時間移動技術(タイムトラベル)が実用化された22世紀の未来。
過去の歴史に干渉することで世界を変えようとする新たな犯罪「時空犯罪」に対処すべく、
時間の秩序を守る組織「時空警察」が設立された。
そして時空警察でも特に優れた能力を持つエキスパート、時空刑事「ヴェッカー」たちが凶悪時空犯罪に立ち向かう。

2114年に時間移動の理論が実証され、2120年に時間保護管理局時空計時機構(時空警察)が設立。時間移動が可能になるが、理論上過去への時間移動しか出来ない。故に現代である2230年が最未来となり、これより未来へは移動出来ない。過去へ到達した際、起点である未来にしか帰還できない。(過去で経過した時間分、進んだ未来へ帰還する。)到達した過去から更に過去への時間移動は出来ない。現代(2230年)より未来から過去への時間移動者は存在していても認識出来ない。万が一認識出来ても、その正体を明かす事は絶対許されない。

時空警察本部は2230年現在は不可侵領域である位相空間に置かれ、各時代ののクロノライン(時間移動軸)と接触している。地上本部はフランス・パリにあり、世界124箇所に支部が置かれる。基本的には支部ごと(国・地域ごと)の歴史を監視し、保護している。

時空犯罪者とは正規の手続きを経ていない時間移動を行った者全てを指す。原則的に時空犯罪者が違法時間移動を行った時代の時空刑事が単独あるいは2人のチームでその捜査にあたるが、その時代に駐在している時空刑事と共同捜査する場合も多い。MM事件(年表参照)やフランス革命等歴史上重大事件に於いては一定期間規定人数以上の時空刑事が派遣される。時空刑事は時空犯罪者を自らの判断でアレスト(逮捕)する権限を持ち、アレストされた時空犯罪者は時間保護管理法で裁かれ一定期間次元牢獄(ディメンションプリズン)に収監された後、記憶を消されて元の時代(時間移動をしようとした時代)に戻される。

時間移動はクロノラインをレールとして走るカプセル『クロノライナー』にて行う。クロノライナーは到達した時代に相応しい乗り物(あるいは建物など)に偽装する。

MM事件後、改編された時空警察内で、時空刑事候補生に長期間滞在による実地研修を行わせる『シグナ』が採用されている。

ハイペリオンラインにおいて『ヴェッカー』とは基本的に一定の時代に駐在しない広域捜査官を指し、女性が占める場合が多い。『ペンデル』は一定の時代を拠点として長期間滞在する常任捜査官を指し、男性が多い。

「ヴェッカーサイト」に登場した男性時空刑事をはじめ、時空刑事オリオン、「D-02」に登場したジン・キノシタも『ペンデル』である。

基本的に『ヴェッカーライン』『ペンデルライン』は同じ歴史を歩んでおり、どちらにも基本的には(時空同位体を除いては)同じ人物が双方に存在している。

時空同位体とは分岐した時間軸のそれぞれに別の人間でありながら同じ役割を果たす重要人物を指す。時空刑事オリオンである折尾光四郎と織田優生がこれに当たる。

2009年『ヴェッカーライン』と『ペンデルライン』が統合し、『ハイペリオンライン』となる。『ハイペリオンライン』からさらに分岐した『プトレマイオスライン』の時空特捜トレミーは時空刑事アリサの時空同位体である。

『プトレマイオスライン』は『ノエルサンドレ事件』によって分岐した不安定な時空であり、2230年現在も消滅の危機を回避する手段が発見されていない。