米株4日続落、米FRBの緩和縮小観測で消極姿勢
[ニューヨーク 19日 ロイター] - 19日の米国株式市場は4営業日続落。米連邦準備理事会(FRB)が9月にも量的緩和縮小を開始するとの見方が広がるなか、投資家は新たなポジションの構築に消極的にになっている。
ダウ工業株30種.DJIは70.73ドル(0.47%)安の1万5010.74ドル。
ナスダック総合指数.IXICは13.69ポイント(0.38%)安の3589.09。
S&P総合500種.SPXは9.77ポイント(0.59%)安の1646.06。
4営業日続落するのはダウとS&P総合500種が年初来初めて、ナスダックは6月半ば以来となる。
S&P総合500種は2営業日連続で50日移動平均を下回って終了し、指数の一段の下落を示している可能性がある。
ナスダックは、アップル(AAPL.O: 株価, 企業情報, レポート)やグーグル(GOOG.O: 株価, 企業情報, レポート)などのハイテク株に押し上げられ、ほぼ終日プラス圏で推移していたが、取引終了前の1時間に売り圧力が強まり下落して引けた。
アップルは1.1%高。グーグルも1%上昇した。
インテル(INTC.O: 株価, 企業情報, レポート)は1.7%高。パイパー・ジェフリーが同社の投資判断を「アンダーウエート」から「ニュートラル」に、目標株価を従来の20ドルから22ドルにそれぞれ引き上げた。
金融株.SPSYが1.3%下落した。JPモルガン(JPM.N: 株価, 企業情報, レポート)は2.7%安。関係筋によると、米証券取引委員会(SEC)は、JPモルガンが中国でビジネスを獲得するために共産党高級幹部の子弟を雇用していたかどうかついて調査を開始した。
バンク・オブ・アメリカ(BAC.N: 株価, 企業情報, レポート)が1.9%、米シティグループ(C.N: 株価, 企業情報, レポート)が2%、それぞれ値下がりした。
米不動産情報サイト運営のジロー(Z.O: 株価, 企業情報, レポート)が7.1%安と急落。同社は19日、同業のストリート・イージーを5000万ドルで買収するとしたほか、クラスA普通株の公募開始を明らかにした。
今週は主要経済指標の発表が少なく、市場関係者の関心は21日に予定されている7月30─31日の米連邦公開市場委員会(FOMC)議事録発表に集まっている。
ナショナル・ペン・インベスターズ・トラストのシニア・エクイティ・マネジャー、テリー・モリス氏は、市場は21日のFOMC議事録発表まで様子見ムードとなっていると指摘。「相場は年初から大きく上昇したが、経済成長が現実のものとなり、投資家は現実味を帯びてきた金利上昇の可能性を検討しなければならない。量的緩和が縮小される可能性がある」と語った。
ニューヨーク証券取引所、ナスダック、NYSE MKTの3市場の出来高は約52億2000万株と、年初来の1日平均の約63億2000万株を下回った。
ニューヨーク証券取引所では上昇銘柄数が576、下落銘柄数が2487となった。
ナスダックは上昇銘柄数759に対し、下落銘柄数が1774となった。
(カッコ内は前営業日比)
ダウ工業株30種(ドル).DJI
終値 15010.74(‐70.73)
前営業日終値 15081.47(‐30.72)
ナスダック総合.IXIC
終値 3589.09(‐13.69)
前営業日終値 3602.78(‐3.34)
S&P総合500種.SPX
終値 1646.06(‐9.77)
前営業日終値 1655.83(‐5.49)
*内容を追加して再送します。
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