1.訴えの主旨
- 檀信徒を無視した仲田順和管長らの岩間寺代表役員を含む責任役員、総代の選任は醍醐派宗制に違反、岩間寺寺院規則無視である。
- 「岩間寺には役員も檀家も信徒もいない」との主張は前田居龍空住職及び私たち檀信徒の冒涜であり認められない。
2.仲田順和師が醍醐派宗制及び岩間寺寺院規則を無視した事実
- 醍醐派宗制での寺院の責任役員及び総代の選任は
- 第百七十七条 寺院ノ檀徒名簿ニ登録セラレタル者ヲ檀徒トシ…云々
と、規定されています。
また、百七十八条には
- 檀徒ハ本宗派ノ教義ヲ信奉シソノ所属スル寺院ニ葬式、追福法要ソノ他ノ儀式ヲ委託シ且ソノ寺院ノ永続維持ヲ扶クベキモノトス
- 信徒ハ本宗派ノ教議ヲ信奉シソノ所属ノ寺院、教会ノ永続維持ヲ扶クベキモノトス
と、具体的に檀徒、信徒の条件が定められています。
- 岩間寺の寺院規則には
- 第七条 代表役員は真言宗醍醐派の規程によって、この寺院の住職の職にある者につき、真言宗醍醐派の代表役員(管長)が任命する。
代表役員以外の責任役員は、真言宗醍醐派の規程によってこの寺院の教師又は寺族若しくは檀徒又は信徒のうちから、代表役員が推薦した者につき、管長が任命する。
- 第十六条 総代は、檀徒又は信徒で衆望のある者のうちから、代表役員が選定し、管長が委嘱する。
と、規定されています。
3.仲田順和師が任命した役員の顔ぶれ(準備中)
4.「岩間寺には檀家も信徒もいない」と主張
〜岩間寺の伝統を否定し、実体を無視した主張の不当性〜
岩間寺の責任役員・総代の選任は岩間寺の住職の権限であり、当然田居龍空住職が亡くなった時には、以前に龍空住職が選任した役員が存在しています。それを無視しての人選は不条理そのものであり、その上仲田順和管長が選任した役員は、醍醐寺の職員らであり岩間寺の檀信徒ではなく醍醐派の宗制にも岩間寺の規則にも違反しています。醍醐派宗制・岩間寺寺院規則でも、責任役員・総代は檀家や信徒(一般信者とは異なる)から選任すると規定されています。
仲田順和管長は裁判において“岩間寺には檀家も信徒もいなかったので本山職員等を充てた。たとえ既存の檀家であっても住職が変われば、新しい住職が認めた者だけが檀家であり認められなければ檀家ではない”という主張をしており壁瀬宗務総長以下本山役員については、「本山から岩間寺を信仰しているから信者である」と答弁しています。
5.岩間寺は醍醐寺の塔頭?
また、裁判上で仲田順和管長は「岩間寺は醍醐寺と山続きにあり、醍醐寺の塔頭で、代々醍醐寺が管理している」と主張しています。
勿論、岩間寺は醍醐寺の塔頭ではありません。醍醐寺の塔頭は醍醐寺の寺院規則に明記されており、そこに岩間寺の名前はなく、塔頭になった歴史的事実もありません。山続きであるから…云々はこじつけにすぎません。
6.裁判によって仲田順和管長の宗制違反が明らかに
平成22年12月2日、京都地裁に於いて、継続中の裁判の判決が下りました。
裁判所は、管長が任命している役員を否定するという踏み込んだ判断はしませんでしたが、判決理由の中で仲田順和管長が岩間寺住職(代表役員)に就任するための理由が殆ど否定され、更には管長自らの宗制違反が明らかになりました
※以下仲田順和管長が過去に宗会等で説明している内容(『神変』に掲載)と岩間寺問題での主張の矛盾点
|
仲田順和管長の主張 | 実 態 |
岩間寺への住職特任について |
住職が死亡し岩間寺には、役員申請を出来る役員がいなくなった。宗制の定めるところの九十日を待っても申請がなされる筈がないので特例で六十日で住職になった(宗会での説明)。
六十二年から申請はなく、岩間寺が主張する役員は二十年前に任期切れ。こうなったのは、岩間寺の怠慢である。 |
龍空住職が死亡時に役員が存在した(裁判の判決)。
責任役員が宗制に基づき、住職死亡通知を兼ねた役員申請をしたところ「すでに新住職が決定している」として受取拒否。法律で、役員は自動再任である為任期切れにはなることはない。 |
岩間寺の役員選任について |
岩間寺には檀信徒はいない。岩間寺は札所で、檀信徒が護持していないので、本山の職員等を選任した。 |
岩間寺に檀信徒は存在し(裁判判決)、檀信徒名簿を備え付け、寺院護持に協力している。 仲田順和管長は、岩間寺で法務を行っていないので実態がわかる筈がない。 |
壁瀬宗務総長や長瀬福男氏の役員になりうる資格について |
宗制一七六、一七七条は訓示規定であり、義務ではない。壁瀬総長らは岩間寺に行ったことはないが、醍醐寺から岩間寺を信仰しているので信者≠ナあり、長瀬福男は龍空住職時代から信者であった(以上裁判での主張)。 |
宗制に末寺は檀信徒名簿を備え付けなければならないと定められており、岩間寺の檀信徒は檀信徒名簿で管理されており、仲田順和管長が選任した役員は檀信徒ではない。又、長瀬福男氏が龍空住職の頃からの信者であった事実はない。長瀬福男氏本人も関係者に「私は岩間寺とは関係ない。迷惑している」と漏らしている。 仲田順和管長選任の役員は、規則に基づくものではない(裁判の判決) |
仲田順和管長・壁瀬宗務総長らの末寺・檀信徒に対する考え方 |
岩間寺は塔頭で本山が代々管理しており、特任派遣も当然(裁判の主張)。
檀家は住職が決めるもので、既存の檀家であっても住職が認めなければ檀家でなくなる(裁判での主張)。
管長の権限は絶対であり、誰を住職や役員にするかも管長の権限である(裁判の主張)。
本山のすることに引き継ぎは不要。 |
最高裁の判例に「檀徒とは…信徒とは…」と明確な規定が示されており、檀信徒は「寺院の運営上重要な構成人員である」と一般信者とは明確に区別されている。住職の個人的判断で決めるものではない。
岩間寺の歴史も慣習も、仲田順和管長の住職就任により、破壊されている。 |