米国株:下落、エネルギー安い-FOMC議事録控え様子見も
8月19日(ブルームバーグ):米株式相場 は下落。エネルギー株が売られたほか、連邦公開市場委員会(FOMC)会合の議事録公表などを控えた様子見姿勢も影響した。S&P500種株価指数は今年初めて4営業日続落となった。
S&P500種の業種別10指数 ではエネルギー株が最大の下げ。原油相場の下落が材料視された。特にアパッチの下げが目立った。インテルは上昇。パイパー・ジャフレーによる投資判断引き上げを受けた。真空ポンプを手掛けるエドワーズ・グループは大幅高。スウェーデンのアトラスコプコによる12億ドルでのエドワーズ買収合意が好感された。
S&P500種 株価指数は前週末比0.6%安の1646.06。ダウ工業株30種平均は70.73ドル(0.5%)下げて15010.74ドル。
レイモンド・ジェームズ・アンド・アソシエーツのチーフ投資ストラテジスト、ジェフリー・ソー氏は投資家向けリポートで、「依然として材料に欠けるデッドゾーンにある。金融政策や決算、夏休みといった材料のない状況だ」とした上で、「長期的にはなおかなり強気と考えられる」と述べた。
先週はS&P500種が2.1%、ダウ平均は2.2%それぞれ下げた。
金融当局は今週21日に、FOMC会合(7月30-31日開催)の議事録を公表する。ブルームバーグが今月9-13日に実施したエコノミスト調査では、65%が9月のFOMCで債券購入の縮小が決定されると予想している。
ジャクソンホール22-24日にはワイオミング州ジャクソンホールでカンザスシティー連銀主催の年次シンポジウムが開催され、各国の中央銀行当局者らが世界経済や金融政策について議論する。
先週末時点で、S&P500種のうち相対力指数(RSI、14日間)が30を下回ったのはおよそ41銘柄と、昨年11月16日以降で最多となった。同指数が30を下回ると売られ過ぎを示唆するといわれる。
ブルームバーグのデータによれば、S&P500種 の構成企業でこれまでに決算を発表した464社のうち、72%で利益がアナリスト予想を上回った。売上高が予想を上回ったのは約55%。
USトラストの最高投資責任者(CIO)、クリス・ハイジー氏は「決算期の直後かつ主要な会合前の時期であり、市場にとっては動くのが難しい静かな時期だ」と述べた。
シカゴ・オプション取引所(CBOE)のボラティリティ指数(VIX)はこの日5.1%上げて15.10。
エネルギーが安いエネルギー株指数 は1.5%下落。ニューヨーク原油先物相場は7営業日ぶりに下落。メキシコ湾岸を暴風雨が襲うとの懸念が薄れ、石油や天然ガスの生産リスクが低下した。
アパッチは4.6%安の75.37ドル。これで6営業日続落 となった。スタイフェル・ニコラスはアパッチ株の投資判断を「買い」から「ホールド」に引き下げた。
金融株も安い。ジェンワース・ファイナンシャルは4.5%安の12.02ドル。JPモルガン・チェースは2.7%下げた。
インテルは1.7%高の22.28ドル。パイパー・ジャフレーはインテル株の投資判断を「アンダーウエート」から「ニュートラル」に変更し、目標株価も20ドルから22ドルに引き上げた。
エドワーズ・グループは18%高の10ドルとなった。
原題:U.S. Stocks Fall as Energy Slumps, Investors Await FedSignals(抜粋)
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更新日時: 2013/08/20 07:01 JST