(cache) 楽しみを釣る第166回

大阪湾会議発足…
ｼﾝﾎﾟｼﾞｳﾑ
｢ﾌｪﾆｯｸｽ計画を撃て｣以降
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実は自然保護の住民運動については､労働組合は長らくそっぽを向いていた｡

そっぽを向く…はきつすぎるかも知れないが､無関心をよそおってきた｡

自分達の企業の存亡を左右しかねない､埋め立て反対､工場進出反対､公害反対…などは組合としては､やっかいなﾃｰﾏだったのである｡

ところが､6月12日のｼﾝﾎﾟｼﾞｳﾑの主役は､ｺﾞﾐの島の埋め立て工事に直接ﾀｯﾁしてきた自治体の技術者たちだった｡

特に､ｺﾞﾐ埋め立ての護岸工事の設計者であり､自治労大阪市職港湾局支部長でもある有元幹明さんの｢廃棄物による埋め立ての技術的問題点｣という現場からの報告は､ﾌｪﾆｯｸｽ計画のｺﾜｻを鋭く突いていた｡

実は大阪湾には､大阪市民のほとんどが知らない間に､従って反対らしい反対もないまま､大阪市単独のｺﾞﾐの島の埋め立てがとっくに進行中だった｡

大阪北港の北地区廃棄処分地209ﾍｸﾀｰﾙと南地区処分場288ﾍｸﾀｰﾙの二つのｺﾞﾐの島である｡

ﾌｪﾆｯｸｽ計画の尼崎､泉大津合わせて316ﾍｸﾀｰﾙより､はるかに大きいｺﾞﾐの島である｡

この北処分場は､すでに埋め立てが完成､舞洲(まいしま)という名前となり､現在､なおｺﾞﾐで埋め立ての中の南処分場は夢洲(ゆめしま)という美しい名前がつけられている｡

有元さんは南港ﾎﾟｰﾄﾀｳﾝ造りの技術屋さんだった｡

それがはじめて北港処分地のｺﾞﾐ捨て場の護岸造りをやらされていた｡

驚いたことに外周の締め切りが出来ていないうちにｺﾞﾐの投棄がはじまった｡

さらに下水の汚泥の投入まで開始された｡

これでは､大阪湾にﾀﾚ流しと同じことである｡

大阪市は表向き
｢生ｺﾞﾐで投棄しない､
全量焼却してから｣と
いっているが､
大阪湾会議が
"抜き打ち観察"したら､
ご覧のとおり生ｺﾞﾐが
そのまま(1989年5月､
埋め立てほぼ完了の
大阪北港北処分場｡
現在の舞洲)

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