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平成25年8月13日
今夏(2013年)は、西日本を中心に広い範囲で高温となるとともに、東・西日本の太平洋側と沖縄・奄美では少雨が続いている。全国の複数の地点で40℃以上の気温が観測され、8月12日には江川崎(高知県四万十市)の日最高気温が41.0℃となり、国内最高記録を更新した。
天候の状況
今夏は、西日本を中心に気温が平年を上回る状況が続いており、西日本では7月中旬以降、3旬連続して1961年以降の第3位の高温となった。8月上旬後半以降は、全国的に気温が平年をかなり上回る状況となっており、東・西日本の太平洋側では3℃以上上回ったところも多かった。特に、8月10日から12日にかけては、東・西日本の太平洋側を中心に著しい高温となり、甲府(山梨県)で40.7℃となるなど、8月12日までに気象官署を含むアメダスの106地点で日最高気温の最も高い記録を更新した(タイ記録含む)。中でも、8月12日には、江川崎(高知県四万十市)で日最高気温が41.0℃となり、国内最高記録(これまでの最高記録は2007年8月16日に熊谷(埼玉県)と多治見(岐阜県)で観測した40.9℃)を更新した。さらに、東京では8月11日の日最低気温が30.4℃となるなど、8月12日までに気象官署を含むアメダスの68地点で日最低気温の高い記録を更新した(タイ記録含む)。
東・西日本太平洋側と沖縄・奄美では、7月以降、降水量の少ない状態が続いており、7月1日から8月12日までの降水量が名瀬(鹿児島県)で0.0mmなど、平年の50%以下の地域が広がっており、所々で平年の20%以下となっている。
大気の流れの特徴
最近の日本付近では、下層の高気圧(太平洋高気圧)と上層の高気圧(チベット高気圧)がともに強まった。このため、日本の広い範囲では、高気圧に覆われて晴れたことや、高気圧に伴う下降流の効果などによって、気温が上昇したとみられる。
太平洋高気圧は7月以降、中国南部から本州の南海上で勢力の強い状態が続いている。この一因としては、東南アジアの平年より活発な積雲対流活動域で上昇した気流が中国南部から本州の南海上で下降したことが考えられる。
例年、盛夏期になると本州上空に張り出すチベット高気圧は、8月上旬後半以降、日本付近で偏西風が北に蛇行したことに対応して勢力が強まった。この一因としては、ユーラシア大陸上の亜熱帯ジェット気流に沿って西から蛇行が伝わったことが考えられる。
今後の見通し
本州付近は、8月下旬前半にかけても、太平洋高気圧に覆われて、晴れて気温の高い日が続く見込み。また、東・西日本太平洋側では降水量が少なく、少雨の状態が続く見込み。熱中症対策など健康管理、農作物の管理には十分に注意してください。また、水の管理に注意いただくとともに、節水への協力をお願いいたします。具体的な節水対策や渇水状況については、国土交通省渇水情報総合ポータルをご覧ください。なお、沖縄では、今週後半以降、湿った気流の影響で曇りや雨の日が多くなる見込み。
気象庁 地球環境・海洋部 気候情報課
電話:03-3212-8341 (内線)3154、3158
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