京都・福知山の花火大会屋台爆発:重傷者、屋台裏に集中 最初の引火で被害

毎日新聞 2013年08月19日 大阪朝刊

 京都府福知山市の花火大会会場で起きた爆発事故で、死亡者と重傷者計18人の多くが、火元となった屋台のすぐ裏側の無料観覧席にいたことが府警の捜査関係者への取材で分かった。府警は、携行缶のガソリンへの引火直後に起きた最初の爆発が大きな被害をもたらしたとみて、屋台の男性店長(38)=大阪市生野区=の回復を待って業務上過失致死傷容疑で事情を聴く方針。【堀智行、村田拓也】

 
 

 府警は被害者の事故当時の位置関係について捜査を進めており、死亡した京丹波町の竹内弘美さん(44)と症状の重い10歳男児がこの付近にいたとみられる。ほかに症状の重い8歳女児と13歳少年も、同様に屋台裏付近にいた可能性があるとみて調べている。

 大会実行委員会によると、財源確保のため今年初めて、堤防に約900人を収容する有料観覧席を設置した。事故現場周辺は、有料エリアに近く、花火がよく見える位置で人気があった。

 捜査関係者によると、混雑がピークに達した花火開始直前、屋台の店長が無料観覧席の一角に置いた携行缶を開栓した瞬間、ガソリンが噴き出し、屋台の裏側付近にいた観客の頭上に降り注いだ。さらに屋台のコンロの火が引火し、噴出するガソリンを逆流するように炎が走り、直後に最初の爆発が起きた。

 炎は屋台の屋根伝いに燃え広がり、この後、少なくとも1回、爆発が起きた。当時、屋台前の通路にも多くの人がいたが、被害は比較的小さかった。府警は、火元となった屋台の裏にいた観客の多くが衣服などにガソリンを浴びたことも重大な被害の集中につながったとみている。

 また、府警は18日、竹内さんの死因は全身やけどによる「循環血液量減少性ショック」だったと発表した。

 ◇保険不足分も補償検討−−実行委

 爆発事故があった花火大会を主催した福知山商工会議所などで作る大会実行委員会は、事故に備えて1人最大5000万円、総額10億円の保険に加入していることを明らかにした。実行委は今回の事故が保険対象に該当するとみているが、不足すると考えられる被害者への補償について、市職員や弁護士を含む約20人態勢の対策本部で検討する。

 実行委によると、屋台業者で作る組合が加入している保険の上限は総額1000万円という。実行委は、組合が加入する保険内容を把握していなかった。【佐藤孝治】

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