北海道函館市の門上技術開発研究所が植物が熟するのを抑える触媒を開発し、野菜や果物など青果物の鮮度を長く保つことに成功した。青果物を運搬する際に使っていた氷や保冷剤と比べ、少ない量で済み、コストを大幅に削減できるという。
開発したのはパラジウムや銅などを混ぜた触媒。青果物が熟するときに発生し、さらに成熟を促進するエチレンガスを二酸化炭素と水に分解して鮮度を保つ。運搬する際、青果物4キロに対して触媒約8グラムを使う。
ブロッコリーを使った実験では、触媒を入れた発泡スチロールの箱と入れていない箱に20個ずつを入れ、55日間冷蔵保存した。触媒がない方は葉が黄色くなりカビが生えたのに対し、入れた方は青々としたままで、糖度やビタミンC、タンパク質の数値も実験前とほとんど変わらなかった。
リンゴやトウモロコシなど約10種類の青果物を使った実験でも鮮度が保てることを確認した。
北海道森町の石嶋農園はブロッコリーを東京都や長野県の青果店に出荷する際、発泡スチロール1箱につき約7キロの氷を入れている。同園の石嶋勝広さん(32)は「触媒を使うと箱の重さが半分以下になる。輸送費は1箱につき100円ほど安くなり、年間でコストが約200万円減る」と話す。同園は今月から触媒を試験的に使っている。
同研究所は触媒の特許を申請中。今月末からは発泡スチロール販売会社と契約し、箱と触媒のセット販売を開始。リンゴを香港や台湾に出荷している青森県内の青果販売会社とも導入に向けて協議を進めている。
同研究所の門上洋一所長(61)は「安くて安全に鮮度を保つことができる。青果物の海外輸出などにも使ってほしい」と話している。〔共同〕
果物
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