管理委員会の職員はいません。
「(立会人も不正をしていたら?)防ぎようがない」
先ほどの職員も不正についてこのように語ります。
「不正はできる。ある意味、密室ですから。外部の人間を入れずに投票をやるわけですから」
「認知症が入っている人もいる。誰がいいのか分からない。この人がいいと言えば(不正は)できてしまう」
不在者投票には最低4人が立ち会いますが、不正を防ぐ対策は十分にとれていないのが現状です。
特養を巡る選挙違反事件は全国でも相次いでいて、施設側は不正を疑われないように不在者投票を行っています。
静岡市の施設に実際の投票の様子を見せてもらいました。
「投票する時にはおひとり、おひとりがこちらの記入場所で名前を記入します」
こちらの施設では不在者投票自体が不正の目で見られるのではないかと心配しています。
「選管の説明に沿って不正がないようにやっているが、やらなくてもよければ、やりたくはない」
県選管では今、不在者投票での不正をなくそうと対応を練っています。
「立会人として外部の人を入れられるように検討していく」
事件を受けて先月下旬、清水町の施設は利用者に多大なる迷惑をかけた」として
不在者投票施設の指定を辞退することを町に伝えました。
投票に行けない人のための制度を悪用した今回の事件。
選挙の公平性を守るために、制度の改善が求められます。