Updated: Tokyo  2013/08/20 07:50  |  New York  2013/08/19 18:50  |  London  2013/08/19 23:50
 

8月19日の米国マーケットサマリー:株は4日続落、ユーロ上昇

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  8月19日(ブルームバーグ):ニューヨークの為替・株式・債券・商品相場は次の通り。(表はNY午後4時現在)


為替         スポット価格 前営業日
ユーロ/ドル        1.3337   1.3329
ドル/円             97.55    97.53
ユーロ/円          130.10   130.00


株                 終値 (暫定値) 前営業日比 変化率
ダウ工業株30種       15,010.74     -70.73     -.5%
S&P500種           1,646.05      -9.78     -.6%
ナスダック総合指数    3,589.09     -13.69     -.4%


債券          直近利回り 前営業日比
米国債2年物      .35%        +.01
米国債10年物     2.88%       +.05
米国債30年物     3.90%       +.05


商品 (中心限月)                     終値   前営業日比 変化率
COMEX金     (ドル/オンス)  1,365.70    -5.30     -.39%
原油先物         (ドル/バレル)  107.00      -.46     -.43%

◎NY外為市場

ニューヨーク外国為替市場ではユーロが対円で上昇。2週間ぶりの高値を付けた。ドイツ連邦銀行(中央銀行は欧州中央銀行(ECB)が低金利維持を言明していることについて、インフレ圧力が増せば利上げの可能性を排除しないとの見解を示した。

ユーロは主要16通貨の大半に対して上昇した。ドイツ連銀は月報で、「フォワードガイダンス(時間軸政策)はより強いインフレ圧力が顕在化した場合の政策金利引き上げの道を断つものではない」と説明した。日本の貿易収支が赤字となったことを背景に、円は対ドルで続落。インド株の下落を嫌気し、インド・ルピーは最安値を更新した。

ロイヤル・バンク・オブ・スコットランド・グループ(RBS)傘下のRBSセキュリティーズ部門為替ストラテジスト、ブライアン・デンジャーフィールド氏は「ドイツ連銀の見解を受け、ユーロは上昇している。インフレ圧力が再び強まれば、フォワードガイダンスのハト派的なトーンが弱まる可能性をあらためて示している」と述べた。

ニューヨーク時間午後1時59分現在、ユーロは対円で前週末比0.3%高の1ユーロ=130円38銭。一時は131円03銭と、5日以来の高値を付けた。ユーロは対ドルで0.1%高の1ユーロ=1.3345ドル。円はドルに対し0.2%安の1ドル=97円70銭。

◎米国株式市場

米株式相場 は下落。エネルギー株が売られたほか、連邦公開市場委員会(FOMC)会合の議事録公表などを控えた様子見姿勢も影響した。S&P500種株価指数は今年初めて4営業日続落となった。

ニューヨーク時間午後4時過ぎの暫定値では、S&P500種 株価指数は前週末比0.6%安の1646.06。ダウ工業株30種平均は0.5%下げて15010.74ドル。

ペン・キャピタル・マネジメントのリサーチディレクター兼運用担当者、エリック・グリーン氏は「相場は最近の上昇を消化する形で、ここ数週間は軟調な傾向となっている」と指摘した。

先週はS&P500種が2.1%、ダウ平均は2.2%それぞれ下げた。

金融当局は今週21日に、FOMC会合(7月30-31日開催)の議事録を公表する。ブルームバーグが今月9-13日に実施したエコノミスト調査では、65%が9月のFOMCで債券購入の縮小が決定されると予想している。

◎米国債市場

米国債相場は続落。10年債利回りは3営業日連続で2年ぶり高水準を更新した。米金融当局が債券購入プログラムの縮小に踏み切るタイミングを見極めようと、市場は今週発表の前回連邦公開市場委員会(FOMC)の議事録に注目している。

10年債利回りは2011年7月以来の高水準を付けた。今週後半に各国の中央銀行当局者や政策担当者らが一堂に会す、ワイオミング州ジャクソンホールの会合も注目されている。ブルームバーグが先週発表したアナリスト調査では緩和縮小の第一歩は9月に踏み出され、当初は月間の購入額を100億ドル減額して750億ドルになるというのが予想中央値となっている。

キャンター・フィッツジェラルドの金利ストラテジスト、ジャスティン・レデラー氏(ニューヨーク在勤)は「価格がちょっと上向くとすぐ売りが出る」と指摘。「9月縮小の感触はさらに強まっている」と続けた。

ブルームバーグ・ボンド・トレーダーによれば、ニューヨーク時間午後2時分現在、10年債利回り は6ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇の2.89%。同年債(表面利率2.5%、2023年8月償還)価格は17/32下げて97 20/32。利回りは一時、2.9%まで上昇した。

◎NY金先物市場

ニューヨーク金先物相場は反落。一時は2カ月ぶり高値となる場面もあったが、下げに転じた。米金融当局が緩和策を縮小するとの懸念を背景に、価値保存手段としての金買いが後退した。

ブルームバーグがエコノミストを対象に実施した調査によると、9月の米連邦公開市場委員会(FOMC)で月間850億ドルの債券購入策の縮小が決定されると予想した回答者は65%だった。前回のFOMC(7月30-31日分)の議事録は21日に公表される。

フューチャーパス・トレーディングのトレーダー、フランク・レシュ氏(シカゴ在勤)は電話インタビューで、「市場では当局が緩和縮小の開始を発表するとの憶測が広がっている」と指摘。「投資家は慎重に動いている」と述べた。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)COMEX部門の金先物12月限は前週末比0.4%安の1オンス=1365.70ドルで終了。一時1384.10ドルと、中心限月としては6月18日以来の高値をつけた。

◎NY原油先物

ニューヨーク原油先物相場は反落。メキシコ湾岸を暴風雨が襲うとの懸念が薄れ、石油や天然ガスの生産リスクが低下したことから、7営業日ぶりに下げた。

米国立ハリケーンセンターは大西洋で熱帯性低気圧は活発になっていないと発表。先週は暴風雨に備え、沖合の設備で人員を退避させたエネルギー会社もあった。ガソリン需要最盛期が終わりに近づいていることも、製油所での原油需要が減少するとの見方から、原油の売り材料となった。ニューヨーク原油はエジプトの騒乱を背景に16日まで6営業日続伸し、4月以来で最長の上昇局面となっていた。

エネルギー関連の商品に重点を置くヘッジファンド、アゲイン・キャピタル(ニューヨーク)のパートナー、ジョン・キルダフ氏は「先週後半に価格を押し上げたメキシコ湾岸の暴風雨懸念は消えた」と指摘。「製油所稼働率にはすでに低下傾向が見られており、今後数週間でさらに低下するだろう。また秋にはメンテナンスのシーズンを迎える」と述べた。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物9月限は前営業日比36セント(0.34%)安の1バレル=107.10ドルで終了。9月限は20日に最終取引を迎える。10月限はこの日43セント下げて106.86ドル。

更新日時: 2013/08/20 05:28 JST

 
 
 
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